• 更新日 : 2025年1月9日

研修日報の書き方は?所感や感想の例文、無料テンプレート

研修日報は、研修で得た学びや気づきを整理し、仕事につなげるために役立ちます。学んだ内容を記録に残すことで振り返りがしやすくなり、知識やスキルを業務で活かせるようになります。
また、研修日報を通じて上司が社員の進捗を把握し、適切なサポートやアドバイスを行うことも可能です。この記事では、研修日報の書き方や実践的な例文、無料テンプレートを使った効率的な作成方法を解説します。

▼研修日報のテンプレートを無料でダウンロードいただけます。

研修日報を書く目的は?

研修日報を書くのは、「研修で学んだことを整理して、自分の成長を仕事に生かすため」です。研修で得た内容は、時間が経つと忘れやすいものですが、日報にまとめると知識やスキルが頭の中で整理され、仕事で活用しやすくなります。

研修日報を書くことが習慣になると、研修の学びや気づきを振り返ることが自然にできるようになります。これによって、研修の内容を一度きりで終わらせず、自分の考えを深めたり、改善点を見つけたりすることができます。少しずつでも毎日続けることで、自分の成長を感じられるようになり、次の研修や仕事へのモチベーションも高まっていきます。

また、研修日報を通じて上司が社員の状況をしっかりと把握することができます。社員がどんなことを学び、どんな気づきを得たのか、どの部分で困っているのかを具体的に知ることができます。そのおかげで、上司も必要なフォローやアドバイスがしやすくなり、社員が安心して成長できる環境づくりにつながります。

研修日報のひな形、テンプレート

研修日報のひな形、テンプレートを無料でダウンロードいただけます。

マネーフォワード クラウドでは、今すぐ実務で使用できる、テンプレートを無料で提供しています。以下よりダウンロードいただき、自社に合わせてカスタマイズしながらお役立てください。

研修日報の必要項目や書き方、例文

研修日報を書くときは、研修日報テンプレートを活用するとスムーズに書けるようになります。各項目に沿って具体的かつ簡潔に記載することが大切です。

研修名・日時・講師など概要

研修日報の最初には、「日時・研修会場」「研修名」「講師」「対象者」などの基本情報を書きます。何の研修だったかを後から振り返りやすくするための項目です。

  • 日時・研修会場:研修が行われた日と場所

    例)2025年1月6日、本社セミナールーム

  • 研修名・テーマ:研修の正式名称やテーマ

    例)新入社員向けビジネスマナー研修

  • 講師名:研修を担当した講師の名前

    例)株式会社ABC 田中太郎氏

  • 対象者および参加人数:対象となる社員や実際の参加人数

    例)新入社員10名

研修の内容

研修で学んだことや講師が話した内容を簡潔に記録します。箇条書きや短い文章でまとめると分かりやすくなります。

記入例)

・名刺交換のマナーについて、渡し方や受け取り方の練習

・実践形式での電話対応の基本ルール。会社名と名前を名乗る流れや、相手の名前を確認する際のポイント

・ビジネスマナーが相手の印象にどれほど影響を与えるかという事例紹介

所感や感想

研修を受けて自分が感じたことや今後どう活かしたいかを書きます。

「研修日報の所感が書けない」と思う場合は、以下の4つの質問を考えるとスムーズです。

1.新しい気づきや印象に残った内容は何だったか?

「研修で得た学び」や「新しい気づき」を中心に記録します。例えば、「講師が話した内容で印象に残ったこと」や「実践したいと感じたこと」を書き出すと良いでしょう。

例文:
「研修で学んだ『傾聴の姿勢』について、自分ではできているつもりだったことが、実際には足りていないと気づきました。今後は相手の話を最後まで丁寧に聞く姿勢を意識していきたいです。」

2.研修を受けて感じた課題や改善したい点は?

研修を受ける中で、自分の課題や足りない部分に気づくこともあります。それを素直に記録することで、次のステップに進むための指針が見えてきます。

例文:
「名刺交換の場面では、言葉遣いや動作にまだ不安が残ることを感じました。講師から『慣れるためには練習が大切』とアドバイスをいただいたので、日常的に練習を重ねたいと思います。」

3.学んだことをどう仕事に活かしたいか?

所感は、学んだことを仕事に活かす視点で書くと、より実践的な内容になります。「これを業務でこう使おう」という具体的な行動目標を添えると、研修の成果がさらに高まります。

例文:
「研修で学んだ電話対応のポイントを、明日から早速業務で実践してみます。特に、相手の名前をきちんと聞き取って確認する癖をつけることで、電話対応に自信を持てるようにしたいです。」

4.感じたことをそのまま書く

難しく考えず、素直な感想を書くことも大切です。「どの部分が楽しかった」「どの内容が興味深かった」という率直な気持ちも、所感として記録する価値があります。

例文:
「今回の研修では、ロールプレイ形式の実践練習がとても楽しかったです。普段は意識しない細かい所作について気づきが多く、こうした学びの場があると安心して成長できると感じました。」

【研修別】研修日報の所感や感想の例文

所感や感想を書くときに「何を書けばいいのかわからない」と感じることもあるかもしれません。所感や感想を書く際は、具体的な場面や内容を記録し、「次にどう活かすか」を意識して前向きにまとめましょう。

