- 更新日 : 2024年7月12日
販売管理とは?目的や業務フロー、メリット、効率化のポイントを解説
販売管理とは、商品販売において生じる「モノ」と「お金」の流れを管理する活動を指します。販売管理は、企業の利益を適切に管理し、顧客との関係性を維持・強化していくために重要な管理活動です。
本記事では、販売管理の概要や業務フロー、メリット、効率化のためのポイントについて解説します。
販売管理とは
はじめに、販売管理の概要や実施目的について解説します。
販売管理の概要
販売管理とは、商品の販売に関する一連の業務を管理することを指します。
具体的には、商品販売に伴って生じる「モノ(商品)」と「お金」の流れについて、「いつ」「どこで」「誰から」「いくらで」といった各項目を管理します。
販売管理を実施する目的
販売管理を実施する目的としては、主に以下の点が挙げられます。
販売業務を効率的に行うため
販売管理によって商品の受注日や在庫状況、納品タイミングなどを一元的に管理することで、効率的な販売業務を実現できます。
商品の販売には営業部門だけでなく、製造部門や経理部門といったさまざまな部門が関わるため、販売管理によって部門間の連携ミスなどを防止することが求められます。
利益向上のため
販売管理は、企業の適切な利益把握・利益向上のために欠かせない管理活動です。
しっかりと販売管理を行うことで、商品別の販売状況や収支状況などを随時把握でき、利益向上に向けた対策につなげることができます。
顧客との関係性を強化するため
販売管理を実施することで、顧客とやり取りする見積書や請求書などの書類も一元管理できるため、書類の提出忘れや期日遅れを防止することが可能です。それによって顧客との関係性の維持・強化を図れるとともに、支払いなどに関する法令遵守にもつながります。
販売管理を実施するには部門間の連携が不可欠
企業で販売管理を実施するには、部門間の連携が不可欠です。
例えば、販売部門と在庫管理部門が連携することで、適切な在庫レベルを維持し、過剰在庫や品切れを防ぐことが可能になります。
製造部門・物流部門・販売部門が連携すれば、サプライチェーン全体の効率が向上し、コスト削減や納期の短縮などが期待できます。
企業で販売管理を実施する際には、経営層が部門間連携の重要性を認識し、積極的なサポートを実施することが重要です。部門間の連携を強化できれば、企業全体で一貫性のある販売戦略を実行することが可能となり、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
販売管理の業務フロー
ここでは、販売管理の業務フローについて、以下の流れに沿って解説していきます。
- 受注管理
- 出荷管理
- 請求管理
- 仕入管理・支払い管理
- 在庫管理
1.受注管理
受注管理では、顧客からの商品の受注に関する各種情報を管理します。
具体的には、見積書の作成・提示や契約締結、受注伝票の管理などを行います。初めて取引を行う顧客の場合は、顧客情報の登録も実施することが一般的です。
受注管理の手順とポイント
受注管理の具体的な手順は、下記のとおりです。
- 注文の受付(電話やメール、Webサイトなど)
- 注文内容の確認
- 在庫確認・納期の調整
- 注文の承認・処理
- 注文内容の通知(顧客へ注文確認書を送付する)
受注管理では、注文を受けたらできるだけ早く処理を行い、顧客を待たせないようにすることが重要です。加えて、注文内容や価格、納期に関する情報を正確に入力することもポイントになります。
仮に誤った情報を入力すると、それを修正するための追加作業が必要になり、全体のプロセスが遅延します。また、顧客に誤った商品価格や納期を通知したり、注文した商品が遅れたりすると顧客満足度の低下につながるため、注意が必要です。
2.出荷管理
出荷管理では、顧客からの受注情報に基づき、商品を出荷する業務までを管理します。
例えば、出荷伝票の作成や商品の梱包作業、配送手続きといった業務が挙げられるでしょう。
出荷管理の手順とポイント
出荷管理の具体的な手順は、下記のとおりです。
- 受注管理部門からの注文書を受け取り、出荷の準備をする
- 注文書に基づいて商品をピッキングする
- ピッキングした商品を梱包する
- 梱包された商品を配送業者に引き渡す
- 出荷された商品の情報をシステムに記録し、顧客に出荷したことを通知する
