- 更新日 : 2024年12月13日
業務スケジュール管理とは?エクセルで使える無料テンプレートも紹介
業務を効率的に進めるためには、タスクを整理しスケジュールを管理することが欠かせません。適切な業務スケジュール管理を行うことで、作業の優先順位が明確になり、無駄な時間を削減できます。その中でもエクセルを活用した管理方法は、簡単かつ柔軟性が高いため、多くの現場で採用されています。
この記事では、業務スケジュール管理の基本や、エクセルで使える無料テンプレートの紹介、さらに効率化を助けるエクセル関数について解説します。業務の効率を上げたい方はぜひご覧ください。
目次
業務スケジュール管理とは?
業務スケジュール管理とは、日課から長期間のプロジェクトに至るまで、ビジネス上のさまざまな業務のスケジュールを管理することです。業務に関わるすべての人に向け、業務自体や業務の進捗状況を可視化させ、情報共有する狙いがあります。
業務スケジュール管理は、エクセルなどで作成した業務スケジュール管理表を基に行うことが一般的です。業務スケジュール管理表によって、タスクの優先順位やタスク完了までのタイムテーブルなども把握しやすくなり、円滑かつ効率的な業務の遂行を促します。
エクセルで業務スケジュール管理を行う場合の無料テンプレート
業務スケジュール管理にエクセルを利用する場合は、テンプレートを使用することがおすすめです。下記のリンク先からは、エクセルのテンプレートをダウンロードできます。ぜひ、業務スケジュール管理に活用してください。
業務スケジュール管理 エクセルのテンプレートのダウンロードはこちら
業務スケジュール管理を行う場合のポイント
業務スケジュール管理の導入時には、いくつかの点に配慮して準備をしておくと、スムーズに運用できます。以下では、業務スケジュール管理を行う場合のポイント4つを取り上げて解説します。
関連タスクをリスト化し詳細をメモする
業務スケジュール管理を行う際は、関連タスクをすべてリスト化し、詳細をメモする必要があります。関連タスクを列挙し、個々の詳細を明らかにすることで、タスクの漏れを防げるのみならず、チームや部署のメンバー全員で細部にわたる情報共有ができます。
具体的な作業としては、日間・週間・月間・年間の単位で行うべきタスクの洗い出しと、タスクごとに目的や内容、締切といった詳細の記録です。各タスクに紐づく仕事に関する備考事項や注意点などもメモに含めます。
詳細にメモしておくと、各タスクの担当者がやるべきことが明確となり、円滑な仕事の遂行にもつながります。
各タスクの所要時間とタイムリミットを設定する
関連タスクをリスト化した後は、各タスクに必要な所要時間とタイムリミットを設定します。設定した所要時間とタイムリミットから逆算すると、各タスクを開始するべき時期も明らかになります。
所要時間があらかじめ分かっていると、タイムリミットぎりぎりになって慌ててタスクにとりかかるという事態の回避も可能です。時間に余裕をもってタスクに取り組めば、丁寧にミスなく仕事を進められるでしょう。
各タスクにタイムリミットを設定しておけば、同時期に仕事が集中しないように異なるタスクをバランスよくコーディネートできるというメリットもあります。
タスクの優先順位を設定し視覚的に区別する
緊急性や重要性といった観点からタスクの優先順位を設定し、視覚的に区別することもポイントです。緊急性や重要性に応じて各タスクを色分けしておくと、いつ誰が見ても優先順位が明らかとなるため、業務の効率化を図れます。
視覚的な区別の方法としては、タスクの色分けがおすすめです。例えば、最優先で行うべきタスクを赤色、次に行うべきタスクを黄色、緊急性のないタスクを緑色と決めておくと、誰の目からも優先順位が明らかになります。
万が一、業務スケジュール管理上で赤色タスクに遅れがあることが分かれば、緑色タスクの担当者がサポートに入るといった対応もとれるでしょう。
遅延対応用のバッファや空白の時間を設ける
業務がスケジュール通りに進まずに遅延する事態に備え、バッファや空白の時間を設けます。すべてのタスクが計画通りに進むことは理想的なものの、予期せぬトラブルが起きたり、新しいタスクが突如発生したりする可能性があるためです。
業務スケジュール管理にバッファや空白の時間がないと、遅延した際の対応が負担となり、ほかのタスクに悪影響が及ぶケースも想定できます。遅延が生じてもしっかりと対応するため、スケジュールに余裕を持たせてください。
