• 作成日 : 2025年4月2日

TODAY関数の使い方を応用までわかりやすく解説

Excelにおいて、TODAY関数は現在の日付を取得するための非常に便利なツールです。この関数を活用することで、日付計算やデータ管理が効率化されます。本記事では、TODAY関数の基本的な使い方から、和暦の表示や翌日の日付の取得、曜日の表示、特定の形式での出力方法まで、幅広く解説します。また、TODAY関数を他の関数と組み合わせることで、さらなる機能の拡張を図る方法にも触れます。Googleスプレッドシートでの活用方法についてもご紹介しますので、Excelを駆使している方にはぜひご覧いただきたい内容です。

TODAY関数の使い方

TODAY関数は、現在の日付を自動的に取得するための便利な関数です。この関数を使用すると、手動で日付を入力する手間が省けるだけでなく、シートの内容が更新されるたびに自動的に最新の日付が表示されるため、特に見積もり書やレポートなど、日付に敏感な書類での利用が推奨されます。

TODAY関数の基本的な使い方は非常にシンプルで、以下の手順を踏むことでスムーズに利用できます。

まず、TODAY関数を使うためには、ExcelやGoogleスプレッドシートの任意のセルに

=TODAY()

と入力します。この時、大文字でも小文字でもかまいませんが、括弧は必ず入力してください。関数を実行すると、そのセルには実行時の現在の日付が表示されます。

なお、TODAY関数は引数(関数に与える値や条件のこと)を持たないため、使用する際に特別なパラメータを設定する必要はありません。このシンプルさが、初心者の方にも使いやすい理由の一つです。

実際にTODAY関数を利用する例を挙げますと、たとえば、日付が必要な業務報告書やプロジェクトの進捗管理リストなどに非常に役立ちます。これにより、提出日や実施日を手間なく記載できます。

ただし、TODAY関数の結果は、ファイルを開くたびに自動的に更新されます。たとえば、昨日作成したファイルを今日開くと、TODAY()の値は今日の日付に変わります。そのため自動更新されない日付を入力したい場合は、特定の日付を直接入力するか、別の関数を使用する必要があります。

なお、Web版やMac版では、TODAY関数の利用に関して機能は同じですが、メニューの構成が異なる場合があります。たとえば、数式バーや関数一覧の表示場所が異なります。

TODAY関数の利用シーン

TODAY関数は日付を扱う際に非常に便利な機能です。主に日付を自動更新したい場面で用いられますが、具体的にはどのようなシーンで役立つのでしょうか。以下にいくつかの具体例を紹介します。

プロジェクト管理における進捗確認

プロジェクト管理では、進捗状況を把握することが重要です。TODAY関数を使えば、現在の日付を簡単に取得できるため、締切日との比較が可能です。例えば、タスクが締切を過ぎているかどうかを判断するための条件式に組み込むことで、進捗管理がスムーズになります。また、日付が自動的に更新されるため、常に最新の情報をもとに評価を行うことができます。

売上・在庫管理の分析

店舗やオンラインショップにおいて、売上や在庫状況を日付別に把握することは極めて重要です。TODAY関数を利用することで、今日の日付を基準にしたデータ分析が行えます。例えば、過去7日間の売上を集計する際に、TODAY関数を活用すれば、常に最新のデータを基にした分析が可能となります。これにより、特定のタイミングでの売上動向を把握しやすくなります。

データ分析におけるフィルタリング

データ分析やレポーティングを行う際、特定の日付以降のデータに焦点を当てることがあります。この場合にもTODAY関数が役立ちます。例えば、今日以降のイベント開催予定や、リマインダーの設定に使うことができます。これにより、過去のデータに偏ることなく、未来の計画やアクションプランを効率的に立てることが可能になります。

TODAY関数は、単なる日付取得以上の役割を果たし、業務のさまざまな場面で役立つ強力なツールです。その柔軟性と機能を活かし、日々の業務において最大限に活用してみてください。

