• 更新日 : 2026年10月7日

ファイル共有ソフト・サイトのおすすめは?無料と法人向けの選び方

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Point ファイル共有ソフトは何を基準に選ぶ?

利用目的と扱うデータの機密性に応じて、無料サービスと法人向けサービスを使い分けます。

  • 無料プランは容量と商用利用に制限がかかる
  • 業務データはアクセス権限とログで守る
  • P2P型のソフトは著作権侵害の危険が高まる

総務省は、ダウンロードと同時に自動送信される仕組みを理解しないままP2P型ファイル共有ソフトを使わないよう注意を促しています。

ファイル共有ソフト(オンラインストレージ)は、インターネット上のストレージにファイルを保存・共有できるWebアプリケーションです。無料で使えるものから、ビジネス用途の高機能なものまで、さまざまなものがあります。この記事では、無料・ビジネス利用それぞれのファイル共有サイトと、選び方や注意点を整理します。

ファイル共有ソフト・サイトとは?

ファイル共有ソフト(オンラインストレージ)とはインターネット上のストレージにファイルをアップロードし、保存できるソフトです。ストレージに保存したデータは、権限を持つ人のみに共有できます。

ファイル共有ソフトの主な使いかたは次の通りです。

  • ファイルの転送
  • ファイルの共有
  • データをクラウド上にバックアップ

ファイル共有ソフトを利用すると、大容量のファイルも容易に共有できます。ストレージにビジネス資料を保存すれば共同編集や同時参照も行えるため、業務効率化に役立つでしょう。

保存したファイルは自動でバックアップされるため、データの消失・紛失リスクに備えられます。

なお「ファイル共有ソフト」という際には、違法ファイルのやり取りに利用される「P2P型ファイル共有ソフト」を指すこともあるものの、オンラインストレージとは別物です。当記事ではオンラインストレージを「ファイル共有ソフト」あるいは「ファイル共有サイト」と表記して説明します。

出典:ファイル共有ソフトとは|コンピュータソフトウェア著作権協会

P2P型ファイル共有ソフトとの違い

P2P型ファイル共有ソフトとはインターネットを経由し、不特定多数の利用者とファイルを共有するソフトです。P2P(ピア・ツー・ピア)の仕組みでは、各利用者のコンピュータの一部がネットワーク上で共有され、他の利用者からアクセスできる状態になります。そのため、ファイルをダウンロードしている途中や完了後に、自動的に他の人へデータが送られることがあります。

この仕組みから、P2P型のソフトには次のような問題が指摘されています。

  • 情報漏洩が起こりやすい
  • 共有された情報を完全に削除しにくい
  • 意図せず著作権侵害につながる

共有ネットワーク経由でウイルスに感染すると開示領域が広がり、情報漏洩につながる恐れがあります。個人情報が一度公開されると無数に複製されるケースもあり、後から取り消すことは困難です。業務データのやり取りには適しません。

ファイル共有ソフトの利用自体は違法ではない

オンラインストレージを使ったファイルのやり取りは、著作権を侵害しない限り違法にはなりません。仕事で必要なデータを関係者の間で共有する使い方は、日常的に行われています。海賊版の音楽ファイルやゲームなど、著作権を侵害するデータをやり取りした場合に違法となります。

自分が著作権を持っていないデータであっても、事前に著作権者の許可を得ていれば著作権侵害にはあたりません。ただしP2P型のソフトについては、仕組みを理解しないまま使わないよう総務省が注意を呼びかけています。

出典:ファイル共有ソフトの不適切な利用による著作権侵害に関する注意喚起|総務省参照:クラウドサービスの仕組み|総務省

ファイル共有の方法にはどんな種類がある?

