- 作成日 : 2024年7月4日
【個人向け】無料クラウドストレージのおすすめは?容量無制限はある?
クラウドストレージは、インターネットを介してどこからでもファイルの保存や取り出しができる点が魅力です。デバイス間のデータ移行もスムーズに行え、バックアップ作業は不要となるなど日常のさまざまなシーンで業務効率化や利便性の向上が期待できます。
今回は、クラウドストレージの使い方や選び方、そしておすすめの無料クラウドストレージについて解説します。
目次
個人でクラウドストレージを利用する主な使い方
そもそもクラウドストレージとは、インターネットを介して利用できるオンラインストレージサービスです。インターネット環境があれば、どこからでもファイルを保存・取り出しできます。
クラウドストレージは便利なサービスであり、個人の利用では以下のようなさまざまなシーンで活躍します。
写真や動画をストレージに保存
クラウドストレージにはさまざまなファイルを保存できて、もちろん写真や動画のファイルも保存できます。スマホなどで写真・動画を撮影したらファイルをクラウドストレージに保存すれば、端末のストレージ容量を圧迫しません。
デバイスが故障してもクラウドストレージに保存したファイルには影響が出ないため、大切な写真・動画を安全に保管できます。
スマホやPCでデータの共有
クラウドストレージはさまざまなデバイスからアクセスできて、保存したファイルのやり取りをすることが可能です。スマホやPCなど異なるデバイス間でのデータの共有も、クラウドストレージを利用すれば簡単に行えます。
データ共有にはBluetoothやWi-Fiを利用する方法もあるものの、機器の設定などが必要です。クラウドストレージは複雑な設定が不要で、アカウントを作成すればすぐに利用できます。
大容量ファイルの送信
クラウドストレージは100MBや1GBを超えるような大容量ファイルの送信にも便利です。メールに添付するには容量が大きすぎるファイルも、クラウドストレージを利用すれば簡単に送信・共有ができます。
また、クラウドストレージの多くはダウンロード用URLを発行できる機能があります。発行したダウンロード用URLを送信すれば、受け取った側がURL経由でファイルをダウンロードできる仕組みです。
音楽や映画のストリーミング
クラウドストレージを介して、音楽や動画のストリーミングを行うという使い方もあります。
ストリーミングとは、インターネット上に保存されている音楽や動画をデバイスにダウンロードしながら再生することです。
クラウドストレージをストリーミングに利用すれば、スマホやPCのストレージ容量を気にせず音楽や映画を再生できます。「音楽や映画を楽しみたいけど、デバイス内のデータ管理が面倒」という方におすすめの使い方です。
個人でクラウドストレージを利用するメリット
クラウドストレージは一定容量まで無料で使えるサービスが多く、料金を支払う場合であっても価格設定が安い点が特徴です。
クラウドストレージにはほかのメリットも数多くあります。個人でクラウドストレージを利用する主なメリットは、下記の6つです。
どこからでもアクセスできる
クラウドストレージはインターネット通信でどこからでもアクセスできます。インターネットを利用できる環境さえあれば、場所を問わずに利用できることがメリットです。
通勤中の電車内でクラウドストレージの音楽ファイルを再生したり、作成した資料をクラウドストレージに保存して取引先との会議で使用したりといった使い方もできます。
ほかの人へデータ共有できる
クラウドストレージに保存したファイルは、ほかの人へデータ共有できます。家族や友人、会社の同僚とのデータ共有を素早く行うことが可能です。
ダウンロード用URLを発行できる機能があれば、データ共有したい相手にURLを送信するだけでデータ共有できます。ダウンロードURLでの共有は相手がアカウントを持っていなくても行えるため、手間がかかりません。
複数人とデータ編集できる
クラウドストレージはデータ共有だけでなく、ほかの人にデータへのアクセス権限を付与して複数人でのデータ使用・共同編集ができる機能もあります。
クラウドストレージで共同編集をすると、編集した部分はリアルタイムで更新されます。複数人でのファイルのやり取りが不要となって、手間のかかる編集作業も効率化できるでしょう。
データの同期も自動でできる
クラウドストレージは、データの同期について「同期型」「非同期型」の2種類があります。同期型のサービスは、データの同期を自動で行える点がメリットです。
ローカルストレージのデータに変更を加えたとき、同期型であればクラウドストレージのデータも自動で同期が行われます。クラウドストレージのデータを常に最新の状態に保つことが可能です。
データの移行も短時間ですむ
クラウドストレージを利用すると、スマホやPCを買い替える際に行うデータの移行も短時間で完了します。
一般的にデバイスを買い替える際は、既存デバイスから新しいデバイスへのデータ移行が必要です。既存デバイスのローカルストレージに大量のデータを保存していると、データ移行に何時間もかかるケースもあります。
クラウドストレージに普段から大切なデータを保存していれば、移行が必要なデータの量を最小限に抑えられます。移行がスピーディーに完了し、新しいデバイスの利用をすぐ開始できるでしょう。
バックアップ作業が不要
スマホやPCのローカルストレージに保存されているデータは、デバイス本体が故障すると取り出せなくなるおそれがあります。データのバックアップは、デバイスの故障に備えるために不可欠と言える作業でした。
