• 更新日 : 2024年7月3日

キントーン(kintone)でできることは?活用事例やおすすめな企業を解説

キントーン(kintone)は、業務改善に取り組んでいる企業に支持されているクラウド型の業務改善プラットフォームです。導入することで、ノーコードの業務アプリの作成が可能になったり、コミュニケーションの円滑化につながったりとさまざまなメリットがあります。

キントーンでできること・できないことや注意点、実際に導入した企業の活用事例などをチェックしましょう。

キントーン(kintone)とは?

サイボウズ株式会社が提供するキントーン(kintone)は、プログラミングの知識がなくても業務アプリが作成できる、クラウド型の業務改善プラットフォームです。自社の業務に必要な機能にこだわって一からカスタマイズすることも可能なうえ、100種類以上用意されているテンプレートを使い、アプリを開発することもできます。

クラウド型のサービスであるため、オンライン上ならどこからでもアプリを操作できるのも大きな特徴です。さまざまなシーンで業務効率化を図れます。

キントーン(kintone)でできること

キントーンでできることはたくさんありますが、特に多くの企業がメリットだと感じる7つの特徴をチェックしましょう。

ノーコードで業務アプリの作成

ノーコードとは、ソースコードを記述せずにアプリを開発することです。アプリを作成する際には、エンジニアがコーディングして作っていくイメージがありますが、キントーンならノーコードで開発できるためプログラミングの知識は必要ありません。企業にITの知識をもつ人がいなくても、業務効率化に役立つアプリが作れます。

データの一元管理

キントーン上では、社内に散在する案件情報や顧客情報など、あらゆる情報を一元管理できます。異なる形式で管理されていたデータも一箇所で管理できるようになるので、必要なデータがすぐに見つかり、業務状況も可視化しやすくなります。これまで作業にかかっていた時間を短縮でき、よりスピーディーな判断が可能となるのです。

ワークフロー

やり取りの一連の流れを明確にしておくことは、業務効率化のために欠かせません。特に、複数の人が同時に作業したり、役職ごとに承認が必要だったりする場合は、ワークフローが明確にわかると便利です。

キントーンは、ワークフローに沿った進捗管理ができます。誰がどのような対応をするかが明確に可視化でき、パソコンはもちろん、スマートフォンからも確認できるので、仕事の効率化につながります。

コミュニケーションの円滑化

キントーンは、コミュニケーション機能も充実しています。たとえば、業務に必要な会話からちょっとしたつぶやき、個人間での会話など、さまざまなシーンに合わせた機能が備わっており、社内SNSとしても活用できます。

部署などの垣根をまたいで活用できるので、社内のコミュニケーションも円滑になるでしょう。

リアルタイムな情報共有

プロジェクトによっては、担当者の作業量や未処理件数をリアルタイムで把握したい場合もあるでしょう。キントーンのレポート機能を使えば、最新情報をグラフによって可視化でき、よりスピーディーに情報が共有されます。

必要な情報に必要なときにアクセスできるようになるので、現場の業務に大きく貢献してくれるでしょう。

外部サービスとの連携

異なる企業のサービスを使っていると「連携して使えたら楽なのに…」と思うことがありませんか?キントーンなら、Gmailやマネーフォワードなどの外部サービスと、アプリを連携させることができます。すでに使用しているサービスとの連携がスムーズにできるので、より快適に業務が行えます。

高度なセキュリティ

顧客情報を取り扱う企業は、セキュリティ機能をより重視するのではないでしょうか。キントーンは企業のセキュリティの悩みに対し、認証アプリによる2要素認証やアクセスできるIPアドレスを限定するといった高度なセキュリティサービスを提供しています。

また、サイボウズ社内にセキュリティ対応専門チームを設置するなど、セキュリティに対して万全の対策を行なっています。

キントーン(kintone)の活用事例

キントーンを活用するイメージがいまいちつかめないという方は、活用事例を参考にしましょう。自社の課題と近い課題を持った企業が、キントーンを導入してどのような成果を挙げているのかがわかると、キントーンを使用するイメージがわいてくるはずです。

キントーンを導入した3つの事例を紹介します。

自治体の業務効率化-愛知県庁

愛知県庁では、2020年頃に新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、時短要請に応じた飲食店に対して協力金を支給していました。給付が始まった頃は、給付業務の情報をExcelで管理していましたが、申請件数が増えていくにつれ、管理方法を検討する必要が出てきました。

そこで導入したのがキントーンです。管理方法をExcelからキントーンに移行することで、数百人規模のスタッフ間で情報共有が円滑にできる環境を整備しました。さらに協力金の支払いに必要な振込データの自動作成まで行うアプリを短期間で完成させることで、業務効率化に成功しています。

参考:愛知県庁 – kintone(キントーン)導入実績30,000社 – 導入事例 | サイボウズの業務改善プラットフォーム

製造現場の情報管理-芙陽工業

フォークリフトのフォーク部分を中心とした製造を手がける芙陽工業では、製造現場における情報活用にキントーンを活用しています。芙陽工業では、営業や生産現場の情報の属人化により、最新の情報が誰にもわからず、不具合の原因になるという課題がありました。

社内のIT化を進める中で、注目したのがキントーンです。キントーンを導入したことで、工程管理が可視化され、製造不具合トラブルがゼロになるという大きな改善が見られました。

