- 作成日 : 2024年7月24日
Joplin(ジョプリン)とは?特徴と使い方、Evernoteからの移行を紹介
Joplin(ジョプリン)は、無料で使用できるノート作成アプリです。マークダウン機能があるほか、プラグイン機能で自由にカスタマイズしたり、クラウドサービスと同期してマルチデバイスで使用したりと、多様な使い方ができます。
この記事ではJoplinの特徴や使い方をはじめ、Evernoteからのデータの移行方法などを解説します。
目次
Joplin(ジョプリン)とは?

Joplin(ジョプリン)とは、Laurent Cozic氏が開発した、オープンソースのノート作成アプリです。さまざまなサービスと同期できたり、 Markdown(マークダウン)形式での文書作成に対応していたりと、ノートを自由にカスタマイズできる機能が充実しています。
PCやタブレット、スマートフォンなど複数のデバイスで使用できるので、いつでも手軽に閲覧や編集ができます。
Markdown(マークダウン)機能とは
Markdown(マークダウン)機能とは、マークダウン記法に対応した機能のことです。マークダウン記法とは、特定の記号を使用して文章をレイアウトしたり文字を装飾したりする文の書き方のことを指します。
たとえば、文章の冒頭に「#」を入力すると、その文章を見出しとして設定することが可能です。「#」は見出し1(大見出し)「##」は見出し2(中見出し)のように「#」の数に応じて文字の大きさを変えられる仕組みになっています。
また、強調したい文字を「**(文字)**」のように2つずつアスタリスクで挟むと太字にできるなど、記号を使用して簡単に文字を装飾できます。
Joplinの機能の特徴
無料で使える高機能なメモ、ノート
Joplinはオープンソースのアプリなので、高機能なメモやノートを無料で作成できます。アイディアをメモする、会議の議事録をまとめる、日記として使用するなど、さまざまな場面で使用できます。
テキストを入力するだけでなく、自分で好きなようにカスタマイズしながら使用できるので、仕事でもプライベートでも幅広い用途で活用できるでしょう。
さまざまなクラウドサービスと同期
Joplinで作成したノートは、クラウド上で管理できます。「Joplin Cloud」をはじめ「Dropbox」や「OneDrive」などのクラウドサービスと同期することが可能です。ノートをクラウド上で管理することで、PCやタブレット、スマートフォンなどさまざまなデバイスで使用できるようになります。
ToDo管理、アラーム機能付き
Joplinでは、ToDoリストの作成も可能です。「完了」「未完」のチェック機能をつけられるので、タスク管理にも活用できます。また、それぞれのタスクにアラーム機能を設定することもでき、リマインダーとしても活用できます。
マークダウン(Markdown)に対応
Joplinはマークダウン(Markdown)に対応しているので、素早く簡単に文章のレイアウトや文字の装飾ができます。マークダウンは、HTMLのようなマークアップ言語を簡略化したものなので、扱いやすいのがメリットです。いくつかの記号を覚えてしまえば、専門的な知識がなくても容易に記述できるでしょう。
PDF・写真・ビデオを添付
Joplinのノートには、PDF・写真・ビデオなどの多様な情報を添付できます。たとえばミーティング用のメモを作成する場合、関連資料のPDFを添付したり、テキストに画像や動画を添付したりして情報を整理しておけば、スムーズに進行できるでしょう。
階層構造とタグ管理
Joplinでは、フォルダやタグを使用してノートのページを管理できます。Joplinではノートの各ページをひとまとめにしたフォルダのようなものを「ノートブック」と呼び、名前をつけて階層構造で管理することが可能です。
また、ノートにタグをつけることで、より詳細に分類できます。ノートの数が増えても簡単に検索して必要なものを見つけられます。
プラグイン機能
Joplinはプラグインによって機能を拡張したりデザインを変更したりできるので、自分の使いやすいようにカスタマイズすることが可能です。たとえば「Webクリッパー拡張機能」を使用すれば、ブラウザで表示しているWebページをノートに取り込むことが可能になります。
ほかにもノートの目次を表示できる「Outline」や、ノートをお気に入り登録できる「Favorites」など、Joplinをより使いやすくするためのさまざまな種類のプラグイン機能があります。
Joplinの始め方・インストール
ここではJoplinを始めるにあたって、インストール方法と初期設定について解説します。
インストール方法
まずはJoplinのトップページへアクセスし「Download the app」をタップします。

使用しているOSによってダウンロード画面は異なりますが、それぞれ指示に従って操作すれば簡単にインストールが可能です。
Windowsの場合はすぐにインストーラーのダウンロードが始まり、ダウンロードが完了したらフォルダを開いてインストールします。Macの場合はOSを選択してインストーラーをダウンロードし、指示に従ってインストールを完了させましょう。
ログイン方法
JoplinをPCやタブレット、スマートフォンなどマルチデバイスで使用したい場合は、クラウドサービスを選んで同期設定を行います。

