- 作成日 : 2025年7月17日
Slackのポストが消えた?廃止理由は? 新機能Canvasの使い方や活用例も解説
Slackのポスト機能が見つからず「消えた?」「廃止された?」と戸惑っていませんか。Slackのポスト機能は、2024年3月をもってCanvasに統合・アップデートされました。既存のポストはすべて自動でCanvasに変換されているため、作成したデータが消えたわけではありません。
この記事では、ポスト機能が廃止された理由から、より多機能で便利になったCanvasの基本的な使い方、チェックボックスを活用したタスク管理、自分だけのメモ帳として使う方法、具体的な活用例まで分かりやすく解説します。
目次
Slackのポストとは?
Slackのポスト機能は、通常のメッセージより長い文章や整形された情報を共有するための、シンプルなドキュメント作成機能で、 次のような用途で活用されていました。
- プロジェクトの計画書や議事録
- チーム内への少し長めのアナウンス
- メッセージでは伝えきれないアイデアの下書き
- 箇条書きやチェックボックスを使った簡単な情報整理
Slackのポストが消えた?廃止理由は?
Slackのポスト機能は、2023年9月にサポート終了が告知され、2024年3月に正式に廃止されました。
廃止の理由は、ユーザーのより高度なニーズに応えるための戦略的な判断です。後継機能のCanvasは、旧ポストの機能を引き継ぎつつ、画像や動画、ファイルの埋め込み、表作成、他のCanvasとのリンクなど、より多彩な表現と情報集約を可能にする「Slack内の新しいスペース」として設計されています。これにより、Slackは単なるチャットツールから、包括的なワークスペースへと進化を遂げているのです。
機能 | ポスト | Canvas |
---|---|---|
基本機能 | テキスト、箇条書き、チェックリスト | ポストの全機能+表作成、画像・動画の埋め込み、Slackメッセージの埋め込み |
共同編集 | 可能 | リアルタイムでの複数人同時編集が可能 |
情報集約 | テキスト中心 | あらゆる情報(ファイル、リンク、他のCanvas)を1箇所に集約可能 |
連携 | 限定的 | チャンネルやDMと強力に連携 |
Slack Canvasの基本操作
Canvasには大きく分けて2つの作成方法があり、用途によって使い分けます。
チャンネル・DMに連携したCanvas
特定の会話の文脈に沿った情報をまとめるのに適しています。関連情報をその会話の中に集約できるため、後から見返すのに非常に便利です。
- 作成場所:各チャンネルやDMの上部
- 制限:無料プランの場合、1つの会話につき1つのみ作成可能
独立したCanvas
特定の会話に紐づけず、独立したドキュメントとして作成します。誰とも共有しなければ、自分だけのプライベートなメモ帳や下書きスペースとして活用できます。個人のタスク管理やアイデア整理に非常に便利です。
- 作成場所:Slackサイドバーの「その他」>「Canvas」
- 制限:独立したCanvasの無制限な作成は、主に有料プランの機能
Slack Canvasのチェックリスト(チェックボックス)の作り方
タスク管理に欠かせないチェックリストは、Canvas内でも、これまで通り通常のメッセージでも利用できます。
Canvasでのチェックリスト作成
Canvas内では、ツールバーのチェックリストアイコンをクリックするだけで、簡単にタスクリストを作成できます。完了した項目にチェックマークを付けると、自動的に取り消し線が引かれ、進捗が一目でわかります。
共有と共同編集
Canvasは、特定のチャンネルやメンバーを指定して柔軟に共有でき、閲覧のみか編集可能かを選択できます。複数人でのリアルタイム共同編集も可能で、会議中に複数人で議事録を同時に作成するといった使い方が非常に有効です。
Slack Canvasの具体的な活用例
Canvasはその多機能性から、日々の業務におけるさまざまなシーンで情報共有とコラボレーションの質を向上させることができます。
会議の議事録作成
リアルタイム共同編集機能で、会議中に議事録を完成させ、即座に共有できます。チェックリストでToDoを管理し、ピン留め機能で後からの参照も容易です。
プロジェクト管理・ToDoリスト
チェックリスト機能でタスクを洗い出し、担当者を@メンションで割り当てられます。表機能を使えば、より詳細な課題管理表も作成可能です。
社内Wiki・ナレッジベース構築
業務マニュアルやFAQ、オンボーディング資料などをCanvasで作成・整理できます。Canvas同士をリンクさせることで、大規模なナレッジベースも構築可能です。
情報集約
プロジェクトに関する計画書(PDF)、議事録Canvas、デザイン画像、重要なSlackメッセージへのリンクなどを一つのCanvasに集約し、信頼できる唯一の情報源として機能させることができます。