参考:芙陽工業 – kintone(キントーン)導入実績30,000社 – 導入事例 | サイボウズの業務改善プラットフォーム

宿泊客のリクエストに迅速対応-ロイヤルホテル

リーガロイヤルホテルグループを運営する株式会社ロイヤルホテルは、フロントに問い合わせが集中し、客室への対応が遅れるという課題を抱えていました。そこで、客室からのリクエスト内容の可視化と、現場へ情報提供を可能にする仕組みが必要だと考え、キントーンを導入しました。

問い合わせ窓口を一本化することで客室からのリクエスト内容を可視化できるようになり、最適な人員配置や効率的な現場オペレーションを実現しています。現在では宿泊者からのリクエスト情報の蓄積以外にも、通勤手段の管理や予算管理、従業員向けにスマートデバイスをキッティングするためのワークフローなどにもキントーンを活用しています。

参考:ロイヤルホテル – kintone(キントーン)導入実績30,000社 – 導入事例 | サイボウズの業務改善プラットフォーム

キントーン(kintone)でできないこと、注意点

キントーンは簡単な操作でアプリが作れて便利ですが、できないことや注意点もあります。ここからは、導入を検討する上で知っておきたいポイントについて紹介します。

アプリの設計による管理の煩雑化

キントーンは直感的な操作でアプリを作れることが大きな特徴ですが、管理が複雑になる場合もあります。キントーンを使うと誰でも簡単にアプリが作れるため、アプリをたくさん作りすぎた結果、すべてのアプリを管理するのが難しくなるのです。

このような事態を防ぐためには、計画的にアプリの作成をしていく必要があるでしょう。

高度な機能の実装には制限がある

キントーンでは、簡単な機能の実装であれば、プログラミングの知識がなくても可能です。しかし、自社アプリに高度な機能を追加したい場合は、そのレベルに応じたプログラミング知識を身に付けたエンジニアの力が必要になります。

より細部にこだわった高機能なアプリを作りたい場合は、専門家の力を借りた方がよいかもしれません。

拡張機能の追加によりコストが上がる

キントーンの料金は比較的安価ですが、拡張機能を追加していくとその分コストがかさんでしまいます。使い始めた頃は予算内に収まっていたけれど、拡張機能を追加していった結果、予算オーバーになってしまったという事態は避けたいところです。

導入する前にどのような機能が必要か確認し、拡張機能にかけるコストまで計算してから、判断した方がよいでしょう。

キントーン(kintone)がおすすめな企業

キントーンの導入を考えているものの、ほかの選択肢と比べてなかなか決められない人もいるのではないでしょうか。ここからは、キントーンの導入が向いている企業の特徴を紹介します。

自社の業務に合わせたアプリを作成したい企業

キントーンには、業種や業務ごとにサンプルアプリが提供されています。業務内容に合ったものを選択して機能を追加していくことで、簡単に目的のアプリを作成することが可能です。そのため、自社の業務に合ったアプリを内製したい企業には、適したツールといえるでしょう。

プログラミングスキルがなくても業務アプリを作成したい企業

プログラミングスキルをもたない人でもアプリを作成できる点は、キントーンの最大の特徴といえるでしょう。自社にエンジニアやプログラミングスキルを備えた人材が不足している企業や、外注するよりも自社でアプリを開発したい企業には最適です。

業務の属人化を防ぎたい企業

企業内ではしばしば、業務に関する手順や進捗などを担当者しか把握しておらず、周囲に共有されていないということが起こります。しかしこのような業務の属人化は、効率化を目指すうえで避けたいところです。

キントーンなら進捗を可視化し、オープンな場でのコミュニケーションが可能となります。業務の属人化に課題感を持っている企業は、導入の検討をおすすめします。

中小企業や個人事業主など

キントーンは、自社に合った機能を備えたアプリを作成できる便利なサービスでありながら、リーズナブルなコースを選べば、コストを抑えられます。

大企業のように開発にコストをかけたくないと考えている中小企業や個人事業主には、現実的な選択肢になるでしょう。ただし、もし1人で利用する場合でも、最低5ユーザー分のライセンスを契約する必要があるため注意が必要です。

予算を確保できる企業

キントーンにはリーズナブルなプランもありますが、1ユーザーごとにコストがかかります。人数が多ければその分料金が発生する仕組みなので、これから社員を増やしていこうと考えている企業などは、社員数と予算を考えておく必要があるでしょう。

また、導入当初は拡張機能を使う予定がなかった場合も、使っていくうちに拡張機能を追加したいと思うかもしれません。拡張機能の追加も考慮した予算を確保できる企業なら、キントーンを存分に利用できるでしょう。

キントーン(kintone)は業務効率化を目指す企業の選択肢のひとつ

業務効率化に取り組む企業にとって、強い味方となるキントーン。プログラミングスキルをもたない人でも社内アプリを作成できるので、IT部署がない企業でも簡単に導入できます。データの一元管理やコミュニケーションの円滑化など、導入することで得られるメリットは多く、誕生以来、多くの支持を得ています。

キントーンを取り入れたことで、業務改善を果たした企業も多く、公式サイトには多くの活用事例が掲載されています。自社と同じような課題を持つ企業の業務改善例を参照することでイメージがつかめるでしょう。業務改善を目指す企業は、選択肢のひとつとして検討してみてください。

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