• 作成日 : 2025年2月6日

リモートワークにおすすめのツールは?課題ごとに最適なツールを紹介

リモートワークを導入する場合、コミュニケーションツールや労務管理ツール、タスク管理ツールなどを活用することで、業務効率がアップします。

この記事では、リモートワークの概要や導入するメリット、抱える課題などについて解説します。また、おすすめのツールも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

リモートワークとは

リモートワークとはオフィスに出社せず、別の場所で仕事を行う勤務形態のことです。ここではリモートワーク導入のメリット、導入が多い業種、導入状況の推移について解説します。

導入のメリット

リモートワーク導入のメリットの一つが、コスト削減が期待できることです。リモートワークを実施することで出社する社員が少なくなるため、交通費が削減できます。また、オフィスの規模を縮小できるため、オフィスの賃貸料金も抑えられます。電気代などの節約も期待できるでしょう。

さらに、リモートワークの導入でより柔軟な働き方が実現できるため、人材確保にもつながります。たとえば、高いスキルを持っているものの子育てや介護のために出社が難しい人でも、リモートワークであれば自宅から仕事ができるため、採用できる可能性が高まります。

導入が多い業種

リモートワークは、基本的にオンラインで業務を行うこととなるため、情報通信やIT系の業界で多く導入されています。

職種としては、以下のようにオンライン環境で業務が完結できる仕事の導入率が高い傾向にあります。

  • システムエンジニア
  • Webデザイナー
  • マーケティングリサーチ
  • ライター
  • カスタマーサポート
  • 事務
  • 総務
  • デザイナー
  • コンサルタント

導入状況の推移

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、リモートワークを導入する企業が急速に増えたとされています。総務省の令和5年通信利用動向調査によると、テレワークを導入している企業は約50%となっており、多くの企業で導入が進んでいることがわかります。

参考:令和5年通信利用動向調査|総務省

リモートワークの抱える課題

リモートワークはさまざまなメリットがある一方で、少なからず課題も抱えています。そこでここでは、具体的にどういった課題があるのか解説します。

従業員間のコミュニケーションが減少する

リモートワークを実施することで従業員同士が対面で会う機会が少なくなるため、コミュニケーションが減少する恐れがあります。業務上の最低限のコミュニケーションのみとなることで、従業員間の親睦を深める機会が減ってしまうかもしれません。

適正な労務管理が難しい

リモートワークの課題の一つが、労務管理の難しさです。遠隔地で仕事をしているため、本当に仕事をしているのか、何時から何時まで作業をしていたのかといった勤務実態の把握が難しくなります。適正な管理を行うためのシステムやツール、ルールづくりなどが必要不可欠です。

業務の進捗確認や情報共有がしにくい

業務の進捗確認や情報共有がしにくくなる点も課題の一つです。管理職からすると、部下一人ひとりの状況をこまめにチェックすることが難しく、報告がないと進捗状況もできないため、トラブルが発生しても対応が遅れてしまう可能性があります。

セキュリティ対策が必要

リモートワークは、業務に関する情報を社外に持ち出して仕事を行うこととなるため、セキュリティ対策は必要不可欠です。特に情報漏洩による事故には、細心の注意を払わなければなりません。実際に、会社から自宅に持って帰ってきた仕事用のパソコンや重要なデータが入ったUSBを紛失してしまうといった事例は少なくありません。

リモートワークにおすすめのコミュニケーションツール

リモートワークで利用するコミュニケーションツールは、リアルタイムでやりとりができ、ファイルやドキュメントの共有機能があるものが便利です。ここではリモートワークを導入しようとしている企業に向けて、おすすめのコミュニケーションツールを紹介します。

Chatwork

Chatworkは、多くの企業で導入されているビジネスチャットツールです。個人間はもちろんグループでのやり取りもできるため、社内外でのコミュニケーションを活性化できます。

スマートフォンやパソコンなど、さまざまなデバイスで利用できるため、外出先などからでも簡単にチャットをチェックできます。ただし、無料プランの場合利用できる機能に制限があるため注意が必要です。