メニューバーの「ファイル」から「同期」を選ぶと上記の画面が表示されるので、いずれかのクラウドサービスを選択しましょう。
言語を日本語に変更する
最初は言語設定が英語になっているので、使い始める前に日本語に変更しておきましょう。

まずはメニューバーの「Tools」から「Options」を選びます。次に「Language」のプルダウンリストから「日本語」を選択し、ページ下部の「OK」をタップすれば完了です。
Joplinの使い方
インストールと初期設定が済んだら、いよいよJoplinを使ってノートを作成できます。ここでは、ノートの作成方法とWebページをノートに保存する方法についてそれぞれ解説します。
ノートを作成する

まずはトップページのサイドバーにある「ノートブック」隣の「+」をタップして、新しいノートブックを作成します。ノートブックのタイトルを入力したら、サイドバーの隣にある「+新しいノート」をタップすると、新しいノートが表示されます。
1行目に入力した文がそのままノートのタイトルとして表示されるので、わかりやすいものにしておくとよいでしょう。ここまできたら、あとは好きなようにテキストを入力したり、画像や映像などを添付したりして自由にノートを作成していきます。
Webページをノートに保存する(Webクリッパー)
メニューバーの「ツール」から「オプション」を選択すると、サイドバーに「Webクリッパー」という項目が表示されます。

「ステップ1」の「Webクリッパーサービスを有効にする」をタップします。「ステップ2」の「Firefox」か「Google Chrome」のいずれかを選択して、拡張機能をインストールしましょう。
インストールすると、ブラウザ画面の右上にJoplin Web Clipperのアイコンが表示されます。Joplinのノートに保存したいWebページを開いた状態で、アイコンをクリックすると、取り込み方法と保存先のノートブックを選択する画面が表示されるので、適宜選んで保存しましょう。
Joplinの料金プラン
Joplinの機能はすべて無料で使用できますが、マルチデバイスで使用する場合には、クラウドサービスの利用が必要です。
クラウドサービスは、次の3つから選択できます。
- Joplin Cloud
- Dropbox
- OneDrive
それぞれの料金について解説します。
Joplin Cloud
Joplin Cloudの料金は次のとおりです。
| プラン | ストレージ | 月額(月契約の場合) |
|---|---|---|
| Basic | 2GB | 2.99ユーロ(※約554円) |
| Pro | 30GB | 5.99ユーロ(※約1,111円) |
| Teams | 50GB | 7.99ユーロ(※約1,481円) |
※2024年6月17日現在、1ユーロ=168.56円の場合
※日本で利用する場合、税込表記
Dropbox
Dropboxの個人向けの料金は次のとおりです。
| プラン | ストレージ | 月額(月契約の場合) |
|---|---|---|
| Basic | 2GB | 無料 |
| Plus | 2TB | 1,650円(税込) |
| Essentials | 3TB | 2,640円(税込) |
※2024年6月17日現在
OneDrive
OneDriveの個人向けの料金は次のとおりです。
| プラン | ストレージ | 月額(月契約の場合) |
|---|---|---|
| Microsoft 365 | 5GB | 無料 |
| Microsoft 365 Basic | 100GB | 260円(税込) |
| Microsoft 365 Personal | 1TB | 1,490円(税込) |
※2024年6月17日現在
EvernoteからJoplinへの移行方法
EvernoteのデータをJoplinへ移行する場合、次の手順で行います。
- EvernoteのデータをENEX形式でエクスポートする
- JoplinでENEX – Evernoteのエクスポートファイルをインポートする
まず、Evernoteのメニューで「ノートをエクスポート」をタップします。エクスポートする際のファイル形式を選択する画面が表示されるので「ENEX形式のファイル(.enex)でエクスポート」を選択してエクスポートしましょう。
次に、Joplinを開いてメニューバーの「ファイル」→「インポート」 →「ENEX-Evernoteエクスポートファイル(Markdownとしてインポート)」 を選択すれば、移行完了です。
Joplinを活用して自分だけのノートを作ろう
Joplinはテキストを入力するだけでなく、画像・動画・Webページを貼り付けたり、プラグイン機能を使って好きなようにカスタマイズしたりして自由に使用できるノート作成アプリです。多様な情報を整理してToDo管理をするなど、使い方次第で仕事にもプライベートにも幅広く役立てられるでしょう。
Joplinはシンプルさと機能性を兼ね備えており、手軽に始められるので、ぜひ効率的な情報の管理に役立ててみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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