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  3. 固定資産税を仕訳する場合の勘定科目を徹底解説
  • 更新日 : 2024年8月8日

固定資産税を仕訳する場合の勘定科目を徹底解説

不動産や償却資産を所有している法人・個人事業主に発生する固定資産税は、事業を行う上で必要になる部分について、全額を経費計上できます。仕訳のときは租税公課(そぜいこうか)の勘定科目で処理するのが一般的です。

当記事では法人・個人事業主が固定資産税を仕訳する場合の処理方法や、固定資産税・租税公課それぞれの概要を解説します。

目次

  • 法人が固定資産税を経費にする場合の勘定科目は?
    • 固定資産税は経費計上(損金算入)が可能
    • 固定資産税の仕訳例
  • 個人事業主の場合はどうする?
    • 自宅を仕事場にしているケースでの経費計上
    • 固定資産税以外で家事按分する租税公課は?
  • そもそも固定資産税とは
    • 固定資産税額の決め方
    • 固定資産税の納期や支払い方法
  • そもそも租税公課とは
  • 固定資産税の勘定科目は租税公課として処理しよう!

法人が固定資産税を経費にする場合の勘定科目は?

法人が固定資産税の金額を記帳および仕訳作業する場合、租税公課という勘定科目で処理を行います。ほかの勘定科目やオリジナルの勘定科目を使うこともできますが、一般的に用いられるのは租税公課です。

以下ではさらに固定資産税の経費計上についての概要や、固定資産税を仕訳するときの考え方・具体例を解説します。

固定資産税は経費計上(損金算入)が可能

「固定資産税はそもそも経費にできるのか?」という疑問ですが、固定資産税は事業用の土地や自動車、建物、器具備品などにかかるものに限り、経費(損金)としての計上が法人税法上で認められています。

固定資産税を忘れずに経費計上すれば、支払う法人税を減らすことが可能です。

単純計算ですが、例えば所得控除や経費分をすべて差し引いた後の課税所得が500万円、法人税率が15.0%(所得800万円以下の中小法人)、固定資産税が10万円と仮定すると、計上の有無で納税額に1万5,000円の差が生まれます(税額控除は考慮なし)。

固定資産税の仕訳例

租税公課を使って固定資産税を仕訳するケースは、おおまかに「固定資産税を支払った日に行う仕訳」と「賦課決定日(支払う固定資産税の金額が確定した日)に行う仕訳」の2パターンに分かれます。

とはいえ、一般的な仕訳作業の内容と大きくは変わりません。以下では固定資産税が10万円かつ租税公課の勘定科目で仕訳をした場合の仕訳例をみていきます。

固定資産税を支払った日に仕訳する場合

固定資産税を支払った日に仕訳を行う場合は、固定資産額の賦課日における仕訳は行いません。支払った日にのみ対応して仕訳します。固定資産税は原則として年4回に分けて納付を行うため、金額を間違えないように計上しましょう。

<固定資産税の1/4を現金で支払った日の仕訳>

借方
貸方
租税公課
25,000円
現金
25,000円

固定資産税の納付は、一括納付も選べます。その場合は一括で支払った日に、一括分の金額を計上します。

<固定資産税を現金一括で支払った日の仕訳>

借方
貸方
租税公課
100,000円
現金
100,000円

賦課決定日に仕訳する場合

賦課決定日に仕訳を行う場合、まず固定資産税の金額が確定した日に、未払金としてその金額を貸方に計上します。「まだ払っていないお金が発生=負債(未払金)が増加」という処理です。

<固定資産税の金額が確定した日の仕訳>

借方
貸方
租税公課
100,000円
未払金
100,000円

借方に租税公課、貸方に未払金を計上した後は固定資産税を実際に支払った日に、支払い金額に応じて「未払金を借方計上=負債(未払金)の減少」という処理を進めていきます。

<固定資産税の1/4を現金で支払った日の仕訳>

借方
貸方
未払金
25,000円
現金
25,000円

個人事業主の場合はどうする?

個人事業主(フリーランス)の場合は所得税法上にて、固定資産税を必要経費として収入から差し引くことが認められています。

所得税法上と法人税法上での言葉の違いはありますが、要は個人事業主も事業用の固定資産にかかる固定資産税をすべて経費にできます。節税したい個人事業主は計上漏れがないようにしましょう。

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自宅を仕事場にしているケースでの経費計上

個人事業主のよくあるケースで注意したいのは、自宅を仕事場として使っているときです。この場合、固定資産税を必要経費とするためには、自宅の中で「業務使用の範囲(事業割合)」と「プライベートの範囲」に分け、業務使用の範囲のみにかかる固定資産税を算出しなければなりません。これを家事按分といいます。

自宅にかかる固定資産税を家事按分するには、「自宅の床面積のうち仕事で使っている面積」から求める方法と、「自宅で仕事に費やしている時間や日数」から求める方法があります。どちらにおいても合理的な基準に基づいての計算が必要です。

もし自宅以外の建物を所有していて、その建物を仕事とプライベートの共用で使っている場合も自宅と同じ扱いになります。その建物について家事按分を行った後、事業にかかわる部分についてのみ、固定資産税の金額分を経費として計上可能です。

なお、家事按分については法人の場合も同様です。事業用とそれ以外の目的を共有している不動産を所有しているときは、家事按分をしてから固定資産税を経費計上する必要があります。

固定資産税以外で家事按分する租税公課は?

