• 更新日 : 2024年12月12日

セミナー企画書の作り方・書き方とは?無料テンプレートと併せて紹介

セミナーを成功させるためには、データに基づいた説得力のある企画書を作っておくのが重要です。おおざっぱな見込みや肌感覚に基づいた企画書は、企画自体が通りづらく、もし通ったとしてもセミナー自体がうまくいかない可能性が高くなります。

この記事では、セミナーの企画書を初めて書く方や、企画書を書くのが苦手な方に向けて、説得力があり、成功に導きやすい企画書の作り方を解説します。無料テンプレートも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

セミナーで企画書を書く前に決めること

セミナーの企画書は、実際に書き始める前に「どういった目的で」「誰に」「どの程度の結果を目標として」「何を伝えるのか」を押さえるのが重要です。下準備をしておけば、内容をスムーズに書けるだけでなく、より説得力がある、ブレのない企画書を作りやすくなります。

セミナー企画書を書く前に決めておくべきポイントは、以下の通りです。

セミナーの目的を決める

セミナーの目的を決めることは、企画書作成の準備段階で最も大切なポイントと言えます。セミナーを開催するにあたって、何を売り込むかは決まっていても、セミナー開催の目的が決まっていないというケースは少なくありません。自社商材を販売する以外の目的がないままセミナーを開催すると、営業トークばかりで参加者の満足度が低下する可能性があるため注意が必要です。

セミナーの目的の代表的な例としては以下のような内容が挙げられます。

  • 新規顧客を獲得する
  • 既存の見込み顧客を育成する
  • 既存顧客をフォローアップする
  • 商品の認知を拡大する

設定する目的が多すぎるとセミナーの方向性にブレが生じる恐れがあるため、基本的には1つ、多くても2つ程度に絞るのがおすすめです。

ターゲット像を明確にする

ターゲットとは、セミナーに参加してもらいたい人のことを指します。ただし、例えばターゲットを「会社員」とした場合、社会で働くすべての会社員が対象となり、ターゲットを明確にできたとは言えません。「都内で子育てをしながら働く会社員」のようにターゲットを細かく設定することで、セミナーの企画を具体的に進めやすくなるでしょう。

ターゲットを決めたら、ターゲットから想定される具体的な人物像を、以下の要素を踏まえながら設定します。

  • 性別
  • 年齢、年代
  • 職業
  • 役職
  • 仕事内容
  • 抱えている課題、悩み

上記の具体的な属性をターゲットに設定することで、商材の購買行動に至りやすい顧客像を把握しやすくなります。ターゲット像がうまく決まらない場合は、セミナーの目的から見直してみるとよいでしょう。

KPIを決める

セミナーの企画書作成にあたっては、以下のようなKPIを設定するとよいでしょう。

  • 申込者数、実際の参加人数
  • セミナーから生まれた商談数
  • 参加者の満足度
  • 参加者の理解度

参加者の理解度・満足度を把握するために、セミナー終了後にアンケートに回答してもらうのがおすすめです。例えば満足度の場合、「とても満足」から「満足していない」の5段階で評価してもらい、集計や平均値の算出などを行うとよいでしょう。

テーマを設定する

最後に、設定した目的やターゲット像、KPIを踏まえてセミナーのテーマを決定します。テーマを決める上で特に重要になるのが、最初に設定したセミナーの目的です。例えば、テーマを自社商材とした場合、セミナーの目的が新規顧客の獲得であれば問題ないものの、商材の認知拡大の場合は適切とは言えません。なぜなら、自社商材の認知拡大を目的としたセミナーには、その商材を知らない人は参加しないことが考えられるためです。

セミナーのテーマは、目的を満たしつつ、ターゲットが抱える課題や悩みに応えるような内容で設定しましょう。

セミナー企画書の無料テンプレート

セミナーの企画書を1から作成すると、時間や手間がかかってしまいます。セミナーの企画書を作るときは、既存のテンプレートを活用するのがおすすめです。以下のリンク先から無料の企画書テンプレートをダウンロードできるので、一度チェックしてみてください。

セミナー企画書のテンプレートのダウンロードはこちら

セミナーの企画書の作り方

セミナーの企画書の作成方法には、大きく分けて「紙で作成する方法」と「デジタルデータで作成する方法」の2種類あります。紙で作成する方法は昔からあるもので、デジタルに慣れていない人でも簡単に作れるほか、紙に手書きするほうが企画をまとめやすいという人もいるでしょう。

デジタルデータで作成する場合、パワーポイントやワード、その他のツールを利用する方法があります。デジタルデータでの作成は現在の主流であり、関係者などにシェアしやすい点がメリットの1つです。

