• 作成日 : 2023年2月3日

ERPのライセンス費用は? | 相場やクラウド型とオンプレミス型の費用の違いを解説

ERPを導入するにあたり、費用の大きな部分を占めるのがライセンス費用です。ライセンス費用は、ERPシステムを利用するための費用ですが、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPとでは、料金体系や相場が異なります。ここでは、ERPのライセンス費用についてご紹介します。

ERPの導入にかかる費用

ERPの導入には、2種類の費用がかかります。イニシャルコストとランニングコストです。それぞれ、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPでは必要な費用が少し異なります。

イニシャルコスト

イニシャルコストとは、ERP導入時にかかるコストで、次のようなものが含まれます。

ライセンス費用

ERPシステムを契約し、利用するのに必要な費用です。

初期導入費

ライセンスとカスタマイズ以外で、ERPシステムの導入時にかかる費用です。例えば、ハードウェアの購入、導入時のサポート費用、導入教育の費用などです。オンプレミス型ERPは、ハードウェアやOSを用意する必要があるので、クラウド型ERPよりも多くの費用が必要です。

開発費

ERPシステムを自社に合わせてカスタマイズするための費用で、主にオンプレミス型ERPで必要になります。カスタマイズする部分が大きいほど費用も大きくなります。ベンダー側が提供するシステムを利用する形となり、基本的にカスタマイズはできないため、開発費はかかりません。

ランニングコスト

ランニングコストとは、ERPシステムを導入後、運用にかかるコストで、次のようなものが含まれます。

月額利用料

クラウド型ERPで使われる料金体系で、サブスクリプションタイプのライセンス費用です。

運用・保守費用

ERPシステムの運用保守にかかる費用です。クラウド型ERPの場合は、ベンダーに任せる部分が大きいのであまりかかりません。オンプレミス型ERPの場合は、自社で行う必要があり、ある程度の費用が必要です。

ライセンス費用とは

ERPシステムを契約し、利用するのに必要な費用です。クラウド型ERPでもオンプレミス型ERPでも必要で、主に利用人数により料金が異なります。ただし、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPでは料金体系が異なります。

ライセンス費用の体系

ライセンス費用は、基本的に利用者の人数によって変化します。ただし、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPでは、単位とする人数や計算方法、料金体系が異なるため、費用も異なってきます。

クラウド型ERPとオンプレミス型ERPのライセンス費用の違い

クラウド型ERPとオンプレミス型ERPのライセンス費用では、2つの違いがあります。

計算方法が異なる

クラウド型ERPは事業所ごとの利用料と、ユーザー1人あたりの利用料が必要です。オンプレミス型ERPは、事業所ごとの利用料、もしくはユーザーごとの利用料が必要になります。

支払う期間が異なる

クラウド型ERPは、利用している間、ライセンス費用を払い続ける必要があります。対してオンプレミス型ERPは、最初に一度支払えば後の費用はかかりません。

クラウド型ERPのライセンス費用

クラウド型ERPのライセンス費用には、2つの計算方法があります。

基本ライセンス+ユーザーライセンス型

基本ライセンス(事業所ごとの利用料)と、ユーザーライセンス(ユーザー1人あたりの利用料)がかかるタイプです。

  • 基本ライセンス:数万円~数百万円程度
  • ユーザーライセンス:数千円~数万円程度

1つのERPでもいくつものプラン(ランク)に分かれた商品もあり、オプションなどもあるので、総額は見積もりを取ることをおすすめします。

サブスクリプション型

月額料金にすべてが含まれているタイプです。基本ライセンスもオプション料金もすべて月額料金に含まれます。利用人数によって異なりますが、月に数十万~数百万円程度です。

どちらもオンプレミス型ERPに比べて低額に見えますが、継続して支払いを続ける必要があるため、長期間利用すれば結果的に高額になる場合もあります。

オンプレミス型ERPのライセンス費用

オンプレミス型のライセンス費用は1種類です。

  • 基本ライセンス:数百万円~数千万円

基本ライセンスは、ユーザーの人数で変動するため、ユーザーライセンスとも呼ばれます。1回きりの支払いで、継続した料金はかかりません。ただし、アップデートの際には料金が必要です。

オンプレミス型ERPはライセンス費用がイニシャルコストにもなるため、最初に高額な料金がかかるように見えます。しかし継続した支払いがないため、結果的に安くつくこともあります。料金は高めですが、オンプレミス型ERPにはカスタマイズの自由さやセキュリティなどのメリットもあります。

クラウド型とオンプレミス型の導入にかかる費用のまとめ

クラウド型とオンプレミス型の導入にかかる費用をまとめると下記のようになります。

クラウド型ERPの導入にかかる費用

クラウド型ERPの導入には、次のようなコストが必要になります。

ライセンス費用+初期導入費

導入時から、初月のライセンス費用が必要です。また、初期導入費、つまり導入サポートや教育にかかる費用も必要になります。ERPによっては初期導入費がオプションで、必要な分だけに抑えることも可能です。サブスクリプションタイプでは、初期導入費は月額利用料に含まれています。

月額利用料

サブスクリプションタイプの料金では、導入時も導入後も同じ月額利用料を支払います。すべての費用は、月額利用料に含まれています。

オンプレミス型ERPの導入にかかる費用

オンプレミス型ERPの導入には、クラウド型ERPよりも多くの費用がかかります。

ライセンス費用

基本ライセンス、またはユーザーライセンスです。イニシャルコストとして必要です。

初期導入費

オンプレミス型ERPでは、サーバー、回線、接続機器などのハードウェアや、OSなどのソフトウェアを自社で用意しなければなりません。また、クラウド型ERP同様に導入サポートや教育にかかる費用も必要になります。

開発費

ERPシステムをカスタマイズするための料金です。カスタマイズする部分が多ければ、費用もかかります。

運用・保守費用

オンプレミス型の場合、システムのバージョンアップや法令対応に伴うシステムの変更も自社で行わなければならないため、継続的に運用・保守費用が必要になります。

まとめ

ERPの導入には、ライセンス費用が必要です。しかし同じ「ライセンス費用」でも、クラウド型ERPとオンプレミス型ERPでは、料金体系も費用も大きく異なります。また、イニシャルコストとランニングコストのバランスも重要です。ERPの導入を検討するうえで、費用は重要な要素のひとつ。長期的な視点でどのくらいの費用がかかるのかしっかりと把握することが大切です。

よくある質問

①ライセンス費用とはなにか?

ERPシステムを利用するための費用です。

②クラウド型ERPのライセンス費用とは?

事業所およびユーザーごとに計算されます。低額ですが、継続的に支払いが必要です

③オンプレミス型ERPのライセンス費用とは?

ユーザーごとに計算されます。比較的高額ですが、継続的に支払う必要はありません。


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