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  3. 【事例で解説】パソコンの勘定科目とは?ケース別に購入時の仕訳例まとめ
  • 更新日 : 2026年1月27日

【事例で解説】パソコンの勘定科目とは?ケース別に購入時の仕訳例まとめ

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IT関連の企業をはじめとして、事務処理などのためにパソコンやマウスを購入する会社や個人事業主は多いでしょう。パソコンの購入は金額によって勘定科目が異なり、その後の会計処理も変わってきますので、しっかりポイントを押さえておきたいところです。今回は、パソコンの購入に関連する仕訳と勘定科目の使い方を状況別に解説します。

目次

  • パソコン購入時の勘定科目は金額や状況によって異なる
  • パソコンの購入金額が10万円未満の場合の勘定科目と仕訳例
  • パソコンの購入金額が10万円以上20万円未満の場合の勘定科目と仕訳例
    • 1.原則的な処理
    • 2.一括償却資産での処理
    • 3.少額減価償却制度を利用した処理
  • パソコンの購入金額が30万円未満の場合の勘定科目と仕訳例
    • 1.原則的な処理
    • 2. 少額減価償却資産の特例を利用する
  • パソコンを複数購入した場合の勘定科目と仕訳例
  • パソコンを分割払いで購入した場合の勘定科目と仕訳例
  • パソコン購入時の消費税の取扱い
  • パソコン購入時の取得価額に含まれるもの
  • 個人事業主はパソコン代を確定申告で経費にできる?
  • パソコン購入時の仕訳は取得価額や単位に注目しよう

パソコン購入時の勘定科目は金額や状況によって異なる

事業用にパソコンを購入したときの仕訳には、さまざまなパターンが考えられます。まず確認しておきたいのはパソコンの取得価額(購入金額)です。取得価額が一定の金額以上になるかどうかで、資産になるか、あるいは当期の費用になるかが異なります。

また、購入形態にも注意が必要です。現金一括で購入する以外にも、クレジットカードを利用して分割支払いで購入するパターンや、購入せずにリースを利用するパターンなども考えられるでしょう。このような方法でパソコンを取得した場合、勘定科目も変わってきます。

パソコンの購入金額が10万円未満の場合の勘定科目と仕訳例

事業で用いられる資産のうち、時間の経過により価値が減少するものを減価償却資産といいます。パソコンは使用することによって価値が減少していくため、減価償却資産の一つです。

パソコンは売却したときにお金になるという換金価値があり、収益の獲得に貢献することから「資産」になります。しかし、減価償却資産であっても以下に該当するものは資産に計上せず、全額を事業の用に供した年(パソコンの場合は一般的に取得したとき)に、必要経費に計上します。

(必要経費に計上する減価償却資産 ※いずれかに該当すること)

  • 使用可能期間が1年未満
  • 取得価額が10万円未満

使用可能期間については法定耐用年数ではなく、それぞれの事業者の使用状況などから計算します。一般的に、パソコンは1年以上継続使用して利用できるものです。通常は使用可能期間ではなく、取得価額で経費にするかどうかを判断します。購入金額が10万円未満のときは、全額を経費として仕訳します。

(仕訳例)8万円のパソコン1台を現金で購入した。
借方
貸方
消耗品費
80,000円
現金
80,000円

パソコンを購入したときに使う費用の勘定科目は「消耗品費」です。または「事務用品費」でも計上できます。

パソコンの購入金額が10万円以上20万円未満の場合の勘定科目と仕訳例

購入金額10万円以上20万円未満のパソコンの仕訳としては、原則的な処理、一括償却資産での処理、少額減価償却制度を利用した処理の3パターンが考えられます。

1.原則的な処理

購入金額10万円以上20万円未満のパソコンは、使用可能期間1年未満、取得価額10万円未満という要件に該当しません。この場合、資産の勘定科目である「備品」または「工具器具備品」などで処理します。

(仕訳例)15万円のパソコン1台を現金で購入した。
借方
貸方
備品
(工具器具備品)
150,000円
現金
150,000円

2.一括償却資産での処理

購入金額10万円以上20万円未満のパソコンは、一括償却資産として処理できます。一括償却資産とは、個別で管理するのではなく一括で管理する減価償却資産のことです。本来、資産は耐用年数に基づき減価償却していきますが、一括償却資産は本来の耐用年数にかかわらず、足掛け3年にわたって1年あたり3分の1ずつ減価償却(費用化)することが認められます。

