- 更新日 : 2024年1月18日
エディターとは?仕事で使える無料テキストエディターのおすすめ8選
エディターには「編集者」や「ソフトウェア」としての意味があり、文字データを扱うソフトウェアは「テキストエディター」と呼ばれます。文章を書く際は、テキストエディターを使用すれば動作が軽く検索や置換などが素早くできます。この記事では、テキストエディターを使用するメリットや選び方、おすすめの種類を紹介するのでぜひ参考にしてください。
目次
エディターとは?
エディターという言葉には、まったく異なる2つの意味があります。使う場面によって意味が異なるため注意が必要です。
以下では、エディターの2つの意味や表記の仕方、テキストエディターの種類について解説します。
編集者としてのエディター
エディターとは、雑誌や書籍、映画などの編集者を指す言葉です。ファッションエディターやビデオエディターなどさまざまな業種があるのが特徴です。出版社勤めのエディターは、出版する本と記事の企画を行い、出版とWEB媒体への掲載までの工程を管理します。
出版業界のエディターは、扱うジャンルによって仕事内容が大きく変わります。スタッフへの発注から原稿の校正作業、スケジュール管理まで幅広い業務内容をこなすため、マルチタスクをこなす能力も必要な職種です。また、企画やアイデア出しを行うこともあり、企画力やコミュニケーション能力が必要です。
ソフトウェアとしてのエディター
エディターには、コンピューター上でデータを編集するソフトウェアという意味も含まれています。文字データを扱うソフトウェアは「テキストエディター」という名称です。テキストエディターは、文字の入力・編集やプログラミングでのソースコードの作成・編集などに使われます。略語としてエディターと呼ばれることもあります。
エディターは、テキストエディター以外にも、グラフィックエディターやサウンドエディターなど、さまざまなソフトウェアの名称として用いられているのが特徴です。
エディターかエディタか
エディターは、長音を省略した形である「エディタ」と表記される場合があります。長音とは、外来語の語尾を伸ばして発音する部分です。
エディターの長音は、付けても付けなくてもどちらでもよいと考えられています。長音のルールを定めている文化庁では、慣用が認められています。文章でエディターという用語を使用する場合には、表記を統一することが大切です。
出典:文化庁「外来語の表記 留意事項その2(細則的な事項)」
なお当記事では、固有名詞は除いて「エディター」で統一しています。
テキストエディターの種類
テキストエディターは、目的や対象者、機能などの特徴が異なるエディターが存在します。用途に合わせて大きく分類すると、下記の通りです。
- 初心者向けエディター
- 専門性が高いエディター
- 専用用途のエディター
初心者向けエディターは無料で利用でき、機能の充実しているエディターを指します。専門性が高いエディターは、書籍の執筆やコーディングなどに使用されます。専門的な用途に特化したエディターは、Windowsではメモ帳、Macではテキストエディットなどがあります。
テキストエディターを使用するメリットは?
テキストエディターには、便利な機能や拡張機能が多く備わっています。テキストエディターを使用するメリットは、下記の通りです。
- 動作が軽い
- 文字量が把握しやすい
- プログラミングが楽になる
- 検索や置換など素早くできる
以下では、テキストエディターを使用するメリットを順番に詳しく解説します。
動作が軽い
テキストエディターはMicrosoft Wordなどのリッチテキストエディターよりもソフトの起動や動きが軽く、効率よく作業を進めることができます。
テキストエディターは文章の編集機能に特化したソフトなので、文字の色を変えたり大きさを変えたりする文字の装飾ができません。しかし、ソフトの動きが軽く、快適な文字入力ができるため、文字の入力・編集を行うときに便利です。文字を入力するだけであれば、時短にもつながると言えるでしょう。
文字量が把握しやすい
テキストエディターには、視覚的に文字量を把握するためのさまざまな機能が備わっています。たとえば、特定の文字をハイライト表示したりマス目を付けたり、改行をしたりできる機能があります。
アウトラインの見出し名の設定機能があるテキストエディターもあり、文字量が多くなっても内容を把握しやすい点がメリットです。視覚的に文字量を分かりやすく把握できるので使いやすく、誤字脱字の防止に役立ちます。
プログラミングが楽になる
テキストエディターは、プログラミングに役立つ機能が充実しているのが特徴です。たとえば入力補助機能として、キーワードや頭文字を入力しただけでコードが表示される機能や、誤ったスペルを入力するとエラー表示が出る機能などがあります。
また、テキストエディターには拡張機能もあり、プログラミングで複数のファイルを連携させることができます。プログラミングを効率よく行うためには、テキストエディターは重要なツールと言えるでしょう。