ファイルを共有する手段はオンラインストレージだけではありません。社内向けか社外向けか、扱うデータ量や機密性によって適した方法が変わります。代表的な手段は次のとおりです。

共有の方法 概要 向いている場面
メール添付・USBメモリ 追加の導入なしで受け渡せる 少量データの単発のやり取り
ファイル転送サービス 大容量ファイルをURLで送信する 社外への一時的な受け渡し
オンラインストレージ クラウド上で保存と共有を両立する 日常的な共有や共同編集
ファイルサーバー 社内に機器を設置して共有する 社外に出せない機密データ
NAS ネットワークに接続する記憶装置 少人数の拠点内での共有
PCの共有フォルダ OS標準の機能で公開する 同じネットワーク内の少人数
P2P型ファイル共有ソフト 利用者の端末同士が直接つながる 業務利用には向かない

メール添付は誰でも使える一方、一度に送れる容量に上限があります。パスワード付きZIPファイルを送り、別のメールでパスワードを送る方式は、マルウェアの感染経路になりやすいことから見直す企業が増えました。日常的にファイルをやり取りするなら、権限設定と操作ログを備えたオンラインストレージが扱いやすい選択肢になります。

参照:電子メールとWebサイトにおける対策|総務省

無料のファイル共有ソフト・サイトを業務で使ってよい?

個人間での画像・動画・音楽ファイルのやり取りには、ファイル共有ソフトの無料プランが便利です。ただし無料プランは容量や機能が限られ、商用利用が認められないサービスもあるため、ビジネスで使う際は規約の確認が欠かせません。

無料プランのあるファイル共有サイトを要領で比べると次のようになります。

サービス 無料プランの容量 特徴
GoogleDrive 15GB 書類の作成と共同編集ができる
iCloud 5GB Appleデバイスに組み込まれている
Dropbox 2GB 削除したファイルを30日間復元できる
OneDrive 5GB Microsoft 365と連携する
firestorage 登録なしでも利用できる ワンタイムURLで保存期間を設定できる
MEGA 20GB エンドツーエンド暗号化に対応する
WeTransfer 30日間で3GB・10回まで 個人の非商用利用に限られる
MediaFire 大容量ファイルに対応 ワンタイムリンクを発行できる

ただし、無料プランをそのまま業務に使えるとは限りません。導入前に確認しておきたい点を3つ挙げます。

商用利用が認められているか確認する

無料プランを個人の非商用利用に限ると定めているサービスがあります。規約で商用利用を禁じている場合、業務で使うこと自体が規約違反になります。

海外製のサービスに多く見られる条件で、日本語の紹介記事では触れられていないこともあります。無料だからと安易に社内へ展開する前に、利用規約の該当条項を確かめておきましょう。法人で使う前提であれば、はじめから法人向けプランを検討するほうが安全です。

保存期間と自動削除の条件を確認する

無料プランのファイルには、一定期間で自動的に削除されるものがあります。受け渡しに特化したサービスでは、数日で消える設計になっているものも珍しくありません。

一定期間ログインしないと保存データが削除される仕様のサービスもあります。用途が「相手に渡す」のか「置いておく」のかで、選ぶべきサービスは変わります。バックアップとして使うつもりなら、保存期間に制限のないものを選びましょう。

保管場所と管理機能の範囲を確認する

データがどの国のサーバーに保管されるかは、社内規程に関わる項目です。保管を国内に限ると定めている企業では、海外にサーバーを置くサービスは選択肢から外れます。

あわせて確認したいのが管理機能の範囲です。無料プランでは、ユーザーごとのアクセス権設定や操作ログが用意されていないことが多く、誰がいつファイルをダウンロードしたかを追えません。取引先とのやり取りに使うなら、この点が実質的な分かれ目になります。

参照:ここからセキュリティ! 対策する|情報処理推進機構

ビジネス向けのファイル共有ソフト・サイトは

ファイル共有ソフトは、ビジネスで使うか個人で使うかによって適したものが変わります。法人向けは権限管理や操作ログ、国内データセンターでの保管など、業務データを扱う前提の機能が揃っています。ビジネス利用に向くファイル共有ソフトは次のとおりです。

サービス 特徴 向いている企業
Box Business 容量無制限で電子署名も使える 権限を細かく分けたい企業
SharePoint Microsoft 365と連携したポータルを作れる Officeを日常的に使う企業
使えるファイル箱 ユーザー数の制限がない定額制 利用人数が多い企業
セキュアストレージ 通信の暗号化やクライアント証明書に対応 セキュリティ要件が厳しい企業
GigaCC ASP 運用・サポート・保管を国内で完結 公的機関や金融機関との取引が多い企業
Fleekdrive 多言語対応と国内での分散保管 海外拠点を持つ企業
セキュアSAMBA エクスプローラーからそのまま操作できる ファイルサーバーから移行したい企業
クリプト便 メールに近い画面設計と承認機能 機密情報のやり取りが多い企業
DirectCloud 共有リンクとランサムウェア対策を標準搭載 社外との共同作業が多い企業

