- 更新日 : 2024年7月12日
【2024年実施】調査結果から見るバックオフィス業務の課題とは?クラウドサービスの導入状況や課題に対する改善活動の実態について解説
バックオフィス業務は、企業の売上・利益に直接関わる機会は少ないものの、営業担当者のサポートを実施したり、予算管理や備品管理を行ったりなど、企業活動に欠かせない重要な業務を担っています。近年では、バックオフィス業務を効率化することで企業全体の生産性向上を目指す企業が多く見られます。
マネーフォワードでは、法人を対象に「バックオフィスのシステム導入に関する意識調査」を実施しました。
今回は、バックオフィス業務での課題や課題改善に向けた対応状況、内製化の状況、クラウドシステムの導入・利用状況などの設問に対する回答を紹介します。課題に対する解決策も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 調査概要:バックオフィスのシステム導入に関する意識調査
- 調査方法:Fastaskを用いたインターネットリサーチ
- 調査対象:法人事業者608名
- 調査期間:2024年3月21日~3月23日
アンケートの回答者の属性
はじめに、アンケートの回答者の属性を紹介します。
【職業】
- 会社員(事務系):54.4%
- 会社員(その他):15.1%
- 自営業:13.2%
- 経営者・役員:7.2%
【勤め先の規模】
- 上場企業:27.5%
- 非上場企業:63.2%
- わからない:9.3%
【担当領域・職種(複数回答可)】
- 経理部門:26.4%
- 総務・法務部門:26.4%
- 経営企画部門:19.4%
- 人事部門:19.1%
- バックオフィス全般を管理する立場(経営者・役員):18.0%
- 情報システム部門:14.5%
- その他:9.8%
バックオフィス業務における主な課題
続いて、バックオフィス業務における主な課題をご紹介します。
「バックオフィス業務における『課題』だと感じられるものをすべて選んでください。」という設問に対する回答は以下のとおりです。
「特にない/わからない(25.3%)」という回答もありますが、多くの企業がバックオフィス業務に課題を感じていることが分かります。特に人手不足(33.5%)を課題としている企業が多く、人手不足に伴い、業務の属人化や業務過多、間接業務の増大など別の課題につながっていることが推察できます。
さらに、人手不足によって電子化・システム化や業務フローの可視化も難しい状況に陥っている企業が多くなっています。
また本調査では、バックオフィスの内製化に関するアンケートも実施しました。「バックオフィスの内製化について、当てはまるものを選択してください。」という設問に対する回答結果は、多いものから順に「すべての業務を内製化している」が35.8%、「一部業務を士業事務所へ委託している」が25.5%、「一部業務をアウトソーシング会社へ委託している」が14.3%となっています。
人手不足を解消するためにはアウトソーシングの活用が一つの選択肢となりますが、コストやセキュリティリスクなどを考慮し、内製化を検討する企業が多いことがうかがえます。
外部に委託している業務に関しては、会計業務(32.9%)や、人事管理・給与計算を含む労務業務(31.6%)、法務業務(27.6%)などが挙げられます。
バックオフィス業務の課題に対する改善活動
バックオフィスの課題に対し、企業ではどのような改善活動を実施しているのでしょうか。
「『バックオフィス業務の課題』に対して具体的に改善に向けた活動は行っていますか?」という設問に対する回答結果は以下のとおりです。
すでに対応完了済み(11.1%)となっており、ほとんどの企業がまだ対応を完了できていません。一方で、現在行っている(25.1%)、これから行う予定(19.9%)という回答から、約45%の企業がバックオフィス業務の課題解決に向けて前向きに取り組んでいることが推察できます。
また「改善に向けた活動としてクラウドシステムの導入を行いますか。または進められましたか。」という設問に対し、「システム導入により進める(予定も含む)/進めた」と回答した人の割合が67.7%、「システム導入以外で進める(予定も含む)/進めた」の割合が20.7%となっているため、 バックオフィス業務の課題を解決する手段として、クラウドシステムの導入を検討している企業が多いことが分かります。
ただし、「バックオフィス業務において、何かクラウドシステムは導入していますか?」という設問では、「はい」が41.8%、「いいえ」が42.7%となっており、実際にクラウドシステムを導入している企業は約4割でまだまだクラウドシステムの活用が進んでいないことが分かります。