(仕訳例)15万円のパソコン1台を現金で購入した。
借方
貸方
一括償却資産
150,000円
現金
150,000円

取得時は資産科目である「一括償却資産」として処理します。会計上で調整する以外に、法人税の確定申告書で減価償却費を調整する申告調整方式による場合は、一括償却資産ではなく、費用科目の「消耗品費(または事務用品費)」で処理します。

一括償却資産については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

会計の基礎知識
一括償却資産とは?仕訳からわかりやすく解説
一括償却資産とは、通常の減価償却ではなく、取得価額を3年間で均等償却できる一定の資産のことです。財務諸表では、貸借対照表の資産の部の固定資産として表示されます。法人だけではなく、個人事業主も一括償却資産の制度 対象ですが、その利用には、メリットとデメリットがあります。ここでは、一括償却資産の内容や仕訳について解説します。一括償却資産とは減価償却は、年月の経過によって資産の価値が減少することにあわせて、資産の取得価額を年度ごとに経費として配分する会計処理です。減価償却は通常、定額法、定率法などの...

3.少額減価償却制度を利用した処理

少額減価償却制度は中小企業者が利用できる制度で、取得価額30万円未満の減価償却資産を即時償却できます。詳細と仕訳は、以下の「パソコンの購入金額が30万円未満の場合」の項で解説します。

パソコンの購入金額が30万円未満の場合の勘定科目と仕訳例

取得価額30万円未満のパソコンは、原則的な処理のほか、中小企業者であれば少額減価償却資産の特例を利用した処理が認められます。

1.原則的な処理

以下に示す例以外に、少額減価償却資産の特例の適用対象外である1台30万円以上のパソコンを購入したときも、この原則的な方法で処理します。

(仕訳例)27万円のパソコン1台を現金で購入した。
借方
貸方
備品
(工具器具備品)
270,000円
現金
270,000円

2. 少額減価償却資産の特例を利用する

購入金額30万円未満のパソコンについては、一定の中小企業者等であれば少額減価償却資産の特例により全額を費用に計上できます。一定の中小企業者等とは、青色申告書を提出し、常時使用する従業員が500人以下で、資本金(または出資金)が1億円以下の一定の法人です。法人ではない個人事業主も、青色申告を行い、かつ常時使用する従業員が1,000人以下であれば少額減価償却資産の特例を利用できます。一会計期間でこの特例を利用できる限度額は、合計で300万円です。

少額減価償却資産の特例を利用する場合は、一度資産として計上したあと即時償却(費用化)の処理を行います。

(仕訳例)27万円のパソコン1台を現金で購入した。
借方
貸方
備品
(工具器具備品)
270,000円
現金
270,000円
借方
貸方
減価償却費
270,000円
備品
(工具器具備品)
270,000円

パソコンを複数購入した場合の勘定科目と仕訳例

減価償却資産の取得価額については、通常1単位で取引されるその単位ごとに判定することとされています。パソコンのモニターと本体を同時に購入した場合、これらは組み合わせることではじめてパソコンとして使用できることから、モニターと本体をセットで1単位として扱います。たとえば、5万円のモニターと15万円の本体を同時に購入したときは、合計してパソコンの購入金額を20万円として考えるということです。

以上の1単位の概念は、パソコンを複数台購入したときにも適用されます。その単位ごとに取得価額を考えますので、1単位が10万円以上であれば原則は資産(勘定科目:備品など)、1単位が10万円未満であれば費用(勘定科目:消耗品費など)として扱います。

(仕訳例1)モニター1台5万円、本体1台15万円のパソコン5セットを現金で購入した。なお、少額減価償却制度や一括償却資産は適用しないものとする。
借方
貸方
備品
(工具器具備品)
1,000,000円
現金
1,000,000円

このケースだと、1セット(1単位)あたりの取得価額は20万円です。これは10万円以上の減価償却資産になるため、原則的な方法による場合、資産で処理します。また、1セットあたりは30万円未満ですので少額減価償却資産の特例により、5セットを全て即時償却することもできます。