しかし、クラウドストレージにデータを保存していれば、ローカルストレージのバックアップ作業は不要です。クラウドストレージはオンラインに存在しているため、デバイスが故障してもクラウドストレージのデータは安全に保存されています。
【個人向け】無料クラウドストレージおすすめ8選
個人で使える無料のクラウドストレージサービスは種類が多いため、それぞれの特徴を把握して、自分に合うサービスを選びましょう。
以下では代表的な無料クラウドストレージを8つ挙げて、料金プランやサービス内容の特徴を解説します。
Google Drive(グーグル ドライブ)
容量 | 15GB/100GB/200GB/2TB |
料金 | 無料/250円/380円/1,300円 ※月額 |
データの保存期間 | 保存容量を超過した場合、2年間 |
Google Driveは、Googleが提供するサービスです。Googleアカウントを持っている方であれば誰でも15GBのストレージを利用できます。
GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなど、ビジネス向けサービスのファイルが自動的に格納される点もGoogle Driveの魅力です。
Dropbox(ドロップボックス)
容量 | 2GB/2TB/3TB |
料金 | 無料/1,200円/2,000円 ※月額 |
セキュリティ | 多要素認証、デバイスの遠隔削除 |
Dropboxは、さまざまなファイルをシンプルな操作でアップロード・共有できるサービスです。
Dropboxにアップロードしたファイルは、フォルダで分類・階層化をすることが可能です。ファイル・フォルダの並び替えや、重要なファイルに目印としてスターを付けるなどの操作もできて、ファイルの管理を楽に行えます。
OneDrive(ワンドライブ)
容量 | 5GB/100GB/1TB/6TB |
料金 | 無料/2,440円/14,900円/21,000円 ※年額 |
対応端末 | Windows、macOS、iOS、Android |
OneDriveは、Microsoftが提供するサービスです。
Windows10・11のPCであれば標準搭載されていて、PCのエクスプローラーからファイル操作が行えます。macOS、iOS、Androidで使用する場合はアプリのダウンロードが必要です。
WindowsPCを使用している方は、相性のよいOneDriveの利用を検討してもよいでしょう。
iCloud(アイクラウド)
容量 | 5GB/50GB/200GB/2TB/6TB/12TB |
料金 | 無料/130円/400円/1,300円/3,900円/7,900円 ※月額 |
対応端末 | iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Windows |
iCloudは、Appleが提供するサービスです。
Apple IDがあれば利用できて、Apple製の端末はもちろん、Windowsにも対応しています。Android OSの端末で動作しない点には注意してください。
iCloudはApple製の端末との相性が特によく、写真・ファイル・メールなどのあらゆるデータをシームレスに保存できます。
Mega(メガ)
容量 | 20GB/2TB/8TB/16TB |
最大アップロードサイズ | 無制限 ※有料プランのみ |
料金 | 無料/16,965円/33,932円/50,898円 ※年額 |
セキュリティ | エンドツーエンド暗号化 |
Megaは無料プランでも20GBの容量が使用でき、有料プランでは最大16TBに対応しているといった大容量が魅力のサービスです。
有料プランはアップロードサイズが無制限となっていて、映画のようなサイズの大きいファイルも分割や画質調整をせずにアップロードできます。
Box(ボックス)
容量 | 10GB/100GB |
最大アップロードサイズ | 250MB/5GB |
料金 | 無料/1,320円 ※月額 |
セキュリティ | 二要素認証、データ暗号化 |
Boxは、個人ユーザーでは選べるプランが少ないものの、セキュリティの高さに定評があるサービスです。アップロードされたファイルや通信時のデータは常に暗号化されていて、情報漏えいなどのリスクを低減できます。
個人向けのクラウドストレージを仕事にも使いたい方に、Boxはおすすめです。
pCloud(ピークラウド)
容量 | 10GB/500GB/2TB |
最大アップロードサイズ | 無制限 |
料金 | 無料/59.88アメリカドル/119.88アメリカドル ※年額 |
セキュリティ | データ暗号化 |
pCloudは、PC上に作成した仮想ドライブからクラウドストレージにデータ保存ができる、「仮想ドライブ方式」を採用したサービスです。ファイルをpCloudに送るとPC上には存在しなくなるため、外付けドライブのように使えます。
また、pCloudは年額プランだけでなく、生涯買い切りのプランが用意されている点も特徴です。
firestorage
容量 | 無制限 |
最大アップロードサイズ | 2GB/5GB/10GB/750GB |
料金 | 無料/1,037円/2,085円/4,980円~ ※月額 |
データの保存期間 | ストレージ保存時:ログインしていない場合30日(無料会員のみ) データ公開時:最大7日間 |
firestorageは、無料プランでも容量無制限で使えるクラウドストレージサービスです。料金プランは1ファイルあたりの最大アップロードサイズで区分されています。
ただし、無料ユーザーはデータの保存期間が短く設定されている点に注意してください。
個人向けのクラウドストレージの選び方
