• 作成日 : 2025年5月7日

Windows10メモ帳の使い方は?便利な機能や活用例を紹介

Windows 10に標準で搭載されているメモ帳は、多くのユーザーに親しまれてきたテキストエディタです。操作がシンプルで軽快に動作するため、初心者から上級者まで幅広く活用されています。書式設定のないプレーンテキスト形式に対応しており、他のソフトと連携しやすい点も特長のひとつです。

本記事では、Windows 10のメモ帳を効果的に使いこなすための基本的な操作方法から、知っておくと役立つショートカットキー、他のメモ機能との違いを解説します。

Windows10メモ帳の使い方

Windows 10の標準アプリである「メモ帳」の使い方について解説します。

メモ帳を起動する

メモ帳は、さまざまな方法で起動できます。ご自身の使用環境や操作スタイルに応じて、最適な方法を選ぶことで、作業の開始をスムーズに行うことができます。

スタートメニューから検索する

画面左下の「スタート」ボタンをクリックし、検索欄に「メモ帳」と入力すると、検索結果に表示されたアプリケーションからすぐにメモ帳を起動できます。この方法は、名前が分かっているアプリに素早くアクセスしたい場合に適しています。

アプリ一覧からアクセスする

スタートメニューのアプリケーション一覧を下にスクロールし、「Windows アクセサリ」フォルダを開くと、その中に「メモ帳」が表示されます。インストールされているアプリケーションの配置を把握したいときに便利な方法です。

タスクバーやデスクトップにショートカットを作成する

一度起動したメモ帳のアイコンを右クリックし、「タスクバーにピン留めする」を選ぶと、以後はタスクバーから簡単にアクセスできます。また、スタートメニュー内のメモ帳をデスクトップにドラッグ&ドロップすることで、ショートカットを作成することも可能です。

メモ帳でファイルを作成・保存する

メモ帳では、起動直後から自由に文字を入力できます。作成した内容を保存するための手順を理解しておくことで、入力したデータを確実に保管できます。

作業を終えたら、「ファイル」メニューから「保存」または「名前を付けて保存」を選択します。「保存」は既存ファイルに上書き保存する場合に使われ、「名前を付けて保存」は新しいファイル名や保存場所を指定する際に利用されます。

メモ帳で作成したファイルは通常「.txt」の拡張子で保存され、文字コードは「UTF-8 (BOM無し)」が初期設定となっています。保存時には他の文字コードも選べるため、用途に応じて設定を変更することができます。

メモ帳には自動保存機能が搭載されていないため、作業中のデータを失わないよう、入力途中でも定期的に保存する習慣をつけておくことが重要です。

フォントや文字の大きさを変更する

表示されるテキストのフォントやサイズを変更することで、視認性を高めたり、自分に合った環境で作業を行うことができます。設定は数ステップで簡単に完了します。

「書式」メニューの中にある「フォント」を選択すると、フォントの種類やスタイル、サイズを自由に設定できます。設定は現在開いているファイル全体に適用されます。

変更したフォントやサイズの設定は、メモ帳を閉じても記録され、次回起動時にも同じ表示設定が反映されます。初期状態に戻す場合は、再度手動で設定を調整する必要があります。

使用できるフォントは、コンピュータにインストールされているフォントに限られます。選択するフォントによっては、表示に影響が出ることもあるため注意が必要です。

画面の表示を拡大・縮小する

メモ帳では、フォントサイズとは別に、画面全体の表示倍率を調整することができます。視認性や作業スタイルに応じて、柔軟に表示を調整できます。

「表示」メニューから「ズーム」を選ぶと、「拡大」「縮小」「既定のサイズに戻す」といった操作が可能です。段階的に倍率を変更できるため、見やすさを自由に調整できます。

「Ctrl」キーと「+」キーまたは「-」キーの組み合わせ、または「Ctrl」キーを押しながらマウスホイールを動かすことで、ズーム操作を素早く行うことができます。「Ctrl」+「0」で元の倍率に戻すことも可能です。

拡大率はウィンドウ下部のステータスバーに表示されます。ステータスバーが見当たらない場合は、「表示」メニューから有効にできます。

文字コードを変更する

異なるアプリケーション間でファイルを共有する際などに文字化けが発生する場合、文字コードの選択が重要になります。メモ帳では文字コードの変更も容易に行えます。

「名前を付けて保存」を選ぶと、保存ダイアログの下部にある「文字コード」欄で「UTF-8」「ANSI」などの選択が可能です。使用する環境に合わせて選ぶと、文字化けを防ぐことができます。

ファイルを開く際にも文字コードを指定できるオプションがあり、「自動検出」以外の設定に切り替えることで、正しい文字表示を実現できます。

UTF-8は多言語に対応しており、互換性が高い形式です。Shift-JIS(ANSI)は日本語向けに広く利用されています。用途に応じた適切な選択がファイルの正確な表示につながります。

