- 作成日 : 2024年3月8日
エクセルによる案件管理とは?クラウドツールを使った管理方法との比較
「エクセルを使用した案件管理の方法を知りたい」「案件管理自体をさらに効率化したい」などといった考えをお持ちの人は多くいるでしょう。
エクセルで案件管理をしている企業の数は多く、テンプレートやノウハウなども数多く存在します。
しかしエクセルでの案件管理には、メリットがある一方で、デメリットや限界があるのも事実です。
本記事では、エクセルでの案件管理の基本、エクセルによる案件管理のメリットとデメリット、効率的な案件管理のためのポイントについて解説します。
目次
エクセルによる案件管理の基本
エクセルを使用した案件管理は、プロジェクトやタスクの進捗を追跡し、効果的に管理するためには非常に便利です。
エクセルによる案件管理の基本的なセットアップと、テンプレートの利用までの一般的な手順を紹介します。
シートの作成
最初に、エクセルで新しいシートを作成します。
プロジェクト管理・顧客管理・在庫管理など、管理したい案件の種類によって必要な情報が異なります。
ヘッダーの設定
行の上部には、プロジェクトやタスクに関連する情報を記入するためのヘッダーを設定します。以下は一般的なヘッダーの内容の例です。
例:「プロジェクト名」「担当者」「開始日」「終了日」「進捗状況」「備考」など
データの入力
各行には、それぞれの案件やタスクに関する情報を入力します。
プロジェクト名、担当者、開始日、終了日、進捗状況、備考などの具体的で詳細なデータを入力します。
進捗状況の追跡
進捗状況は、プロジェクトやタスクがどれだけ進んでいるかを把握するために非常に重要です。進捗状況のカラムを追加して進捗率や状態を示す情報を入力すると、進捗を把握しやすくなります。
条件付き書式の利用
エクセルの条件付き書式を使用して、進捗が特定の基準を満たす場合に視覚的な強調表示をすることができます。
例えば、進捗が遅れている場合には文字を赤くしたり、完了したタスクをグレーアウトし目立たないように表示したりするなどです。
フィルタリングとソート
フィルタリングとソート機能を活用して、プロジェクトやタスクを必要に応じて整理・表示でき、必要な情報に素早くアクセスできます。
テンプレートの保存
作成した案件管理のエクセルファイルをテンプレートとして保存しておくことで、別の新しいプロジェクトやタスクの管理に再利用できるようになります。
これらの手順で、エクセルを使って簡単かつ効果的に案件管理を行うことが可能です。
エクセルによる案件管理のメリットとデメリット
エクセルによる案件管理にはいくつかのメリットがありますが、同時にデメリットや制限もあります。以下で、それぞれについて詳しく解説します。
エクセルを使用するメリット
低コスト
エクセルは一般的なオフィスソフトウェアでありほとんどのコンピュータに搭載されているため、追加のコストなしで使えます。
カスタマイズが容易
必要に応じてユーザー自身でシートやフォーマットを簡単に変更でき、カスタマイズが容易にできるため、プロジェクトやタスクに特有な要件があっても対応できます。
広く一般的に使用されている
多くのビジネス環境で利用されており、利用者にとって馴染みやすいのが特徴です。
エクセルを使用するデメリット
スケーラビリティ
大規模なプロジェクトや組織になると、エクセルはスケーラビリティの問題に直面する場合があります。大量のデータや多数の複雑なタスクを扱うと、パフォーマンスが低下することがあります。
同時編集の難しさ
複数の人が同時にエクセルファイルを編集しようとすると、競合やデータの不整合が生じやすい面があります。
履歴管理の不足
エクセルは変更履歴を詳細に管理するのが難しく、特定の変更を誰が行ったかを正確に追跡するのが難しい場合があります。
自動化の制限
エクセルでも基本的な自動化は可能ですが、複雑な業務プロセスやワークフローの自動化には限界があり、より専門的なソフトウェアには劣ることがあります。
エクセルは使いやすく、柔軟性がある一方で、スケーラビリティや自動化の面では課題があります。プロジェクトの規模や要件に応じて、他のプロジェクト管理ツールの導入を検討することも必要です。
効率的な案件管理のためのポイント
効率的な案件管理を実現するためには、エクセル以外のツールを検討することも大切です。
ここでは、エクセルとクラウドベースのプロジェクト管理ツールを比較します。
エクセルとクラウドベースのプロジェクト管理ツールの比較
コストの違い
エクセルは多くの場合、既にオフィスソフトウェアとしてインストールされているため、追加コストなしで利用を開始できます。
一方で、クラウドベースのプロジェクト管理ツールはサブスクリプション型を採用している場合が多く、運用コストはかかりますが、機能の拡充や自動更新が含まれる点がメリットです。
スケーラビリティの違い
エクセルは小規模なプロジェクトには適していますが、プロジェクトの規模が大きくなると管理が難しくなりがちです。
一方で、クラウドベースのツールはスケーラビリティに優れており、大規模プロジェクトの管理にも適しています。
ユーザビリティの違い
エクセルは広く普及しており、基本的なデータ入力や操作は誰でも簡単に行えます。
しかし、クラウドベースのツールも使いやすさに優れており、直感的なインターフェースを提供しています。
高度な案件管理ツールの活用
効率的な案件管理には、適切なツールの選択が重要です。エクセルからクラウドベースのプロジェクト管理ツールへの移行を検討する際には、それぞれの特性を理解することが不可欠です。さらに、組織全体のリアルタイムコラボレーションを可能にするERP(Enterprise Resource Planning)の活用も重要です。
ERPを活用することで、部門間での情報共有がスムーズになり、メンバーはどこからでも同時にデータの更新や修正を行えます。
自動通知機能を利用すれば、プロジェクトの進捗、重要な変更点、またはタスクの完了についてチームメンバーに即座に知らせることができ、業務プロセスを効率的に進行させることも可能です。
クラウド上で運用されるERPシステムは、データセキュリティを強化し、災害時のデータ復旧も迅速に行うことができます。
従来のエクセルでの管理からクラウドベースのERPへ移行することで、リアルタイムでのデータ更新、モバイルデバイスからのアクセスが可能になり、管理作業がスムーズに進みます。
導入を検討する際は、コストと得られるメリットを慎重に比較し、さらなる効率化のためERPシステムの適用を検討してみるのもよいでしょう。
ERPのメリットなどについては、以下の関連記事も併せてご確認ください。
まとめ
案件管理にエクセルを使用することは一つの選択肢ですが、プロジェクトの規模や要件に応じて、他ツールの利用も検討するべきでしょう。
エクセル、クラウドツールはそれぞれ異なる特徴屋メリット・デメリットがあり、プロジェクトの性質に応じて適したツールを選ぶことが肝心です。
そのためにはエクセルだけではなく、クラウドツールについても理解を深め、適切なツールを選択することが重要です。
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