• 更新日 : 2023年10月5日

情報収集のコツとは?効率良く集める方法、おすすめツールを解説

情報収集にはコツがあります。情報収集のコツを理解できれば、効率良く情報が集められるでしょう。このページでは、情報収集能力向上の方法やおすすめツール・アプリなどをご紹介しています。情報収集のうまい人やうまくいっていないケースも解説しているので、情報収集の手段選びや工夫するポイントとして参考にしてみてください。

情報収集とは?

情報収集とは、情報を集めることです。情報収集のうまい人は、情報収集の方法や能力を兼ね備えています。つまり、情報収集能力のある人は、情報収集に目的を持っています。

なぜ目的が必要かというと、ビジネスにおける情報収集では、正確性と信頼性が求められるからです。また、一つのテーマに対して独自性の高さも求められます。

多様性が浸透している現代では、スマートフォンを通してインターネットに接続できれば簡単に情報収集ができます。そのため、誰でも手間をかけずに求める情報を集められるようになっています。そのような状況において、差別化を図りビジネスでリードするには、意図的な情報収集が必要です。意図的な情報収集には、情報の種類を見分ける能力が求められます。

定量情報

数量などの明確な情報は、定量情報と呼ばれています。定量情報は、数字で表現された情報です。具体的には、売上金額顧客数行動数などが当てはまります。

定量情報は、統計調査などで使われる客観的な数値データです。図表やグラフなどで視覚的に動向を把握できます。客観的な事実を伝える目的で使われる情報です。

定性情報

客観的な情報とは対照的に、主観的な見解は定性情報に当てはまります。定性情報は、数値化できない情報です。社会情勢の情報などは、発信する側の事情により伝え方に違いが出るかもしれません。

例えば、顧客数の推移については定量情報で事実を得られます。しかし、顧客数の増加要因の場合は、明確な理由を断定することが難しくなるでしょう。定性情報は、定量情報と違って明確な数値では捉えきれない点が特徴です。

一次情報

発信元となる情報は、一次情報として扱われます。一次情報は、発信者が考察した情報です。例えば、調査結果による情報やアンケート結果による情報など、独自で作成した情報は一次情報となるでしょう。

二次情報

二次情報は、すでにメディアなどで公開されている情報です。他者が作成した情報を二次利用している場合は、二次情報と判断できます。

情報収集のうまい人の特徴

情報収集がうまい人には、特徴があります。もともと情報を集める素質があるわけではなく、意図的に情報収集している点ではないでしょうか。他には、次のような特徴を持っています。

普段から情報収集を習慣にしている

情報収集のうまい人は、日頃の生活の中で気になるニュースや語句などをメモしておく習慣があります。

そして時間のあるときに、メモから情報収集を始めます。情報収集のうまい人は、日頃から自分のルールで情報収集する習慣づけができています。

普段から情報収集を習慣づけている人は、ルールに沿った情報収集ができるため目的も明確です。結果的に、必要な情報だけを集める習慣が効率の良い情報収集となるでしょう。

複数の情報源を活用している

情報収集能力がある人は、個々のライフスタイルに合った複数の情報源を活用しています。例えば、文字による情報だけではなく、音声や動画などからも情報を集めています。

また、SNSの投稿も情報源として非常に有効です。SNS上では、その分野における専門家の情報発信や鮮度の高い情報も期待できます。

ただし、SNS上で発信される情報は、正しい情報ばかりではなく誤情報も多く存在するでしょう。信ぴょう性の判断には注意が必要です。

情報を深掘りしている

情報収集がうまい人は、情報を深掘りする能力も備えているのではないでしょうか。インターネット上に掲載されている情報というだけで、そのまま取り入れてしまうことは避けた方がよいでしょう。

  • その情報は誰が発信しているものか
  • その情報は一次情報として正しいものか
  • 記載されている内容に不明点がないか
  • その情報に対して他の見解がないか
  • その情報は最新のものか
  • その情報は将来的にどのような影響を及ぼすのか

など、集めた情報は表面的な内容だけではなく、深掘りして情報を調査する必要があります。インターネット上やテレビ、雑誌、新聞などに掲載されている情報は、必ずしも正しいとは言い切れません。

そのため、情報は一つの方法だけではなく複数の情報収集方法を使って調査することが大切です。

情報ツールを効率良く利用している

情報収集能力のある人は、情報ツールを効率良く利用しています。無料で利用できる情報ツールには、検索エンジンを使った情報収集があります。検索エンジンを使った情報収集では、ネット検索の能力が必要です。ネット検索には、次のような方法があります。