出荷管理のポイントは、注文書に記載された商品の型番や数量を確認した上でミスなくピッキングすることです。
商品が破損しないように、適切な梱包材・クッション材を使って梱包します。異なる商品をピッキングしたり、配送途中で破損したりするとクレームにつながるため、正確かつ迅速な対応が必須です。
3.請求管理
請求管理では、顧客に請求書を発行し、商品代金の入金確認までを管理します。
請求書は、取引単位で発行する場合と、一定期間単位で発行する場合とに分けられます。顧客ごとに金額や入金期日をしっかりと管理し、入金遅れなどがあった際は顧客への状況確認を行うことが必要です。
請求管理の手順とポイント
請求管理の具体的な手順は、下記のとおりです。
- 商品の出荷、またはサービスの提供が完了したら、取引内容の詳細を確認した上で請求書を作成する
- 請求書を顧客に送付する(郵送や電子メール、オンラインポータルなどを用いる)
- 支払いの確認
請求管理のポイントは、請求書に支払い条件を明確に記載することです。
顧客が理解しやすいように、支払い期限や遅延時のペナルティ、支払い方法などの具体的な情報を記載します。
期限を過ぎても支払いがなかった場合は、顧客に必ず通知することも重要です。顧客からの支払いがないと、企業のキャッシュフローが悪化する恐れがあります。キャッシュフローが適切に回るように、商品やサービスを提供した直後に請求書を発行することが重要です。
4.仕入管理・支払い管理
仕入管理では、商品の原材料などを仕入れ先から調達する業務を管理します。
具体的には、仕入れ先業者との契約締結や原材料費の見積り、発注、入荷・検収作業、支払いなどが挙げられます。
顧客への請求管理と同様、仕入れ先との間でも、適切な請求書のやり取りや期日までの支払いを行うことが重要です。
仕入管理・支払い管理の手順とポイント
仕入管理・支払い管理の具体的な手順は、下記のとおりです。
- 仕入れ先の選定
- 発注
- 受領・品質検査
- 在庫の更新
仕入管理のポイントは、製品の品質や価格、納期、信頼性などを考慮した上で最適な仕入れ先を選定することです。
選定した仕入れ先に対しては、細心の注意を払って発注書を送付しましょう。仮に発注書にミスがあると、在庫不足や過剰在庫、経済的な損失につながるため注意が必要です。仕入れ先から請求書を受け取ったら、発注した数量や価格、支払い条件などと照合し、誤りがないかを確認します。
さらに、仕入れ先と良好な関係を築くために定期的なコミュニケーションをとることもポイントです。常日頃からコミュニケーションをとることで、予期せぬ問題や変更があった際に迅速に対応することができます。
5.在庫管理
在庫管理では、商品の出荷状況と関連付けながら商品の在庫数を管理します。
商品自体の在庫管理に加えて、仕入れ先から調達する原材料などの資材の在庫管理も大切です。在庫数のズレが生じないよう、定期的に実地での棚卸作業も行うようにしましょう。
在庫管理の手順とポイント
在庫管理の具体的な手順は、下記のとおりです。
- 商品の受け入れや保管、出荷までの動きをリアルタイムで追跡できるようにする
- 必要に応じて在庫を補充する
- 定期的に在庫数をカウントする
- 過剰在庫の有無を確認する
在庫管理のポイントは、購買部門や販売部門などと密接に連携することです。部門間のコミュニケーションを強化し情報共有を行うことで、商品を迅速に発送できます。
業種別の販売管理の特徴
販売管理は、業種の特性に応じて実施する必要があります。
ここでは、製造業・卸売業・小売業の販売管理の特徴と違いについて詳しく解説します。
製造業の販売管理
製造業の販売管理は、正確な販売予測のもとで生産計画を立て、適切な価格設定と利益率の最適化を図ることが重要です。
また、過剰在庫や品切れを防止する必要があるため、製品の品質管理も重要なポイントだといえます。製品の品質を維持することで、顧客満足度アップにつながり、リピート購入にもつながりやすくなるでしょう。
さらに、原材料の調達から製品の配送までのサプライチェーン全体を管理することも非常に重要です。サプライチェーンを柔軟に管理することで、需要の変動に応じて生産量を調整したり、過剰在庫や品切れを防いだりするなど、臨機応変な対応が可能になります。
卸売業の販売管理
卸売業では大量の商品を取り扱うため、効率的な在庫管理と物流管理が重要です。
