• 作成日 : 2025年5月1日

外壁の面積計算アプリとは?メリットやスマホ・iPad対応などおすすめ5選を紹介!

外壁塗装や屋根塗装を行う際、面積の積算は重要な工程ですが、手計算や設計図を使った積算では時間もかかります。積算を間違えると利益の減少や追加工事によるコスト増につながるため、正確な積算が求められます。

そんなときに便利なのが「外壁の面積計算アプリ」です。スマホやiPadなどのタブレット、パソコンを使えば、現場に何度も行く必要がなくなり、作業時間を短縮しながら見積もりを作成することができます。また、データをデジタル化することで、情報共有もスムーズになります。この記事では、外壁の面積計算アプリの仕組みやメリット、おすすめのアプリについて詳しく解説します。

外壁の面積計算アプリとは?

外壁の面積計算アプリとは、建物の外壁面積を求めるためのツールです。従来の計算方法では、実測や設計図を使って計算する必要がありましたが、アプリを利用することで短時間で精度の高い積算が可能になります。

スマホやタブレットに対応したアプリなら、現場でその場で計算ができるため、何度も計測に通う必要がありません。

外壁面積の計算手法

外壁面積の計算には、実測調査、延床面積をもとにした推測、図面を基にした積算などの方法があります。

  • 図面を基にした積算
    設計図や施工図面を活用して外壁面積を積算する方法です。設計図を読み取り、壁の高さや幅を測定し、それらの数値を計算式に当てはめて面積を算出します。この方法は、精度が高く誤差も少ないため、事前の見積もりや施工計画の作成に適しています。ただし、図面が最新のものであるか、変更点が反映されているかを確認する必要があります。また、CADソフトを使用して自動的に数値を取得することもできます。
  • 実測調査
    実測調査は、現場で実際に測定し、外壁面積を算出する方法です。メジャーやレーザー測定器を使用し、建物の壁の長さや高さを計測し、それを基に面積を積算します。この方法は、実際の建物の形状や施工状況を直接把握できるため、最も正確な計算が可能です。ただし、測定作業には時間がかかるため、大規模な建物や複雑な形状の外壁には向いていません。測定誤差を最小限に抑えるためには、適切な測定技術と正確な記録が必要です。
  • 延床面積を基に計算
    建物の延床面積に係数を掛けて外壁面積を推測する方法です。一般的な係数として、建物の形状や階数に応じた値を適用し、大まかな外壁面積を計算します。この方法は、迅速に概算値を求めることができるため、初期の見積もりや仮の計画を立てる際に役立ちます。しかし、建物の形状が複雑な場合や、バルコニーや出窓などの影響を考慮しないと、大きな誤差が発生する可能性があります。正確な積算を行うには、建物の構造を理解し、適切な係数を設定するスキルが必要です。

外壁の面積計算アプリを利用するメリット

何回も打ち合わせをしなくて済む

従来の方法では、外壁面積の積算結果をもとにクライアントと何度も打ち合わせを行う必要がありました。アプリを使用すれば、積算結果をデータ化し、リアルタイムで共有できるため、何度も訪問せずに修正や確認が行えます。これにより、業務の効率化が図れるだけでなく、クライアントとのやりとりがスムーズになります。

見積もりまでが早い

アプリを活用することで、積算作業のスピードが大幅に向上します。アプリを活用すると数回の操作で面積を算出できます。これにより、見積もり作成までの時間を短縮でき、クライアントへの提案も迅速に行えます。

情報共有がスムーズ

クラウド機能を備えたアプリを利用すれば、現場で計算した外壁面積のデータを即座に共有できます。事務所と現場の担当者がリアルタイムで積算データを確認できるため、認識のズレを防ぎ、円滑な業務遂行が可能になります。また、データの修正や追加も簡単に行えるため、変更があった際にも素早く対応できます。

専門知識がなくとも見積もりができる

外壁面積の積算には、建築や施工に関する知識が求められますが、アプリを使えば専門知識がなくても簡単に計算が可能です。多くのアプリにはガイド機能や自動計算機能が搭載されているため、経験が浅い人でも迷わず積算作業を行えます。これにより、積算業務を担当する人員の幅が広がり、業務の負担も軽減されます。

外壁の面積計算アプリの主な機能

外壁の面積計算アプリには、便利な機能が数多く実装されており、実測での調査よりも工数を大幅に削減することができます。

面積計算アプリの最も重要な機能の1つが、写真から面積を算出する機能です。デジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像をアプリに取り込むことで、各部の面積を簡単に計算することができます。また、アプリの中で画像に加工することで、開口部を考慮して計算することも可能です。データがデジタル化されることで関係者間での情報共有をスムーズに行うことができ、クラウドでデータを管理すれば他のデバイスと共有することもできます。

また、面積計算の次の工程として、必要な部材の見積り作業が発生しますが、面積情報と見積情報を一元管理することで、効率的に見積りを算定することができます。このように、面積計算から見積りの作成までをワンストップで完結することができることも、面積計算アプリの大きなメリットであると言えるでしょう。

