- 更新日 : 2024年9月26日
膨大な消し込み作業を効率化!エクセルやシステムの導入で自動化を検討しよう
経理業務において、消し込み作業は重要な業務のひとつです。しかし、毎月大量に発生するこの作業は、手作業で行うと非常に時間がかかり、ミスも発生しやすくなります。
とくに、企業規模が大きくなるほど取引数が増加し、対応が追いつかなくなることも少なくありません。そのため、消し込み作業の担当者の中には、効率化の方法を探しているという方もいるしょう。
この記事では、消し込み作業の概要から、よくある課題、効率化の方法について詳しく解説します。
目次
毎月大量に発生する消し込み作業
消し込み作業とは、企業が取引先からの入金や支払いを、請求書や債権の明細と照合し、誤りがなければ売掛金や買掛金を消し込んでいく業務を指します。毎月大量の取引を行う企業にとって、この消し込み作業は欠かせない業務です。
消し込み作業の流れ
消し込み作業には取引先からの入金を消し込む「入金消込(にゅうきんけしこみ)」と取引先への支払いを消し込む「支払消込(しはらいけしこみ)」の2種類があります。それぞれの消し込み作業の流れを見ていきましょう。
入金消込の流れ
入金消込とは、取引先への請求額と入金額を確認し、問題なく振り込まれていれば、売掛金を消していく作業です。
個々の取引において、商品の引き渡しやサービスの提供が完了された際、帳簿にて売掛金が計上されます。その後、支払期日がくると取引先から入金が行われます。
経理担当者はこの入金額と、請求額を照合し、一致していれば売掛金を消し込んで完了です。これにより、未回収の売掛金や重複入金の確認などが明らかになり、正しい財務諸表を作成できるでしょう。
支払消込の流れ
支払消込は、企業が取引先に対して行った支払いと支払金額を確認し、誤りがなければ買掛金を消し込む作業です。
取引が完了した際、帳簿には買掛金が計上されます。そして、企業は支払期日までに取引先に対して請求された金額を支払います。
支払いが終わったら、支払額と請求額に誤りがないか照合し、問題なければ買掛金を消し込んで完了です。これにより、未払いの債務や過剰支払いの防止などが更新され、正しい財務諸表を作成できます。
消し込み作業でよくある課題
消し込み作業自体は、単純なデータ処理業務です。しかし、その量と複雑さが増すと担当者には大きな負担がかかり、決して簡単な業務とは言えないでしょう。
ここでは、消し込み作業でよくある課題を3つ紹介します。
手作業によるミスが発生しやすい
消し込み作業を手作業で行う場合、ミスが発生しやすいという問題があります。取引が多くなるほど、確認すべきデータの量が膨大になり、それに比例して人的ミスのリスクが高まります。
具体的には、数字の入力ミスや、取引先の名義を誤って認識してしまう事例があげられるでしょう。100,000円の入金を1,000,000円と入力してしまうケースや、複数の取引先の振込名義が似ている場合、別の取引先の入金を誤って消し込んでしまうことも珍しくありません。
こうしたミスは企業の財務管理に悪影響を与えるため、エクセルや専用システムの導入などの対策が求められます。
業務が属人化しやすい
消し込み作業が手作業で行われている場合、業務が属人化しやすいという課題があります。属人化とは、特定の業務が特定の担当者に依存してしまい、その担当者以外では業務の遂行が難しくなる状況を指します。
消し込み作業は、取引先ごとの入金や支払いに関する知識や、正確に業務をこなすことが求められるため、自然と特定の担当者に業務が集中することが多くなるのです。消し込み作業が属人化すると、担当者が休暇や退職などで不在になった際に、業務が滞るリスクも高まるため、なんらかの対策が必要となるでしょう。
二重請求のリスクがある
消し込み作業を手作業で行う場合、二重請求が発生しやすくなります。
具体的には、取引先からの入金を見落とすことで、取引先に対して支払いを催促してしまうケースがあげられます。
こういったミスは、企業の会計情報に悪影響を与えるだけでなく、取引先との信頼関係を損なう恐れもあるでしょう。そのため、自動化や効率化によって未然にミスを防ぐ工夫が必要です。
消し込み作業でミスが発生しやすいケース
手作業による処理のミスを、担当者の意識改善だけで対策するのは現実的ではありません。一方で、適切な対策を行うためには、どういったケースで消し込み作業のミスが発生するのか把握しておく必要があるでしょう。
ここでは消し込み作業のミスが発生しやすい事例について紹介します。
入金額が請求金額と異なる
消し込み作業において、入金額が請求金額と異なる場合、正確な消し込みが難しくなります。
たとえば、取引先が請求書の金額を誤解して異なる金額を支払ったり、手数料が差し引かれた状態で入金が行われたりするケースなどが考えられます。このような状況では、入金額と請求金額が一致しないため、その差額をどのように処理するかが問題です。
手作業での消し込みでは、こうした差額の原因を一つ一つ確認した上で、適切な処理を行う必要があります。
入金予定日に入金されない
消し込み作業では、取引先からの入金が入金予定日に行われないケースにも時々直面します。本来、取引先は請求書に記載された支払期限にもとづき、指定された日に入金されますが、実際にはさまざまな理由で入金が遅れることがあります。
