• 作成日 : 2024年6月6日

付箋アプリ Sticky Notesとは?便利な使い方や消えた時の復元方法を解説

Sticky NotesはWeb上で利用できる付箋アプリのことで、使い方次第で業務の効率化につながります。しかし、Sticky Notesの機能を正しく理解していなければ、効果的に活用できません。この記事では、Sticky Notesの便利な活用方法だけでなく、付箋が消えてしまった際の対処法についても解説します。

Sticky Notes(スティッキーノート)とは?

Sticky Notes(スティッキーノート)とは、Microsoftが2016年5月3日にリリースした付箋アプリです。

その後のアップデートで「付箋」という名称に変更されましたが、紙の付箋と混同しやすいため、現在でもSticky Notesと呼ばれています。そのため、Windows上での「付箋」と「Sticky Notes」はほぼ同じ意味です。

Windowsで無料で利用できる付箋(ふせん)アプリ

Sticky NotesはWindowsのデスクトップ上で、付箋のように利用できます。Windows10以降であれば標準搭載されているため、利用する際に費用はかかりません。

デスクトップ上で気軽にメモ感覚で利用できるため、紙の付箋と同様の使い方が可能です。紙の付箋の場合は手書きでメモをとりますが、Sticky NotesはPC内で行うため、デジタルデータで管理をしたい方におすすめです。

タスク、ToDo管理に便利

Sticky Notesを利用すると、Web上でタスクやToDoの管理を行う際に便利です。

日々の業務において、各プロジェクトでさまざまなタスクが発生するはずです。複数の業務を同時並行で進めていく際に、抜け漏れがないようにタスクやToDo管理を行っている方も多いのではないでしょうか。Sticky Notesを利用すれば、業務管理ツールを新たに導入しなくても、タスクやToDo管理が手軽に行えます。

Sticky Notesの機能

Sticky Notesの機能や、利用シーンについてひとつずつ解説していきます。

付箋の作成

Sticky Notesを利用すると、デスクトップ上で付箋を作成できます。作成した付箋はデスクトップ上に表示されるため、目につきやすいのがメリットです。デスクやPCの横に紙の付箋を貼るのと同じ感覚で利用できます。

Sticky Notesに記載する内容は、紙の付箋のように書いた文字を二重線で消したり違う付箋に書き直したりする必要がないため、修正や追記する際も便利です。

付箋の色の設定

Sticky Notesで作成する付箋は、色の変更が可能です。具体的には、以下の7色で使い分けられます。

  • ピンク
  • 白(グレー)

紙の付箋は複数の色が販売されており、用途や好みに合わせて購入する必要があります。一方で、Sticky Notesは最初から7色が標準搭載されているため、費用をかけずに使い分けることが可能です。

付箋に画像を添付

Sticky Notesであれば、付箋に画像の添付が可能です。添付した画像にテキストでメモを入力できるため、使い方の幅が広がります。

タスク管理を行う際に、なかには画像の情報を文字に起こしてメモする方もいることでしょう。Sticky Notesはテキストだけでなく画像を添付できるため、視覚的にわかりやすい形でメモとして残しておきたい場合におすすめです。

URLのリンク化

メモしたURLをリンク化すれば、すぐにサイトを開ける点がSticky Notesの魅力です。

通常であれば気になるサイトをメモしたい場合は、URLをテキスト形式で残さなければなりません。メモしたサイトを開きたい場合、URLをコピーしてアドレスバーへ貼り付けるなどの手順が必要です。

一方で、Sticky Notesの場合はURLをリンク化できるため、ワンクリックでメモしたサイトを開けます。

メモの同期・自動保存

Sticky Notesであれば、メモの同期や自動保存が可能です。

通常、メモアプリはPC内に残したデータを別のデバイスで開くことができません。しかし、Sticky Notesは同じMicrosoftアカウントでログインすれば、保存した付箋を開けます。

また、Sticky Notesは自動保存されます。そのため、入力中に誤って閉じたり保存を忘れてしまったりしてもデータは消えません。

手書き機能

Sticky Notesは、手書き機能に対応しています。

付箋アプリを探している方のなかには、データの管理がPCで行える点に魅力を感じているものの、キーボードでの文字入力に不便さを感じている方もいるのではないでしょうか。Sticky Notesであれば、Surfaceペンの活用により手書きでメモを残しつつ、デジタルデータでの管理が可能です。

