• 作成日 : 2025年8月19日

【無料あり】配達ルートアプリおすすめ6選!選び方や注意点まで解説

配達ルートアプリとは、複数の配送先を効率よく回る順番を自動で組んでくれるツールです。ドライバーや軽貨物業者、営業職などに広く使われており、最短ルートの算出や複数住所の一括登録が可能です。無料で利用できるアプリもあり、Apple製品やAndroidにも対応しています。この記事では、配達ルートアプリの基本から、無料で使えるおすすめアプリ、選び方や注意点までを初めての方にもわかりやすく解説します。

配達ルートアプリとは?

配達ルートアプリは、複数の届け先を効率よく回る順番を自動で組み立てる機能を持つ業務支援ツールです。配送ドライバーや営業担当者、点検業務など訪問先の多い職種で広く活用されており、ルート作成の手間を大幅に削減できます。

Googleマップなどのナビアプリでは、経由地の数に制限があるほか、訪問順の最適化までは対応していません。一方、配達ルートアプリは、複数の住所を一括登録し、自動で最適な巡回順を提示できるため、時間や走行距離の削減に直結します。

無料でも実用性の高いアプリが増えており、スマートフォン1台で運用できる点も大きな魅力です。特に、再配達や時間指定が多い軽貨物・宅配の現場では、突発的なスケジュール変更にも柔軟に対応できるアプリが重宝されています。

配達ルートアプリと地図アプリとの違い

地図アプリは主に現在地から目的地までのナビゲーションに特化しています。一方で配達ルートアプリは、複数の配送先を登録して最も効率的な回り方(順序)を自動で計算してくれる機能が中心です。

例えば、Googleマップで訪問先を一つずつ検索して経路を都度切り替えるのは手間がかかります。また、無料版では追加できる地点数にも制限があります。これに対して配達ルートアプリなら、訪問先を一括で登録し、自動で最適なルートを提示してくれるため、業務のスピードと精度を高められるのが特徴です。

配達ルートアプリは業務効率化にも貢献

物流業界では「2024年問題」や燃料費の高騰、人手不足といった課題が続いており、日々の業務をいかに効率よく進めるかが大きなテーマになっています。配達ルートアプリは、そうした現場の改善を始めるための手軽な対策になります。

また、アプリを活用することで、これまで経験や勘に頼っていたルート作成が標準化されます。誰が担当しても安定したルートが組めるようになるため、新人ドライバーでも無理なく対応でき、教育の手間やミスの防止にもつながるでしょう。走行距離の短縮によって労働時間の見直しにも役立ちます。

無料の配達ルートアプリの主な機能

無料の配達ルートアプリは、配送業務を効率化するための便利な機能が数多く搭載されています。これらの機能を理解することで、自社の業務にどのように活かせるかが見えてくるでしょう。

複数の住所を一括で登録する

多くのアプリでは、複数の配達先住所をリスト形式で一度に読み込ませることが可能です。CSVファイルやExcelからインポートできるタイプもあり、毎日多くの配達先を回るドライバーの手間を大幅に削減します。一件ずつ手で入力する作業から解放されるだけでも、一日の業務に大きなゆとりが生まれるのではないでしょうか。

最短ルートを自動で作成する

登録した複数の住所を、最も効率的に回れる順番に並べ替え、最適な配達ルートを自動で作成します。最新の交通情報や過去の走行データをAIが解析し、時間帯による渋滞なども考慮したルートを提示するため、経験の浅いドライバーでも効率的な配送計画を立てられます。

配送状況をリアルタイムで共有する

一部のアプリには、ドライバーの現在地や配送ステータス(配達中、完了など)を管理者や荷主と共有する機能があります。これにより、事務所にいながら各車両の状況を把握でき、お客様からの問い合わせにも迅速かつ正確な回答が可能になります。業務の透明性が高まり、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

