- 作成日 : 2024年8月15日
テレワーク業務におすすめのアプリ9選|アプリの選び方も解説
テレワークは生産性向上につながる一方で、ツールを活用して支援しなければ社員のコミュニケーションや情報共有、および人事評価などに問題が起きやすい欠点があります。テレワーク業務向けのアプリは、こういった問題を解決できるだけでなく、出社している方にとっても外出先や出張先でモバイルワークが可能になる利点があります。
この記事では、テレワーク業務を効率化できるアプリについて解説します。
目次
テレワークの実施にはアプリが必須
テレワークとは、「情報通信技術(ICT)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を指す言葉です。テレワークには、自宅で働く「在宅勤務」、オフィス外の施設で働く「サテライトオフィス勤務」など、さまざまな形態があります。また、出社している方が外出先や出張先で働く「モバイルワーク」も、テレワークの一形態に含まれます。
出典:テレワーク総合ポータルサイト「テレワークとは」
出典:総務省「テレワークの意義・効果」
テレワーク環境では、チームとのコミュニケーション不足や資料共有の問題などが発生しがちです。これらの課題を解決するには、適切なアプリの利用が欠かせません。たとえば、職場での会話の代わりにチャットアプリを使う、Web会議アプリで対面会議を代替する、資料をオンラインストレージで共有する、などの方法が代表的です。これらのアプリについて詳しく解説します。
チャットアプリ
チャットアプリは、オフィスワークとテレワークのどちらでも、迅速かつ効率的なコミュニケーションを実現できるツールです。テキストメッセージの送受信に加え、画像やファイルの共有も容易に行えます。
チャットアプリの主な利点は、メールとは異なるスピード感です。リアルタイムでのやり取りが可能なため、業務の進行がスムーズになります。グループチャット機能を活用すればチーム全員と一括で情報を共有でき、連絡効率が格段に向上します。
音声通話やビデオ通話が可能なアプリなら、直接のコミュニケーションが必要な場合にも対応可能です。アクセス可能なメンバーを限定すれば、情報漏洩のリスクも低減できます。
Web会議アプリ
Web会議アプリは、インターネットを介して音声や映像を共有しオンライン会議を行うためのツールです。場所を問わず、どこからでも会議に参加できるのが大きなメリットです。
Web会議アプリは、画面共有や録画機能、スケジュール連動などの機能を備えています。これにより、会議の内容を記録したり、参加できなかったメンバーとも内容を共有したりすることが可能です。
従来の会議とは異なり物理的な移動が不要なため、交通費や移動時間の削減にもつながります。さらに、Web会議アプリは比較的低コストで導入できる点も魅力です。クラウド型のシステムを利用すれば、初期費用を抑えつつ迅速に導入可能です。
オンラインストレージアプリ
オンラインストレージアプリは、インターネット上に保存したデータを、どこからでもアクセス可能にするツールです。ファイルの共有やバックアップ、データの保管に役立ちます。
オンラインストレージアプリのメリットは、物理的なメディアを持ち運ぶ必要がない点です。インターネット環境があれば、スマートフォンやタブレットといった手近なデバイスからもアクセス可能です。
外出先からでも業務のアイデアをチームに共有したり、スキマ時間に仕事をこなしたりすることが容易になります。インターネットに接続できればどこからでもすぐに利用できるため、業務効率の向上や情報共有の円滑化に貢献するでしょう。ほかのシステムとの連携が可能なオンラインストレージアプリであれば、チーム間のコラボレーションも強化できます。
マニュアル作成アプリ
マニュアル作成アプリは、業務マニュアルを効率的に作成・管理・共有するためのツールです。一から作業するのに比べ、手間をかけずに高品質なマニュアルを作成できます。
マニュアル作成アプリの最大の利点は、品質の均一化と効率化です。あらかじめ用意されたテンプレートを使えば、誰が作成しても一貫性のあるマニュアルが作成できます。また、画像や動画の挿入も簡単で、視覚的にも分かりやすいマニュアルの作成も容易です。
クラウドベースで管理するアプリなら、改訂が必要な場合も迅速に対応でき、情報の共有もスピーディーにできます。作業の効率が向上し、人為的なミスの削減やコスト削減にも寄与するでしょう。
プロジェクト管理アプリ
プロジェクト管理アプリは、プロジェクトの進捗やタスクを効率的に管理するためのツールです。ガントチャートやカンバンボード、ToDoリストなどを利用して、スケジュール管理やタスクの可視化が可能です。
