- 更新日 : 2024年11月1日
棚卸表とは?申告の必須項目や書き方をテンプレート付きで解説
在庫管理書類の1つに「棚卸表」があります。確定申告においても必要とされる重要な書類ですが、どのように作成すべきなのでしょうか。また、棚卸表を作成するメリットはどこにあるのでしょうか。
この記事では、棚卸表の概要や作成方法などについて解説していきます。
目次
棚卸表とは
棚卸とは、商品等の在庫の数を確認し、決算に向けて資産価値を確定させることです。棚卸の際に数量や金額などを記載した一覧表を棚卸表といいます。
以下では、作成のタイミング、確定申告との関係と保存期間について解説します。
棚卸表を作成するタイミング
棚卸の時期やスパンは企業によって異なり、毎月末に実施するところもあれば、半期末に実施するところもあります。ただし、決算書に棚卸資産としての記入が必要なことから、どのような企業であっても決算時期には必ず棚卸を実施することになります。
そのため、棚卸表も決算時期に作成する必要があります。
棚卸表は法人税確定申告に必要
法人税確定申告書の添付書類の1つに「棚卸資産の内訳書」というものがあります。
この内訳書を作成するためには期末棚卸残高を把握する必要があるので、棚卸表を作成し、確認します。
なお、棚卸表は税務調査で確認される書類です。そのため仕入単価計算方法の確認など、確定申告書の作成過程における情報把握のほか、管理・保管も徹底しておかなければなりません。
棚卸表の保存期間
棚卸表は確定申告に必要な書類であり、税務署から提出を求められることがあります。そのため棚卸表は、法人税法においては、原則として事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間は保存しておかなければなりません。
また株式会社等の場合、会社法においては作成した時から10年間保存しておかなければなりません。
棚卸表の種類
棚卸には、「帳簿棚卸」と「実地棚卸」という2種類の方法があります。
それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
帳簿棚卸
帳簿棚卸とは、帳簿や会計ソフトを用いて在庫数を計測・管理する方法です。たとえば、二次元コードやバーコードを読み取って製品情報を読み込む、あるいは取引伝票の数値を入力する、などが挙げられます。
帳簿棚卸のメリットは、パソコン等の端末ですぐに在庫数を確認することができる点にあります。製造ラインの管理端末などと連携させ、効率的に管理することが可能です。
他方で、帳簿棚卸のデメリットは、在庫の現物自体を確認しないために、実際には在庫数としてカウントできないもの(汚れやキズのため)の把握が困難な点です。
実地棚卸
実地棚卸とは、倉庫や店舗において実際の在庫数を計測する方法です。いわゆる「在庫確認」と呼ばれる方法で、具体的には在庫数と品質チェックを行います。
実地棚卸のメリットは、実際に現物を確認できるため、品質を確認した上で実質的な在庫数をカウントすることができる点にあります。
他方で、実地棚卸には手間がかかるというデメリットがあります。在庫数が多いほど人員が必要となります。
棚卸表の作り方
棚卸表の作り方としては、紙媒体で作成するほか、エクセルを活用する、あるいは専用ソフトを用いて作成するなどさまざまな方法があります。棚卸表に決まった書式はありません。しかし記載する項目の中には必須項目とされるものがあります。
以下では、棚卸表に記載する項目について解説します。
棚卸表に記載する必須項目
棚卸表には、以下の項目を記載します。
- 棚卸実施日
- 評価方法
- 商号
- 実施者記名・押印欄
- 品名、数量、単位、単価(金額が消費税込みであるか否か)
- 品目ごとの合計金額
- 棚卸合計金額
これらをベースとして棚卸残高を算出することになりますが、在庫の現物に汚れやキズがある場合には資産価値が減少します。そのため、物品状態の把握と記載も必須となるのです。
棚卸時の評価方法
棚卸時の評価方法には、大きく分けて原価法か低価法かの2つがあります。
原価法は、帳簿の価格をベースに商品の評価額を決定する方法です。それに対し、低価法は帳簿の価格と原価法で算出した時価を比較して、低い方を採用する評価方法です。
「評価方法」の欄に原価法か低価法かを記載し、正確な評価額を把握できるようにします。
棚卸表テンプレート(エクセル)
前述した通り、必須項目が複数あることから、棚卸表を作成する場合にはテンプレートを用いるのが便利です。棚卸表のエクセルテンプレートは以下のページから無料でダウンロードできます。
棚卸表を作成するメリット
棚卸表の作成は確定申告において必要な作業ですが、それ以外にも作成するメリットがあります。
以下では、棚卸表を作成するメリットについて解説します。
在庫数を適切に管理できる
まず、棚卸表を作成することで、在庫数を適切に管理できるメリットがあります。
在庫数を適切に把握していないと、過剰に発注してしまったり、欠品に気づかなかったりというリスクが生じ得ます。特に帳簿棚卸で一括管理型システムを用いれば、適宜リアルタイムでの在庫数を把握することができます。
販売機会の損失を防ぐ
棚卸表を作成して在庫数を適切に管理することで、販売機会の損失を防ぐというメリットもあります。在庫数を適切に把握できなければ、繁忙期に販売すべき商品が在庫切れで販売できないこともあり得ます。リアルタイムで在庫数を把握できていれば、繁忙期に合わせて追加発注することも可能となるでしょう。
正確な利益計算ができる
定期的に棚卸表を作成する、あるいはリアルタイムでの在庫数を把握できていれば、正確な利益計算が可能となります。実際の在庫数と帳簿上の在庫数にズレ(棚卸差異)が生じた場合には修正が必要となり、ひいては利益計算も不正確にならざるを得ません。そのため、棚卸表を作成して正確な利益計算ができるようにすることが重要です。
不正の防止に役立つ
粉飾を目的として、在庫の水増しなどの不正が行われることがあります。棚卸表を作成することで、このような不正を防止できるメリットもあります。
具体的には、実地棚卸と在庫集計をそれぞれ別の人が担当し、管理者が卸集計表と在庫集計表を照合するという方法をとることで、在庫水増しの防止が可能となります。
棚卸表は必須項目を押さえて作成を
棚卸表とは、棚卸の際に数量や金額などを記載した一覧表のことをいいます。棚卸表は、確定申告の際にも必要とされる重要な財務書類であり、事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存が義務付けられています。
棚卸表の作成には、在庫数の正確な把握を中心としたメリットが多くあります。
また、棚卸表には一定の記載必須事項があり、それらを反映したテンプレートを用いて作成すると便利でしょう。
棚卸の方法に合わせて作成方法を選択しましょう。
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よくある質問
棚卸表とは何か
棚卸の際に数量や金額などを記載した一覧表のことをいいます。詳しくはこちらをご覧ください。
棚卸表は必ず作成しなければならないですか?
棚卸表は、確定申告に際して必要とされる書類であり、決算書にも棚卸資産としての記入が必要とされることから、必ず作成しなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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