時間指定や滞在時間を設定する

配達先ごとの時間指定や、荷物の積み下ろしにかかる滞在時間をルート計算に反映させることができます。これにより「午前中指定」や「14時~16時」といった制約を守りつつ、全体の移動計画を最適化します。計画の精度が高まることで、お客様との約束を守りやすくなり、再配達の発生を防ぐ効果も期待できるでしょう。

車両サイズを考慮して検索する

利用する車両のサイズ(高さ、幅、重量)をあらかじめ登録することで、通行できない狭い道や高さ制限のあるガード下などを自動で回避したルートを検索します。これにより、ドライバーが現場で「この道は通れない」と判断し、迂回するといった事態を防げます。特に、土地勘のないエリアを走行する際や、大型車両を利用する運送業において安全運行を支える機能です。

配達先ごとのメモやステータス管理

配達先ごとに特記事項をメモとして残したり、「配達完了」「不在」といったステータスを管理したりする機能です。「不在時は宅配ボックス希望」といった顧客からの要望や、駐車場所の注意点などを記録しておくことで、誰が配達しても同じ品質のサービスを提供できます。

日報や報告書を自動で作成する

多くのアプリでは、その日の走行記録や訪問履歴といったデータをもとに、運転日報や業務報告書を自動で作成する機能を備えています。ドライバーが配送業務の終了後に、手作業で日報を作成する手間を省き、事務作業の時間を大幅に削減します。

これはドライバーの残業時間削減に直結し、働き方改革を推進するうえでも有効な機能ではないでしょうか。

無料から使えるおすすめ配達ルートアプリ6選

ここでは、無料で利用を開始できる、または無料プランが充実している配達ルートアプリを6つ紹介します。それぞれに特徴があるため、自社の目的や規模に合ったアプリを見つける参考にしてください。

1. 配達NAVITIME

初回登録時に7日間の無料トライアルがあり、期間中は主要な配達支援機能を利用できます。ゼンリン住宅地図は上位コース加入時に利用でき、建物名や表札情報まで確認できる点が大きな強みです。

スマートフォンのカメラで伝票を撮影し、住所を一括登録できる機能は無料プランでも利用でき、入力作業の手間を大きく削減します。有料プランではゼンリン住宅地図による建物名や表札情報の確認も可能で、誤配防止に役立ちます。時間帯や滞在時間を考慮したルート作成など、現場ニーズに応じた機能も高く評価されています。

  • 無料(トライアル期間):初回7日間の無料トライアルあり。期間中は主要機能を利用可能。
  • プレミアコース:2,300円/月(税込):ルート最適化、ゼンリン住宅地図の閲覧、細かな配達条件の設定など。
  • 対応OS:iOS, Android

2. ルートメーカー

比較的シンプルな操作で、複数の住所から最適なルートを作成できる無料アプリです。登録した住所を地図上にピンで表示し、最短ルートを計算します。広告が表示される代わりに、基本的な機能を無料で利用できるのが特徴です。対応する交通手段は「車・バイク」と「徒歩」から選択可能です。

個人事業主の軽貨物ドライバーなど、手軽に始めたい方におすすめです。

  • 無料プラン:経由地10件までのルート作成、所要時間・距離の計測といった基本機能を広告付きで利用可能。
  • 有料版:300円/月(税込):経由地の登録数が無制限に。広告の非表示や作成したルートを他のドライバーと共有する機能あり。
  • 対応OS:iOSのみ対応

3. GuRutto(グルっと)

「グルっと一筆書きするように」というコンセプトのとおり、簡単な操作で最適なルートを作成できるクラウドサービスです。Webブラウザ上で動作するため、PCで計画を作成し、スマートフォンで確認するといった使い方ができます。