固定資産税のほかに、家事按分してから経費として計上できる租税公課が自動車税です。仕事とプライベート兼用の自動車を持っている場合、使用時間や使用回数、走行距離のどれかを基準にした合理的な計算をもとに算出した金額を経費計上できます。

また、固定資産税がかかる不動産が都市計画税の対象になっている場合は、その都市計画税も家事按分した後に経費計上が可能です。

なお、租税公課ではないものの、自動車保険料も自動車税と同じように、事業として使っている部分に関して経費にできます。

そもそも固定資産税とは

そもそも固定資産税とは、ある年の1月1日時点で所有している固定資産の価格に応じ、法人・個人に問わず課せられる税金のことです。所得税や法人税などの国税と違い、住民税や個人事業税と同じように、各市町村区が徴収する地方税(市町村税)に該当します(東京都23区については特例で都が徴収)。

固定資産税は「不動産(土地や家屋)にかかるもの」と、「事業を営んでいる者がその事業を行うために所有している償却資産」にかかるものに分かれます。償却資産に対する固定資産税は便宜上、償却資産税と呼ばれるのが一般的です。

償却資産にはパソコン本体や工場の機械設備、建物の電気設備、船舶などが当てはまります(小額の減価償却資産の特例や一定の条件に当てはまる場合は除く)。

所有している土地や家屋などの不動産の情報については、各市町村区が管理している固定資産課税台帳にて所有者や評価額(不動産の価格)などが記録されています。そのため、不動産にかかる固定資産税関係で、あらためて申告する必要はありません。

一方、償却資産はパソコンや工場の設備機械、電気設備などは、固定資産課税台帳に記載がない(登記していない)固定資産です。もし償却資産を持っている場合は、こちらから「償却資産申告書」を提出し、償却資産課税台帳に登録する必要があります。期限はその年の1月31日まです。所定の役所や税事務所に提出します。

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固定資産税額の決め方

各都道府県の市町村区によって税率は微妙に変わりますが、原則として固定資産税額は土地、家屋、償却資産ごとに次の計算式で計算します。

  • 土地:土地の面積や路線価、土地の区分などに基づいて算出した課税評価額×税率1.4%
  • 家屋:家屋の評価点や床面積などに基づいて算出した課税評価額×税率1.4%
  • 償却資産:取得価額や耐用年数などに基づいて算出した課税標準額×1.4%

もし土地と家屋がある場所の住所が都市計画税の対象区域の場合は、その土地と家屋に対して別途で都市計画税が課せられます。

なお、固定資産税や都市計画税については減免措置が適用できる可能性もあるため、各市町村区や東京都の公式ホームページを確認してみてください。

固定資産税の計算については、以下の記事でわかりやすく解説しています。

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固定資産税の納期や支払い方法

固定資産税(都市計画税)の納付は、原則として年4回に分けて行います。おおまかな目安は次のとおりです。

  • 第1期:6月
  • 第2期:9月
  • 第3期:12月
  • 第4期:2月

市町村区によっては納付時期が「5月・7月・9月・12月」だったり、「4月・7月・12月・2月」だったりします。わからない場合は市町村区の公式ホームページを確認しましょう。

希望すれば1年分を一括で納付することも可能です。

納税通知書は4~6月付近に送られてきます。金融機関や税事務所の窓口、口座振替、クレジットカード支払いなど市町村区によってさまざまな方法があるので、支払いやすい方法を選択して納付を行いましょう。

固定資産税の支払いについては、以下の記事でわかりやすく解説しています。

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家や土地などの資産を所有している人にかけられる固定資産税。ここでは固定資産税の計算方法を土地、家屋など、具体例を挙げて、実際の課税額がいくらになるのかを解説します。

そもそも租税公課とは

そもそも租税公課とは、租税(そぜい)と公課(こうか)という2つの公的な負担金を合わせた勘定科目のことです。租税と公課の概要は次のとおりです。

  • 租税:国に支払う国税や地方公共団体に支払う地方税などの税金のこと
  • 公課:国や地方公共団体に支払う手数料や罰金、会費など税金以外の負担金のこと

固定資産税は租税に該当します。

法人・個人事業主が知っておきたいのは、先述の固定資産税や自動車税、都市計画税以外の租税公課も、事業用にかかるものであればすべて経費計上できる点です。具体的には次の租税公課を経費にできます。

  • 印刷税
  • 印紙税
  • 法人事業税
  • 個人事業税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税

など

逆に租税公課の中にも経費計上できない支出があるため、間違った会計処理にならないように注意しましょう。

租税公課については、以下の記事でわかりやすく解説しています。

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租税公課とは何?必要経費で処理できる税金と注意点をわかりやすく解説!
「租税公課」とは国や地方に納める税金(租税)と公共団体へ納める会費や罰金など(公課)を合わせた名前です。租税公課には、確定申告の際に経費算入が認められるものと、経費とは認められないものがあり、この経費算入が可能か否かということは直接損益に影響する大切な事柄です。

固定資産税の勘定科目は租税公課として処理しよう!

固定資産税の勘定科目には租税公課を用います。仕訳するときには支払日に発生した支出に応じて計上するか、一旦発生日に負債として未払金を使って計上する2つの方法があります。どちらかの方法を選んでください。

固定資産税は事業用にかかわった部分について経費にできます。節税する意味でも家事按分をして正しく処理しましょう。

【参考】

  • 〔租税公課〕|国税庁
  • No.2215 固定資産税、登録免許税又は不動産取得税を支払った場合|国税庁
  • No.5300 損金の額に算入される租税公課等の範囲と損金算入時期|国税庁
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よくある質問

固定資産税を仕訳する場合の勘定科目は?

固定資産税は租税公課として仕訳します。租税公課には事業税や登録免許税などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

個人事業主は固定資産税を経費にできる?

事業用の固定資産や事業にかかわる部分として家事按分する部分については経費にできます。詳しくはこちらをご覧ください。

そもそも固定資産税とは?

1月1日時点で固定資産を所有する人に発生する税金で、固定資産税課税台帳に登録されている人が納税の義務を負います。詳しくはこちらをご覧ください。


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