• 更新日 : 2025年5月7日

LINE WORKSは機種変更時にバックアップが必要?引継ぎや機種変更後の流れを解説

会社でLINE WORKSを導入している場合、社員がスマホなどの端末を交換する事例も少なくありません。次の新しい端末へ移行する際に、LINE WORKSのデータや設定を正しく引継げるか、何か作業が必要なのか、といった疑問が出てくることもあるでしょう。

本記事は機種変更にともなうLINE WORKSの疑問を解消し、機種変更前の準備から新端末で利用するまでの流れについて解説します。

機種変更時にLINE WORKSのバックアップは必要?

機種変更に伴い、LINE WORKSのデータをバックアップする必要があるのか心配される方もいるかもしれません。LINE WORKSのデータはすべてクラウド上に保存され、アカウントに紐づけられています。そのため、機種変更時に特別なバックアップやデータ移行の作業は不要です。これは個人向けのLINEとの大きな違いです。個人向けのLINEでは機種変更に合わせてチャット履歴などのデータをローカルにバックアップして引き継ぐ必要がありますが、LINE WORKSにはそのような作業は必要ありません。

新しい端末で使い続けるためには、以前と同じLINE WORKSアカウントでログインする事が大前提ですが、これさえ行えば、特別な作業は必要ありません。機種変更前のデータが消失する心配はなく、端末を交換してもデータはそのまま利用できます。

LINE WORKSは各ユーザーのアカウントでデータを管理しており、アカウント情報さえあればどの端末からも同じデータにアクセスできる仕様です。これにより、たとえば管理者が社員に新しいパソコンやタブレットを配布した場合でも、同じLINE WORKSアカウントを使用すれば、以前と同じチャットやデータを即座に確認できます。

機種変更時のLINE WORKSのデータ引継ぎ-トーク履歴やカレンダーはどうなる?

LINE WORKSにおけるトーク履歴や他のデータは、すべてクラウド上に保存されており、同じアカウントで新端末にログインすれば、以前のやり取りやトーク履歴も含め、すべてそのまま利用できます。LINE WORKS上で作成したチャットやグループ(連絡先リスト)、スケジュール記事、電子メールやファイル保管等の機能におけるデータも、すべて同様です。

各メンバーが使うLINE WORKSテナントは共通したクラウド上にあり、同一のアカウント情報(IDとパスワード)でログインすれば、複数の端末から同じデータにアクセスできます。これにより、機種変更に伴うデータの移行作業やデータの紛失を心配する必要はありません。

ただし、トークやファイルなどの保存期限を会社側で設定している場合は、定められた期間を過ぎたデータを新端末で確認できないこともあります。あらかじめ、過去のチャットログを削除するポリシーが設定されているかを管理者に確認しておくと良いでしょう。

機種変更前に確認しておきたいポイント

機種変更は基本的に簡単ですが、新端末でスムーズにLINE WORKSを利用するために、下記の事項を事前に確認しておくことをおすすめします。

LINE WORKSのログインIDとパスワードの確認

利用中のアカウント名(ID)やパスワードを忘れていないか確かめましょう。LINEと違い日常的にログイン操作する事が少ないため、「いつの間にか認証情報を忘れてしまった」という事態を避けるためにも、事前の確認が重要です。

たとえ誤ってLINE WORKSからログアウトしても、パスワードを覚えていれば同じアカウントで再ログインが可能です。機種変更後もID・パスワードさえ分かっていれば問題なく再ログインできます。

パスワード忘失時の対処法

IDやパスワードを忘れてしまった場合は、LINE WORKSに登録済みの個人メールアドレスまたは携帯番号を使用して、パスワードのリセットが可能です。ログイン画面で「ID・パスワードの確認」を選択し、「IDの確認」または「パスワードの確認」をタップして、案内に従って個人SMSまたはメールでリセット手続きを行ってください。

なお、個人連絡先を登録されていない場合は、管理者に連絡してパスワードの再設定を依頼する必要があります。

二段階認証や信頼済み端末の設定確認

セキュリティレベルで「二段階認証」を使用している場合、端末でのログイン時に、登録済みの携帯番号やメールアドレスに送信される認証コードの入力が求められます。事前に、登録されている連絡先情報が有効であるか確認しておきましょう。

もし古い端末を紛失し、認証コードを受け取れない場合は、PC版からログインして、古い端末を信頼済み端末リストから削除することも可能です。新しい端末での再認証が必要となるため、組織でLINE WORKSを使用している場合は、二段階認証の設定が新端末でも問題なく機能するかを事前に確認しておくと安心です。

古い端末でのLINE WORKSアプリの扱い

機種変更後も古い端末が手元に残る場合、同じアカウントで引き続きログインすることも可能です。ただし企業のセキュリティ上、必要がなければ古い端末からLINE WORKSをログアウトするかアプリを削除しておくことをおすすめします。古い端末を処分する際は、情報漏洩を防ぐためにも、事前に LINE WORKSからログアウトしておくことが重要です。