初期費用が不要で、基本的なルート作成や保存機能は無料プランの範囲で利用できます。

車両の種類やコース数に応じたルートの平均化など、より業務に踏み込んだ設定も可能です。

  • 無料プラン:ルート作成や保存といった基本機能を利用可能。
  • 有料プラン:リアルタイムでの動態管理や、より多くの登録件数に対応したルート最適化など、高度な機能が利用可能。プランが上位になるほど、扱えるデータ量が増加。
  • 対応OS:Androidのみ対応。スマートフォンやパソコンのWebブラウザから利用可能(クラウド型でOS問わず利用可)。
【料金プラン】
  • 無料プラン:あり
  • ライトプラン:5,500円/月(税込)
  • スタンダードプラン:11,000円/月(税込)
  • プロプラン:33,000円/月(税込)

4. GODOOR(ゴードア/配達アプリ版)

地図情報の最大手ゼンリンが公式に提供する、配達業務に特化したアプリです。「ゼンリン住宅地図」「カーナビ」「荷物管理」の3つの役割を1つのアプリで完結できるのが魅力です。

配達先の正確な位置や建物名、表札情報を確認できるため、配達の遅延や誤配、配り忘れといったトラブルを未然に防ぎます。ただし、複数の配達先を最適化するルート作成機能は搭載されていません。そのため、ある程度土地勘があり、ルートを自分で組み立てられるドライバーや、1日の配達件数がそれほど多くない事業者に向いているでしょう。

  • 無料(トライアル期間):1ヶ月間の無料トライアルあり。すべての機能を無料で利用可能。
  • 有料プラン:トライアル終了後は、月額料金で住宅地図の閲覧や荷物管理機能などを継続して利用可能。
  • 対応OS:iOS, Android
【料金プラン】
  • クレジットカード(WEB)決済:1,300円/月(税込)、13,000円/年(税込)
  • 各アプリストア決済:1,800円/月(税込)

5. Circuit Route Planner(サーキットルートプランナー)

海外で開発された、高機能なルート最適化アプリです。無料プランでは1ルートにつき最大10件までの配達先登録が可能で、有料プランにアップグレードすることでさらに多くの配達先に対応できます。荷物の詳細情報(サイズ、場所など)を記録する機能や、音声入力に対応するなど、ドライバーの作業を効率化するユニークな機能が特徴です。

ただし、住所入力が英語表記である点や、日本の住宅地図に対応していない点には注意が必要です。導入前に無料体験で操作性を十分に確認することが不可欠です。

  • 無料(トライアル期間):7日間の無料トライアルあり。全機能を利用可能。
  • 有料プラン:無料トライアル終了後、サブスクリプションに登録することで継続利用が可能。
  • 対応OS:iOS, Android
【料金プラン】
  • Circuit Pro:20.00 USドル/月(約3,000円 ※1ドル150円換算)

6. LYNA 自動配車クラウド

AIを活用した本格的な自動配車システムで、高いユーザー継続率を誇ります。属人化しがちな配車計画を、誰でもボタン一つで作成できるのが強みです。コスト重視、時間重視といった企業の優先順位に合わせて最適なルートを算出します。車両の稼働状況やルート一覧がグラフなどで可視化されるため、経営判断にも役立つでしょう。企業ごとの複雑な要件に合わせてシステムを調整できる柔軟性と、手厚いサポート体制も魅力です。

  • 無料(トライアル期間):30日間の無料トライアルあり。
  • 有料プラン:料金は拠点数、車両台数、利用人数などによって変動する見積もり制。
  • 対応OS:iOS, Android
【料金プラン】
  • 料金目安:60,000円~/月(要見積もり)

配達ルートアプリの選び方

配達ルートアプリを選ぶときは、機能の多さだけで判断せず、実際の業務や利用環境に合っているかを確認することが大切です。無料で使える範囲や、有料プランとの違いもふまえながら、次のポイントに注目して選びましょう。

無料でどこまで使えるかを把握する

多くのアプリには無料プランが用意されていますが、その内容はアプリによって大きく異なります。たとえば、「登録できる住所の上限」「保存期間」「チーム共有機能」「ルート自動最適化の回数」などに制限が設けられていることがあります。まずは、自社の業務に必要な最低限の機能が無料範囲内で使えるかを確認しましょう。