過剰在庫や在庫不足を防ぐために、需要予測に基づいた精密な販売管理が求められます。
また、取引先の需要を予測し、適切な商品をできるだけ早く供給しなければなりません。
安定した供給を実現するためには、適切なサプライチェーンの構築が不可欠です。日頃から商品の製造元との関係を築いておき、強力なサプライチェーンを構築することで、安定した供給と迅速な配送が可能となるでしょう。
また、小売業者との関係を築くことも重要なポイントです。
エンドユーザーのニーズを把握し、ニーズに応じた商品やサービスを迅速に提供することで、小売業者と長期的な関係を築くことができるでしょう。
卸売業における販売管理では、これらの要素を総合的に管理し、利益を最大化する取り組みが求められます。
小売業の販売管理
小売業では、エンドユーザーとの直接的なやり取りが頻繁に行われるため、そのニーズや行動パターンを直接把握し、即座に応えることが重要です。
売れ筋商品の在庫不足や過剰在庫などは、店舗の売上や利益、顧客満足度に直接影響するため、適切な在庫管理が欠かせません。
例えば、在庫数の自動追跡や発注システムなどを活用することで、効率的な在庫管理を実現できるでしょう。
前述のとおり、製造業では生産量とのバランスが重視されているのに対し、小売業では顧客志向に合わせた在庫管理が求められています。
また、小売業の販売管理では、店舗プロモーションや割引イベントなどの販売促進活動が大きく関わるのも特徴です。販売データを分析し、トレンドや消費行動について理解することで、効果的なマーケティングを展開できるでしょう。
販売管理を実施するメリット
- 販売データのタイムリーな可視化ができる
- 人的ミスを防止できる
- 販売業務にかかる費用や手間を軽減できる
販売データのタイムリーな可視化ができる
販売管理によって、販売データをタイムリーに可視化できるというメリットがあります。
商品の受注状況や納品後の入金状況といったデータをタイムリーに把握でき、利益状況をリアルタイムに確認することができます。
商品の販売状況が参照できるため、今後の販売戦略の見直しや商品の改良、新商品開発の企画などを効果的に検討することができるでしょう。
人的ミスを防止できる
販売管理を行うことで、販売業務における人的ミスの防止も期待できます。これまで紙などのアナログ方式で販売業務を行っていた場合、人的ミスが生じやすく、ミスを検知することも難しかったのではないでしょうか。
一方で、企業内で統一されたルールや仕組みに基づいて販売管理を行えば、ヒューマンエラーを防ぎながら的確な販売業務の把握・管理ができるようになるでしょう。
販売業務にかかる費用や手間を軽減できる
販売管理を実施することで、販売業務にかかる費用や手間を軽減できる点もメリットです。例えば、従来の紙伝票を使った販売業務の場合、伝票の印刷代や保管コストなどがかかります。
それに対し、システムを活用しながら販売管理を行うことで、コスト削減やペーパーレス化による業務効率化、テレワーク促進などの効果が期待できます。
販売管理の課題と改善方法
この章では、販売管理でよくある課題と改善方法について解説します。
販売管理の課題
販売管理でよくある課題は、下記の6つです。
- 入力ミスや転記ミス
- 在庫数の不一致
- 注文処理の遅延
- 過剰在庫や在庫不足
- 顧客満足度の低下
- キャッシュフローの悪化
販売管理における注文処理や在庫管理、請求などのプロセスを手動で行うと、入力ミスや転記ミスなどが発生しやすくなります。
また、それぞれの部門で異なるシステムやデータベースを使用している場合もデータの不整合が発生しやすく、在庫数の不一致や注文処理の遅延、顧客情報の誤りなどが生じる可能性があるため注意が必要です。
これらの修正作業に時間がかかると、顧客からの問い合わせや注文に対する対応が遅くなり、顧客満足度の低下につながります。
また適切な在庫管理が行われていないと、過剰在庫や在庫不足が生じ、企業のキャッシュフローに影響が及ぶケースも考えられるでしょう。
販売管理の課題を改善する方法
上記の課題を改善するためには、販売管理システムの導入がおすすめです。
販売管理システムを導入すれば、受注管理や出荷管理、請求管理などの一連の業務を効率化・省力化できます。
販売管理システムの搭載機能は、製品によって異なります。
