• 更新日 : 2024年12月19日

実習のお礼状の書き方に関するポイント|無料テンプレ・例文も紹介

実習終了後に送るお礼状は、指導を受けた相手に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、今後の関係性を良好に保つための大切な手段です。お礼状をしっかりと書くことは、社会人としての基本マナーであり、誠実さや礼儀正しさを示す絶好の機会となります。

この記事では、実習のお礼状を書く目的や書き方のポイントについて詳しく解説します。お礼状を書く際に知っておきたい基本的なマナーや具体的な例文を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

実習のお礼状を書く目的

実習のお礼状とは、教育実習や保育実習、病院実習などで受け入れてもらった施設に対して、感謝の気持ちを伝えるための手紙・挨拶状です。実習の受け入れにあたり、受け入れ先は時間や手間をかけて、準備を進めたり指導してくれたりしています。

また、学校を卒業後にその業界で活躍することを希望している場合は、実習を受け入れてもらった施設と付き合いが続く可能性もあります。これらのことから、感謝の気持ちを実習を受け入れてくれた施設に対して伝えるために、お礼状を書くことが一般的です。

実習のお礼状の無料テンプレート

実習のお礼状を作成する際には、テンプレートや例文を活用することがおすすめです。下記のリンクでは、実習のお礼状作成に使える無料のテンプレートを配布しております。テンプレートを活用して、効率的に実習のお礼状を作成したい方は、ぜひご利用ください。

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実習のお礼状の書き方に関するポイント

実習のお礼状を書く際には、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえてお礼状を書くことで、感謝の気持ちが伝わりやすくなります。ここではお礼状の文章を書く際のポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

お礼状に含める基本要素を理解する

お礼状には、いくつか含めるべき要素が決まっています。相手に感謝の気持ちを十分に伝えるためには、必ず含めるべき基本要素を理解しておく必要があります。お礼状の基本要素は、次の通りです。

  1. 前文
    頭語・季節の挨拶・感謝の表明
  2. 主文
    具体的な内容を含めた感謝のメッセージ
  3. 末文
    結びの挨拶・結語・後付(日付・署名・宛名)

実習で得た経験や学んだことへの感謝の気持ちをしっかりと伝えることが重要です。

送付のタイミングに注意する

お礼状は、できるだけ早めに送ることが望ましいです。実習が済んで1週間も経過すると、実習を受け入れてくれた施設のスタッフの記憶が薄れはじめます。実習後1週間以内には、施設にお礼状が届くようにすることが求められます。

お礼状が1週間以内に届くことを目標にする場合、できれば3日以内にお礼状を書き上げ、ポストに投函しましょう。郵便の配達日数は同一都道府県内でも2日以上かかる場合があります。また、土日は配達が行われません。これらの点を考慮すると、3日以内にお礼状をポストに投函することで、1週間以内には施設にお礼状が届くことが見込まれます。

手書きで丁寧に書く

お礼状はパソコンではなく、基本的には手書きで作成することが推奨されます。パソコンではなく手書きが推奨される理由は、感謝の気持ちが伝わりやすくなるためです。黒のボールペンや万年筆でお礼状を書くことが一般的です。相手に感謝の気持ちを伝えるという改まった手紙であるため、カラフルな文字の使用は避けましょう。

きれいな文字を書くのが苦手な人でも、丁寧に文字を書くことは可能です。美しい文字よりも、丁寧な文字を意識して書くことで、相手に感謝の気持ちが伝わります。

ただし、最近は必ずしも手書きでお礼状を送る必要がない、という考え方の施設も増えています。その場合、パソコンでお礼状を作っても問題ありません。ただし、パソコンで作るときは、余白部分に手書きで一筆お礼の言葉を添えれば、相手にお礼の気持ちが伝わりやすくなります。

社会人としてのビジネスマナーを守る

お礼状を送る際には、社会人としてのビジネスマナーを意識することが必要です。ビジネスマナーが守られていないお礼状は、むしろ相手に悪い印象を与えてしまう可能性があります。手紙の形式や敬語・敬称、言葉遣いなどは、社会人として必須のビジネスマナーです。

また、誤字脱字のある手紙も厳禁です。お礼状を封筒に入れる前に、必ず誤字脱字がないか十分に確認する必要があります。誤字脱字があった場合、修正テープで直すことはマナー違反です。間違えた場合には、必ず最初から書き直すようにしましょう。