個人向けのクラウドストレージには多くの種類があります。機能や特徴はそれぞれ異なるため、自分のニーズを満たせるサービスを選びましょう。
以下では、個人向けのクラウドストレージを選ぶ際に気を付けるべき5つのポイントを解説します。
保存できるデータ容量
保存できるデータ容量は、サービスごとに異なるとともに、利用プランによっても違いがあります。
無料プランでは5GB~10GBが一般的に利用できるデータ容量です。
対して有料プランでは支払う料金によって異なるものの、100GBや1TB、中には10TB以上のデータ容量が用意されているサービスもあります。
目安として、1GBは200点程度の画像や楽曲が保存できるサイズと言われています。保存したいファイルのサイズをもとに、データ容量に余裕のあるサービス・プランを選ぶとよいでしょう。
無料から利用できるか
クラウドストレージを利用する際は、いきなり有料プランを契約するよりも、無料プランで利用を始めることがおすすめです。
クラウドストレージの無料プランは機能が制限されるものの、使い勝手やデバイスとの相性を確認できます。まずは無料プランで試しに使ってみてから、容量や機能を増やしたい場合は有料プランにアップグレードするとサービス選びで失敗しません。
データの保存期間
クラウドストレージはデータの保存期間として「アカウントの最終ログインから○日以内」などの条件設定をしているケースがあります。
保存期間が経過すると保存しているデータやアカウント自体が削除されて、データ復旧もできなくなるため注意してください。
保存期間の条件や日数を確認して、自分の利用環境で条件を満たすことがないサービスを利用しましょう。
複数デバイスでの利用
複数デバイスでクラウドストレージを利用したい方は、サービスが複数デバイスでの利用に対応しているかを確認してください。
クラウドストレージは基本的に複数デバイスでの利用に対応しているものの、中には利用できるデバイスの種類・OSなどが限られていることもあるためです。
サービスによっては特定のOSや他サービスとの親和性が高いケースもあります。「iCloud」とiPhoneやMac、「OneDrive」とWindows、「Google Drive」とGoogleのサービスが主な例です。
セキュリティ対策
クラウドストレージを安心して利用するには、サービスのセキュリティ対策が重要です。
下記のポイントをチェックして、セキュリティ面がしっかりしているサービスを選びましょう。
・通信が暗号化されている
・ISO27017などのクラウドセキュリティに関する規格を取得している
・セキュリティのアップデートが定期的に行われている
など
また、サービスを利用している企業の数や、過去に不正アクセスで被害が出た事例を参考にする方法もあります。
個人利用で容量無制限の最強クラウドストレージはあるのか?
容量無制限のクラウドストレージは、法人向けプランであれば「Box」があります。
しかし、個人利用で容量無制限、かつ長期的にデータを保存できるクラウドストレージは数が多くないと考えられるため、サービスを探すのは大変です。個人利用でさまざまなファイルを保存したい方は、なるべくストレージ容量の上限が大きいサービスを選ぶとよいでしょう。
個人利用で無料で使う場合は、「Google Drive」や「MEGA」が比較的大容量で使えるクラウドストレージです。
有料であれば、料金設定に対して容量の比較的大きいクラウドストレージとして「iCloud」や「Box」などが挙げられます。
個人向けの無料クラウドストレージを利用する注意点
最後に、個人向けの無料クラウドストレージを利用する際の注意点を3つ紹介します。
無料プランの仕様をよく確認する |
クラウドストレージの無料プランは、基本的に有料プランよりも機能が大きく制限されています。最大保存容量はもちろん、「アップロードサイズ上限はどの程度か」「無料でもセキュリティ機能は備わっているか」といった点を踏まえて検討してください。 |
大切なデータはクラウドストレージ以外にもバックアップを作る |
クラウドストレージは基本的に障害などに強いものの、システム自体に致命的な障害が発生した場合にはデータが消失するおそれがあります。 特に1社のサービスのみ利用している状況では、対象サービスに障害が発生したときにデータ消失のリスクが高まります。大切なデータはクラウドストレージ以外にもバックアップを取っておくことがおすすめです。 |
業務利用する場合は勤務先のルールを確認する |
勤務先によっては個人向けクラウドストレージの業務利用を禁止しているケースがあります。企業にとって、外部サービスは使用状況の把握が難しい「シャドーIT」であり、業務に利用されるとセキュリティリスクとなる可能性があるためです。 無料クラウドストレージの業務利用を検討する場合は、勤務先のルールを必ず確認してください。 |
紹介した3つの注意点を押さえておけば、個人向けの無料クラウドストレージを便利に使えるでしょう。
クラウドストレージの利用でデジタルライフを快適に
クラウドストレージは個人の利用において非常に多くのメリットを提供します。写真や動画の保存、大容量ファイルの送信、複数デバイス間のデータ共有など、さまざまな用途に対応できます。さらに、無料プランも充実しており、コストを抑えながら利用できる点も魅力です。セキュリティ対策も強化されており、安心して大切なデータを保管できます。
クラウドストレージを活用することで、デジタルライフをより効率的かつ快適に過ごすことができるでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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