検索方法内容
フレーズ検索(完全一致検索)完全一致させたいキーワードを二重引用符で囲み検索窓に入力して検索する方法
例:
「渋谷で人気のランチ」
→「渋谷で人気のランチ」の文言を使用しているWebページのみ表示される
画像検索(Google画像検索)検索結果ページの「画像」項目に関連画像が表示される
Web上の画像を右クリックして「Googleで画像を検索」を選択すると類似した画像が表示される
動画検索検索結果ページの「動画」項目に関連動画が表示される
書籍検索(Googleの無料アプリ「Googleブックス」検索)Googleブックスの検索窓にキーワードを入れると関連する書籍が一覧表示される
ニュース検索検索結果ページの「ニュース」項目にニュースが一覧表示される
AND検索検索窓に複数のキーワードを入力して検索する方法(キーワードごとに空白または「+」、「AND」を入れて複合キーワードで検索する)
例:
「渋谷 人気 ランチ」
「渋谷 AND 人気 AND ランチ」
→「渋谷」と「人気」、「ランチ」の文言を使用しているWebページが表示される
OR検索検索窓に入力した複数のキーワードのいずれかが含まれた検索結果が表示される(キーワードとキーワードの間に半角の「OR」を入れて、「OR」の前後は空白のスペースがある状態で検索する)
例:
「渋谷 OR 人気 OR ランチ」
→「渋谷」または「人気」、「ランチ」の文言のいずれかを使用しているWebページが表示される
NOT検索(除外検索)複数のキーワードで検索する際に除外したいキーワードだけを含めない検索方法(除外したいキーワードの前に「半角マイナス記号を入れる)
例:
「渋谷 人気 -ランチ」
→「渋谷」と「人気」は検索に含まれるが「ランチ」を除外した検索結果が表示される
ワイルドカード検索(あいまい検索)検索語句が正しいかどうか曖昧な状態で検索する方法(キーワードの前に半角のアスタリスク「*」を入力する)
例:
働き方改革関連法の正式名が曖昧な際の検索方法
「働き方改革*法律」
→「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」
回答となるコンテンツが上位に表示される
ファイルタイプ検索検索窓に「filetype:ファイルタイプ名 検索キーワード」を入力することで目的のファイル形式で検索結果が表示される
例:
「filetype:PDF 業務効率化」
→Googleにインデックスされている「業務効率化」をテーマとしたPDFファイルが表示される
共起語検索検索するキーワードとともに出現しやすいキーワードのこと(無料のSEOツールなどで取得可能)
例:
キーワード「業務効率化」を「共起語」で検索
「活用」「方法」「作業」「取り組み」などが共起語として表示される
サジェストワード検索するキーワードと一緒に検索されやすいキーワードのこと(無料のSEOツールなどで取得可能)
例:
キーワード「業務効率化」を「サジェスト」で検索
「業務効率化 英語」「業務効率化 ツール」「業務効率化とは」「業務効率化  言い換え」などがサジェストワードとして表示される
関連キーワード検索するキーワードに対して関連性の高い連想キーワードのこと(検索結果ページの下部に「関連性の高い検索」として表示される)
例:
キーワード「業務効率化」の検索結果ページ下部に表示される「関連製の高い検索」
「業務改善 アイデア 事例」「業務効率の向上 」「業務改善 業務効率化 違い」「業務改善 アイデア 出ない」など

共起語やサジェスト、関連キーワードなどは、状況や検索行動により変化します。その都度、検索結果を調査することが必要です。また、検索ワードの選定や組み合わせによって、検索結果は変わるため、言い回しを変えたり略語で検索したりすることも効果的です。

例えば、「スマートフォン」で検索した結果よりも「スマホ」で検索した方が、検索予測数は多くなっています。

「スマートフォン」:22,000

「スマホ」:134,600

調査使用ツール「aramakijake.jp」

この例から考えられることは、「スマートフォン」よりも「スマホ」を検索ワードとして使う人が多いため、「スマホホルダー」や「スマホケース」などの「スマホ+○○」という関連語の情報も集められます。

情報収集がうまくいっていないケース

情報収集がうまくいかないケースは、先述した情報収集のうまい人と真逆な状況になっていると言えます。

情報を集めるのが目的になっている

情報収集は、集め方やツールの使い方などを追求してしまうと情報収集自体が目的になる可能性があります。情報収集の目的は、情報を集めたり、ツールに慣れたりすることではありません。あくまでも、情報収集能力を高めて情報を効率良く扱えるようになることです。

情報収集する目的は、情報のコレクターになることではなく、必要な情報を活用することです。その方向性を定めることが求められます。

情報の取捨選択に時間がかかる

情報収集能力の低い人は、情報の取捨選択に時間がかかる傾向を持っています。取捨選択がうまくいかない要因には、情報収集の目的が明確になっていないことも考えられるでしょう。

時間をかけずに情報の取捨選択ができる人は、その基準も明確です。自社ビジネスに役立つ情報と必要のない情報を区別して有用な情報だけを整理しています。

一面的な情報のみ集めている

情報収集がうまくいかない人の特徴は、情報を一面的に捉えていることです。一面的な情報のみ集めている人は、公開されている情報をそのまま収集しています。つまり、一面的な情報だけを集めていると、情報の深掘りができません。

収集した情報は、「この情報はどのようなデータを参考に作られているか」などのように、情報の出どころや情報提供する目的などを考察し、情報の内側まで深掘りすることが大切です。