セミナーの企画書の作り方にルールはないため、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。

セミナーの企画書に必要な各項目の書き方

セミナーの企画書を作るにあたっては、以下のようなフレームワークを使うことで説得力がある内容をまとめやすくなります。

  • PREP法

Point(結論)・R(理由)・E(具体例)・P(結論)の順に論展開をし、説得力を増す論展開の方法です。以下のような順序で伝えると、説得力の高い企画書を作れます。

Pこのような目的でセミナーを開催するべきです
R理由は○○です
E具体的にはこのような裏付けがあります
Pしたがって、予算や戦略、スケジュールがXXという形で開催するべきです
  • 6W2H

When(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・Why(なぜ)・What(何を)・Whom(誰に向けて)・How to(どうやって)・How much(いくらで)の、6つのWと2つのHの疑問に答える論展開の方法です。以下のような順序で論展開すると、説得力の高い企画書を作りやすくなります。

Why何の目的で
Whatどのような企画を
Whereどういった市場の
Whomどういったターゲットに
Whenいつ
Who誰が
How toどのような方法で
How muchいくらの予算で

また、個別の項目については、以下のような点に注意して執筆しましょう。

タイトル・目次

企画書のタイトルは、企画書を確認する人が最初に目にする部分です。タイトルによってセミナーの印象は大きく変わります。企画の全体像やアピールポイントを盛り込みつつ、なるべく簡潔なタイトルにするよう心掛けましょう。

また、メインタイトルとサブタイトルという構成でタイトルをつける方法もあります。その場合、メインタイトルではセミナーのテーマや対象者を明らかにし、サブタイトルには顧客の興味を引くような内容を盛り込むのがおすすめです。

タイトルの次には目次を記載します。企画書の全体的な構造を把握した上で見出しを作成し、目次を見れば企画書のボリュームがある程度伝わるように意識しましょう。

セミナーの目的

セミナーを開催する目的も企画書の中に明記します。セミナーの目的や意図が、単刀直入に読み手に伝わるように記載するのがポイントです。なぜセミナーを開催するのか、どのような課題を解決してどのような状態を目指すのかというストーリーを、起承転結を踏まえてまとめてください。

セミナーの目的を伝える際には、数値などの具体的なデータを用いるのがおすすめです。目的に漠然とした表現が使われている場合、読み手に納得してもらうのは難しいと言えます。事前に市場調査やアンケートでの情報収集などを実施し、企画の根拠となる客観性が高いデータを提示しましょう。

予算

企画書は常に読み手の立場で考えて作成することが大切です。セミナーの企画の場合、読み手である上司や経営者側は、企画にどのくらいの費用がかかるのかが知りたい立場と言えます。そのため、企画書の段階で以下のような項目にかかる予算を明らかにしておきましょう。

  • 会場費
  • 機材のレンタル料
  • 外部講師費

会場や使用する機材によって予算に差が生じる場合は、いくつかパターン別に予算表を作成するのがおすすめです。

マーケティング戦略

顧客のニーズに合った商品やサービスを企画する際には、マーケティング戦略が欠かせません。ターゲットが抱える課題や悩みを、どのような手段やアプローチで解決に導くかを示すことが大切です。

マーケティング戦略を書く際には、ロードマップなどの手法を用いて課題解決までの道筋を見える化するとよいでしょう。なお、ロードマップとは、ビジネスなどにおいて目標や戦略を達成するための計画・方針を可視化したもののことです。

スケジュール

セミナーを成功させるためには、スケジュールを明確にすることも重要になります。セミナーの開催日から逆算してスケジュールを設計しましょう。

セミナーを開催するために必要となるタスクは1つではありません。また、タスクによっては関係者が複数になったり、役割分担が必要になったりするケースもあります。スケジュールに沿って各業務を振り分けるためには、後々関係者に共有することも視野に入れ、ガントチャートなどを用いて視覚的に分かりやすく表すとよいでしょう。

セミナー企画書を書くときはテンプレートやフレームワークを活用しよう

セミナーの企画書を作るにあたっては、テンプレートを使って効率化するのがおすすめです。作成する際には、目的とターゲット像を明確にし、ターゲットに応じたKPIを決めてからテーマを設定しましょう。目的やKPIを書くにあたっては、具体的な裏付けのあるデータの裏付けが大切です。

また、スケジュール管理や予算設定も事前に明示することで、関係者とのコミュニケーションが円滑になります。PREP法や6W2Hといったフレームワークを使って全体を構成すれば、より説得力の高い企画書を作れます。


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