• 更新日 : 2024年7月17日

マネーフォワードクラウドPresents & money ランサーズ株式会社執行役員コーポレート担当兼テックエージェント事業本部長の 小沼志緒さんに聞く!(後編)

さまざまな企業のリーダー、ファイナンス部門の方にフォーカスを当て、その仕事や企業の成長戦略の裏側、その仕事術に迫ります。今回お話を伺ったのは、ランサーズ株式会社 執行役員 コーポレート担当 兼 テックエージェント事業本部長の小沼志緒さん。仕事を依頼したい企業とフリーランスをオンラインでマッチングする日本最大級のサービス「Lancers」を運営されています。後編では女性CFOのパイオニアとしての小沼さんの流儀、そしてランサーズのこれからについてお話を伺います。

前編こちら

プロフィール

小沼志緒
2005年より株式会社日興シティグループ証券、株式会社リクルート経て2017年11月、ランサーズに参画。2018年4月より執行役員に就任。2021年4月よりグループのランサーズエージェンシー株式会社の代表取締役社長も務める。趣味は子育て。

聞き手: 瀧口友里奈
経済キャスター/東京大学工学部アドバイザリーボード
東京大学卒。セント・フォース所属。「100分de名著」(NHK)、「モーニングサテライト」(テレビ東京)、「CNNサタデーナイト」(BS朝日) 、日経CNBCの番組メインキャスターを複数担当。ForbesJAPANで取材•記事執筆も行い、多くの経営者を取材。東京大学大学院在学中。

女性CFOのパイオニアとして

瀧口 ここからはより小沼さんご自身のことについてお話を伺っていきたいと思います。小沼さんはCFOを大学時代から目指されていたということですが、さらに遡って子供の頃はどんなお仕事をしたいと思われていたのでしょう。今のようなお金を扱う仕事は想像されていましたか。

小沼 なりたい仕事とかはなかったんですが、自分が書いたメモとかを見るとお金は好きだったみたいですね(笑)。

瀧口 家計簿とかを子供の頃からつけていたとか、そういうことですか。

小沼 いや、そんなことはまったくないですけど。なんかその、物語とか書くじゃないですか。あれをたまたまこの間見つけたのですけど、なんかすごいお金にまつわることを書いていたので恥ずかしい子供だったなって思いますけど。

瀧口 じゃあそういった素養を元からお持ちだったっていうことですよね。

小沼 はい。

瀧口 おもしろいですね(笑)。小沼さんのファイナンス、財務担当者としての流儀というか、ご自身、どんなタイプのCFOだとお考えですか?

小沼 流儀というほどではないんですが、とても大事にしていることでいうと、ステークホルダーの皆様との信頼関係を築くというのは大事にしています。たとえば証券会社の方と自分となると、自分はその発注元なのである種、上の立場に立ちやすいというところがあるんですが、私は自分も証券会社で働いた経験もあるので、それが発注元かどうかとかではなく、同じ船に乗っているチームなので、そのチームの相手に対してしっかりとリスペクトもしますし、何かをお願いするからには情報も共有したいですし、相互にちょっとした約束とかをそれぞれしていくと思うんですが、その約束はなるべく果たしたい。それによって信頼関係を築きたいと強く思っています。

瀧口 信頼関係ですね。「同じ船に乗る」って、すごくいい言葉ですね。あと是非、小沼さんにお伺いしたいのが、CFOの方で女性の方ってまだまだ少ないのかなと思いまして、番組でも女性のCFO方にインタビューさせていただくのは初めてになるんですけれども。女性のCFO、まだまだ少ないなってお感じですか。

小沼 グローバルに見ると女性のエグゼクティブの方の職種だとCFOとかCHROが多いようです。でも日本だとまだまだ女性のCFOは少ないですね。

瀧口 そういった状況の中、小沼さんご自身がある意味パイオニア的な存在だと思うんですけが、葛藤や何か考えてこられたことはありますか。

小沼 ちょっと恥ずかしいので言うか悩んだんですけど(笑)。私自身のパーソナルミッションとしては、CFOというキャリアで大成をするなかで、後進の女性たちに対してもチャレンジができるんだよということをできるだけ見せていけるパイオニア的な存在になれたらとても嬉しいなって思っています。これはもうおこがましいので、そうなりたいと思っているんですけれども。そういった意味ではまだまだ女性でCFOの方が少ないのはむしろチャンスをいただけたというところはあると思いますし、女性のCFOが少ない中なので、相談できる相手がいないということもありますが、それは男女関係なく経営者の方に対して相談もできますし、私の夫も経営者なので、彼にもいろいろ聞いてもらいながら、頑張って修行を重ねているという感じです。

瀧口 子育てって男女一緒にやるものだと思うんですけれども、お母さんじゃなきゃできないこともあるんですかね、そういった部分も周りに理解してもらうみたいな。先ほど信頼関係という言葉もありましたが、まさにそういうところで乗り越えていけるんですかね。

小沼 夫の理解もそうですし、夫の両親にも子育てには関わっていただいているので、それこそ家族一丸となって子育てをしてきたからこそ、自分自身が少し時間をいただいてチャレンジできているというのはとてもあると思います。

