- 作成日 : 2025年5月21日
MONTH関数の使い方や利用シーンを簡単に解説
ExcelやGoogleスプレッドシートを使用する際、DATE関数によって扱われる日付データから月を抽出することができる「MONTH関数」は非常に便利です。本記事では、MONTH関数の基本的な使い方や具体的な利用シーンを紹介します。この関数を理解することで、日付をより効率的に管理し、分析に役立てることができるようになります。
目次
MONTH関数の使い方
MONTH関数は、指定した日付から月の数字を抽出するための関数です。この関数を使用することで、日付データを分析したり、特定の月に関連するデータを集計したりすることが容易になります。
具体的な使用方法としては、以下のように構成されています。FUNCTION_NAMEは関数名、DATEは解析したい日付を指定します。基本的な構文は次の通りです。
=MONTH(DATE)
ここで、DATEの部分には、セル参照や日付を直接入力することが可能です。例えば、セルA1に「2023/10/12」という日付が入力されている場合、MONTH(A1)と入力すると、結果として「10」が返されます。このように簡単に、日付から月を取り出すことができるのです。
数値以外の日付形式について
MONTH関数は数値形式の日付だけでなく、正しい形式で記載された文字列の日付についても機能します。例えば、「2023年10月12日」という形式でも、MONTH(“2023年10月12日”)と書けば、同様に「10」を返します。この柔軟性は、データを扱う上で非常に便利です。
エラー処理について
もし引数に無効な日付を指定した場合、MONTH関数はエラーを返します。例えば、MONTH(“無効な日付”)という式を使うと、エラーコードが表示されます。このようなエラーは、事前にデータの検証を行うことで回避することが重要です。また、日付形式に注意を払うことで、意図しないエラーを防ぐことができます。
このように、MONTH関数を活用することで、データの分析を効率的に行うことができます。特に、月ごとの集計や分析を行う際には非常に役立つ関数と言えるでしょう。
MONTH関数の利用シーン
MONTH関数は、日付から月の数値を取得するための関数であり、多くの場面で活用されます。この関数は、特にデータ分析やレポート作成において非常に便利です。以下では、具体的な利用シーンについて詳しくご紹介いたします。
データ分析における利用
データ分析の際、特定の月におけるトレンドを把握することが重要です。例えば、売上データを月別に集計する場合、MONTH関数を使用して日付データから月を抽出することができます。これにより、各月の売上を比較して、どの月に最も売上が高かったかを簡単に確認できます。
プロジェクト管理での活用
プロジェクトの進捗を管理する際にも、MONTH関数は役立ちます。プロジェクトの開始日や終了日から月を抽出することで、進捗状況を月ごとに可視化することが可能です。例えば、特定の月にタスクが完了した割合を分析することで、次の施策に活かすことができます。
マーケティングキャンペーンの効果測定
マーケティングにおいても、月ごとのキャンペーンの効果を測定する際にMONTH関数を使用することが多いです。キャンペーンの開始日や終了日から月を取得し、マーケティングの成果を、各月で比較して検証できます。これにより、販売促進施策がどの分野で効果的であったかを把握することができます。
個人の経済管理
個人の財務管理にもMONTH関数は役立ちます。毎月の支出や収入を記録している場合、日付からその月を抽出することで、月ごとの予算を管理しやすくなります。これにより、特定の月における支出の傾向を把握し、より効果的にお金を管理する助けとなります。
以上のように、MONTH関数は様々な利用シーンで効果的に使用されます。状況に応じて、適切に活用することで、データの可視化や分析がよりスムーズに行えるようになるでしょう。
MONTH関数と組み合わせると便利な関数と使い方
MONTH関数は、日付から月を抽出するための非常に便利な関数ですが、他の関数と組み合わせることで、その効果をさらに高めることができます。ここでは、特に役立つ組み合わせて使用できる関数とその使用方法について詳しく説明します。
IF関数との組み合わせ
IF関数は条件に応じて異なる結果を返すことができるため、MONTH関数との組み合わせで特定の月に対して異なる処理を実行することが可能です。例えば、特定の月に基づいてボーナスを計算する場合、次のように書くことができます。
| 対象年月 | 給料 | 給料+ボーナス |
|---|---|---|
| 2025年1月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年2月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年3月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年4月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年5月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年6月 | ¥300,000 | ¥400,000 |
| 2025年7月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年8月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年9月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年10月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年11月 | ¥300,000 | ¥300,000 |
| 2025年12月 | ¥300,000 | ¥400,000 |
「給料+ボーナス」の列のセルには以下の関数を記載します。
=IF(MONTH(A1)=6, (B1+100000), B1)