販売管理システムの中には、顧客の詳細情報や購買履歴などを記録できるCRM(Customer Relationship Management=顧客関係管理)や、売上や在庫、顧客情報などのデータから詳細なレポートを生成する機能を搭載した製品も多く見られます。
販売管理システムのメリット
販売管理システムを利用する主なメリットは、下記の4つです。
- 販売管理業務を効率化できる
- 顧客満足度アップにつながる
- 在庫コストを削減できる
- データに基づいた意思決定が可能になる
それぞれのメリットについて解説します。
販売管理業務を効率化できる
販売管理システムを導入し、手動で行っていた業務を自動化すれば、作業時間を大幅に短縮できます。入力ミスや転記ミスなども減らせるため、販売管理業務の効率化につながります。販売管理業務を効率化することで、企業全体の生産性を高められるでしょう。
顧客満足度アップにつながる
販売管理システムの導入は、顧客満足度アップにつながります。
販売管理システムで顧客データを一元管理することで、顧客のニーズや購買行動を正確に理解できます。これにより顧客に適したサービスを提供できるようになるため、顧客満足度アップにつながるのです。
在庫コストを削減できる
販売管理システムを利用すれば、抱えている在庫数や商品の期限、状態などをより正確に管理できます。不必要な在庫を可視化することで、在庫コストを削減することが可能です。在庫コストの削減は、企業のキャッシュフロー改善にもつながります。
データに基づいた意思決定が可能になる
販売管理システムのデータを活用すれば、データに基づいた意思決定が可能になります。販売管理システムの特徴は、販売や在庫、顧客情報などに関するデータを一元管理できる点です。
各部門が同じデータを活用できるようになるため、意思決定を迅速に行えるようになります。販売管理システムのデータはリアルタイムで更新されるため、最新の情報に基づいて意思決定を行うことが可能です。
販売管理の戦略
販売管理は、数値を見るだけでなく市場を調査した上で最適な戦略を立てていくことがポイントです。特に、以下のプロセスが重要となります。
- 市場分析
- ターゲット顧客の特定
- 競合分析
- 販売目標の設定
市場分析
まずは、業界レポートや市場調査、顧客調査などの内容を踏まえて、市場規模や成長率、顧客の購買行動などを分析していきます。
ここでは、市場の傾向や需要、成長機会などを理解することが大切です。正確な市場分析は、適切な販売戦略を策定するための基礎となる、特に重要な工程だといえるでしょう。
ターゲット顧客の特定
続いて、年齢や性別、購買行動などに基づいてターゲット顧客を定義します。
ここでの目的は、最も効果的にサービスを提供できる顧客層を明確にすることです。ターゲット顧客を明確にすることで、マーケティングと販売の効果を最大化することができるでしょう。
競合分析
競合他社の製品や価格設定、マーケティング戦略、市場シェアなどを分析します。
競合他社の戦略や強み・弱みを理解し、競争優位を確保することが目的です。競合の動向を理解することで差別化戦略を策定でき、市場における優位性を確立できるでしょう。
また、競合分析を行いつつ、自社が売上を伸ばしていくために必要なことや課題なども明確にしておくと良いでしょう。市場や競合他社と比較した上で、価格設定が適切かどうかや、自社のリピート率などを見直すことができます。自社の課題を把握したい場合は、顧客アンケートなどを参考にするのがおすすめです。
販売目標の設定
次に、過去の販売データや市場の成長予測、企業の全体的な目標をもとにして販売目標を決めていきます。
企業の販売戦略に対する具体的な目標や基準を設定していきましょう。明確な販売目標があることで、チームの方向性を定めることができます。
販売目標を設定したら、目標達成のための具体的なアクションプランを作成していきましょう。併せて、販売活動に必要な予算を算出し、担当部署に割り当てます。
企業に適した販売戦略を立案する際には、以下のフレームワークを活用すると良いでしょう。
- 3C分析
3C分析は、「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つの項目で物事を分析するフレームワークです。
顧客のニーズや消費行動、競合各社の特徴などを把握できるというメリットがあります。 - 4C分析