費用と運用の分かれ目になるのは、ユーザー数で課金されるか容量で課金されるかという点です。利用人数が多い企業では容量課金型のほうが費用を読みやすく、少人数であればユーザー数課金型が割安になります。国産か海外製かも、サポート言語やデータの保管国に関わるため確認しておきましょう。

提供内容や料金体系は変更される場合があります。導入を決める時点で、公式サイトの最新のプラン内容を確認してください。

参照:マルウェア(ウイルス等)対策|総務省

ファイル共有ソフト・サイトの選び方のポイント

ファイル共有ソフトは種類が多く、特徴もそれぞれ異なります。自社に合うものを見つけるために、確認しておきたい観点を整理します。

データ容量とアップロードの上限

使えるデータ容量は、ファイル共有ソフトを選ぶうえで最初に確認したい条件です。容量の少ないサービスを選ぶと、業務で扱うデータが大きい場合に共有できない事態になりかねません。

保存容量とあわせて、1回あたりのアップロード上限も確認しましょう。保存できる総容量が大きくても、1ファイルの上限が厳しいサービスもあります。将来的にデータ量が増えることを見越して、余裕のある容量を選んでおくと安心です。

利用端末とOSへの対応

ファイル共有ソフトがどの端末・OSで利用できるかも確認が欠かせません。会社のパソコンがすべてWindowsで統一されている場合、対応OSにWindowsが含まれている必要があります。

外出先でファイルを共有したい場合は、スマートフォンやタブレットで使えるかどうかもみておきましょう。幅広い端末で利用できれば、テレワークや出張中の作業も滞りません。

セキュリティと権限・ログ管理

業務データを扱う場合は、暗号化の方式に加えて、権限管理と操作ログの有無まで確認します。利用者に与える権限は、全員に全権限を渡すのではなく、必要な人にのみ必要最小限のアクセスを許可する設計が基本です。

確認しておきたい項目は次のとおりです。

  • 通信と保存データが暗号化される
  • ユーザーごとにアクセス権を設定できる
  • 閲覧・ダウンロードの履歴をたどれる
  • 自社のセキュリティポリシーと合致する

操作の記録が残るサービスであれば、操作ミスや内部不正が起きた際にも経緯を追えます。脆弱なセキュリティによる情報漏洩は大きなトラブルにつながりやすいため、入念な確認が求められます。

検索性と操作のしやすさ

必要なファイルをすぐに見つけられるかどうかは、日々の業務効率を左右します。キーワード検索、容量でのソート、共有日時でのソートなどに対応していれば、目的のデータにすばやくたどり着けます。

あわせて、初めて触る人でも直感的に扱える画面かどうかもみておきましょう。優れた機能を備えていても、現場で使いにくければ定着しません。無料トライアルがあれば、実際に操作して確かめるのが確実です。

導入目的との適合

ファイル共有ソフトを何のために導入するのかを明確にしておくと、選定の基準が定まります。データを蓄積して社員間で共有したい場合は容量の多さが、外出中の営業担当がいつでも資料にアクセスできるようにしたい場合は対応端末の幅広さが決め手になります。

導入して何を実現したいのかを先に言語化し、その目的に合うサービスを選べるようにしましょう。

参照:マルウェア(ウイルス等)対策|総務省

社内のファイル共有ルールはどう決める?

サービスを導入しても、使い方が個人任せのままでは効果が出ません。運用のルールとして先に決めておきたい点を整理します。

フォルダ構成と命名規則をそろえる

探す時間を減らすには、フォルダの階層と命名の型を先に決めます。人によって付け方が違うと、検索機能があっても目的のファイルにたどり着けません。

決めておきたいのは次のような点です。

  • 日付は西暦8桁など表記をそろえる
  • 案件名と工程がわかる語をファイル名に含める
  • 個人フォルダに業務データを置いたままにしない

担当者の個人フォルダにデータが残っていると、異動や退職の際に引き継げなくなります。業務で使うファイルは共有フォルダに置く、という原則を最初に共有しておきましょう。