料金は以下の通りです。

  • フリー:無料
  • ビジネス:700円~/月
  • エンタープライズ:1,200円~/月

LINE WORKS

LINE WORKSは、組織・チームのためのコミュニケーションツールです。企業やプロジェクトチームなどでの導入に適しています。グループノートやスケジュール管理、さらにはアンケート機能などもついているため、さまざまなビジネスシーンで役立つでしょう。

一方で、通常のLINEと同様に既読機能がついており、既読無視や未読無視などに煩わしさを感じることもあるでしょう。

料金は以下の通りです。

  • フリー:無料
  • スタンダード:450円~/月
  • アドバンスト:800円~/月

V-CUBE ミーティング

V-CUBE ミーティングは、クラウド型のWeb会議サービスです。インターネットを利用できる環境下であれば、どこからでもWeb会議が行えます。資料共有や録画機能などもついているため、リモートワーク中の人との会議にもぴったりです。

ただし、V-CUBE ミーティングは2025年3月31日でサービスおよびサポートが終了する予定となっています。

Remotty

Remottyはバーチャルオフィスツールです。バーチャルオフィスがあれば、オンライン上でも人が近くにいる感覚、一緒に仕事をしている感覚を得ながら仕事に取り組めます。また、雑談や声かけなどもできるため、コミュニケーションも促進してくれるでしょう。

ただし、ツールにアクセスしている間はパソコンのカメラで自動撮影された写真が共有されるためそれを煩わしく感じる人もいるでしょう。

なお、料金は3,500円/月(5名ユーザー)となっています。

リモートワークにおすすめの労務管理ツール

リモートワークでは、さまざまなデバイスから打刻や勤怠管理の申請が行えて、既存のシステムやツールと連携できる労務管理ツールの導入がおすすめです。ここでは、リモートワークに最適な労務管理ツールを紹介します。

マネーフォワード クラウド勤怠

マネーフォワードクラウド勤怠は、使いやすさに定評のある勤怠管理システムです。裁量労働制やフレックスタイム制など、さまざまな勤務形態に対応しているため、勤怠管理をスムーズに行えます。さらに、マネーフォワードが展開する他のツールと連動することで、業務効率を高めることも可能です。

料金プランは以下のようになっています。

スモールビジネス

  • 年額プラン:2,980円/月、35,760円/年
  • 月額プラン:3,980円/月

ビジネス

  • 年額プラン:4,980円/月、59,760円/年
  • 月額プラン:5,980円/月

ジョブカン

ジョブカン勤怠管理は、シンプルな操作性が特徴の勤怠管理ツールです。変形労働やフレックス、裁量労働といった各種勤務形態に対応しているほか、所属先や雇用形態ごとの細かい運用もできる点が特徴です。ただし、打刻ミスがあると、修正の手間が発生する点には注意が必要です。

料金は以下のようになっています。

  • 無料プラン
  • 有料プラン:月額200〜500円
  • 500名以上の企業は要問い合わせ

KING OF TIME

KING OF TIMEは、社労士監修のシステムです。法改正にもしっかりと対応しているため、法律に沿った設定ができます。また、有給休暇取得義務や残業の上限規制などさまざまな情報に対してアラートを設定できるため、勤怠管理における抜け漏れ防止にもつながります。一方で、操作ミスが起こると修正が面倒だという声も聞かれます。

料金は1人あたり300円/月です。

MITERAS仕事可視化

MITERAS仕事可視化は、パソコンのログデータを活用するツールです。データから業務時間外の勤務や隠れ休日出勤などをしっかりとモニタリングできるため、リモートワークの勤怠管理にも活用できます。働きすぎによる健康リスクのケアが可能ですが、従業員の中には監視されている感覚となる人もいるかもしれません。

料金は1ユーザーあたり210円/月です。

リモートワークにおすすめのタスク管理ツール

リモートワークの業務効率化を図るには、タスクが可視化でき、マルチデバイスで利用できるタスク管理ツールを導入するとよいでしょう。ここでは、リモートワークにおすすめのタスク管理ツールを紹介します。

Backlog

Backlogは、業務を可視化できるプロジェクト管理ツールです。プロジェクトごとに発生する各種タスクなどの情報をオンライン上で一元管理できるため、リモートワーク中のタスクの進捗状況把握にも適しています。