プロジェクト管理アプリの利用により、各プロジェクトの進捗状況を一目で把握できます。タスクごとの時間を入力すれば工程・工数管理も容易になり、メンバー間の負担が偏るのも防止可能です。
チャット機能やデータ共有機能を活用すると、プロジェクト内の意思伝達もスムーズに行えます。また、リアルタイムで情報が反映されるため、迅速な意思決定がしやすくなるのもメリットです。
勤怠管理アプリ
勤怠管理アプリは、出退勤の打刻や勤務記録の集計をスマホやタブレットなどで行えるツールです。これにより、従業員はオフィス外からでも打刻ができ、管理者はリアルタイムで勤怠状況を確認できます。
勤怠管理アプリの主な利点は、迅速で正確な打刻と、労務管理業務の効率化です。自動集計機能により勤怠情報のデータ入力や集計を手動でする手間が省け、残業超過や打刻漏れもアラート機能で防止できます。また、アプリによってはGPS機能や生体認証を活用した、不正打刻の防止も可能です。
勤怠管理アプリの導入により、リモート勤務や直行直帰にも柔軟に対応できる勤怠管理が実現し、コストの削減と業務効率の向上が期待できます。
テレワークの業務効率化に役立つ・おすすめアプリ9選
テレワークの業務効率化に役立つアプリには、さまざまな種類があります。以下では、特におすすめのアプリ9選を紹介します。各アプリの特徴や利点を理解し、業務内容と組み合わせて使いやすそうなものを見つけてください。
Chatwork
Chatworkとは、ビジネスコミュニケーションを円滑にするためのチャットアプリです。株式会社kubellによる日本発のツールで、直感的に使えるインターフェースと豊富な機能を備えています。
主な特徴は、グループチャットやタスク管理、ファイル共有、ビデオ通話機能などを1つのアプリで利用できる点です。たとえば、タスク管理機能では担当者や期限を設定できるため、業務の進捗管理がスムーズに行えます。また、ビデオ通話機能を使えば、リモート会議の実施も簡単です。国内外の企業で幅広く利用されており、テレワーク時のコミュニケーションツールとして非常に有用です。
Chatwork – 中小企業向けビジネスチャット 国内利用者数No.1
Slack
Slackとは、ビジネスコミュニケーションを効率化するためのチャットアプリです。チャンネルベースの設計により、プロジェクトごとに情報を整理しやすく、チーム全体での情報共有がスムーズに行えます。
主な特徴は、リアルタイムでのメッセージ交換や音声・ビデオ通話、ファイル共有、外部アプリとの連携です。特に、豊富なアプリ連携によってSlack内でさまざまなツールを統合して利用できる点が魅力です。また、自社のニーズに合わせた独自のカスタムアプリも、Slack APIを使用すれば簡単に構築できます。
Slack はニーズに応えるプロダクティビティプラットフォーム
Zoom
Zoomとは、高品質なWeb会議を提供するビデオコミュニケーションアプリです。URLをクリックするだけでビデオ会議に参加できる利便性があり、ビジネスで広く利用されています。
主な特徴は、ビデオ通話や画面共有、ブレイクアウトルームなど多彩な機能です。ワークスペースには無料なら最大100名、有料なら最大1,000名まで参加できるため、リモートワークやオンラインセミナーなど幅広い用途で使えます。セキュリティ対策も充実しており、暗号化通信で安心して利用できます。
Google ドライブ
Google ドライブとは、ファイルをオンラインで保存・共有できるクラウドストレージサービスです。Googleアカウントを作成すれば、15GBの無料ストレージが提供されます。
主な特徴は、アクセスする場所やデバイスを選ばず、ファイルの共有や共同編集が簡単にできる点です。Google ドキュメントやスプレッドシート、スライドなどほかのGoogleサービスとの連携が強力で、複数のユーザーが同時に編集作業を行えます。また、ドライブ内で共有するファイルには、マルウェアやスパムに対する保護機能が組み込まれているため、安心してアクセスできるのも魅力です。
個人向けのクラウド ストレージおよびファイル共有プラットフォーム – Google
Box
Boxとは、高度なセキュリティを備えたクラウドコンテンツ管理アプリです。企業コンテンツの一元管理化により、場所を問わないアクセス・共有を可能とします。
主な特徴は、1,500以上のアプリとの連携・セキュアなファイル共有・電子サイン・ワークフローの自動化など、多彩な機能です。特にセキュリティ面では、データ保護や脅威検知、コンプライアンス対応が充実しており、安心して利用できます。ビジネスプランであれば、ストレージ容量に制限がありません。
Box — セキュアなクラウドコンテンツ管理、ワークフロー、コラボレーション