共有リンクに期限とパスワードを設定する

社外へ渡すリンクには、有効期限とパスワードを設定します。URLが第三者に渡ったとしても、期限が切れていれば被害を抑えられます。

ダウンロード回数の上限を設けたり、受け取れるメールアドレスを指定したりできるサービスもあります。誤送信に気づいた時点でリンクを無効化できる点は、メール添付にはない利点です。社外共有の手順として、期限とパスワードの設定を必須項目に含めておきましょう。

退職・異動時にアクセス権を止める

退職や異動が決まったら、その時点で共有範囲を見直します。アクセス権が残ったままだと、社外に出た人が業務データを参照できる状態が続きます。

管理者が一括で権限を操作できる設計になっていれば、対応の漏れを防げます。あわせて、その人が発行した共有リンクが有効なまま残っていないかも確認しておきましょう。停止の手順を人事の異動フローに組み込んでおくと、対応が個人の判断に左右されなくなります。

参照:安全なパスワードの設定・管理|総務省

ファイル共有ソフト利用時は何に注意する?

ファイル共有ソフトを使う際には、いくつか気をつけたい点があります。これから導入する企業の担当者は、事前に確認しておきましょう。

著作権を侵害していないかの確認

ファイルを共有する前に、著作権を侵害していないかを確認する運用が求められます。ソフトの利用自体は違法ではないものの、共有したファイルが著作権を侵害していると違法になります。

著作権は作品を作った人が持つ権利で、音楽や画像、映像などに発生します。次のような行為は侵害にあたる恐れがあります。

  • 他人が作った音楽や映像を無断で共有する
  • 権利者の許諾がないファイルをダウンロードする
  • 受け取った素材を許可なく第三者へ再配布する

総務省の調査では、令和6年にプロバイダへ申し立てられた発信者情報開示請求154,484件のうち、約95.6%にあたる147,746件がP2Pファイル共有ソフトによる著作権侵害の事案でした。アップロードしている自覚がないまま利用し、意図せず侵害してしまう例が少なくありません。

一度アップロードされたファイルは、元を削除しても拡散済みのデータまで回収できません。共有前の確認を運用ルールに組み込んでおきましょう。

共有ファイルのウイルス感染対策

他者から共有されたファイルがウイルスに感染しており、受信側の端末まで被害が及ぶケースがあります。感染した場合には、次のような影響が生じる恐れがあります。

  • 保存していたデータが削除される
  • 端末の設定が勝手に変更される
  • 社内の情報が外部に漏洩する

こうした事態を防ぐには、ウイルス対策ソフトを事前に導入しておく必要があります。これから共有ソフトを使う企業は、社員のパソコンに対策ソフトが入っているかを確認しておきましょう。ウイルスは日々変化するため、定義ファイルを自動で更新できるものが向いています。

パスワード付きZIPからの切り替え

パスワード付きZIPファイルをメールで送り、別のメールでパスワードを送る方式(PPAP)は見直しが進んでいます。添付ファイルが暗号化されているとウイルス検査をすり抜けやすく、マルウェアの感染経路になりやすいためです。

送信先を誤った場合、パスワードも同じ宛先に届いてしまうため、誤送信への備えとしても機能しにくい方式です。共有リンクに有効期限とパスワードを設定できるファイル共有ソフトへ切り替えれば、送信後の取り消しやダウンロード状況の確認も行えます。社内ルールを更新する際は、切り替え時期と対象範囲をあわせて周知しておきましょう。

参照:著作権法|総務省、「動画をダウンロードしただけ」が著作権侵害に?|総務省

自社に合うファイル共有ソフトを選ぶために

ファイル共有ソフト(ファイル共有サイト)は、無料で使えるものから権限管理や操作ログを備えた法人向けまで幅があります。個人間のやり取りであれば無料プランでも足りますが、業務データを扱うなら、容量だけでなくセキュリティと権限管理の水準で選ぶことになります。

無料プランには商用利用を認めていないサービスもあるため、規約の確認も欠かせません。あわせて、パスワード付きZIPのメール送信など従来の共有方法を見直す機会にもなります。

導入して何を実現したいのかを整理したうえで、目的に合うサービスを選びましょう。

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