4C分析は、顧客目線での「Customer Value(価値)」「Cost(費用)」「Convenience(利便性)」「Communication(対話)」などの項目で物事を分析するフレームワークです。
顧客目線で物事を把握したいときに役立ちます。 - ペルソナ分析
ペルソナ分析とは、顧客の基本情報(生年月日や性別など)や居住地、ライフスタイル、持っている悩みなどの項目をもとに顧客の心理や行動を予測する手法のことです。設定項目が多ければ多いほど、顧客のニーズに沿った販売戦略を立てられます。
販売管理を効率化するための方法
ここでは、販売管理を効率化するための方法として、以下の2点について解説していきます。
- エクセルの活用
- ERPの活用
エクセルの活用
販売管理を効率化する方法としては、まずエクセルの活用が考えられます。
エクセルであればツールの追加導入費用が不要であり、操作に慣れている人も多いため、始めやすいでしょう。
また、様式の自由な設定やカスタマイズができる点もメリットであるといえます。
一方で、エクセルを使った販売管理では、管理業務が一部の担当者に依存しがちな点、エクセル関数やマクロといったスキルが求められる点がデメリットとなります。
ERPの活用
販売管理の効率化においては、ERP(Enterprise Resource Planning)を活用する方法も有効です。ERPを活用することで、販売データをはじめ、企業内のあらゆるデータの一元管理や可視化ができるようになります。
また、ERPであれば特定の担当者が属人的に管理する状況を解消でき、持続可能な販売管理を実現できるでしょう。販売管理においては販売管理システムも候補となりますが、ERPであれば会計データなどを含めた、より幅広いデータの一元管理が可能です。
ERPと販売管理システムとの違いなどについては、以下の関連記事も併せてご確認ください。
ERPを活用して販売管理を効率化したケース
株式会社フォワード様では、上場審査をクリアできるだけの経理体制が整っておらず、会計業務を税理士へアウトソースしている状況でした。
データを確認する度に税理士へ依頼している状況であったため、リアルタイムでデータを把握できていない状況となっていたとのことです。
上場審査をクリアするには、まずは経理業務の内製化を図る必要があり、そこでマネーフォワード クラウドの利用を検討することになりました。
会計業務をマネーフォワード クラウドに統一したことで、グループ責任者や税理士、公認会計士とのやりとりが円滑になり、リアルタイムで仕訳や帳票を確認できるようになりました。
また、以前利用していた会計ソフトでは、税理士との月次の打ち合わせの際にデータを提出してもらっていたこともあり、締め作業から確認するまでのタイムラグが20日ほど発生していましたが、マネーフォワード クラウドを導入したことでタイムラグが少しずつ減っていきているとのことです。
参考:上場に向けてバックオフィスを内製化。グループ会社の連携もスムーズに
まとめ
販売管理とは、商品の販売に関する一連の業務の管理活動を指します。
販売管理の主な目的は、販売業務の効率化や利益の維持・向上、顧客との関係性の強化であるといえます。
販売管理を実施することで、販売データのタイムリーな可視化や人的ミスの防止、販売管理にかかるコストの削減などが期待できるでしょう。
ただし、販売管理における注文処理や在庫管理、請求などのプロセスを手動で行うと、入力ミスや転記ミスなどが発生しやすくなります。また、それぞれの部門で異なるシステムを使用していると、在庫数の不一致や注文処理の遅延、顧客情報の誤りなどが生じる可能性があります。
販売管理システムを導入すれば、受注管理や出荷管理、請求管理などの業務を効率化することが可能です。入力ミスや転記ミスなどをなくし、各部門が最新のデータをいつでも活用できるようになります。
販売管理を効率的に行うための方法としては、エクセルやERPの活用もおすすめです。中でもERPであれば、販売データをはじめ会計データなども含めた企業内のあらゆるデータを一元管理することが可能です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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お役立ち資料
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