TODAY関数から和暦を表示する方法

TODAY関数は現在の日付を取得する便利な関数ですが、和暦で表示することも可能です。この方法を知ることで、ビジネスやプライベートでのドキュメント作成がさらにスムーズになるでしょう。

和暦を表示するためには、TODAY関数で取得した日付を適切にフォーマットする必要があります。ここでは、和暦を表示するための具体的な手順を解説します。

和暦表示のための手順

まず、和暦表示を実現するためには、DATE関数やTEXT関数と組み合わせて利用するのが一般的です。以下の手順に従い、和暦を表示させることができます。

【DATE関数を使う場合】

DATE関数(指定された年、月、日の日付を表す数値を返す関数)とTEXT関数を組み合わせることでも和暦表示が可能です。以下の手順に従い、和暦を表示させることができます。

  1. ExcelまたはGoogleスプレッドシートを開きます。
  2. 次の数式を入力します:=TEXT(DATE(YEAR(TODAY()),MONTH(TODAY()),DAY(TODAY())),”ggge年m月d日”)
  3. この数式を入力すると、TODAY関数で取得した日付が和暦の形式で表示されます。

上記の数式では、DATE関数でTODAY関数で取得した日付の年、月、日の数値を取得し、和暦表示に変換しています。

【TEXT関数を使う方法】

  1. スプレッドシートを開きます。
  2. A1セルに、次の数式を入力します:=TEXT(TODAY(), “ggge年m月d日”)。
  3. この数式を入力すると、TODAY関数で取得した日付が和暦の形式で表示されます。

上記の数式では、”ggge”が和暦の年を表示する指定となります。この方法により、例えば「令和5年10月3日」のように、現在の日付を和暦で確認できます。

なお、和暦の書式記号「ggge年m月d日」は、和暦の年を「令和5年3月10日」のように表示するために置き換えられた記号です。

“ggg”:元号の部分で「令和」「平成」「昭和」などを表示する部分。
“e”:和暦の年を数字で表示する部分。
“m”: 月を数字で表示する部分の記号。
“d”: 日を数字で表示する部分の記号。

和暦のカスタマイズ

TODAY関数から取得した日付を和暦で表示する際に、フォーマットを変更することも可能です。例えば、年や月の日付部分に和暦の元号を表示したり、特定の形式を使用したい場合には、TEXT関数の書式設定を調整することで対応できます。

このように、TODAY関数を利用することで、現在の日付を和暦で簡単に表示することができ、より日本的な表現を行うことができます。特にビジネスシーンにおいて、和暦での日付表示は求められることが多いため、ぜひ覚えておきたいテクニックです。

TODAY関数で取得した日付の翌日を表示させる方法

TODAY関数を利用すると、現在の日付を簡単に取得できますが、その日付の翌日を表示させることも可能です。これは、特定の日付に対する計算や管理業務に役立ちます。以下では、具体的な方法について詳しく解説します。

翌日の日付を表示するための基本的な書式

TODAY関数を使って得られた日付に1日加算することで、翌日の日付を求めることができます。ExcelやGoogleスプレッドシートでは、数式を使って簡単に実現できます。この場合、数式は以下のように入力します。

=TODAY() + 1

この数式をセルに入力することで、現在の日付に1を加えることができ、翌日の日付が自動的に表示されます。

実際の操作手順

まず、スプレッドシートを開き、翌日の日付を表示させたいセルを選択します。次に、数式バー(画面上部にある、選択したセルの内容を表示・編集するための細長い入力欄)に先ほどの式 =TODAY() + 1 を入力します。Enterキーを押すと、そのセルには翌日の日付が表示されます。このように、簡単に日付を取得できる点がTODAY関数の利点です。

考慮すべきポイント

翌日の日付を表示する際に注意が必要な点として、月末や年末の切り替えがあります。たとえば、12月31日にTODAY関数を用いて翌日を取得すると、自然に1月1日の日付が表示されるようになっています。これにより、手動で日付を調整する必要がなく、スプレッドシートやExcelが正しく計算してくれます。