情報収集の能力を高める方法

情報収集能力は、次の取り組みを意識すれば、より高められます。

ツールで情報収集を自動化する

情報収集能力を高めるには、自動化ツールの活用が効果的です。自社ビジネスに必要な情報をツールで自動化することは、業務効率の向上にもつながります。例えば、次のツールなどです。

  • Googleアラート
  • RSSリーダー

Googleアラートは、条件で絞り込むことで最新情報の自動収集ができます。絞り込み設定できる項目は、以下の通りです。

  • 通知受信頻度
  • 収集対象のWebサイトの種類
  • Webサイトの言語
  • Webサイトの地域

参考:Googleアラート

Googleアラートは、Google Workspaceのアプリとして無料で利用できます。

RSSリーダーは、Webサイトやブログなどの更新情報を自動取得します。更新情報が気になるWebサイトやブログなどの設定により、最新の情報が更新されたときの通知を受け取れます。

これらのツールを活用することで、情報収集にかかる手間が省けるでしょう。後述するおすすめの情報収集アプリ・ツールで紹介するFeedlyがRSSリーダーツールとしての役割を果たします。

情報の内容を精査する

情報収集能力は、情報の内容を精査することで高められます。情報の内容は、正確性や信頼性、独自性などの観点で精査することが大切です。書かれている内容を鵜呑みにしてしまうのではなく、情報が作られた背景や提供元の目的なども参考にします。

情報の精査では、定量情報があれば、数値は正しいか調査したり、断定的な定性情報について他の見解があるか調査したりすることも必要です。情報の精査を習慣づけることで、有用な情報と不要な情報の見分ける能力が身につきます。

おすすめの情報収集ツール・アプリ

情報収集の精度向上には、ツール・アプリの活用が必要です。ここでは、効率的な情報収集に役立つ、おすすめのツール・アプリをご紹介します。

SmartNews(スマートニュース)

ニュースアプリのSmartNewsは、チャンネル数1,000以上、掲載媒体3,000以上の規模でサービスを提供しています。特徴は、会員登録をしなくても無料で利用できる点です。また、チャンネル数や媒体数も多いため、独自の表示ルールでカスタマイズできます。

公式サイトURL:https://www.smartnews.com/ja

Gunosy(グノシー)

Gunosyは、時事ニュースやエンタメ情報などを配信するだけではなく、耳から情報収集するラジオコーナーなども利用できるニュースアプリです。

横にスライドすることで、カスタマイズ設定で選んだカテゴリーの最新ニュースが閲覧できます。ちなみにアプリ利用料は無料です。

公式サイトURL:https://gunosy.co.jp/

NewsPicks(ニューズピックス)

NewsPicksは、経済に特化したニュースを提供しています。ソーシャル型のニュースアプリとして、それぞれのニュースに対して専門家や有識者のコメントチェックが可能です。共感する専門家をフォローすると、関連しているニュースを閲覧できます。

NewsPicksは、経済ニュースからビジネス向けの情報収集を目的にしている人におすすめのアプリです。提供するニュースコンテンツは、無料で閲覧できるものと有料プランへの加入が必要なものがあります。有料プランは、10日間の無料体験ができるので試して判断することも可能です。

公式サイトURL:https://newspicks.com/

日本経済新聞

日本経済新聞では、パソコンのブラウザからだけではなく、スマートフォンやタブレットからもチェックできるモバイルアプリ「日本経済新聞 電子版」を提供しています。

日本経済新聞アプリは、国内だけではなく世界のエリアごとに地域設定が可能です。掲載されている全ての情報を閲覧するには、有料会員登録を済ませる必要があります。有料会員登録は、1カ月の無料体験も利用できます。

公式サイトURL:https://www.nikkei.com/

Feedly(フィードリー)

Feedlyは、Web上にあるあらゆる情報ソースを一覧表示して、利用目的に合わせてフィードをカスタマイズできるアプリです。

自分の興味関心のあるWebサイトやブログなどをフォローすることで、自分用のニュースフィードを作成できます。RSSリーダーの役割にもなるため、効率的な情報収集を実現できるでしょう。Feedlyは、無料で利用できます。

公式サイトURL:https://feedly.com/

情報収集のうまくいくコツを理解して効率良く進めよう

情報収集のコツは、うまくいっている人の特徴を知り自社ビジネスの情報収集方法として取り入れることではないでしょうか。

情報収集というと、単に新聞やネット上のニュースを読むことだけをイメージするかもしれませんが、一面的な手法では正確性や信頼性のある情報を見分けられないでしょう。

情報収集は、集めた情報の精度を上げるために疑問点などの深掘りが必要です。そのため、情報収集のうまい人は、一面的ではなく多面的に情報収集しています。

また、そのような情報精査の効率を高めるために、本記事でご紹介したツールやアプリの活用も一つのコツとなるでしょう。ぜひ、自社ビジネスの情報収集にお役立てください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事