たとえば、取引先の資金繰りが厳しい場合や、手続き上の遅延、場合によっては単純な支払い忘れによるものです。また、入金予定日に入金がない場合、消し込み作業は一時的に保留されることが多く、対応が後回しになることがあります。
これにより、未消込の取引が増え、財務管理も煩雑化してしまうでしょう。
入金方法が異なる
取引において、企業は複数の取引先に対して請求を行うケースもあるでしょう。この時、各取引先で異なる入金方法が採用されていることも考えられます。
たとえば、振込ではなく小切手やクレジットカードなどで支払いが行われる場合もあります。このような場合、消し込み担当者は各入金がどの請求に対しての支払いなのかを確認しなければいけません。
こういった手作業が増えることで、消し込み作業の時間が長引き、正確な会計処理も難しくなるでしょう。
請求名義と振込名義が違う
消し込み作業では、請求書に記載された名義と実際に振り込まれた名義が異なるケースもあります。
たとえば、取引先が親会社や関連会社の名義で支払いを行ったり、部署ごとに異なる名義で振込を行ったりする場合があります。さらに、取引先が複数の口座を持っている場合や、個人名義で振り込まれる場合なども考えられるでしょう。
これらのケースでは、振込名義だけではどの請求書に対する入金かを特定する必要があり、誤った消し込みが行われるリスクがあります。
繰越請求がある
消し込み作業において繰越請求が発生する場合、会計処理が複雑化しやすくなります。
たとえば、取引先が一部の請求書を支払わずに残した場合、その未払い分は次回以降の請求に繰り越されます。このようなケースでは、新たに発生した請求分と過去の未払い分がひとつの請求書にまとめられることもあり、どの入金がどの請求に対するものなのかを特定しなければいけません。
この際、繰り越された金額を見落としたり、適切な処理が行われなければ、未払い分が残ってしまったり、過剰に消し込みが行われるリスクがあるでしょう。
消し込みをエクセルで行う方法
消し込み作業を効率的に行うために、エクセルを活用する方法は非常に有用です。消し込み作業をエクセルで効率化する方法として以下の3つがあげられます。
- 無料で配布されているテンプレートを活用する
- マクロを組んで自動化する
- 関数を組んで自動化する
このように、エクセルの基本的な機能やマクロを活用することで、手作業の負担を軽減し、正確な消し込みが可能になります。エクセルを使った消し込み作業は、適切な設定と関数の活用によって、手作業のリスクを減らし、業務の効率化を実現できます。
一方で、エクセルで消し込み作業を行う場合、マクロや関数といった知識が必要になったり、業務内容が複雑になったりすることで、エクセルの管理自体が属人化してしまう恐れがあるでしょう。特定の担当者へ負担を集中させないためにも、ノウハウや運用方法の共有が大切です。
また、取引量が増えるとエクセルだけでは対応しきれない場合もあるため、必要に応じて専用の債権管理システムの導入を検討することも重要です。
もし、エクセルで消し込み作業を行おうと考えている方は、以下のリンクより無料テンプレートをダウンロードしましょう。
債権管理システムで消し込みを行うメリット
ツールを用いた消し込み作業の自動化・効率化では、エクセルだけでなく債権管理システムの導入もおすすめです。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
入金データを自動取得できる
債権管理システムを導入すれば、銀行のAPI(Application Programming Interface)やデータ連携機能を活用して、銀行口座から入金データをリアルタイムで自動取得できます。
通常の方法では、取引先からの入金データをすべて手作業で入力する必要があります。しかし、この方法では時間がかかる上、入力ミスが発生するリスクもあるでしょう。
債権管理システムによって、入金データを自動取得できるようになると、手動でのデータ入力や確認作業を大幅に削減し、正確で迅速な消し込みが可能になります。
仕訳データを会計システムへ自動連携できる
消し込み作業を効率化するためのもうひとつの重要な機能が、仕訳データを会計システムへ自動連携できる機能です。
通常、消し込み作業が完了すると、その結果をもとにして売掛金や買掛金に関する仕訳データを会計システムに入力しなければなりません。手作業でこのプロセスを行う場合、ミスが発生しやすく、また大量のデータを処理する際には非常に時間がかかります。
債権管理システムによって、消し込み作業と会計処理が自動で連携されるようになると、業務の正確性を保ったまま効率化が実現するでしょう。
エクセルや債権管理システムを利用して消し込み作業を効率化しよう
消し込み作業は重要な経理業務ですが、手作業に頼るとミスが発生しやすく、業務の属人化や効率低下を招くリスクがあります。エクセルや債権管理システムを活用することで、こうした課題を解消し、正確性を保ったまま業務の効率化を実現できます。
マネーフォワードではエクセルの無料テンプレートを配布しているため、エクセルでの消し込み作業効率化を検討している方は、ぜひ導入してみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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