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  • 作成日 : 2021年10月22日

ERPと在庫管理システムの関係について

ERPと在庫管理システムの関係について

製品を製造し販売する製造業ではもちろんのこと、商品を仕入れて販売する販売業においても在庫管理は企業の収益性を左右する重要な取り組みです。
この記事では、在庫管理システムの概要や在庫管理システムとERPの関係について解説します。

在庫管理システムについて

企業が保有する製品や材料、商品などを管理することを在庫管理と呼びます。そして、その在庫管理を実現するためのシステムが在庫管理システムです。

在庫管理システムの目的

一般的に、企業活動においては在庫を最小化することが重要とされています。製品の製造や商品の仕入れには当然ながらコストがかかりますが、このコストは製品・商品を販売するまで回収することができません。また、製品・商品を保持するためには、保管場所となる倉庫などの費用も発生します。さらに、製品・商品は経年劣化するため、価値もだんだんと低下してしまいます。
このように、在庫を持つことには様々なデメリットがあり、できるだけ在庫を持たないことが資金の循環を良くするための方法と言えるでしょう。しかし一方で、製品・商品の欠品は販売機会の損失となるため、適正数の在庫を確保することも大切です。そのためには、現在の在庫数に合わせて製造や仕入れを行うことが必要となります。そこで役立つのが、在庫を把握するための仕組み、つまり在庫管理システムです。在庫管理システムでは、製造や仕入の実績、もしくは販売の実績を在庫状況に反映することができます。また、棚卸作業により在庫数を更新することも可能です。

在庫管理システムの重要性

上述の通り、最小化された在庫は企業経営における重要なポイントです。在庫管理システムにより、常に最新の在庫状況を確認できるようにすることで、過剰在庫の削減につながります。
また、販売側からみても在庫情報は重要となります。過剰な在庫が発生している場合は、値引きなどを行って積極的に在庫を解消していかなければなりませんし、一方で在庫が不足している場合は販売を停止するなどして顧客からの不満を避けることが必要です。
このように、製造・販売どちらの観点からも在庫管理システムは重要なものと言えます。

在庫管理システムの業務の流れと機能

在庫管理システムを用いた業務の流れについて解説します。
まず、製品を製造する、もしくは商品を仕入れた際には、在庫管理システムに在庫情報として登録します。手動で在庫情報を登録するケースもありますし、ハンディターミナル等により商品バーコードをスキャンすることで、自動で在庫管理システムに登録することも可能です。
商品が販売されたら、在庫情報を減少させます。同様に、手動で在庫情報を減少させるか、もしくはハンディターミナル等と連携させて出荷時に在庫を減らす仕組みを構築します。
期末などにおいては、倉庫の在庫状況を確認するために棚卸を実施しますが、この時に最新の在庫情報になるように在庫管理システムに登録された在庫数を更新します。

ERPと在庫管理システムの関係について

近年では、ERPの普及も相まって、ERPの1モジュールとして在庫管理システムを導入することも一般的となりました。それでは、ERPと在庫管理システムにはどのような関係があるのでしょうか。

ERPとは

そもそもERPとは何なのでしょうか。ERPとは、Enterprise Resource Planning(企業資源計画)の略称であり、企業の情報資源を最適に利用するための仕組みやプロセスのことです。一般的には、ERPは「ERPシステム」として導入され、企業の製造・流通・販売・在庫管理・財務会計・人事管理などを統合的に取り扱うことができます。
ERPのメリットのひとつとして、単一のデータベースに自社のすべての情報が登録されていることから、システム間連携が不要であることが挙げられます。例えば、ERPを利用していない場合は製品を製造したら在庫情報に個別に反映する必要がありますが、ERPであれば製品の製造とともに自動で在庫情報や会計情報を更新することが可能です。また、同様に販売を行った際にも、販売実績に基づき自動で在庫情報を減少させることができます。これにより、入力の手間の削減とともに、常に最新の情報を参照することが可能です。

ERPについての詳細は、こちらの記事でも解説を行っていますのでご参照ください。

近年はERPの1モジュールとして在庫管理を利用する方法が主流

近年では、個別に在庫管理システムを導入するのではなく、ERPの1モジュールとして在庫管理機能を導入することが一般的となっています。上述の通り、ERPであれば製品の製造時や販売時に個別に在庫管理システムに登録する必要がないという大きなメリットがあるためです。さらに、ERPには製造実績や仕入れ・販売実績、棚卸結果などに基づいて自動で会計仕訳を行う機能もあり、財務会計面からの手間の削減という効果も得ることができます。
一方で、食品業界など特殊な在庫管理が必要な業界においては、ERPに備わっている在庫管理機能では不十分となるケースがあります。このような場合、個別システムとして業界特化型の在庫管理システムを導入することも考えられるでしょう。

在庫管理の最適化にERPが有効

この記事では、在庫管理システムの概要とともに、ERPと在庫管理システムの関係性について解説しました。在庫管理システムは企業の収益性を向上させるうえで重要なものですが、入力の手間が発生することがデメリットです。ERPを導入することで、複数システムへの入力作業を削減し、より効率的な在庫管理が可能となります。

よくある質問

在庫管理システムとは何ですか?

企業の製品や商品の在庫を把握するための仕組みです。適正在庫は企業の収益性を向上させる重要な取り組みであり、在庫管理システムは適正在庫の維持に寄与します。 詳しくはこちらをご覧ください。

在庫管理システムとERPの関係は?

ERPとは、統合基幹業務システムとも呼ばれる様々な業務領域をカバーしたシステムです。近年では、入力作業の効率化やリアルタイムでの在庫状況の把握といったメリットがあることから、ERPを導入して在庫管理機能を利用するケースが増えています。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:野崎晋平

2008年 東証一部IT企業に入社しERPの設計や開発業務に従事。2013年 東証一部小売企業に入社し、ERPの運用保守やリプレイスの企画、各種システム導入プロジェクトのマネジメント業務などに従事。2015年 株式会社アイティベルを設立し、IT領域の執筆などを行う。生産管理システムや人事システム、POS、スマホアプリ、ECサイトなど幅広いシステム導入経験を持つ。株式会社アイティベル 野崎晋平