業務スケジュール管理は定期的に見直し、必要があればバッファや空白の時間を新規に追加するなど、柔軟に対応することが大切です。
エクセルの業務スケジュール作成に使えるおすすめ関数
エクセルで業務スケジュール作成をする場合、便利に活用できる機能を備えた関数がいくつかあります。以下では4つの関数を取り上げ、使い方について解説します。作成する際の参考にしてください。
TODAY
TODAY関数は、エクセル上で作業を行っている当日の日付を表示させる関数です。書式は次の通りです。
=TODAY() |
業務スケジュール管理表では、タスク完了までの残り日数をTODAY関数で表示できます。残り日数は、タスクの完了日から作業当日を差し引くと表示されます。例えば、B10セルにタスクの完了日が入っている場合の書式は「=B10-TODAY()」です。
また、作業当日からタスクを開始する場合、該当タスクの所要時間を加えると、タスクの完了日を導けます。例えば、15日間の所要時間が必要であれば、「=TODAY()+15」で完了日の日付を表示できます。
WORKDAY
WORKDAY関数は、特定の日付を起点に、土日の休業日を除いた稼働日数を加算や減算して日付を導く関数です。業務スケジュール管理表では、タスクの開始日を起点として完了日の日付を導きたいときなどに利用できます。書式は次の通りです。
=WORKDAY(開始日,日数) |
スケジュールの期間に祝日が含まれる場合、次の書式で日付が表示されます。
=WORKDAY(開始日,日数,祝日) |
月単位や年単位のスケジュールで複数の祝日がある場合は、同じシート内に祝日をリスト化しておくと便利です。リスト化したセルを「祝日」の範囲として入力すると、土日と祝日をのぞいた稼働日数を導けます。
TIME
TIME関数は、時間・分・秒単位の時間を表示する関数です。書式は次の通りです。
=TIME(時,分,秒) |
エクセルのB2セルに「時間」、C2セルに「分」、D2セルに「秒」を入力した場合,書式は「=TIME(B2,C2,D2)」となります。
TIME関数は時間の加算や減算にも利用可能です。例えば、業務スケジュール管理表でタスク開始時間の「9:00」がB2セルに入力してあるとします。5時間30分稼働した後の終了時間は、「=B2+TIME(5,30,0)」の書式で表示できます。
COUNTA
COUNTA関数は、指定範囲内から文字入力されているセルのみを数える関数です。業務スケジュール管理表において入力済みセルのデータ集計が必要なときなど、手動よりも迅速で正確に数えられ、効率よく作業できます。書式は次の通りです。
=COUNTA(範囲) |
例えば、A1セルからA50セルの範囲で文字入力されているセルを数える場合の書式は、「=COUNTA(A1:A50)」となります。複数の範囲をまとめて数える場合は「=COUNTA(A1:A50,B1:K1)などと、異なる選択範囲をコンマでつなげます。
エクセルで業務スケジュール管理を行うメリット
エクセルで業務スケジュール管理表を作成し運用すると、さまざまなメリットを得られます。すべての関係タスクをリスト化するため、タスクの漏れを防ぐとともに不要な仕事を削減できます。タスクの優先順位を明らかにできる点もメリットです。
業務スケジュール管理表からは、チームや部署に所属するメンバー全員が各タスクの進捗状況を把握できます。このため、必要に応じて担当外のタスクをサポートするなど、人員・スケジュールの調整や変更をしやすいというメリットもあります。
効率的な業務スケジュール管理をエクセルで実現しよう
業務スケジュール管理は、タスクの可視化と優先順位の明確化により、生産性を向上させる重要なプロセスです。エクセルを活用することで、テンプレートや関数を駆使し、効率的にスケジュールを作成できます。特に、TODAYやWORKDAYなどの関数は作業の進捗管理に役立ちます。
また、各タスクに所要時間やバッファを設定することで、計画の精度を高めることが可能です。本記事で紹介したテンプレートや管理のコツを活用し、業務スケジュールの最適化を進めてみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
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