(仕訳例2)1台8万円のノートパソコンを5セット現金で購入した。
借方
貸方
消耗品費
400,000円
現金
400,000円

この場合、支払額の合計は40万円ですが、減価償却資産は1セットの取得価額で見るため、1セット10万円未満のこのノートパソコンは費用として処理します。

パソコンを分割払いで購入した場合の勘定科目と仕訳例

クレジットカードなどを利用して分割払いでパソコンを購入したときも、備品や消耗品費などの借方の勘定科目は変わりません。分割払いで注意したいのは、貸方項目です。分割払いで購入したときは現金などの資産は出ませんし、取得後に支払いを実行する義務があることから、資産ではなく「負債」と捉えます。

固定資産を分割払いで取得したときの貸方の勘定科目は「未払金」です。分割払いでは、取得時に貸方を未払金で処理し、支払いが実行される度に未払金を取り消していく(借方に計上する)処理を行います。

(仕訳例)35万円のパソコン1台を分割払いで購入した。1回目の支払いは1ヶ月後である。
借方
貸方
備品
(工具器具備品)
350,000円
未払金
350,000円

パソコン購入時の消費税の取扱い

消費税の会計処理方法には、税込経理方式と税抜経理方式があります。

税込経理方式は、消費税を含めた金額を資産の取得価額や売上金額、費用の額とする経理方式です。

税抜経理方式は、消費税を含めない金額を資産の取得価額や費用の額とする経理方式です。売上に関わる消費税額は「仮受消費税」、仕入や経費の支払いなどに関わる消費税額は「仮払消費税」として、通常の勘定科目とは区分して仕訳をします。

パソコンの購入金額の判断は、税込経理方式、税抜経理方式の、法人が任意で選択する方法で行うことに注意しましょう。税込経理方式では税込金額を基準に、税抜経理方式では消費税額を除いた税抜金額を基準に、購入金額が10万円未満であるかどうかなどを判断します。

例えば、税抜95,000円のパソコンを購入したと仮定します。

税抜経理方式では95,000円で購入価額の判定を行うため、10万円未満の少額減価償却資産として全額を費用に計上できます。

一方、税込経理方式では税込金額の104,500円で購入価額の判定を行うため、10万円未満の少額減価償却資産には該当しないことになります。

パソコン購入時の取得価額に含まれるもの

パソコンの取得価額には、パソコン本体の価額に加え、取得時に要した付随費用を含めなければなりません。ただし、パソコンを取得するための借入金の利子で使用開始までの期間に対応する部分、割賦販売契約などで明らかに区分されている利息や費用の額は取得価額に含めなくてもよいとされています。

パソコン購入時の取得価額に含まれる費用
    • パソコン本体の価額
    • 本体の動作に必要なディスプレイ
    • パソコン本体に増設したメモリ
    • 購入手数料
    • パソコンの配送料

など

以上のように、パソコンの取得価額には、取得時に支払ったパソコンの動作に必要な費用が含まれることになります。そのため、パソコンの動作に直接関係のないソフトウェアの購入額やパソコンとは別に購入した周辺機器(マウスなど)の購入額は、パソコンの取得価額には含めません。

個人事業主はパソコン代を確定申告で経費にできる?

個人事業主も、事業に利用するパソコンは原則として必要経費として計上することができます。青色申告と白色申告の区別もありません。法人の考え方と大きな違いはありませんので、一括償却資産や青色申告者の少額減価償却資産についても法人と同様に処理が可能です。

個人事業主の場合、問題となるのは家事関連費です。プライベートと事業の双方で利用しているパソコンの費用は、家事関連費にあたります。 よく家賃や水道光熱費、携帯電話代などで話題になるのですが、事業専用パソコンではない場合には注意が必要です。

事業に必要な部分を明らかに区分できる場合のみ、その区分された部分を必要経費に算入することができます。パソコンの場合、家賃などのように面積按分などもできず、家事按分が難しいため、できれば事業専用にするほうが考えやすいと言えます。

パソコン購入時の仕訳は取得価額や単位に注目しよう

パソコンを購入したときの仕訳について、さまざまなパターンを解説してきました。中でもしっかり押さえておきたいのが、取得価額によって異なる処理の方法と、パソコン1セットの単位の考え方です。同じ借方でも、計上の意味や扱いはケースごとに大きく変わってきますので、パターン別の仕訳方法をしっかり確認しておきましょう。

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