- 更新日 : 2024年12月25日
誤削除したフォルダは復元できる?復元方法をWindowsとMacに分けて解説
文書や画像などのデータを整理している際、誤ってフォルダごと削除してしまうミスを犯したことのある人は少なくないでしょう。しかし、フォルダを誤って削除しても、正しい手順を実行すればデータは復元可能です。
本記事では、WindowsとMacそれぞれでの復元方法を詳しく解説します。また、トラブルを未然に防ぐための実用的な対策や、日常的なデータ管理のポイントも紹介し、重要なデータを安全に保つための方法を解説します。
目次
フォルダの削除や復元とは?
フォルダは、文書や画像などのファイルデータと同じように、削除したり復元したりできます。パソコンでのデータ管理において、フォルダの削除や復元は、基本的な操作の1つといえます。
分類したフォルダが削除されると、その中のファイルも同時に失われてしまい、業務や個人利用において大きな損害をもたらす恐れがあります。
しかし、適切な復元方法を知っていれば、誤って削除したフォルダを回復することが可能です。誤削除したフォルダの復元方法を知っておくことで、落ち着いてトラブルに対処できます。
ただし、WindowsとMacでは復元方法が異なるため、それぞれ具体的な手順を分けて知っておく必要があります。また、トラブル防止のために必要な事前対策も身につけておくことが大切です。
削除したフォルダをゴミ箱から復元する方法
フォルダを誤って削除してしまった場合、多くのシステムではゴミ箱へ移動します。ゴミ箱は、削除されたファイルを一時的に保存する場所です。ゴミ箱から復元すれば、削除前の状態に簡単に戻せます。
以下では、WindowsとMacそれぞれでの復元手順を詳しく説明します。
Windowsの場合
Windowsのゴミ箱から復元する手順は以下の3ステップです。
- ゴミ箱を開く
デスクトップにある「ごみ箱」のアイコンをダブルクリックして開きます。ごみ箱が見当たらない場合は、エクスプローラーの検索バーに「ごみ箱」と入力すれば見つかります。 - 削除したフォルダを探す
ごみ箱の一覧から、復元したいフォルダを選択します。フォルダ名や削除日時で検索すると簡単に見つけられます。 - フォルダを復元する
復元したいフォルダを右クリックして「元に戻す」を選択すれば、フォルダは削除前の場所に戻ります。元の場所が不明な場合は、復元後にエクスプローラーの検索機能を利用して探してください。
ただし、ごみ箱に入れた後、一定期間が経過すると、古いファイルが自動的に削除されることがあります。誤って削除してしまった場合は、すぐに復元するようにしましょう。この削除される期間は設定で変更できます。
Macの場合
Macのゴミ箱から復元する手順は以下の3ステップです。
- ゴミ箱を開く
Dockにある「ゴミ箱」のアイコンをクリックして開きます。ゴミ箱を開くと、削除されたフォルダやファイルの一覧が表示されます。 - 必要なフォルダを見つける
表示されたアイテムから復元したいフォルダを見つけます。フォルダ名や削除日時をもとに検索するとスムーズです。 - フォルダを復元する
復元したい対象のフォルダを右クリックし、「元に戻す」を選択すれば、フォルダは削除前の場所に戻ります。削除前の場所がわからない場合は、Finderの検索バーを使うと良いでしょう。
Macのゴミ箱もWindowsと同様に、一定期間が経過すると古いファイルが削除されます。削除してしまった場合は、すぐに復元する必要があります。
バックアップ機能を利用して削除したフォルダを復元する方法
削除してしまったフォルダの復元方法として、バックアップ機能を利用するやり方があります。Windowsでは「ファイル履歴」、Macでは「タイムマシン」が標準機能として利用できます。以下に、OSごとの具体的な操作方法を解説します。
Windowsの場合
Windowsのバックアップ機能を利用した復元手順は、以下の3ステップです。
- コントロールパネルから「バックアップと復元」を開く
スタートメニューから「コントロールパネル」を検索して開きます。「システムとセキュリティ」内の「バックアップと復元」を選択しましょう。 - 「ファイル履歴」を選択
「個人用ファイルを復元」オプションをクリックすると、ファイル履歴に保存されている過去のデータが表示されます。 - 復元したいフォルダを選択
ファイル履歴のリストから削除したフォルダを見つけます。特定の日時の状態を選択して「復元」をクリックすれば、フォルダが元の場所に復元できます。
ただし、ファイル履歴機能を利用するには、事前に機能を有効化しておく必要があります。また、バックアップ先で指定している外付けドライブやネットワークドライブが接続できているか確認しておきましょう。