機種変更後にLINE WORKSを利用するまでの流れ

機種変更前の準備が完了したら、いよいよ新しい端末でLINE WORKSを利用していきます。新端末で行うログイン・セットアップの流れを以下にまとめました。

  1. アプリのインストール
    新端末にLINE WORKSのアプリをインストールします。App StoreやGoogle Playから無料アプリを入手し、インストールしてください。PCで利用する場合はWebブラウザからログインする、もしくはアプリダウンロードページからWindows版、macOS版のLINE WORKSのアプリをインストールします。
  2. 同じアカウントでログインする
    アプリを起動し、ログイン画面で使用中のLINE WORKSアカウント情報を入力します。LINE WORKSにログインする方法は、ID(LINE WORKS ID)、携帯番号、個人用LINEアカウント、かんたんログインという4つの方法があります。携帯番号やLINEアカウントを利用したログイン方法を選択していた方は、案内に従ってログインを完了させましょう。
    個人用LINEを使ってログインする場合は、前提として新端末で前もって個人LINEにログインしておき、連携設定を済ましておくことが必要です。かんたんログインは、モバイル版のみに対応したログイン方法で、端末の生体認証やPINコードでログインします。
  3. コードの入力【二段階認証利用時】
    二段階認証を有効にしている場合、ログインID・パスワードを正しく入力すると、ログイン時に一時的な認証コードの入力を求められます。登録済みの個人電話番号またはメールに届いたコードを確認し、新端末のログイン画面に入力します。ログイン中に「信頼済み端末として登録する」という選択肢が表示された場合は、個人用端末であればチェックを入れておくことで、以後の再認証が簡略化できます。
  4. データの確認
    正常にログインが完了すると、新しい端末でもすぐにLINE WORKS上のすべてのチャット、グループ、カレンダー予定やファイルなどが利用できるようになります。移行先でも以前と同様の情報を取り扱えることを確認しておきましょう。
    この時点で一部データが表示されない場合は、誤って異なるIDでログインしていないか再確認してください。
  5. プロフィール設定の再確認
    ユーザー名やアイコンなどのプロフィール情報も同様に保存されているため、新しい端末でも利用開始直後から同じプロフィールで使用できます。必要に応じて、メンバー名や表示名などを変更していないか一度確認しておきましょう。これにより、チャット相手が名前の表示などで混乱しないようにすることができます。
  6. 通知設定の再設定
    新しい端末ではOSにLINE WORKSからの通知を許可するよう追加設定が必要です。アプリ初回起動時にプッシュ通知の許可ダイアログでは、忘れず「許可」を選択してください。また、LINE WORKSアプリ内でも通知を停止したり、受信時間を設定したりできます。

機種変更後によくあるLINE WORKSのトラブルと対処法

機種変更は概ねスムーズに行えますが、トラブルが発生することもあります。ここでは、よくある問題とその対処法を紹介します。

機種変更後にログインできない

LINE WORKSにログインできない場合、多くはログインIDまたはパスワードに問題があります。ログイン情報が正しいか丁寧に確認し、忘れている場合は登録済みの電話番号や個人メールを使ったパスワード再設定を行います。自分で再設定が難しければ、管理者に連絡してパスワードのリセットを依頼しましょう。

SMS認証が届かない

新端末での登入時にSMS認証が届かない場合、登録した携帯番号が正しいか、SMSがブロックされていないかを確認しましょう。ログイン画面で「SMSで送信」か「メールで送信」かを選択できる場合は、別の手段も試してみてください。いずれも失敗する場合、旧端末側でSMS受信がブロックされている可能性も考えられます。

その場合はPC版からログインして、認証用に登録されている旧端末を削除することで再認証を強制する方法も有効です。それでも難しければ管理者に報告し、リセットや代替の設定をしてもらいましょう。

データが表示されない

新端末でログインしたのに何かデータが見当たらない場合、別のアカウントにログインしていないかを確認しましょう。旧端末でログイン情報を保存していた場合、新端末でIDを再確認したうえで正しい情報を入力してみてください。

また、トーク履歴の全ての期間が表示されない場合、管理者が設定した保存期間以前のデータは表示されないので注意が必要です。これは会社側のポリシー設定による挙動です。いずれにせよ、何か必要なデータが見当たらない場合は、早めに管理者へ報告して問題がないか確認しましょう。

機種変更にあたりLINE WORKSの管理者が行うべきこと

社員やユーザーが機種変更を行う際に管理者が押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

機種変更ガイドの作成

準備作業や新端末でのログインの流れをまとめた内容を、組織内向けに案内しておきましょう。ユーザー一人一人が正確な情報で自主的に対応できるようにすると、不安や問い合わせを減らせます。

ログイン情報の保管周知

パスワード管理の重要性を再度周知し、IDやパスワードを忘れてしまった場合の対処方法もあらかじめ連絡しておきましょう。なお、 ユーザーが自身のメール/SMSでリセット出来ない場合、管理者側でパスワードを再設定(強制変更)することが可能です。管理者画面の「メンバー」から忘れた方の名前を検索し、「パスワードの変更」を実行するだけで少し待てば再登録用メールが届きます。

古い端末のデータ削除や遠隔削除

管理者側で「モバイルデバイス管理」機能を使い、直近3年間にアクセスした端末のリストから、該当端末のアプリデータを削除することができます。これにより、機種変更前の端末からLINE WORKSの情報が全て消去され、セキュリティに配慮した管理が可能です。

まとめ

LINE WORKSはクラウド型サービスのため、機種変更時に特別なバックアップ作業は必要ありません。ログインIDとパスワードが分かっていれば、新しい端末からそのまま利用を再開できます。

ただし、プロフィール情報や二段階認証の設定、通知の再許可などは、新端末で改めて確認が必要です。LINE WORKSの管理者は、社員がスムーズに移行できるようサポート体制を整え、必要に応じてマニュアルの整備やパスワードリセット対応を行うと安心です。

LINE WORKSの特性を理解し、トラブルを未然に防ぐことで、業務の継続性をしっかりと確保できるでしょう。


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