NotePM
NotePMとは、ナレッジマネジメントやマニュアル作成に特化したアプリです。社内の情報共有を効率化し、属人化を解消するためのツールとして活用されています。
主な特徴は、簡単に文書を作成できる高機能エディタとテンプレート、そして強力な検索機能です。WordやExcelなどのファイルも全文検索でき、欲しい情報に素早くアクセスできます。さらに、活用状況レポート機能や高度なセキュリティ機能を備えており、社内の知識共有が推進されるのも魅力です。アクセス制限にも柔軟性があり、ChatworkやSlackなどのチャットアプリとも連携できます。
NotePM – 社内wikiでナレッジ共有・マニュアル作成
Asana
Asanaとは、プロジェクト管理とタスク管理を効率化するツールです。チームの目標達成に向けて進捗状況を視覚化し、プロジェクトの計画と管理を一元化できます。
主な特徴は、リストビューやかんばんボード、タイムラインなど多彩なビューでタスクを管理できる点です。カスタムフィールドや自動化機能も備えており、タスクの進捗状況をリアルタイムで追跡できます。SlackやGoogle ドライブなど、200以上のアプリとの連携により、自社の業務フローに合わせた柔軟な運用が可能です。
チームの仕事、プロジェクト、タスクをオンラインで管理 • Asana • Asana
Wrike
Wrikeとは、プロジェクト管理を効率化するためのツールです。タスク管理や進捗追跡、チームのコラボレーションを一元化できる機能を備えています。
主な特徴は、かんばんボードやガントチャート、時間管理ツールを使用してタスクの進行状況を視覚化し、プロジェクトのスケジュールをリアルタイムで管理できる点です。また、レポート作成機能や、400以上の外部アプリと連携できるカスタムワークフローにより、プロジェクト全体の管理が容易になります。
ジョブカン勤怠管理
ジョブカン勤怠管理とは、出勤管理やシフト管理、休暇申請などを効率的に行うためのアプリです。リアルタイムで従業員の勤務状況を確認し、スマホやPC、ICカード、GPSなどで簡単に打刻ができます。
主な特徴は、打刻情報のリアルタイム反映やシフト時間に基づくアラートメール、複数拠点での打刻管理、エラー打刻の抽出などです。シフト作成や公開もシフト管理機能を使えば簡単で、給与ソフトとの連携機能も充実しており、従業員の労務管理にかかる手間が軽減されます。休暇管理機能を使えば、休暇申請や承認もスムーズです。
テレワークで使うアプリの選び方
テレワーク管理ツール導入の際は、以下のポイントを参考にしてください。
(1)実現したい機能を優先する
1つのアプリで、複数の機能を同時に補えるアプリは少なくありません。機能が重複しすぎないよう、導入目的に合致する機能を明確にした上で過不足のないアプリを選びましょう。 |
(2)利用料金が予算の範囲内か確認する
アプリの料金プランは重要な要素です。無料プランや試用期間があるものを試し、使い勝手とともに月額料金や追加費用がトータルでどのくらいかかるかを確認するとよいでしょう。利用人数やデータ量によって料金が変わる場合もあり、注意が必要です。 |
(3)セキュリティ基準を満たしているか確認する
テレワークではセキュリティの強化が必須です。データの暗号化や不正アクセス防止機能があるアプリを選び、情報漏洩のリスクを減らさなければなりません。 |
(4)サポート内容を確認する
導入時や運用中にサポートが受けられるか確認するのも大切です。トラブル発生時に迅速に対応してもらえるサポート体制が整っているか確認しましょう。 |
(5)操作性と利便性を重視する
利用方法や操作が簡単で直感的に使えるアプリを選ぶと、業務の効率が向上します。特に、複数の機能が統合されているアプリは、情報管理機能の一元化ができて便利です。 |
これらのポイントを考慮して、テレワーク導入に適したアプリを選び、業務効率を最大化しましょう。
テレワークに使えるアプリは出社する方の業務効率も改善する
テレワーク向けのアプリにはさまざまな種類がありますが、テレワーカーだけでなく通常通り出社しているオフィスワーカーにとっても利便性が高いため、導入がおすすめです。例えば、チャットアプリを使えば報連相した内容が文字で残り、抜け漏れを防げます。タスク管理ツールを使えば、各社員の作業スピードを可視化でき、より適切な人事評価が可能です。
アプリを活用して、出社する方の業務も、出社しない方の業務も効率化を進めていきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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