クラウドシステムの導入における課題
続いて、クラウドシステムの導入における課題をご紹介します。
「どの業務領域でクラウドシステムを利用されていますか?当てはまるものすべてご選択ください。」という設問に対する回答は、以下のとおりです。
特に経理業務は、多くの企業がクラウドシステムを活用して、仕訳や帳簿作成などの業務を自動化し、効率化していることが推察できます。
また「バックオフィス業務において何社のクラウドシステムを導入・利用されていますか?」という設問に対する主な回答は、「2~3社以内(48.6%)」「1社で統一(31.1%)」、「わからない(9.9%)」、「4~5社以内(9.0%)」、「6社以上(1.4%)」となっています。この結果から、約6割の企業は複数のクラウドシステムを活用して業務をおこなっていることがわかります。
「クラウドシステムを導入していない理由であてはまるものがあればご選択ください。」という設問に対する主な回答は、「コストが高い(35.5%)」「セキュリティ面が不安(30.0%)」、「業務フローに対応できない(19.1%)」、「操作の習得が不安(16.4%)」となっています。
また「バックオフィス業務でシステム導入をする際の課題について教えてください。」という設問に対する回答でも、「コスト面(40.2%)」「業務フローに合わせた対応ができるか(29.8%)」、「セキュリティ面(25.1%)」などが挙げられており、多くの企業がセキュリティ面やコスト、既存の業務フローに対応できるかなどを懸念して、クラウドシステムを導入できていないことがうかがえます。
マネーフォワード クラウドERPで解決できること
マネーフォワードが提供している「マネーフォワード クラウドERP」は、バックオフィスの課題解決に寄与します。会計や人事管理、勤怠管理、契約管理などの各システムを組み合わせて使用できるコンポーネント型ERPで、周辺システムとのシームレスな連携により、バックオフィス業務を一元管理できます。マネーフォワード クラウドERPの主な特徴は、以下の5つです。
特徴①:短期間・低価格で導入できる
マネーフォワード クラウドERPは、最短1ヶ月で導入できます。クラウド型のため、サーバーの設置費用などもかかりません。また、必要なバックオフィスシステムを選択して導入できるため、必要な分だけ利用ができる点がメリットです。
初期導入時に多大なコストは不要でスモールスタートできます。
特徴②:既存システムとのスムーズな連携
マネーフォワード クラウドERPは、API連携によって他社システムや銀行金融システムと連携して、スムーズなデータのやり取りを実現します。業務プロセスに応じて、必要なサービスを1つから導入することができるため、自社の業務フローに適した導入が可能です。
特徴③:強固なセキュリティ対策
マネーフォワード クラウドERPでは、不正アクセスを防ぐためのアクセス制御、脆弱性の管理、通信の暗号化、データベースの暗号化、監査ログの記録といったセキュリティ対策を実施しています。そのため、多くのお客様から安心してご利用いただいています。
特徴④:高頻度な機能アップデート
マネーフォワード クラウドERPは、高い頻度で機能がアップデートされます。また、法令の改正が行われた際には、最新の法令に準拠した機能アップデートや対応が実施されるため、お客様での手間なく、安心して利用することができます。
特徴⑤:充実したサポート体制
マネーフォワード クラウドERPでは、お客様の状況や要望に合わせた導入サポートを実施しています。クラウドツールの操作に不安を感じている方であっても、安心して導入・運用を進められます。
まとめ
バックオフィス業務では、人手不足や業務の属人化、業務過多などの課題が多く見られます。課題解決の手段としてクラウドシステムの導入を検討するものの、導入コストやセキュリティ、自社の業務フローとの兼ね合いなどを懸念して導入が進まない企業が多いのが現状です。
マネーフォワード クラウドERPは、効率化したい業務に対して、必要なだけ導入したいサービスを自由に選択できるため、スモールスタートに適しています。
企業の成長や自社の業務フローに合わせて柔軟に利用できますので、ぜひ導入をご検討ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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