ダークモード

Sticky Notesは、明るい画面だけでなくダークモードにも対応しています。Sticky Notesの画面は、以下の3つから選択できます。

  • 明るい
  • 暗い
  • Windows モードを使用する

ダークモードを使いたい場合は「暗い」を選択し、Windowsで個別の設定をしている場合は「Windows モードを使用する」を選びましょう。

目の負担やバッテリーの消耗を考慮して、普段からダークモードで利用している方は取り入れてみてください。

Sticky Notesはどこにある?起動方法

ここでは、Sticky Notesの起動方法について解説します。Sticky Notesを利用する際に、どこから立ち上げればいいのかわからず悩んでいる方は参考にしてください。

Sticky Notesの起動方法

Sticky Notesを利用する際は、Windowsのスタートメニューから起動します。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. Windowsのスタートメニューを開く
  2. 検索バーで「付箋」または「Sticky Notes」と入力する
  3. 検索結果に出てくる「付箋」をクリックする

検索する際に、アプリの名称は「Sticky Notes」ではなく「付箋」と表示されるため注意が必要です。

次回からワンアクションで起動する方法(ピン留め)

毎回検索するのが面倒だと感じる場合は、アプリをピン留めすることで、次回以降はワンアクションで利用できます。Sticky Notesをピン留めする手順は、以下のとおりです。

  1. Windowsのスタートメニューを開く
  2. 検索バーで「付箋」または「Sticky Notes」と入力する
  3. 検索結果に出てくる「付箋」を右クリックする
  4. 「タスクバーにピン留めする」を選択する

タスクバーを増やしたくない場合は「スタートにピン留めする」を選べば、スタートメニューから検索せずワンクリックで起動できます。

Sticky Notesをデスクトップに固定するには

Sticky Notesは「PowerToys」というアプリをインストールすることで、常にデスクトップの最前面へ固定表示できます。PowerToysをダウンロードしてデスクトップへ固定表示させる手順は、以下のとおりです。

  1. 「PowerToys」をダウンロードする
  2. 固定表示させたいメモを選ぶ
  3. 「Windowsキー」+「Ctrl」+「T」キーを同時に押す

デスクトップへ固定表示させる際は、PowerToysアプリを常に起動している必要があります。アプリをインストールしたあとは、PowerToysが自動で起動するように設定しておきましょう。

Sticky Notesの保存場所と復元方法

Sticky Notesのデータの保存場所は、隠しフォルダ内です。誤ってデータを削除してしまう場合に備え、隠しフォルダから以下の手順でバックアップをとることができます。

  1. タスクバーから「エクスプローラー」をクリックする
  2. 画面左にある「PC」配下の「Windows(C:)」をクリックする
  3. 「表示」タブの「隠しファイル」にチェックを入れる
  4. 「ユーザー」→「(ユーザー名)」→「AppData」→「Local」→「Packages」→「Microsoft.MicrosoftStickyNotes_8wekyb3d8bbwe」→「LocalState」の順にフォルダを開く
  5. フォルダ内にある「plum.sqlite」「plum.sqlite-shm」「plum.sqlite-wal」の3ファイルを任意の場所にコピーする
  6. 「表示」タブの「隠しファイル」のチェックを外す

重要な付箋を誤って削除してしまった場合などは、任意の場所にコピーした上記の3ファイルを「LocalState」フォルダ内の既存ファイルと置き換える(上書きする)ことで復元できます。

Sticky Notesの使い方

Sticky Notesの一般的な使い方について解説します。Sticky Notesに搭載されている機能を効果的に使用すれば、Microsoft WordやGoogleドキュメントのように活用できますので、使い慣れていない方は事前に確認しておきましょう。

新しいメモの追加

Sticky Notesで新しい付箋を追加する方法は、以下のとおりです。

  1. Sticky Notesを起動する
  2. 左上にある「+」をクリックする

特定の付箋と一覧のどちらを開いている状態でも、左上には「+」が表示されるため、クリックすれば新たに追加できます。一覧を開いている状態で新たに追加すると、メモが新しい順に上から並びます。