日付と時刻を入力する

メモ帳では、入力中の位置に日付と時刻を素早く挿入することが可能です。記録の正確性を保ちたい場合や、メモに時系列を明示したいときに便利です。

F5キーを押すと、カーソルのある位置に現在の日時が自動的に挿入されます。簡単なショートカットとして多くのユーザーに活用されています。

F5キーを使用しない場合は、「編集」メニューの中にある「日付と時刻」機能から、同じように現在の日時を挿入することができます。

新しいテキストファイルの先頭に「.LOG」と記述して保存すると、次回開いたときに自動的に日付と時刻が追加されます。日記や作業履歴の記録などに便利な機能です。

Windows 10 メモ帳で使えるショートカットキー

Windows 10のメモ帳では、多くのショートカットキーが用意されており、操作を効率化できます。マウスを使用せずにさまざまなコマンドを実行できるため、覚えておくと作業スピードの向上につながります。

基本操作に関するショートカットキー

ファイルの新規作成や保存、印刷といった基本操作は、ショートカットキーで素早く実行できます。作業の流れを中断せずに済むため、日常的な業務で活躍します。

ショートカットキー内容
Ctrl + N新しいメモ帳ウィンドウを開く
Ctrl + O既存のファイルを開く
Ctrl + S現在のファイルを保存する
Ctrl + Shift + S名前を付けて保存する
Ctrl + P印刷ダイアログを開く
Alt + F4メモ帳を閉じる

編集操作を効率化するショートカットキー

テキストの編集に関わる操作もショートカットで行うことができます。取り消しややり直し、コピー・貼り付けといった動作がスムーズに行えるため、入力ミスの修正や情報整理が迅速になります。

ショートカットキー内容
Ctrl + Z操作を元に戻す
Ctrl + Y元に戻した操作をやり直す
Ctrl + Aすべてのテキストを選択する
Ctrl + X選択したテキストを切り取る
Ctrl + C選択したテキストをコピーする
Ctrl + Vコピーまたは切り取りした内容を貼り付ける

検索・置換に関するショートカットキー

書内の特定の語句を探したい場合や、一括で置換したい場面でもショートカットが便利です。長文を扱う際の手間を大きく軽減できます。

ショートカットキー内容
Ctrl + F検索ダイアログを開く
F3次の一致項目に移動する
Ctrl + H文字列を置換する

表示とズーム操作を行うショートカットキー

文字の大きさや表示倍率の変更も、マウスを使わずに行うことができます。見やすさを調整しながら作業を続けられる点で役立ちます。

ショートカットキー内容
Ctrl + +表示を拡大する
Ctrl + –表示を縮小する
Ctrl + 0表示倍率を初期状態に戻す

メニューや日時入力のショートカットキー

頻繁に使用するメニューへのアクセスや、現在の日付・時刻の挿入などもショートカットで操作できます。文章作成時や業務記録の補助になります。

ショートカットキー内容
F5現在の日付と時刻を挿入する
Alt + Fファイルメニューを開く
Alt + E編集メニューを開く
Alt + V表示メニューを開く
Alt + S書式メニューを開く

Windows 10 メモ帳のビジネスシーンでの活用例

Windows 10に標準搭載されているメモ帳は、見た目や機能がシンプルでありながら、ビジネスシーンでも柔軟に利用できます。文書の装飾や形式にとらわれず、情報をスピーディーに取り扱える点が、多くの職場で重宝される理由です。

会議や打ち合わせでの記録

議事録やメモを素早く記録したい場面では、起動の速さと操作の簡易さが役立ちます。余計な機能がないぶん、書きたいことに集中できる環境が整っています。会話の要点を簡潔に書き留めることで、後から見返す際の確認にも役立ちます。

アイデアの整理やブレインストーミング

新しい企画や方針を考える場面では、メモ帳を使って思いついたことを気軽に書き出すことができます。思考の流れをそのままテキストに残せるため、あとで再構成する際にも内容が把握しやすくなります。

プレーンテキストでの作業

コピー元のスタイルを削除し、テキストのみを抽出したい場合にもメモ帳は有効です。たとえば、WebページやWordファイルからコピーした文章をメールで使いたいとき、いったんメモ帳に貼り付けてからコピーし直すことで、装飾のない純粋な文章として利用できます。

プログラミングや設定ファイルの編集

コードの断片や構成ファイルの修正といった、プレーンテキストでの作業が求められる分野でも、メモ帳は活躍します。シンタックスハイライトなどの機能はないものの、動作が軽快なため、ちょっとした編集作業をすばやく行いたい場合に適しています。

手順書やナレッジの共有

操作方法や業務の流れなどをテキスト形式で記録し、他のメンバーに共有する際にもメモ帳は活用できます。作成したテキストファイルはWindowsだけでなく、さまざまな環境で開くことができるため、ファイルの互換性を心配せずに済みます。

Windows 10 メモ帳でヘッダー・フッターを作成できる?