宛先と宛名をしっかりと確認する

お礼状を送る際には、必ず宛先・宛名をしっかりと確認することが求められます。間違った宛先や宛名では、お礼状が届かない可能性があります。ポストに投函する前に再度確認するなど、慎重さが重要です。

また、施設の名称は正式名称で記載することが一般的です。たとえば、「医療法人○○病院」といった形で、省略せずに記載する必要があります。宛名については、実習の指導を行ってくれた担当者や施設の責任者の名前を記載してください。人名を間違える行為は大変失礼にあたるため、間違いがないかしっかりと確認することが大切です。

実習のお礼状の例文

実習のお礼状の書き方・基本構成が分からない場合、例文を参考にすると書きやすくなります。ここでは、医大生・看護学生・保育学生に分けて実習のお礼状の例文を紹介します。なお、教育実習生が作成するお礼状に関しては、下記のリンク記事を参考にしてください。

教育実習のお礼状のテンプレートのダウンロードはこちら

医大生のお礼状

医大生が実習のお礼状を書く場合は、実習を受け入れてくれた病院の診療科の部門長に向けてお礼状を書きましょう。

拝啓

寒さが日に日に増してまいりましたが、○○病院の皆様におかれましては、ますますご健勝でいらっしゃることをお喜び申し上げます。この度は、貴院での病院実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。

実習中は、患者さんとの関わり方や臨床現場での医療チームの連携の大切さを学ぶことができ、大変有意義な時間を過ごさせていただきました。また、先生方の丁寧なご指導と温かい励ましのお言葉に支えられ、改めて医師としての責任と使命を強く感じました。

今回の貴重な実習体験を糧に、今後の学業に励み、一人前の医師として社会に貢献できるよう精進してまいります。

末筆ながら、貴院のますますのご発展と、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

敬具

令和○年○月○日

○○大学医学部医学科

○○(自分の氏名)

医療法人○○病院 消化器内科

消化器内科部長 ○○○○先生

職員の皆様

看護学生のお礼状

看護学生が看護実習のお礼状を送る場合、実習先の病院の看護部長や指導担当者に向けてお礼状を書きます。

謹啓

寒さが身にしみる季節となりましたが、貴院の皆様にはますますご清祥であられることを心よりお慶び申し上げます。このたびは、実習生として温かく受け入れていただき、誠にありがとうございました。

実習では、患者様と直接接しながら、看護師として寄り添う姿勢や、言葉一つひとつの大切さを実感しました。また、看護部の皆様から丁寧なご指導をいただき、看護師という職業のやりがいと責任を改めて感じることができました。

今回の経験を糧に、今後も努力を重ね、患者様に信頼される看護師を目指してまいります。

末筆ながら、貴院のますますのご発展と、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

敬具

令和○年○月○日

○○大学看護学部看護学科

○○(自分の氏名)

医療法人○○病院 看護部

看護部長 ○○○○様

職員の皆様

保育学生のお礼状

保育実習や幼稚園実習のお礼状を送る場合は、園長先生に向けて送ることが一般的です。

拝啓

厳しい寒さが続く中、皆様におかれましては、一段とご健勝でいらっしゃることとお喜び申し上げます。

このたびは、保育実習生として温かく迎えていただき、誠にありがとうございました。

短い実習期間ではありましたが、子どもたちと触れ合いながら、保育の難しさや楽しさを肌で感じることができました。また、保育者としての柔軟な対応力や、子どもたち一人ひとりの個性に寄り添う大切さを改めて学ぶ貴重な機会となりました。

園長先生をはじめ、職員の皆様からいただいた丁寧なご指導と励ましのお言葉に、心より感謝申し上げます。今回の学びを糧に、これからも努力を重ね、立派な保育士を目指してまいります。

末筆ながら、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

敬具

令和○年○月○日

○○専門学校保育学科

○○(自分の氏名)

社会福祉法人○○保育園 園長○○○○先生

職員の皆様

実習後に感謝を伝えるお礼状をスムーズに作成しよう

実習のお礼状は、感謝の気持ちを伝えるとともに、社会人としての礼儀やマナーを示す重要な手段です。基本要素をしっかり押さえた上で、丁寧に手書きで書くことで、より良い印象を与えられます。また、宛名や宛先の確認など細かな点にも注意が必要です。

この記事で紹介したテンプレートやお礼状の書き方文例を活用することで、初心者でもスムーズにお礼状を作成できます。実習後に素晴らしい印象を残すためにも、ポイントを押さえて適切なお礼状を作成しましょう。


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