- 作成日 : 2024年8月15日
チャットとメールの違い4つ|メリットとデメリット・使い分け方も
近年では多くの企業が連絡手段としてチャットとメールを使い分けています。チャットとメールそれぞれの特徴を知り使い分けることで、業務の効率化や従業員同士、また顧客との円滑なやり取りが図れるでしょう。
当記事では、チャットとメールの違いやそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。チャット導入にあたってメールとの使い分けに困っている方は、ぜひご覧ください。
目次
チャットとメールの違い
ソーシャルネットワークサービスなどの普及により、メールが日常生活で登場する機会は減少しました。しかし、ビジネスにおいては、現在でもクライアントのやり取りにはメールが使われています。
また、近年ではテレワークの普及などを背景として、ビジネスシーンにおけるチャットの導入が進んでいます。メールとチャットを併用する企業も多く見られるようになりました。
チャットとメールは、それぞれの特徴を理解して適切に使い分けることで、ビジネスコミュニケーションの効率化が期待できます。両者は具体的にどのような違いがあるのか、次の4つの項目に分けて解説します。
やり取りに必要なもの
チャットとメールで大きく異なる点は、メッセージをやり取りする際に必要なツールです。チャットは、利用者が専用のアカウントやIDを作成し、アカウントを使ってメッセージを送受信します。また、メッセージを送り合う者同士が、同じチャットツールに登録してアカウントを所有する必要があるのも特徴です。
一方、メールはメールアドレスを使ってメッセージを送受信します。宛先に正しいメールアドレスを設定すれば、相手が同じメールソフトを使っていない場合でも連絡可能です。
メッセージのスタイル
チャットでは、気軽にメッセージを送信し、後からでもメッセージ内容を編集できます。しかし、メールでは文章の形式が重要視されやすい傾向があります。
ビジネスメールでは、挨拶・内容・結びの挨拶・署名といった順番が決まっていて、それぞれに基本的なマナーが存在するのが特徴です。礼儀に沿って正しい形式でメッセージを送ることで、ビジネスパートナーとして好印象を与えられる可能性があります。
メールを誤送信した!どうお詫びする?対処法やケース別の文例を解説
リアルタイム性
リアルタイム性においても、チャットとメールの両者は大きく異なります。チャットでは、メッセージに対して即座に返信・対応・反応できるのが特徴的なポイントです。
メールは、相手先がメッセージを確認するまでの時間が、メールサーバーの性能やメールソフトの設定などによって左右されるケースもあります。メッセージのやり取りにおけるリアルタイム性には欠けるものの、送信した時点の内容が削除・編集されずに残る点がメール固有の特徴です。
コミュニケーション内容
チャットは、スピーディな情報共有を得意とするツールです。グループ機能を使えば、複数人でも会話形式でリアルタイムのコミュニケーションが取れます。日常の報告や業務連絡といった、社内でのフランクなやり取りに適しています。
一方、手紙に代わる連絡方法として普及したメールは、社外との情報交換やフォーマルなやり取りにも適したツールです。
チャットとメールのメリット・デメリット
チャットとメールのメリットとデメリットを正しく理解しておけば、特性を生かしてうまく使い分けできます。両者のメリットとデメリットを具体的に紹介するため、コミュニケーションツールを効率的に活用するための参考にしてください。
チャットのメリット・デメリット
チャットのメリット・デメリットは以下の通りです。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
チャット上では、スクロールによってメッセージ履歴が時系列で確認できるほか、外部ツールとの連携も可能です。タスク管理ツールや離職防止システムなどと連携させることで、職場環境を改善する取り組みが広がっています。
ただし、チャットシステムの便利なやり取りに慣れてしまうと、社内における対面コミュニケーションが減少する恐れがあります。頻繁にメッセージ通知が来ると、集中力や生産性が低下しやすいのもデメリットです。
システムへの不正侵入などによって、機密情報や登録した個人情報が外部へ漏洩する危険性がある点にも注意が必要です。
ビジネスチャットツールとは?無料から使えるおすすめ7選を比較!