検索や置換など素早くできる
テキストエディターには、リッチテキストのようなビジュアルを駆使した機能はありません。しかし、文章を書く・修正するという意味で、基本的な機能である検索や置換などの機能を備えています。
多くのテキストエディターでは、「正規表現」と呼ばれる文字を使用して、検索や置換機能が使えます。文章を書く・編集するのに特化した機能が充実していると、効率的に作業が進められ、使い勝手がよくなるでしょう。
テキストエディターの選び方
テキストエディターには、さまざまな機能と特徴があります。テキストエディターを使用したいけれど、何を選んだらよいか分からないという方もいるでしょう。
以下では、テキストエディターを選ぶときのポイントを5つ紹介します。
有料か無料かで選ぶ
テキストエディターには、無料で利用できるものと有料のものがあります。無料のテキストエディターは、費用をかけずに使用でき、多機能なものも豊富にあるのが特徴です。
一方、有料のテキストエディターは、無料のツールと比べて動作が安定しているというメリットがあります。マクロを使った自動化やCSV編集などは、有料のテキストエディターのみに備わっている便利機能です。
無料と有料どちらも試してみて、使い勝手のよさを比較して選ぶことをおすすめします。
使いたい機能が備わっているか
テキストエディターを選ぶ際は、自分の使いたい機能が備わっているかの確認が大切です。たとえば、複数のテキストファイルから特定の文字列を出力する「grep」という機能があります。コーディングを行うプログラマー以外にも、文章の作成や出版物の執筆などを行う人にとって役立つ機能です。すべてのテキストエディターが備えているわけではないので、あらかじめ確認が必要です。
テキストエディターを選ぶときのポイントとして、どのような機能が備わっているか確認してみてください。
操作がしやすいか
テキストエディターを選ぶポイントとして、操作のしやすさもチェックしましょう。テキストエディターは機能性だけでなく、動作速度や操作性などが自分に合っているか確認することも大切です。
動作速度が遅いテキストエディターは、作業効率の低下につながり、大きなストレスを感じる場合があります。また、多彩な機能があるテキストエディターは操作が難しく、文字の入力・編集に時間がかかるケースが考えられます。何度か使用してみて、操作性が自分に合っているか確認してから選ぶと、失敗は少なくなるでしょう。
日本語対応かどうか
国産ではないテキストエディターは、日本語に対応していない可能性があります。そのため、日本語対応の可否もテキストエディターを選ぶときの重要なポイントです。
日本語に対応していないテキストエディターは、文字入力のときに不便に感じることがあります。英語が不得意な方やプログラミング初心者で不安がある方は、日本語にも対応しているテキストエディターがおすすめです。
拡張機能があるか
テキストエディターには、拡張機能が豊富なものもあれば、拡張機能が充実していないものもあります。拡張機能が豊富なテキストエディターは、標準搭載の機能では足りない部分を拡張で補えるため便利です。
特にエンジニアの場合、スキルが上達すると、追加で機能が必要になることが多くなります。より長く使用するためには、拡張機能のあるテキストエディターを選ぶことが大切です。
無料テキストエディターのおすすめ5選(Windows向け)
無料のテキストエディターは、手軽に使用できるというメリットがあります。
以下では、Windows向けの無料で使用できるテキストエディターを5つ紹介します。それぞれのテキストエディターの特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
サクラエディタ
サクラエディタは、高機能かつシンプルで使いやすいツールです。入力支援や操作の自動化など、役立つ機能が豊富に備えられているため、作業の効率化を図れます。また、日本語に対応しているため、コーディングが不慣れな方でも使いやすいのがポイントです。
サクラエディタでは、複数のファイルから特定の文字列を抽出するgrep機能を利用できます。文字の編集からプログラミングまで、さまざまなシーンで活躍するテキストエディターと言えます。
参照:サクラエディタ
秀丸エディタ
秀丸エディタは、プロの小説家も使用している高機能なテキストエディターです。初めは無料で利用できますが、一定期間を過ぎてからはライセンスの購入が必要になります。
動作速度が早く、ウィンドウを複数開いても重くならないと評判です。検索・置換機能のほかに「縦書き」「マクロ」などの役立つ機能が充実しています。
最大1,000万行のファイルまで編集ができるので、長文を書くライターにおすすめのツールです。
Mery
MeryはWindowsに標準搭載されたメモ帳に似た操作性のテキストエディターです。メモ帳に似た操作性なので、誰もが簡単に活用しやすいというメリットがあります。機能が多すぎると操作性が悪くなるという考えのもと、厳選したシンプルな初期機能を備えています。
