• 更新日 : 2025年3月3日

Teamsのチャットをエクスポートするには?保存場所や方法を解説

Microsoft Teamsのチャットなどのデータは、OneDrive for BusinessやSharePointに保存されています。別途保存したい場合の方法は、メッセージを全コピーして別ファイルにペーストする、エクスポートするなどです。

本記事では、Teamsのバックアップ方法について詳しく解説します。

Teamsのチャットは個人とチームとでデータの保存場所が異なる

Microsoft Teams(以下、Teams)には、自分と他のユーザーの間で会話を交わす「チャット」と、チームメンバーと会話を交わす「チャネル」があります。「チャット」は個人間でのみやり取りをする場であるのに対し、「チャネル」でやり取りする会話はパブリックなものである点が特徴です。そのため、チャットとチャネルでは、データの保存場所が異なります。

ここで、そもそもどこまでのデータが保存されるのか、そしてどのような場面でTeamsのデータを保存するのかを確認しておきましょう。

参考:Microsoft Microsoft Teamsのチャネルについて最初に知っておくべきこと

データが保存される範囲

Teamsでデータが保存される主な範囲は、以下のとおりです。

  • メッセージ内のテキスト
  • ビデオクリップ
  • 埋め込み画像
  • テーブル
  • ハイパーテキストリンク
  • 他のファイルへのリンク
  • 会話内のユーザー名
  • チーム名(チャネルの場合)
  • メッセージタイトル
  • コードスニペット
  • Teamsモバイルクライアントから録音されたボイスメモ
  • サムネイル
  • お知らせ画像
  • 絵文字形式の他ユーザーからのリアクション

つまり、基本的にすべてのデータが保存されると理解しておいてよいでしょう。ただし、アイテム保持ポリシーを使用する場合、一部保存されないことがあります。

Teamsのデータを保存してバックアップをとるシーン

Teamsのデータを保存し、バックアップをとる主なシーンは、以下のとおりです。

  • セキュリティの脅威からデータを守る
  • データの消失を防ぐ

Teamsでやり取りした内容は、基本的に各データに対応する場所に保存されています。しかし、外部からセキュリティ攻撃を受けたり、ユーザー(従業員)が操作を誤ったりしてデータを消失することはありえるでしょう。そこで、バックアップをとっておけば、万が一のときに必要な情報が確認できなくなることを予防できます。

Teamsのデータの保存場所はどこにある?

Teamsのデータの保存場所は、以下のファイルの種類によって異なります。

  • チャット、グループチャットのファイル
  • チームのファイル
  • チーム内チャネルでの会議録画
  • グループチャットの会議録画

それぞれの保存場所を解説します。

チャット、グループチャットのファイル

チャットやグループチャットのファイルが保存されるのは、投稿したユーザーのMicrosoft 365のOne Drive for Businessにある「Microsoft Teams チャットファイル」です。ただし、無料版を利用しているユーザーの場合は、One Driveに保存されます。

なお、グループチャットもチャネルも、3名以上でやり取りできる点は同じです。ただし、グループチャットはメッセージのやり取りをしている人しか内容を確認できないのに対し、チャネルはメッセージをやり取りしていなくても、メンバーであれば内容を確認できる点が異なります。

チームのファイル

チームとは、所属する全ユーザーが見られる公共の場のことです。チームのファイルは、Microsoft 365のSharePoint Onlineに保存されます。

チャネルはチーム内に配置されるため、チャネルのファイルが保存される場所も、Microsoft 365のSharePoint Onlineです。

チーム内チャネルでの会議録画

チーム上のチャネルで会議の様子を録画した場合は、SharePoint Onlineにある「Recordings」フォルダに保存されます。

録画内容を確認する際は、対象のチャネルから「ファイル」を選択し、「レコーディング」のアイコンを見つけてクリックしましょう。Teams予定表からも、再生はできます。

グループチャットの会議録画

グループチャットの録画内容はパブリックではないため、録画したユーザーのOneDrive for Business の 「レコーディング」フォルダに保存されます。ただし、無料版を利用している場合は、OneDriveの対象です。

Teamsのチャットをエクスポートする方法

バックアップをとるために、Teamsのチャットをエクスポートする方法は、主に以下のとおりです。

  • コピー&ペーストでテキストコピーする
  • Teams Export APIでエクスポート(JSON形式)する
  • 管理画面からエクスポートする

それぞれの方法について、解説します。

コピー&ペーストでテキストコピーする方法

Teamsのチャットをエクスポートするためにシンプルかつ簡単なのは、コピー&ペーストを使って対象のテキストをコピーする方法です。

Teamsで対象のチャットを開いたら、バックアップをとりたいメッセージ部分を選択し、ショートカットキーを使ってコピーしましょう。

その後、コピーした内容をWordなどにペーストして保存しておけば、メッセージのバックアップは完了です。

Teams Export APIでエクスポート(JSON形式)する方法

Teams Export APIを使用すれば、期間やユーザー名など、指定した条件に基づいてデータをエクスポートできます。Teams Export APIとは、チーム内のメッセージをJSON形式で出力できる機能のことです。

Teams Export APIを使えば、管理者以外でもバックアップをとれる点がメリットとして挙げられます。ただし、チャットで利用したファイルに関しては保存できません。

Teams Export APIでエクスポートするには、アプリケーションのアクセス許可の設定や、アクセストークンの取得、APIへのアクセス(クエリの入力)などが必要です。

管理画面からエクスポートする方法

自分が管理者であれば、管理画面からエクスポートする方法もあります。無料版の場合は、以下の手順でエクスポート可能です。

  1. https://privacy.teams.live.com/ui/en/dataexportにアクセスする
  2. 「Chat history」を選択する
  3. 「Submit request」をクリックする

また、有料版の場合は管理者が管理センターでアーカイブにして、ユーザーが情報を書き換えられなくする方法もあります。まず、管理センターで「Teams」を選択し、チーム名をクリックしてチームを選び、「アーカイブ」をクリックすれば、アーカイブの完了です。

Teams内での重要なチャットは保存しよう

Teams内でやり取りした重要なチャットは、極力保存するように心がけましょう。なぜなら、情報次第で今後法規制への対応でチャットの保管が求められることがありえるためです。

たとえば、政府が2025年2月に発表した「デジタル技術を用いた行政文書の作成・管理等について」には、チャットツール上でのメッセージや一連のやり取りが公文書に該当する場合、チャットツール外に出力することが必要と記されています。具体的な方法として挙げられているのが、文書作成ソフトに貼りつけやスクリーンショット機能の活用です。

民間企業でTeamsを使用している場合も、重要な内容については、適宜スクリーンショットなどを活用するとよいでしょう。

参考:内閣府大臣官房公文書管理課長 デジタル技術を用いた行政文書の作成・管理等について(PDF)

Teamsのチャットはエクスポートでバックアップできる

Teamsのチャットやグループチャットのファイルは、Microsoft 365のOne Drive for Business(One Drive)、チームのファイルはSharePoint Onlineに保存されます。ただし、誤って消去する場合に備え、バックアップをとるとよいでしょう。

バックアップは、対象のテキストをコピー&ペーストしてWordなどに貼り付けることで簡単にできます。また、スクリーンショットも活用するとよいでしょう。

Teamsの操作について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。


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