趣味としての子育てとは

瀧口 公私ともにお忙しいと思うんですが、オフの時間を小沼さんはどう過していらっしゃるんですか。

小沼 ほんとうは「読書」とか言いたいんですけど、なかなかそういう時間が取れなくて。逆にやらないといけない家事、子育てと料理は趣味にしています。

瀧口 もうやらなきゃいけないっていうことは自分の趣味だと。で、極めるというか。

小沼 そんな、極めるほどやっていないんで(笑)、ほんとうに恥ずかしいんですが。子育てと料理をすることで、仕事の、ある種ストレスを発散させているという形でやっています。

瀧口 お子さんが二人いらっしゃるんですよね。それをもう趣味にしちゃうってすごい発想の転換というか、おもしろいですね。

小沼 たまたまそれに気づいたんですけれども……。私、IPOの時に今以上にかなり激務だったんです。その時、3連休があったんですね。その3連休、もう子育てに没頭したんです。たまたま夫が出張でいなくて一人だったんで、没頭せざるを得なかったんですけど。でも没頭したことですごく仕事のストレスを解放することができて。なんか自分を取り戻せたので、“あ、これは仕事の息抜きとして子育てをするっていうのは、すごくいいことなんだな”と気づきました。

瀧口 すごいです。じゃあそのIPOに向かっている最中にそれにハッと気づく場面があったっていうことなんですね。

小沼 気づきました、はい。気づくと今度、子供に感謝したくなるんですよね。「ありがとう」って。

瀧口 すごくいいお話が今日聞けて良かったです。ありがとうございます。さあそして、小沼さんに伺いたいのが、今「VUCA(ブーカ)の時代」なんて言われていますが、激変する時代の中で、この未来を見通していくようなファイナンスのキーワード、どんなところにありますでしょうか。

時代の追い風の中で

小沼 難しい問いなのでちょっとフワッと回答させていただくんですけれども、今ESGだったりSDGsだったり、サステナブルであるかどうかというのがテーマとしては重要になってきているかなと思っています。これまでだと資本市場だったので、成長がいかにできるかというところが一番大事でしたが、社会的意義を果たしている中でいかに成長しているかというところが求められるようになってきたと思っています。ランサーズという会社は、もともとどちらかというと社会的意義の強いサービスだと思っていますし、今もそれをすごく大切にしているので、ある種時代の追い風が来たと思ってですね、いままで以上にランサーズのサービスの大切なところは守りながら、しっかりと成長していく中で存在感を発揮していきたいなと思っています。

瀧口 時代の追い風が今吹いているということですね。そして、まさにフリーランスの方々が生き生きと働けるようなことだと思うんですが、小沼さんのお立場からこれからの組織のあるべき姿で、新しい時代の働き方というところではどうお考えでしょうか。

小沼 これもすごく難しい問いだと思っています。コロナになってオンラインで働くのが普通になっていく中で、われわれ自身が提供しているプラットフォームの意味みたいなものもすごく感じることが増えました。われわれ自身もいまだにリモートで働くのが前提で会社を運営させていただいているんですが、リモートをやりすぎると今度は関係性が希薄になりやすいとか。かといって全員フル出社で毎日来るとなると、それはそれでそれぞれが大切にしているワークライフバランスが崩れるというところもあるので、なるべくハイブリッド型で、それぞれの事情もある中で、その事情とその時のミッションに合わせた働き方ができると理想だなというのは強く感じています。自分たち自身でもそこの理想を模索しながら、われわれのプラットフォームのあるべき姿みたいなのも合わせて考えているみたいなのが、答えではないんですけれども、今感じているところです。

全てのビジネスをフリーランスの力で前進させる

マネーフォワードクラウドPresents & money ランサーズ株式会社執行役員コーポレート担当兼テックエージェント事業本部長の 小沼志緒さんに聞く!(後編)

瀧口 最後になりますが、これからランサーズ、どのように成長していく企業にしたいか、そして小沼さんご自身のこれからの挑戦、もしくは野望などについて伺って締めさせていただきたいと思います。

小沼 ランサーズという会社をこれまで以上に成長させていくためにも、クライアントの皆様やユーザーの皆様に対して価値提供をしっかり届けたいと思っています。最近、ビジョンをアップデートさせていただいたんですけれども、クライアントの方に対しては全てのビジネスをフリーランスの力で前進させるというところ。フリーランスの方に対しては誰もが自分らしく才能を発揮し、誰かのプロになれる社会をつくるというところを目指しています。この二つの両輪を回していく中で、特にクライアントの皆様に対しては、今、地方でなかなか人手もいない中で、「DX化したいんだけどできない」というようなニーズがありますので、そういったところに対してしっかりとサービスをご提供したいですし、フリーランスの方に対しては、自分らしく働ける機会をどんどんお届けするという、この二つを実現していきたいと思っています。私自身の挑戦、野望みたいなところを言いますと(笑)、まあ、野望は変わらずですね、ちょっと言い難いですが、日本を代表するようなCFOになりたいという野望があります。まだまだそこに向けて足りないところも多いのでしっかりと自分の課題も見えているところもあるので、そこを一つ一つクリアをしていきながらより成果を出していきたいと思っています。

瀧口 ほんとうに今日はありがとうございました。

小沼 ありがとうございました。

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