外壁の面積計算アプリおすすめ5選

1. ピクトルーラー(PictRuler)

撮影した写真から寸法を推定して、見積書と図面を作成するパソコン用のアプリです。

採寸したい建物を撮影して輪郭をトレースすると、自動で面積を算出することができます。

また、あらかじめ単価を入力しておくことにより、CSV形式で見積りデータを出力することができますので、Excel等での見積書作成に便利です。

各機能は無料ダウンロードで体験することが可能です。日本塗装工業会の会員の場合、基本機能(年間30,000円)を購入するだけで、追加機能も無償で利用可能です。

2. かんたん住宅積算

木造の注文住宅に対応可能なビルダー向けのiPadアプリです。

アプリで面積の積算だけでなく、見積りの作成も行うことができるため、営業活動を効率的に行うことができます。また、商談におけるプランの変更にも柔軟に対応することができるため、顧客とのコミュニケーションを円滑に行うことが可能です。

利用開始から3ヶ月間、アプリ利用料が無料となっている点も大きなメリットです。

3.(無料)屋根の面積計算(iphone/Android)

スマートフォン用の無料アプリです。Googleマップの航空写真を利用して、屋根の面積をかんたんに計測することができます。

さらに、計測した屋根面積をもとに、屋根工事の費用をシミュレーションすることもできます。

アプリの利用にあたって個人情報を入力する必要がなく、匿名で屋根のリフォーム費用を算定することが可能である点もメリットと言えるでしょう。

4. 寸法測定アプリ, 面積測定, 面積計算

iPad用の面積積算アプリです。画面をタップしていくだけで、屋内・屋外に関わらず、素早く正確に面積を測定することができます。

また、GPSテクノロジーを使用していることから、土地の区画を正確に測定することも可能です。

無料(アプリ内課金あり)で使用可能です。

5. DroneRoofer:ドローンサービス

ドローンを利用することで、梯子が届かない建物でも手計算と同じ精度の積算が可能です。必要な機体、iPad、飛行許可申請など業務に必要なサポートが全て揃ったパッケージサービスになっています。

また、運用の計画・支援や他社の成功事例の紹介など、課題に合わせて専門のスタッフが業務導入をサポートしてくれます。

料金体系は、初期費用+月額料金になっています。

 外壁の面積計算アプリの選び方

外壁の面積計算アプリを選ぶ際には、デバイスの対応状況や必要な機能だけでなく、コストや追加オプションについても検討する必要があります。予算に見合った価格設定であるか、無料版やオプションについても確認しましょう。

PC・iPad・スマホなど、どのデバイス対応か

外壁の面積計算アプリを選ぶ際には、使用するデバイスに対応しているかを確認することが重要です。PC専用のアプリもあれば、iPadやスマホに対応したものもあります。特に、現場での測定や計算をスムーズに行いたい場合は、スマホやタブレットに対応したアプリが便利です。一方で、オフィスでの積算業務が中心の場合は、PC版を選ぶと作業効率が向上します。

必要な機能はあるか

アプリによって搭載されている機能は異なるため、業務に必要な機能が揃っているかを確認することが大切です。例えば、設計図を読み込んで自動計算する機能、クラウドでのデータ共有機能、見積書作成機能などがあります。作業の流れに合った機能が揃っているアプリを選ぶことで、無駄な手間を省き、よりスムーズに積算作業を進めることができます。

トライアル期間があるか

外壁面積の計算アプリを導入する前に、試用できるかどうかも重要なポイントです。無料トライアル期間があるアプリを選べば、実際に使用して使い勝手を確認した上で導入を決めることができます。特に、有料アプリを導入する場合は、トライアルを活用して機能や操作性が業務に合っているかをチェックすることが推奨されます。

コストや追加オプション、プランを確認

外壁面積の計算アプリを選ぶ際には、コストや追加オプションについても検討する必要があります。予算に見合った価格設定であるか、無料版やオプション機能、外部連携があるアプリなら、将来的な業務拡大にも柔軟に対応できます。

サポート体制があるか

アプリの使用中に問題が発生した際、サポートを受けられるかどうかも選ぶ際のポイントです。特に、業務に直結するツールであるため、迅速なサポート対応が可能なアプリを選ぶことが望ましいです。FAQやヘルプセンターが充実しているか、問い合わせ対応がスムーズかどうかを確認し、安心して利用できるアプリを選びましょう。

外壁面積の計算アプリを活用しよう

外壁面積の積算は、アプリを活用することで、短時間で正確な計算が可能になり、業務の効率化が大幅に向上します。特に、スマホやタブレットに対応したアプリを導入すれば、現場での計測が簡単に行え、リアルタイムでの見積もり作成も可能になります。積算を間違えると利益の損失やコスト増加につながるため、正確な計算が不可欠です。この記事で紹介したアプリを参考に、自分の業務に合ったものを選び、積算作業をよりスムーズに進めていきましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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