自分だけの使い方
- 日報・週報
テンプレートを作っておけば、効率的に作成・共有できます。 - 新入社員向けオンボーディング資料
手続きや社内ルール、ツール紹介などを集約して渡せます。 - 個人的な学習メモ
研修で学んだ内容や、思いついたアイデアを「自分だけのCanvas」に書き溜めてナレッジを蓄積できます。
Slack Canvasのプランによる制限事項
Canvasは非常に強力ですが、利用できる機能はSlackの契約プランによって異なります。特に無料プランには重要な制限があるため、注意が必要です。
機能 | フリープラン | プロプラン | ビジネスプラスプラン | Enterprise Grid |
---|---|---|---|---|
独立したCanvasの作成 | 不可 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
メッセージとファイルの履歴アクセス | 過去90日間 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
Canvasの保存期間 | 1年(または90日)後自動削除 | ワークスペースが存在する限り | ワークスペースが存在する限り | ワークスペースが存在する限り |
連携可能なアプリ数 | 10個まで | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
カスタムテンプレート作成 | 不可 | 不可 | 不可 | 利用可能 |
無料プランの最大の注意点は、メッセージやファイルだけでなく、Canvas内の情報も過去90日分しかアクセスできなくなる点と、Canvasデータ自体が自動削除される可能性がある点です。長期的なナレッジ蓄積や情報管理を行いたい場合は、有料プランの利用が必須と言えるでしょう。
Slack Canvasを使いこなし、チームの生産性を最大化しよう
Slackのポスト機能は廃止されましたが、データが消えたわけではなく、より高機能なCanvasへと進化しました。
チェックリストや表、画像の埋め込みなどを活用すれば、議事録作成からタスク管理、ナレッジ共有まで、あらゆる情報共有をこれまで以上に効率化できます。まずは自分だけのメモ帳として、気軽に新しいCanvasを作成してみるのがおすすめです。この記事を参考に、Slack Canvasを使いこなし、チームの生産性を最大化してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
Slackのスマホ連携ガイド|パソコンとの連動方法やQRコードでのログイン方法も解説
Slackのスマホ連携を使いこなせば、場所を選ばない柔軟な働き方を実現し、チームの生産性を向上させることが可能です。しかし、いざ連携しようとすると「どうやってログインするの?」「PCと情報が同期されない」「通知が来なくて困っている」といった…
詳しくみるラインワークスとは?個人用ラインとの違いやビジネスでの活用法
ラインワークス(LINE WORKS)とは、個人用ラインよりもビジネスに適したチャットツールです。トークや通話以外にも業務効率化につながる機能が多数あります。 本記事では、ラインワークスの特徴や主な機能、料金などを解説します。ほかのビジネス…
詳しくみるTeamsのチームやチャネルを並び替える方法!基本操作と整理のコツ
Microsoft Teamsを日常的に使っていると、プロジェクトやチームの数が増えて「必要なチームが見つけにくい」「表示がごちゃごちゃしている」と感じることがあるかもしれません。そんなときに活用したいのが、チームやチャネルの並び替え・整理…
詳しくみるMicrosoft Plannerとは?ガントチャートの表示やタスク作成を解説
Microsoft Plannerは標準機能でガントチャートを直接表示できませんが、工夫次第でタスクの進捗を視覚的に把握できます。本記事では、Microsoft Plannerでのタスク作成方法や、ガントチャートの表示方法について詳しく解説…
詳しくみるGoogleカレンダーとToDoとの使い方!表示されない時の対応も解説
GoogleカレンダーとToDoリストを組み合わせて使うと、予定とタスクをひとつの画面で一括管理できます。スケジュールの流れを見ながら、その日にやるべきことも可視化されるので、「タスクの抜け」「優先順位がつけられない」「終わらない作業」に悩…
詳しくみる社内wikiとは?メリットや失敗する原因と対策、おすすめ7選を比較
社内wikiとは、ウィキペディアのように組織内で情報共有できるツールです。情報を一元管理でき、業務の属人化を防げる特徴があります。本記事では、社内wikiの概要やメリット、失敗する原因や対策、onenote、teamsなどのツールを説明しま…
詳しくみる