Macの場合
Macのバックアップ機能を利用した復元手順は、以下の3ステップです。
- タイムマシンを起動
Dockまたはメニューバーの「タイムマシン」アイコンをクリックし、起動します。外付けハードドライブやネットワークストレージへの接続が必要です。 - フォルダを探す
タイムマシンのインターフェースが開いたら、削除したフォルダが存在していた日時を選択します。Finderと同じ形式でデータを探せるため、感覚的に操作できます。 - 復元する
該当フォルダを選択し、「復元」ボタンをクリックします。フォルダは削除前の状態で元の場所に戻ります。
ただし、タイムマシン機能の利用には事前にバックアップ設定を完了させておく必要があります。定期的なバックアップをしておきましょう。
復元ソフトで削除したフォルダを復元する方法
バックアップを利用できない場合、復元ソフトを使ったデータ復元も可能です。復元ソフトは、削除されたデータの痕跡をスキャンし、元に戻すことを目的としています。
操作方法は以下の通りです。
- 復元ソフトをダウンロードしてインストール
- 削除したフォルダが存在していたドライブを選択し、スキャンを開始
- スキャン結果から復元可能なフォルダを確認し、復元先を指定して保存
復元ソフトの効果は、データ削除後に新しいデータが上書きされていない場合に限られます。少しでも現状データに近い状態で復元するには、削除に気づいた時点で早めの対処が重要です。
ショートカットキーでフォルダを復元する
削除してしまったフォルダを、ショートカットキーを用いて復元することも可能です。
フォルダを管理するアプリケーション(Windowsはエクスプローラー、MacはFinder)に画面を切り替えて、以下の通り「戻る」ショートカットキーを打ちます。
- Windows:Ctrl+Z
- Mac:command+Z
ショートカットキーによるフォルダ復元は、誤って削除してしまった瞬間、すぐ対応する際に便利です。文書や画像データでも同様に使えるため、覚えておくと良いでしょう。
ただし、フォルダを削除してから他の操作を複数回行うなど、誤削除から時間が経過すると復元できなくなる可能性があります。その際は、別の方法で復元してください。
フォルダ削除のトラブルを防ぐポイント
フォルダの削除トラブルを防止するには、事前対策が必要です。以下では、特に有効な2つの方法について解説します。
ファイルの削除や編集にはアクセス権限を付与する
フォルダに適切なアクセス権限を設定すれば、不必要な削除や編集を防止できます。
特に共有フォルダでは、アクセス権限の付与が効果的です。誰でもデータが削除できてしまう状態では、管理者以外の操作を制限できず、意図しない削除や変更のリスクが増加します。
例えば、Windowsではフォルダを右クリックし、「プロパティ」から「セキュリティ」タブへ移動すると、アクセス権限を設定できます。読み取り専用にすれば、他のユーザーが誤ってフォルダを削除してしまう事態を防止できます。
Macでも「情報を見る」からアクセス権の変更が可能です。適切な権限管理は、重要なデータを守るための基本といえるでしょう。
オンラインストレージやクラウドサーバーを利用する
データの保存にオンラインストレージやクラウドサーバーを活用すれば、物理的なデバイスの破損や誤操作による削除のリスクを軽減できます。
クラウドサービスは、削除後でも一定期間は復元可能な機能をもつことが多く、バックアップの手間が省ける点が魅力です。また、複数デバイスでアクセスできるため、個別の端末依存がなくなります。
GoogleドライブやOneDriveでは、削除済みのファイルが「ゴミ箱」に保存され、30日以内であれば復元可能です。Dropboxも同様に削除履歴を保存しており、必要に応じて復元操作が簡単に行えます。
オンラインストレージは、手軽に利用できるデータ保護の方法として、個人・企業を問わずおすすめです。
フォルダを削除しても慌てずに対処して復元を
誤って削除したフォルダの復元には、適切な方法を知っておくと慌てずに対処できます。フォルダは、削除直後であればゴミ箱からの復元は簡単ですが、難しい場合でも、Windowsの「ファイル履歴」やMacの「タイムマシン」を利用して、過去のバックアップから復元することも可能です。
バックアップがない場合でも、復元ソフトを利用すれば高確率でデータを回復できます。また、トラブルを未然に防止するためには、アクセス権限の管理やクラウドサービスの利用が有効です。
以上の知識を実践すれば、大切なデータを守り、安心して業務が進められる環境を構築できます。データ管理を怠らず、万が一の削除トラブルに備えましょう。
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