このように、TODAY関数を使うことで、非常に便利に翌日の日付を得ることができ、日常の業務をスムーズに進める助けとなります。

TODAY関数を利用して曜日を表示する方法

TODAY関数を利用して曜日を表示する方法は、非常にシンプルでありながら便利な機能です。この方法を使うことで、今日の日付から自動的に曜日を導き出すことができます。

曜日を表示するためには、まずTODAY関数を使用して現在の日付を取得します。この関数は毎回シートが更新されるたびに自動で最新の日付に更新されるため、手動で日付を入力する手間が省けます。

曜日を表示するための実際の手順

以下の手順に従って、TODAY関数を用いて曜日を表示させることができます。

  1. まず、ExcelやGoogleスプレッドシートを開きます。
  2. 任意のセルに「=TODAY()」と入力します。これにより、今日の日付が表示されます。
  3. 次に、その日付から曜日を取得するためには、TEXT関数を使用します。「=TEXT(TODAY(), “dddd”)」と入力すると、曜日がフルネームで表示されます。
  4. もしも曜日を短縮形で表示させたい場合は、「=TEXT(TODAY(), “ddd”)」と入力します。

これにより、今日の日付に対応する曜日が表示され、業務や個人のスケジューリングに役立ちます。

曜日表示のカスタマイズ

さらに、曜日の表示形式をカスタマイズすることもできます。例えば、「今日は○曜日です」といった形で表示させたい場合は、以下のように式を変えます。

「= “今日は” & TEXT(TODAY(), “dddd”) & “です”」と入力すれば、「今日は月曜日です」という形式で表示できます。このようにして、より親しみやすい形で曜日を表示することが可能です。

TODAY関数を使用した曜日表示は、さまざまな場面で役立ちます。定期的なレポート作成や日々の予定を管理する際に、今日の日付と曜日を瞬時に確認することができるため、効率的です。

TODAY関数で取得した日付をyyyyMMdd形式にする方法

TODAY関数で取得した日付をyyyyMMdd形式(年を4桁、月と日をそれぞれ2桁で表した8桁の数字)に変換するためには、TEXT関数(文字列に変換する関数)を活用することが効果的です。この形式に変換することで、データベースへの入力やレポートの作成時に一貫性のあるフォーマットが得られ、見栄えを良くするだけでなく、他のシステムとの連携もスムーズになります。

具体的な手順は以下の通りです。

yyyyMMdd形式への変換手順

まず、TODAY関数を用いて現在の日付を取得し、その後に適切な関数でフォーマットを整えます。以下の数式をセルに入力することで、現在の日付をyyyyMMdd形式で表示することが可能です。

数式は次のようになります:

=TEXT(TODAY(), “yyyyMMdd”)

この数式では、TODAY関数が現在の日付を取得し、それをTEXT関数が指定したフォーマットで文字列に変換します。具体的には、”yyyyMMdd”というフォーマットが年、月、日をそれぞれ4桁、2桁、2桁で表示します。

例を用いた解説

たとえば、この記事執筆時の現在の日付が2023年10月1日であった場合、この数式を適用すると”20231001″という文字列が得られます。この形式は、特にデータ解析や報告書作成において非常に便利です。

さらに、このアプローチの良い点は、元のデータとして保持されている日付情報には影響を与えず、必要に応じて表示形式だけを変えることができる点です。これにより、データの整合性を保ちつつ、実用的な情報を得ることができます。

TODAY関数の応用・他の関数との組み合わせ方

TODAY関数は、現在の日付を簡単に取得するための非常に便利な関数です。しかし、この関数を単独で使用するだけではなく、他の関数と組み合わせることで、より高度なデータ処理や柔軟な分析が可能になります。ここでは、TODAY関数を用いたいくつかの実践的な応用方法を紹介します。

TODAY関数とDATEDIF関数の組み合わせ

TODAY関数をDATEDIF関数(2つの日付の間の差を求める関数)と組み合わせることで、特定の日付から今日までの経過日数を簡単に計算することができます。たとえば、あるプロジェクトの開始日が2023年1月1日である場合、次のような式を使用すると、経過日数を求めることができます。