Meryで必要だと感じた機能は、後から追加することも可能です。メモ帳よりも少しよいテキストエディターを探している方は、ぜひ一度使用を検討してみてください。
参照:MeryWiki
Visual Studio Code
Visual Studio Codeは、コードの自動補完をはじめとしたコーディングに便利な機能が充実したテキストエディターです。豊富な機能を備えており、さまざまなプログラミング言語を使った開発が可能です。
リアルタイムでの同時編集やデバッグ、アプリ共有が可能になる拡張機能があり、ほかのユーザーとの共同作業に適しています。
高度なコーディング機能だけでなく、簡単なテキスト入力やメモ書きなどもできます。幅広い使い方ができるので、ソフトを複数使いたくない人におすすめです。
参照:Visual Studio Code – コード エディター | Microsoft Azure
TeraPad
TeraPadは、デザイン性や操作性がシンプルなテキストエディターです。対応言語が豊富で、日本語にも対応しています。コードの色分けやプレビュー機能など、コーディングに便利な機能も多く搭載されています。
行番号や桁ルーター表示機能は、文字を入力・編集する方にとって業務の効率化につながるでしょう。文字入力からコーディングまで、幅広い作業に対応できるツールです。
無料テキストエディターのおすすめ3選(Mac向け)
次に、Mac向けの無料テキストエディターを3つ紹介します。それぞれのツールの特徴やどのような作業に向いているかなども紹介するので、Macユーザーの方はぜひ参考にしてみてください。
Brackets
Bracketsは、Adobe製のテキストエディターです。HTML・CSS・JavaScriptの編集に特化しており、WebデザイナーやコーダーなどのWebサイトの構築を行う利用者向けに開発されました。動作速度は速く、軽快に作業を進められます。
ブラウザへのリアルタイム接続機能を使用すると、HTMLやCSS変更後の画面の変化を、リアルタイムで確認できます。
また、公式サイトで複数の拡張機能が紹介されており、ツールの使い勝手のよさを上げるようなカスタマイズが自由にできるのがポイントです。
参照:Brackets – Web デザインを認識する最新のオープンソースコードエディター
Sublime Text
Sublime Textは、作業画面の美しさと軽やかな動作が特徴のテキストエディターです。拡張機能が多く、さまざまな便利機能を自分好みにカスタマイズできます。動作速度も速く、ストレスなく作業ができるのもメリットです。
Sublime Textは、日本語に対応しています。デフォルトの言語である英語から日本語に変更するときも、簡単な操作で切り替え可能です。独自性の高い機能は多くないため、操作性の分かりやすいツールと言えます。
参照:Sublime Text – Text Editing, Done Right
Atom
Atomはエンジニアやプログラマーに適しているテキストエディターです。作業の効率化が図れる便利機能を搭載しているだけでなく、拡張機能も豊富に取り揃えています。
またAtomには豊富なUIとテーマが最初から使える状態になっており、好みのデザインにできるのが魅力です。
テキスト入力も可能なので、メモ帳としても役立ちます。簡単なメモから高度なコーディングまで幅広く使用できるツールです。
参照:Sunsetting Atom – The GitHub Blog
効果的なエディターの使い方、活用方法
テキストエディターは、以下3つのシーンで活用されます。
- プログラミング
プログラミングでは、コードを書くときにテキストエディターを使用します。コーディングに特化したツールは、WEBアプリ開発には不可欠と言えるでしょう。
- ライティング
テキストエディターは、文章を書く人の多くが使用していると言っても過言ではありません。テキストエディターには、さまざまな便利機能があるため、執筆を効率的に行うことが可能です。
- データ編集
テキストエディターは、テキストデータの編集に使用されることがあります。テキストエディターの機能を使用すると、編集のしやすいテキストデータにすることができます。
テキストエディターはプログラミングにも役立つ機能が充実
エディターにはコンピューター上でデータを編集するソフトウェアという意味もあり、文字データを扱う場合は「テキストエディター」と呼ばれます。テキストエディターはソフトの起動や動きが軽いため、効率よく作業を進められるのが特徴です。プログラミングに役立つ機能も充実しているため、コーディングを行うプログラマーにとっても有益なツールと言えるでしょう。
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