新入社員研修

新入社員研修では、社会人としての基本を学ぶことが中心です。学びの感想や、今後どう成長したいかを書くとよいでしょう。

例文:
「初めての研修で緊張しましたが、挨拶や基本的なビジネスマナーを学べたことで、社会人としての心構えが少し整いました。特に挨拶の重要性については、普段から意識して実践していきたいです。また、同期と一緒に研修を受けることで、仲間意識が芽生えたのも大きな収穫でした。」

ビジネスマナー研修

ビジネスマナー研修は、名刺交換や電話対応、身だしなみなど実務に直結する内容が多いです。実践的な感想を書くとより具体的になります。

例文:
「名刺交換の練習では、自分の動作がぎこちないことに気づきましたが、講師の方のアドバイスで少しコツをつかむことができました。電話対応の練習では、声のトーンを意識するだけで印象が大きく変わることを実感しました。日常業務で実践しながら、自分のマナーをブラッシュアップしていきたいと思います。」

リーダー研修

リーダー研修では、チームのまとめ方やリーダーシップのスキルを学びます。所感では、自分の課題や新しい視点を取り入れる意気込みを記録するとよいでしょう。

例文:
「リーダーとして、ただ指示を出すだけではなく、メンバー一人ひとりの意見を尊重することの大切さを学びました。特に『傾聴』のスキルについては、普段の自分には足りない部分だと感じたので、意識して実践したいと思います。チームが一体感を持てるようなコミュニケーションを目指して、これから挑戦していきます。」

社外研修

社外研修は、外部の専門家から学ぶ内容が多く、仕事に役立つ具体的なスキルや知識が中心になります。感想には、社外ならではの気づきや学びを書き込むとよいでしょう。

例文:
「社外の研修では、普段触れることのない視点を学ぶことができ、とても刺激的でした。特にマーケティングの講義では、事例を通じて理論を学ぶだけでなく、実務での応用の仕方も理解できました。自分の業務にどう取り入れるかを考えながら、今後の仕事で実践したいと思います。」

研修日報を書く際のポイント

所感や感想は具体的に記録する

所感や感想を書く際は、具体的に記録することを心がけましょう。抽象的な表現ではなく、研修で印象に残った場面や内容を詳しく書くことで、振り返りがしやすくなります。また、「次にどう活かすか」を意識して、前向きでポジティブな内容にまとめるのもポイントです。

無理に長文を書く必要はなく、簡潔に箇条書きでまとめるだけでも十分です。リラックスして、自分の言葉で書き進めてみてください。

シンプルな言葉で書く

日報は難しい言葉や凝った表現を使う必要はありません。自分の感じたことを素直に書けば十分です。「書けない」と感じたときは、印象に残った内容や気づきを1つだけでも記録すると良いです。

例:
「名刺交換の練習で自分の手の動きがぎこちないことに気づきました。講師のアドバイスを活かして改善していきたいと思います。」

学びを仕事に結びつける

研修で学んだことをどう業務に活かすかを考えながら書くと、より実践的な内容になります。「このスキルを使って何をしたいのか」を意識することで、日報が未来の行動計画につながります。

例:
「電話対応の練習で学んだクッション言葉を、明日からの顧客対応で意識的に使ってみたいと思います。」

短時間で書ける工夫をする

日報をスムーズに書けるようにするため、あらかじめメモを取っておくことを習慣にしましょう。研修中に印象に残ったことや気づいたことを箇条書きにしておくだけで、後で日報を書く際にスムーズです。

研修日報への効果的なフィードバック

上司がフィードバックを行う際は、社員の成長をサポートする気持ちを大切にすることがポイントです。ポジティブな点を認め、改善点を具体的に伝え、学びを仕事に活かせる視点を伝えることで、日報がより実践的で有意義なものになります。

良いところを先に伝える

まずは日報の良い部分を伝えるようにしましょう。「ここがよく書けているね」や「こんな気づきがあるのは素晴らしいよ」など、相手の自信ややる気につながるように伝えます。たとえ日報が簡素な内容だったとしても、努力や学びの姿勢をしっかり認めることが大切です。

フィードバック例:
「名刺交換について、自分の課題をきちんと振り返っていますね。その意識を持ちながら実践を続けると、さらにスムーズにできるようになると思います。」

改善点は具体的に指摘する

改善点を伝える際は、曖昧な表現ではなく、具体的に伝えると分かりやすくなります。「次回はこんな内容を入れてみよう」というアドバイスのほうが相手にとって前向きになるきっかけになります。

フィードバック例:
「研修内容の部分で、実際にどのような場面で活用したいかを書き加えると、業務への応用がもっと明確になりますよ。」

仕事にどう活かすかを考える

研修日報を活かすには、学んだことを仕事にどうつなげるかを考えることも重要です。上司から「こんな場面で使えるかもね」と提案したり、視点を与えると、学びを実践につなげやすくなります。

フィードバック例:
「電話対応で学んだクッション言葉は、顧客対応のシーンでも役立つので、実際のやり取りで試してみると良いですね。」

フィードバックは早めに行う

フィードバックはタイミングが大切です。研修後の記憶が新しいうちに行うことで、参加者の理解が深まります。また、日報を継続的に書く中で、定期的に声をかけることで、モチベーションを保ちながら記録を続けてもらえます。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事