• 作成日 : 2025年5月7日

UNIQUE関数の使い方や注意点をわかりやすく解説

UNIQUE関数は、データの重複を排除し、一意の値のみを抽出することができる、非常に便利な関数です。特にデータ分析やレポート作成時に、効率的に必要な情報を整理するために役立ちます。この記事では、UNIQUE関数の基本的な使い方から、実際の利用シーン、注意点について詳しく解説します。また、他の関数との組み合わせや、Googleスプレッドシートでの使用方法についても取り上げますので、ぜひ最後までご覧ください。

UNIQUE関数の使い方

UNIQUE関数は、指定した範囲内から重複のない値を取得するための関数です。この関数を使用することで、大量のデータからユニークなアイテム(重複のない値)を簡単に抽出することができます。以下では、UNIQUE関数の基本的な使い方と、いくつかの具体的な例を紹介します。

UNIQUE関数の基本構文

UNIQUE関数を使う際の基本的な構文は次の通りです。

=UNIQUE(範囲)

ここで、「範囲」は重複を取り除きたいデータのセル範囲を指定します。このシンプルな構文を使うだけで、データの中から一意の値(重複のないデータ)を容易に取り出すことが可能です。

UNIQUE関数は、Excel 2021 以降のWindows版、Mac版、Web版で使用できます。 Excelの古いバージョン(2019以前)では利用できません。その場合は「フィルター機能+重複の削除」などを代替手段として使います。

UNIQUE関数の具体例

次に、具体的な例を見ていきましょう。たとえば、A1からA10までのセルにデータが入力されているとします。この中に含まれる重複を取り除きたい場合、次のようにUNIQUE関数を使います。

=UNIQUE(A1:A10)

この式を実行することで、A1からA10のセル内に存在するユニークな値(重複を除いた値)のみが表示されます。

UNIQUE関数の複数列への適用

UNIQUE関数は、1つの列だけでなく複数の列にも適用できます。たとえば、A列とB列の2つの列からユニークなデータを取得したい場合は、次のように指定することができます。

=UNIQUE(A1:B10)

これにより、A列とB列のセット(組み合わせ)の中から重複のないペア(2つ1組)を抽出することができ、データの分析がより効率的に行えます。

この場合、「A1とB1の値のセット」と「A2とB2の値のセット」が、全体の中で同じであれば、1つにまとめられます。

このように、UNIQUE関数は非常に直感的で使いやすい機能を提供しており、特にデータ整理や分析を行う際に力強い味方となります。ぜひ実際に試してみて、データ管理の効率化を図っていただければと思います。

UNIQUE関数の利用シーン

UNIQUE関数はデータの中から重複を排除し、一意な値を抽出するための非常に便利なツールです。この関数が特に役立つシーンをいくつかご紹介いたします。

データベース管理における活用

企業や組織でのデータベース管理において、UNIQUE関数は特に重要です。大量のデータが蓄積される中で、一意なエントリ(記録された個々のデータ)を抽出する必要性が生じます。たとえば、顧客情報のリストから重複している顧客を引き抜くことができれば、マーケティング施策の精度を向上させることができます。実際、データの重複を排除することで、分析がスムーズになり、意思決定の質が向上するという調査結果もあります。

アンケートデータの整理

UNIQUE関数は、アンケートや調査のデータを整理する際にも非常に有用です。回答者が選択した選択肢の中からどの選択肢が人気であったのかを把握するために、回答の中からユニークな選択肢を抽出することが可能です。このようにして整理されたデータをもとに、次のステップとして具体的な施策を検討することができます。

在庫管理における応用

在庫管理を行う際も、UNIQUE関数のメリットは大きいです。商品が複数存在する場合、在庫リストから各商品の一意なIDや名前を抽出することで、在庫の状況をより効率的に把握することができます。これにより、必要な商品数を把握し、適切な発注が可能になります。企業の業績向上には欠かせないツールと言えるでしょう。