このように、IF関数とMONTH関数を組み合わせることで、特定の条件を満たしているかどうかを確認し、動的に異なる値を表示することができるため、ビジネスでのデータ分析において非常に有効です。
SUMIF関数との連携
SUMIF関数は条件を満たすセルの合計を求める関数です。MONTH関数と組み合わせることで、特定の月に関連するデータのみを合計することができます。例えば、売上データが入力されている場合、特定の月の売上合計を求めることができます。
この場合、以下のように式を設定します。もし売上がA列に、日付がB列にある場合、特定の月の合計売上を計算する式を書くことができ、これにより、月単位の売上分析が容易になります。
| 売上 | 日付 | 月 |
|---|---|---|
| ¥10,000 | 2025/4/1 | 4 |
| ¥20,000 | 2025/5/1 | 5 |
| ¥30,000 | 2025/5/15 | 5 |
| ¥40,000 | 2025/6/1 | 6 |
| 5月の売上 | ¥50,000 |
|---|
「月」の列のセルには「=MONTH(B2)」と記載し、「5月の売上」のセルの右には「=SUMIF(C2:C5,5,A2:A5)」と記載しています。
COUNTIFS関数による件数のカウント
COUNTIFS関数は複数の条件を指定して、その条件を満たすデータの件数を数えることができます。MONTH関数を使って指定した月のデータに対する検証にも役立ちます。例えば、過去の売上データから、特定の月に記録された取引件数を調べたい場合、以下のような式が有効です。
| 5月の取引件数 | 2 |
|---|
前述の「SUMIF関数との連携」のデータと同じ表に対して、「5月の取引件数」のセルの右には「=COUNTIFS(C2:C5,5)」と記載しています。
この組み合わせにより、過去のデータを基にした分析がもっと正確に行えるようになります。これにより、ビジネスの傾向を把握し、戦略を立てる際に役立てることが可能です。
以上のように、MONTH関数は他の関数と組み合わせることで、その機能を大いに発揮し、データ分析や処理を効率化することができます。これにより、より有意義な分析結果を得ることができるでしょう。
まとめ
MONTH関数は、日付データから月の値を抽出するための非常に重要なツールです。スプレッドシートやデータ分析ソフトウェアでの利用は、業務効率を向上させるだけでなく、データ処理の精度も高めます。特に、月単位での集計やトレンド分析には欠かせない機能であり、他の関数との組み合わせにより、さらなる活用が可能です。正確なデータ分析を行うためには、この関数の理解が重要ですので、ぜひ積極的に活用してみてください。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
経理担当者向け
①Excel関数集 32選まとめブック
経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。
②勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)
勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。
人事労務担当者向け
①入社・退職・異動の手続きガイドブック
書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。
最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。
②社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
総務・法務担当者向け
契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
エクセルでよく使う記号一覧
エクセルを日々利用する中で、計算やデータ処理を効率よく行うためには、さまざまな記号を正しく使うことが不可欠です。本記事では、エクセルでよく使用される基本的な演算記号や、特定の計算を行う際に役立つ記号を一覧形式で紹介します。それぞれの記号がど…
詳しくみるISNUMBER関数の使い方や利用シーンをわかりやすく解説
ISNUMBER関数は、 ExcelやGoogleスプレッドシートにおいて、特定のセルの内容が数値であるかどうかを判定するための非常に便利な関数です。この関数を使用することで、数値データの入力ミスを防ぐことができ、データ分析や計算の精度を高…
詳しくみるスプレッドシートのINDIRECT関数とは?動的参照の基本から応用テクニック、エラー対処まで完全解説
Googleスプレッドシート(Google Sheets)のINDIRECT関数は、文字列として記述されたセル参照を実際のセル参照に変換する関数で、動的なデータ参照を可能にします。本記事では、INDIRECT関数の基本構文と動作原理から、ド…
詳しくみるスプレッドシートの最大行数と最大列数はいくつ?容量制限を徹底解説
Googleスプレッドシート(以下、スプレッドシート)を使用する際、データの規模に応じた容量計画が重要になります。本記事では、スプレッドシートの最大行数と最大列数、そして実運用での容量管理について、初心者向けに詳しく解説します。大規模なデー…
詳しくみるExcelのRANK.EQ関数の使い方:順位付けを簡単にマスターする方法
RANK.EQ関数は、Excelで数値データの順位を自動的に計算する便利な関数です。売上ランキングや成績順位、業績評価など、ビジネスや教育現場で頻繁に使用される機能で、大量のデータを瞬時に順位付けできます。 本記事では、RANK.EQ関数の…
詳しくみるエクセルで表示を拡大・縮小する方法とショートカット
この記事では、エクセル初心者の方でも簡単に理解できるように、表示を拡大・縮小させるための様々な方法を徹底解説します。基本的なショートカットキーから、知っておくと便利なテクニック、そして拡大・縮小がうまくいかない場合の対処法まで、幅広くご紹介…
詳しくみる