Windows 10のメモ帳では、印刷時にヘッダーやフッターの設定が可能です。あらかじめ設定しておくことで、印刷物に日付やページ番号、ファイル名などの情報を加えることができ、整った文書を出力できます。

ヘッダー・フッターの設定方法

ヘッダーとフッターの編集は、メモ帳上部の「ファイル」メニューから「ページ設定」を選択することで行えます。表示されるダイアログボックスには「ヘッダー」と「フッター」の入力欄が用意されており、そこに設定内容を記述します。空欄のままにすれば、該当の情報は印刷時に表示されません。

使用できる書式コード

メモ帳では、ヘッダーやフッターの入力欄に特定のコードを入力することで、印刷時にその情報を自動で挿入できます。たとえば、「&d」は日付、「&t」は時刻、「&p」はページ番号を意味します。ファイル名を表示したい場合は「&f」を使います。

印刷物に「&」の記号自体を表示したいときは、「&&」と入力する必要があります。また、「&l」「&c」「&r」のコードを使用すれば、左寄せ・中央揃え・右寄せといった位置調整も可能です。

コードを組み合わせて情報を配置する

複数のコードを組み合わせることで、より柔軟な表示が可能になります。たとえば、ヘッダーにファイル名を左側に、印刷日を右側に表示させたい場合は、「&l&f &r&d」と入力します。中央にページ番号を表示したいときは、「&cページ &p」のように設定します。

このような記述を行うことで、必要な情報を分かりやすく配置でき、文書の体裁を整えるうえで役立ちます。複雑な装飾はできませんが、最低限の情報を自動で挿入するには十分な機能です。

メモ帳でのヘッダー・フッターの制限

メモ帳のヘッダー・フッター機能は、あくまでも印刷時限定の簡易的な補助機能です。印刷プレビューでは内容を確認できないため、実際に出力して確認する必要があります。

とはいえ、短い文書を印刷する際に、日付やページ番号を自動で加えられる点は便利です。フォーマルな書式を整える必要のない社内メモや記録文書などでは、この機能が十分に役立ちます。

Windows 10 の付箋とメモ帳はどう違う?

Windows 10には、「付箋」と「メモ帳」という2種類のメモ機能が搭載されています。それぞれ異なる用途や機能を持っており、使い分けることで作業効率を高めることが可能です。

機能と用途の違い

付箋はちょっとしたメモやタスクの記録に適しており、常に画面上に表示しておける点が特徴です。一方、メモ帳はより長文の記録や編集に向いており、テキストファイルとして保存・管理できます。

比較項目付箋メモ帳
主な用途一時的なメモ、リマインダー、ToDoリストなどの記録テキストファイルの作成・編集・保存
保存形式自動保存手動で保存が必要
書式設定文字装飾(太字、下線など)に対応プレーンテキストのみ対応(装飾なし)
機能と整理色分け・サイズ変更・同期・複数の付箋の管理が可能文字コードの設定、印刷機能、ヘッダー・フッターの挿入が可能
起動方法スタートメニューやタスクバーから起動、デスクトップ常駐可能スタートメニュー、検索、ファイル名を指定しての実行が可能
他アプリとの連携URLリンク化が可能他アプリとの連携はなし(作成したテキストは共有可能)
同期機能Microsoftアカウントでデバイス間同期が可能同期機能は搭載されていない

付箋は手軽なメモと通知に便利

付箋はデスクトップ上に表示させておけるため、すぐに目に入る位置にメモを置いておきたいときに適しています。メモの内容は自動で保存され、タスクのメモや忘れてはならないリマインダーの用途に向いています。文字装飾にも対応しており、視覚的にもわかりやすいメモが作成できます。

また、Microsoftアカウントでサインインすれば、他のPCやモバイル端末と内容を同期できるため、複数のデバイスを活用しているユーザーにも利便性があります。

メモ帳は本格的なテキスト編集に適している

メモ帳は、装飾を加えないプレーンテキストに特化したアプリケーションであり、文章やコードの編集に広く利用されています。保存形式の自由度が高く、文字コードの指定や印刷時の設定も可能です。

ファイル単位での管理が基本となるため、過去の記録を保存し、あとで再編集するような用途にも向いています。互換性の高いテキストファイル形式で保存されることから、他のアプリケーションやOSとの連携もスムーズです。

利用目的に応じた使い分けが効果的

付箋とメモ帳は、それぞれの特性を理解して使い分けることで、より効率的な情報管理が実現します。すぐに確認したいメモは付箋で記録し、後から編集や共有を行いたい内容はメモ帳に保存するなど、場面に応じて活用しましょう。

まとめ

Windows 10に標準搭載されているメモ帳は、そのシンプルさと軽快な動作により、あらゆるユーザーにとって使いやすいテキストエディタとして長年親しまれています。操作が直感的で分かりやすく、初めて使う方でもすぐに利用できるのが魅力です。付箋や他のアプリと使い分けながら、用途に応じた柔軟な情報整理も可能です。

見た目はシンプルでも、メモ帳には業務効率化に役立つ多くの工夫が詰まっています。これから活用したいと考えている方は、まずちょっとした記録から始めてみると、その使いやすさと汎用性を実感できるはずです。


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