例:=DATEDIF(DATE(2023, 1, 1), TODAY(), “D”)

この式は、指定した日付から今日までの経過日数を返します。ただし、DATEDIF関数はExcelの公式ヘルプに表示されないため、使用する際は事前に注意が必要です(Web版のExcelでは非対応の場合があります)実際のビジネスシーンでは、プロジェクトの進行状況を把握するのに役立つでしょう。

TODAY関数とIF関数の組み合わせ

さらに、TODAY関数をIF関数(条件によって異なる値を返す関数)と組み合わせることで、特定の条件に基づいて異なる結果を表示させることができます。たとえば、今日の日付が2023年12月31日以降であれば「新しい年が来ます」と表示し、そうでなければ「まだ新年ではありません」と表示する式は以下の通りです。

例:=IF(TODAY() >= DATE(2023, 12, 31), “新しい年が来ます”, “まだ新年ではありません”)

このようにして、日付に関連するイベントを簡単に管理することができ、時間の経過によって変化する情報を効果的に活用できます。

TODAY関数を使ったデータ分析に役立つ組み合わせ

TODAY関数は、他の数学関数とも組み合わせが可能です。たとえば、基本的なSUMIF関数(条件を満たす数値を合計する関数)と組み合わせて、ある期間内の売上を集計することもできます。例として、A1からA10のセルに日付があり、B1からB10のセルに売上金額が記載されている場合、今日までの売上合計を求める式を見てみましょう。

例:=SUMIF(A1:A10, “<=” & TODAY(), B1:B10)

この式は、今日の日付以前に発生した売上の合計を計算します。ただし、日付データが正しく入力されている必要があります(数値として認識されていないと計算が正しく行われません)。このように、TODAY関数はデータ分析や報告の作成においても非常に役立ちます。

以上のように、TODAY関数は他の関数との組み合わせによって、さまざまな応用が可能です。これによって、データ処理がより効果的かつ柔軟になり、実際のビジネスや日常生活において大いに活用できます。

TODAY関数はGoogleスプレッドシートでも使える?

TODAY関数は、Googleスプレッドシートでも利用可能です。この関数を使用することで、現在の日付を自動的に取得して、Googleスプレッドシート上で動的に表示することができます。具体的には、Googleスプレッドシート内のセルに「=TODAY()」と入力するだけで、常に最新の日付が表示される仕組みを持っています。

Googleスプレッドシートでは、TODAY関数はExcelとほぼ同じ動作をしますが、再計算のタイミングが異なります(Excelではブックを開くたびに更新される一方、Googleスプレッドシートでは、シートが変更されるたびに更新されるため、注意が必要です)。また、NOW関数(現在の日付と時刻を取得)と異なり、TODAY関数は日付のみを取得するため、時間の情報は含まれません。

スプレッドシートでのTODAY関数の利点

スプレッドシートでTODAY関数を使用することには、いくつかの利点があります。まず、プロジェクトの進捗状況を常に確認できるため、タイムリーな意思決定につながります。さらに、日付に基づくフィルタリングや条件付き書式設定(特定の日付より前・後の日付に色をつけるなど)を行うことで、データの視覚化が容易になり、意思疎通がスムーズになります。加えて、スプレッドシート特有の機能を活用することで、複雑な数式の計算も簡単に行うことが可能です。

このように、TODAY関数はスプレッドシートにおいて日付管理を合理化し、業務の効率化を図るために欠かせない機能です。特に、日々の業務で日付を取り扱うことが多い方にとっては、非常に大きな助けになるでしょう。

まとめ

TODAY関数は、日付を簡単に取得し、さまざまな状況で利用できる強力なツールです。リアルタイムな情報を反映させることができるため、業務の効率化やデータの正確性向上に寄与します。特に、和暦や曜日の表示、日付のフォーマット変換といった機能は、作業をスムーズに進める上で非常に有益です。さらに、他の関数と組み合わせることで、より柔軟なデータ管理が可能になります。ビジネスシーンでの活用範囲が広がる今日、この関数をぜひ活用してみてください。


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