一方で、プラグインなどの独自カスタマイズを追加できないため、自社に必要な機能が備わっていない可能性がある点には注意しましょう。

料金は以下の通りです。なお、いずれも年払いにすることで、5%割引されます。

個人向け

  • スターター:2,970/月

組織向け

  • スタンダード:17,600/月
  • プレミアムオススメ:29,700/月
  • プラチナ:82,500/月

Trello

Trelloはカンバン方式でタスク管理するツールです。カードを移動させるだけでタスクの状況を変更できるため、一目で進捗状況の把握ができます。また、カードの移動も簡単にできるなど、操作性にも優れています。ただし、規模の大きいプロジェクトでの利用には適していないため注意してください。

料金は以下の通りです。

  • Standard:$5USD
  • Premium:$10USD
  • Enterprise:$17.50USD

Firestorage

Firestorageは、オンラインストレージツールです。登録をしなくても大容量のファイルをアップロードし共有できる点が特徴です。有料会員になると10GBのファイルも送れるようになるため、大容量のデータを扱う機会が多いときは有料会員になることをおすすめします。ただし、チャット機能などはついていないため、共有にあたっては別のツールが必要です。

料金は、以下の通りです。

会員プラン

  • ライト会員:1,037円/月
  • 正会員:2,085円/月

法人プラン

  • プラン1:98,780円/月+初期費用110,000円
  • プラン3:999,350円/年
  • プラン5:54,780円/月+初期費用55,000円

※いずれも税込

Dropbox

Dropboxは、クラウドストレージツールです。パソコンやスマートフォンなど複数のデバイスから利用できるため、外出先や自宅からでも必要なデータ・ファイルにアクセスできます。一方で、エクセルやワードをアップロードした場合、スマートフォンでは確認しにくい点には注意しなければなりません。

料金は以下の通りです。

  • Plus:1,200円~/月
  • Essentials:2,000円~/月
  • Business:1,500円~/月
  • Business Plus:2,400円~/月

リモートワークにおすすめのセキュリティツール

リモートワークでは、ウイルスや不正アクセスの検知はもちろん、操作ログの監視機能が備わったセキュリティツールが役立ちます。ここでは、リモートワークにおすすめのセキュリティツールを紹介します。

Optimal Biz

Optimal Bizは、モバイルデバイス管理サービスです。遠隔から端末のロックやデータ消去などができるため、万が一端末を紛失した場合でも情報漏洩を防げます。ただし、初期費用が1契約あたり45,000円かかる点には注意してください。

料金は以下の通りです。

  • Android, iOS, iPadOS:300 円/1台
  • Windows, macOS:500 円/1台

MagicConnect

MagicConnectは、手元の端末に別のパソコンのデスクトップ画面を呼び出して操作できるリモートアクセスサービスです。オフィスからパソコンを持ち出すことなく仕事ができるようになるため、情報漏洩や紛失のリスクを低減できます。ただし、設定に手間がかかるため、導入にあたっては時間に余裕を持たせることが大切です。

料金は以下のようになっています。

  • USB型:年間使用料18,000円/24,000円+初期費用15,000円
  • アプリ型:年間使用料18,000円/24,000円+初期費用10,000円
  • アプリ型ライト:年間使用料12,000円+初期費用5,000円

LANSCOPE

LANSCOPEは、IT資産管理を行えるツールです。どのパソコンで誰がいつどういった操作をしたかがわかるなど、デバイス管理を統合的に行えるようになります。また、端末紛失時には遠隔ロックや遠隔でのデータ消去なども行えるため、情報漏洩防止も可能です。

年間使用料および月額料金は、以下の通りです。

  • ライトA3,600円/1台(1ヶ月300円)
  • ベーシック:6,000円/1台︎(1ヶ月500円)
  • ライトB:4,800円/1台(1ヶ月400円)
  • プラスオプションに応じて料金が発生

リモートワークの導入にはツールを活用しよう

リモートワークは柔軟な働き方を可能にする一方で、コミュニケーションが減ったり勤怠管理が難しかったりと課題もあります。課題を解決するためにも、今回紹介したようなツールを活用してみてください。


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