Chatwork(チャットワーク)の使い方10選!ビジネスへの便利な活用方法
メールのメリット・デメリット
メールのメリット・デメリットは以下の通りです。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
メールは、ビジネスマナーが重視されるため、社外向けのフォーマルなやり取りにも使用できます。リアルタイムでのやり取りを前提としていないため、受信・送信時間に制約がなく、相手の時間を拘束しないのも利点です。
デメリットとしては、送信後のメッセージを修正・削除できない点が挙げられます。また、開封機能がついていないメールの場合は、返信などのアクションがない限り受信者が内容を確認したかどうかが分かりません。メールにおいては、コミュニケーションが無機質になりやすいため、表現や言い回しを工夫するのも大切です。
チャットとメールの使い分けのポイント
一般的に気軽に利用できるチャットは社内、丁寧な対応が必要となるメールは社外向けのコミュニケーション手段として使い分けている企業が多くみられます。両者をうまく使い分けて業務効率を向上させるために、以下のポイントも参考にしてください。
迅速な連絡・対応を重視するならチャット
通知機能があり、リアルタイムで会話形式のコミュニケーションが取れるチャットは、迅速な連絡・対応を重視する場合に適しています。
チャットはSNSのような感覚で、要件のみのやり取りが可能なため、情報共有の手間が削減できる効果も期待できます。特に、社内コミュニケーションへ適切にチャットを取り入れると、仕事を素早く進めるために役立つでしょう。
例えば、社内プロジェクトにおける担当間やグループ全体で緊急度・優先度の高い内容を共有する際にもおすすめです。ただし、いくら緊急性があっても、謝罪などの内容を伝える際は慎重になる必要があります。電話やメールといった手段がある場合は、チャットでの連絡を避けて、丁寧な言葉でより誠意が伝わる対応を意識しましょう。
複数人で情報を共有するならチャット
グループチャット機能を使えば、複数の関係者に対して同時に情報を共有できます。例えば、プロジェクトメンバーに対して個別にメッセージを送る必要がないため、大幅な業務効率化につながる場合があります。
また、チャットでは前後の会話の流れが見やすいため、複数人でもスムーズにやり取りが可能です。部署単位やチーム単位での情報共有に課題がある場合は、チャットの活用を検討してみましょう。
エビデンスを残すならメール
チャットはリアルタイムで迅速にコミュニケーションが取れる反面、メッセージの流動性が高いのが特徴です。1つのスレッドで会話が進んでいくため、重要な情報が流れて、見落としや抜け漏れにつながるリスクがあります。
一方、メールの場合は、相手が内容を確認するまで未読の状態で受信ボックスに残ります。送信の証拠が残るメールは見落としリスクが低いため、契約書などの重要性が高い文書のやり取りにもおすすめです。また、メール送信後は内容を修正・編集できないため、決定事項が改ざんされる恐れもありません。
長文を送るならメール
重要な内容や丁寧なメッセージを送りたいときなど、長文でコミュニケーションを取る場面には、メールが適しています。メッセージスペースの横幅が狭いチャットで長い文章を送ると、読みづらいケースがあるためです。
また、チャットでは、メールのような丁寧な挨拶文が省かれる場合も少なくありません。取引先や目上の人とのやり取りでは、メールで丁寧な文章を作成するのがおすすめです。
引継ぎメール(担当変更)の書き方とは?社外向けの例文をシーン別に紹介
チャットとメールを使い分けて業務効率化を図ろう
チャットはリアルタイムでやり取りができ、送信後もメッセージの編集ができる柔軟性が特徴です。一方でメールはチャットと比較してリアルタイム性に欠け、送信後のメッセージの編集もできません。しかし、エビデンスを残したい重要なやり取りには改ざんのできないメールが大いに役立ちます。
多くの企業では一般的に社内はチャット、社外はメールといった使い分けをしていますが、縛られず自社にあった使い分けで円滑なコミュニケーションを目指しましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
経理担当者向け
①Excel関数集 32選まとめブック
経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。
②勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)
勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。
人事労務担当者向け
①入社・退職・異動の手続きガイドブック
書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。
最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。
②社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
総務・法務担当者向け
契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
ブログを始めるならどのツールを利用すべき?選ぶポイントやおすすめを紹介
ブログを運営するにあたっては、ブログ作成ツールや準備ツール、記事作成ツールなど各種ツールの活用が欠かせません。 この記事ではブログを始めようとしている方に向けて、どういったツールがあるのか解説します。また、選ぶ際のポイントやおすすめツールも…
詳しくみるQast(キャスト)とは?メリットや使い方、料金、おすすめな企業を紹介
Qast(キャスト)は、any株式会社が提供するクラウド型のナレッジ管理ツールで、5,000社以上の導入実績を誇ります。Qastは社内情報の集約や業務知識・ノウハウの共有、知見の蓄積に役立ちます。ナレッジ管理の重要性が増す現代のビジネス環境…
詳しくみるSlackのcanvasの使い方は?自分だけで利用できる?料金や保存期間を解説
canvasとは、コンテンツの作成や管理、ワークフローの追加、プロフィールカードの挿入などができるSlack上のスペースのことです。 この記事ではcanvasの概要や主な機能、使い方などについて解説しています。canvasの活用は業務効率向…
詳しくみるGIJIとは?特徴・使い方・料金を解説!
GIJI(ギジ)は、株式会社アジャイルウェアが提供する議事録作成ツールです。会議中に作成した議事録を、参加者全員がリアルタイムで閲覧・編集できます。GIJIで議事録を共有することで、議事録作成や会議全体のムダを省けるため、業務効率化が可能で…
詳しくみる無料で使えるグループウェアを徹底比較!
グループウェアは社内のコミュニケーションや情報共有、業務効率の課題解決におすすめのソフトウェアです。無料で使えるものも多く、コストをかけずによりよい労働環境を実現できます。本記事では、グループウェアのメリットや注意点を解説します。無料のグル…
詳しくみるwelogとは?どこまで無料?機能や料金、他の情報共有アプリとの違い
welogはドキュメント共有ツールです。情報の集約が可能となるため、社内に蓄積されているものの共有されていないノウハウやナレッジの集約・共有が実現します。この記事ではwelogの概要や主な機能、welog以外のノウハウ共有アプリの概要につい…
詳しくみる