付箋の色を変更する方法

Sticky Notesで付箋の色を追加する方法は、以下のとおりです。

  1. Sticky Notesを起動する
  2. 変更したい付箋を選択して開く
  3. 右上にある「メニュー(…)」をクリックする
  4. 変更したい色を選ぶ

変更回数に制限はないため、必要に応じて何度でも色を変えられます。ただし、最初から選択できる7色に加えて、新たに任意の色を追加するなどの操作はできません。

字体の変更、ショートカット

Sticky Notesで字体の変更を行う手順と、ショートカットキーを表にまとめると、以下のとおりです。

字体操作手順ショートカット
太字左下にある「太字」を選択「Ctrl」+「B」
斜体左下にある「斜体」を選択「Ctrl」+「I」
下線左下にある「下線」を選択「Ctrl」+「U」
取り消し線左下にある「取り消し線」を選択「Ctrl」+「T」
行頭文字の表示/非表示左下にある「行頭文字の表示/表」を選択「Ctrl」+「Shift」+「L」

「行頭文字の表示/非表示」は、箇条書きの設定です。基本的にはPCのショートカットキーと同様の操作が行えるため、仮にテキストを全選択する際は「Ctrl」+「A」で行えます。

Sticky Notesの便利な活用方法

Sticky Notesを、より便利に活用する方法を紹介します。Sticky Notesは使い方の工夫次第で、日々の業務が効率良く行えます。普段の利用シーンをイメージしながら、参考にしてください。

他のデバイスで付箋を表示する

Sticky Notesで作成した付箋は、ほかのデバイスでも表示できます。表示方法は簡単で、付箋を保存しているMicrosoftアカウントにログインするだけです。

ほかのデバイスで表示できれば、家のPCで保存した付箋を移動中はスマートフォンで確認するなどの使い方ができます。Sticky Notesであれば、作業環境に関係なくどのデバイスからでも付箋の確認が可能です。

付箋の色ごとに業務内容を管理する

Sticky Notesの色ごとに付箋を使い分ければ、タスクの管理がしやすくなります。具体的には、色ごとに業務内容を分けるといった使い方ができます。

また、色ごとに付箋の管理を行う方法は、複数のクライアントを抱えている場合におすすめです。クライアントごとに使い分ければ、付箋の色を見ただけでどの企業に関するタスクが多いかわかりやすくなります。

ほかにも納期ごとに色分けして優先順位をつけやすくするなど、さまざまな活用方法ができるため、自分の業務スタイルに合わせて使い分けていきましょう。

Sticky Notesのトラブル

Sticky Notesを利用する際に、多くの人が陥りやすいトラブルについて解説します。

Sticky Notesが消えた?起動しない場合

Sticky Notesが消えてしまったり、起動しなかったりする場合はいくつか原因があります。その際に試したい対処法は、以下のとおりです。

  • ピン留めなどではなく、スタートメニューのアプリ一覧からクリックする
  • アプリを一度削除し、再度インストールする
  • Windows Updateを行う

普段利用している機器でSticky Notesを利用できない場合は、ほかのデバイスで使用できるか確認しましょう。仮にほかのデバイスでSticky Notesを起動できるのであれば、普段利用している機器の設定に問題があると推測できます。

Sticky Notesで日本語入力できない場合

Sticky Notesで日本語入力できない場合は、IMEの設定変更により解決する場合があります。

IMEとは、インプットメソッド(Input Method Editor)のことで、文字入力支援ソフトのひとつです。Windowsでは「Microsoft IME」が標準搭載されています。しかし、個別に「ATOK」や「Google日本語入力」を設定している場合は、Sticky Notesで日本語入力ができません。

Sticky Notesを活用して業務の効率化につなげよう

Sticky Notesは、紙の付箋を使う感覚でWeb上でデータ管理が可能な付箋アプリです。付箋アプリでありながら、太字や下線表示などの装飾ができるため、WordやGoogleドキュメントと同様の使い方ができます。

7色から付箋の色を手軽に変更できるため、色が違う紙の付箋を都度購入する必要はありません。色分けのルール次第では、クライアントや業務内容などさまざまな使い分けが可能です。利用シーンに合わせてSticky Notesでタスクの管理を行い、日々の業務効率を改善していきましょう。


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