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複式簿記を利用する場合、取引の正確な記録として、まず「仕訳」を行い、仕訳帳に記載していきます。

ここでは、勘定科目を使う仕訳とはどのようにして行うか、そして、それぞれの勘定科目が他の財務諸表上で分類されるどのグループに属するのか(例えば「資産」や「収益」など)を説明し、仕訳帳の書き方を解説します。

仕訳とは

仕訳とは、ある取引を「勘定科目」を使って「借方(左側)」と「貸方(右側)」に分けることです。借方と貸方は、それぞれ同じ残高にする決まりとなっています。

勘定科目とは、取引で発生した金額が何に該当するかを示す名目のことで、「現金」や「売上」「給料手当」など、さまざまな種類があります。

仕訳帳とは

日付順に取引を記録する「仕訳帳」は、面倒臭がらず、毎日書き込まなければなりません。なぜなら、仕訳帳は、総勘定元帳とともに複式簿記においては重要な役目を果たす「主要簿」だからです。

取引すべてを仕訳帳に集約している点が、取引ごとに伝票を起こす伝票会計とは異なる点です。

仕訳の具体例

それでは、仕訳の書き方の具体例を挙げてみましょう。ある会社が、別の会社より20万円の現金を借り入れました。この取引を仕訳すると、以下のようになります。

借方 貸方
現金200,000 借入金200,000

数カ月後、この会社は借入金20万円を、現金で返済しました。この場合は次のような記載をします。

借方 貸方
借入金200,000 現金200,000

なぜ、借方と貸方が逆になるのでしょうか。その理由については、次の項目で解説します。

勘定科目には本来のポジションがある

それぞれの勘定科目は、後に作成される貸借対照表における「資産」や「負債」「資本」という3つのグループ、あるいは、損益計算書で用いられる「収益」「費用」という2つのグループのいずれかに属します。

勘定科目は、どこのグループに属しているかで、仕訳作業のときの本来のポジション(借方にくるのか、貸方にくるのか)が決まります。

本来のポジションが借方なのは資産、費用で、貸方なのは負債、資本、収益です。そして、勘定科目の金額が増えるときには本来のポジション、減るときには逆のポジションに記帳することになっています。

先述の「20万円を現金で借り入れた」場合には、現金は資産の勘定科目ですから、増える場合には借方にきます。そして、対応する負債の勘定科目は借入金とします。そして「借りていた20万円を現金で返した」場合には、現金が減るので貸方に、対応する借入金は借方にくるのです。

勘定科目の分類

なお、勘定科目の分類は以下のようになっています。

・資産(現金、預金、受取手形、売掛金、未収金、有価証券、商品、短期貸付金、長期貸付金など)
・負債(買掛金、未払金、短期借入金、長期借入金、預り金、支払手形、仮受金、未払費用など)
・資本(資本金、引出金、資本準備金、利益準備金など)
・収益(売上、受取手数料、受取家賃、受取利息、有価証券利息、受取配当金、受取地代など)
・費用(仕入高、期末商品棚卸高、給料手当、退職金、福利厚生費、荷造発送費、販売促進費など)

仕訳帳の書き方

それでは、実際に仕訳帳を書く過程でのポイントをまとめてみましょう。2月14日、現金での売上(チョコレート)が35,000円ありました。この仕訳の書き方を考えるときに注意するべきことは、以下のとおりです。

1.この取引に該当する「勘定科目」を決める。
2.勘定科目が5つのグループのうち、どのグループに分類されているか確認する。
3.勘定科目を「借方」と「貸方」に振り分ける。

この場合、勘定科目は「現金」と「売上」になります。先に示した分類表を見ると、「現金」は「資産」に分類できます。

「資産」は借方ですから左へ記入します。同様に、「収益」に属する「売上」は貸方として右側に記入することになります。

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
2月14日 現金 35,000 売上 35,000 チョコレート

仕訳のポイントは勘定科目の増減にある

仕訳帳を書く過程では、「この取引において、この勘定科目は借方なのか貸方なのか」で悩むのではないかと思います。

勘定科目が属するグループを理解していても、取引が煩雑になってくるとすぐに判断するのは難しいものです。そのときは、勘定科目の金額が増えているか減っているかを踏まえて書き方を考えましょう。

5つのグループと借方、貸方の位置を示すと、以下のようになります。

賃貸3

このように、取引ひとつひとつを借方と貸方に分けて記載する「仕訳帳」は、複式簿記にとって最も重要なものです。仕訳の仕組み、勘定科目の分類などをよく学び、正しい仕訳帳の書き方ができるようになりましょう。

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