登録件数が配送件数に合っているか確認する

1日の配達件数が多い場合は、無料プランで対応できる件数に注意が必要です。たとえば、20件までしか登録できないアプリでは、50件以上の配送をこなすドライバーにとっては不便に感じられるでしょう。自社の平均的な配達件数と、アプリの上限件数がマッチしているかを確認することが基本です。

ドライバーの端末環境に合わせる

使用するスマートフォンのOSも確認しましょう。iPhoneのみ、Androidのみ、または混在している企業もあります。導入予定のアプリが両方のOSに対応しているかを事前にチェックし、現場でのトラブルを防ぎましょう。

操作がわかりやすいかを試す

アプリは毎日使う道具です。どれだけ高機能でも、操作が難しければ現場での定着は期待できません。無料プランやトライアル期間を活用して、実際に現場のドライバーに試してもらい、「見やすいか」「入力が簡単か」「直感的に使えるか」といった視点で評価しましょう。

有料プランへの移行も視野に入れる

将来的に配送件数が増えたり、複数のドライバーでアカウントを共有したりするような場面では、無料プランでは足りなくなることがあります。有料プランへの移行がスムーズにできるか、またその料金や機能が事業の成長に合っているかも見ておきましょう。「無料から試し、必要に応じて有料へ移行する」前提で比較検討しましょう。

配達ルートアプリ導入前に確認すべき注意点

無料の配達ルートアプリは魅力的な選択肢ですが、導入前にいくつか確認しておくべき点があります。これらを怠ると、「思ったように使えなかった」という結果になりかねません。

登録や操作が複雑ではないか

現場で使う以上、登録や操作が煩雑だと定着しません。住所登録に時間がかかる、最適ルートの再計算が複雑など、操作性に難があるアプリは避けましょう。できれば複数名で試用し、実際の業務フローに合っているかを確認してから本格導入することをおすすめします。

機能制限の範囲を把握する

「無料」とされていても、何らかの機能制限があるのが一般的です。例えば、登録できる住所の件数、1日に作成できるルートの回数、利用できるドライバーの人数などです。自社の業務に必要な機能が無料の範囲でカバーされているか、制限を超える場合は業務にどのような支障が出るかを事前に把握しておきましょう。

サポート体制を確認する

業務中にアプリの操作で不明な点が出た場合や、システムに不具合が生じた際のサポート体制も確認しておきましょう。

無料プランの場合、サポートはメールのみ、あるいはFAQページの参照のみで、電話での問い合わせには対応していないケースもあります。トラブル発生時に業務が停止しないよう、サポートの範囲を理解しておくことが求められます。

セキュリティ対策が信頼できるか

配達ルートアプリは、顧客の住所や氏名といった個人情報を取り扱います。そのため、アプリ提供事業者のセキュリティ対策が信頼できるものであるかを確認することは不可欠です。通信の暗号化(SSL/TLS)や、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)が明確に示されているかなどをチェックし、安心して利用できるアプリを選びましょう。

データの保存期間やバックアップの仕様を把握する

無料プランでは、入力したルートや履歴データが一定期間で消去されるケースがあります。再配達や報告業務に活用する場合は、データの保存期間、バックアップ、エクスポート機能などが備わっているかも大切な確認ポイントです。

地図の精度やナビ機能の信頼性を確認する

ルートは最短でも、実際の道路状況に合っていなければ意味がありません。特に、地方や山間部などでは地図データの精度に差が出る場合があります。また、アプリによってはナビ機能が別アプリ依存(Googleマップ連携など)になるため、業務中に画面切り替えが煩雑にならないかも確認しましょう。

配達ルートアプリは無料トライアルで操作性を確かめよう

自社に合った配達ルートアプリを見つけるには、日々の配達件数や使用端末のOSを把握し、複数のアプリを実際に試して比較しましょう。

無料プランの制限やサポート体制を事前に確認しておけば、導入後のトラブルも避けやすくなります。この記事を参考に、最適な配達ルートアプリを選び、物流業務の効率化に役立ててください。


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