イベントやセミナーの参加者管理

イベントやセミナーでの参加者を管理する際にも、UNIQUE関数は重宝します。参加者のリストから重複を排除することで、実際の参加者数を正確に把握し、準備に役立てることができます。このように、多くの場面でデータの整理や分析に役立つUNIQUE関数は、業務をよりスムーズに進めるための重要な道具です。

UNIQUE関数の注意点

UNIQUE関数はデータ処理において非常に便利ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。これらのポイントを理解することで、より効果的にUNIQUE関数を活用できるようになります。

データ範囲の選択

UNIQUE関数を使用する際、正しいデータ範囲を選ぶことが重要です。範囲が適切でないと、意図しない結果が得られることがあります。特に、データが不完全だったり、空白が含まれている場合、予期しないユニークな結果が生成されることがあります。したがって、データを選択する際は、完全な範囲を指定するか、必要に応じてフィルタリング(指定条件に合うデータだけを表示させること)を行うことをお勧めします。

重複データの確認

UNIQUE関数が重複データを取り扱う際、何が重複として認識されるかを確認することも大切です。例えば、数値や文字列のアルファベットの大文字と小文字の違いによって、同じ値が異なるものと認識される可能性があります(例:「Apple」と「apple」は異なると判定されます)。このため、事前にデータの整合性を確認し、アルファベットの大文字小文字を統一するなどの処理(関数で統一する場合はUPPER関数やLOWER関数を使用)を行っておくことで、より正確な結果を得ることができるでしょう。

UNIQUE関数と組み合わせると便利な関数

UNIQUE関数は、重複を排除したデータを抽出する際に非常に便利な機能ですが、他の関数と組み合わせることでさらに活用の幅が広がります。ここでは、UNIQUE関数と特に相性が良い関数をいくつか紹介し、その活用法を具体的に見ていきます。

FILTER関数との組み合わせ

FILTER関数は、特定の条件に一致するデータを抽出するための関数です。UNIQUE関数と組み合わせることで、特定の条件に基づいたユニークなデータリストを作成することができます。例えば、ある商品の売上データから特定の地域におけるユニークな商品名を抽出することができます。この組み合わせにより、分析の対象を絞り込みつつ、重複データを整理することが可能になります。

COUNTIF関数との組み合わせ

COUNTIF関数は、指定した条件に一致するセルの数を数えるための関数です。UNIQUE関数で抽出したデータに対してCOUNTIF関数を適用することで、ユニークなアイテムの数を容易に把握することができます。例えば、顧客リストからユニークな顧客名を抽出し、それぞれの顧客が購入した回数をカウントすることで、顧客のロイヤリティを分析することも可能です。

SUM関数との組み合わせ

SUM関数は、数値データの合計を求めるための関数です。この関数もUNIQUE関数と組み合わせることができ、特定のカテゴリごとの売上などを集計する際に役立ちます。たとえば、製品別にユニークな売上データを抽出し、各製品の総売上を求めることで、業績の分析をより詳細に行うことができます。

これらの関数を活用することで、UNIQUE関数の効果を最大限に引き出し、データ分析をより効率的に行うことができます。データを正確に理解し、迅速に意思決定を行うためには、これらの組み合わせを積極的に利用することが推奨されます。

UNIQUE関数はGoogleスプレッドシートでも使える?

UNIQUE関数は、Google スプレッドシートでも利用可能です。この関数を使うことで、スプレッドシート内で重複するデータを簡単に取り除き、ユニークな値だけを抽出することができます。

Google スプレッドシートは、データ集計や分析を行うための非常に強力なツールであり、UNIQUE関数を活用することで効率的に作業を進めることができます。具体的には、指定した範囲内のデータから重複を排除し、一意の値のみをリストとして表示することが可能です。

まとめ

UNIQUE関数は、データ分析や整理において非常に重要なツールです。重複データを自動的に排除することで、より正確な情報を得ることができ、作業の効率化に寄与します。加えて、他の関数と組み合わせることで、ますます高度なデータ処理が可能となります。特に、スプレッドシートでの活用は、チームでの協力においても大変役立ちます。この機能をうまく使いこなすことで、データ管理の質を高め、時間を有効に活用することができるでしょう。


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