• 更新日 : 2026年1月30日

法人住民税とは?計算方法や納付時期、納付方法を解説

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法人住民税とは、事業所のある自治体に納める地方税です。個人の住民税と同じく、都道府県民税と市町村民税に分かれています。計算方法やほかの税金との違い、納付時期についてまとめました。また、実際にどの程度の税額になるのか、具体的なケースで説明します。

法人住民税とは

法人住民税とは、法人が事業所のある自治体に納める地方税です。都道府県民税と市町村民税があり、それぞれ法人が計算して納める必要があります。

法人・個人は、居住している自治体の公的サービスを利用します。住民税は、自治体のサービスを利用することに対して納付する税金です。つまり、正しく税額を計算して法人住民税を納付することで、自治体サービスに対して正当な対価を支払っていることになるのです。

参考:総務省 法人住民税

法人住民税の計算

法人住民税の計算方法を、東京23区に事務所(1つのみ)がある場合の例を通して紹介します。自治体によっては基本の税率と異なることがあるため、事業所のある自治体に確認してから計算しましょう。

また、複数の地域に事業所がある場合は、複数の自治体に納税することになります。本社か支社・営業所によっても税率や税額が異なることもあるため、注意が必要です。

法人税割

法人住民税は、法人税割と均等割の2つから成り立ちます。両方の税を別々に計算し、合算した額が法人住民税額です。

法人税割は、都道府県の税額と市町村の税額が異なります。以下の税率で計算しましょう。

  • 東京23区の場合:法人税額×7.0%
  • 東京都23区以外の場合:法人税額×1.0%(都道府県の法人税割)、法人税額×6.0%(市町村の法人税割)

法人税額が500万円であれば、法人住民税の法人税割(東京23区の場合)は35万円と計算できます。また東京都武蔵野市など、23区以外に納める場合は、東京都に対して5万円、武蔵野市に対して30万円の法人税割を納めることになります。

均等割

法人税割は法人税額によって税額が決まりますが、均等割は資本金等の額と従業員数で税額が一律に決まります。

23区内のみに事業所があり、なおかつ事業所が1つ、資本金額が1億円、従業員数が30人であれば均等割は18万円です。

法人区分 主たる事業所 従たる事業所
公益法人、公共法人など 70,000円 50,000円
上記以外の
法人
資本金等 1,000万円以下 70,000円
140,000円
50,000円
120,000円
1,000万円超1億円以下 180,000円
200,000円
130,000円
150,000円
1億円超10億円以下 290,000円
530,000円
160,000円
400,000円
10億円超50億円以下 950,000円
2,290,000円
410,000円
1,750,000円
50億円超 1,210,000円
3,800,000円
410,000円
3,000,000円

※金額の上段:従業員数が50人以下、金額の下段:従業員数が50人超

23区と都内市町村のそれぞれに事業所がある場合、あるいは都内市町村のみに事業所がある場合は、別の基準があるため、お住まいの自治体で確認してください。また、都内に事業所があり、別の都道府県にも事業所がある場合も、基準が異なります。

参考:東京都主税局「均等割額の計算に関する明細書(第6号様式別表4の3)記載の手引」

法人住民税と法人税・法人事業税の違い

法人が納める税金には、いくつか種類があります。

法人住民税は、法人が地域の一構成員であることに対して支払う地方税です。東京23区を除き、都道府県と市町村に対して納付します。一方、法人事業税は事業に対して納める都道府県税です。

また、法人税は国税です。個人の所得税に相当し、事業による所得に対して納めます。

法人住民税の納付時期

法人住民税は、事業年度終了の日から2ヶ月以内に納付します。法人自身が計算して自治体に申告・納付する必要があるため、早めに準備しておきましょう。

都道府県民税は道府県税事務所、市町村民税は市町村役場で納付します。東京23区内に事業所がある場合は、都道府県民税と市町村民税に分けず、まとめて都税事務所に提出します。

滞納すると自治体から督促状が届く点に注意しましょう。督促状を受け取っても納税しない場合は、追徴課税が発生するだけでなく、事業所の財産等が差し押さえられることもあります。

法人住民税の納付方法

法人住民税の代表的な納付方法にあげられるのが、市役所等の窓口での現金払い、金融機関窓口での支払い、eLTAX電子納税です。窓口での支払いは、市役所あるいは対応している金融機関などの窓口に直接出向いて行います。

eLTAX電子納税は、電子申告を行った場合に選択できる方法です。申告情報から引き継がれたデータにより納税します。インターネットバンキングからの支払い、クレジットカードからの支払いなど、窓口以外の納付方法を選択できるのがメリットです。

なお、対応している納付方法や納付を受け付けている金融機関は、自治体によって異なります。納付前に、納付方法の詳細を確認されることをおすすめします。

法人住民税の計算や申告を効率化する方法

法人住民税の計算は、複数の都道府県に事務所や事業所を有する事業者ほど複雑になります。

法人住民税は、均等割と法人税割から成り、複数の都道府県に事業所等がある場合は、法人税割は分割して計算しなければならないためです。計算ミスも生じやすくなるため、地方税の申告書を作成できる会計ソフトを利用すると便利です。

税務申告書作成のプロである税理士に作成や申告を依頼する方法もあります。税理士に依頼することで適切な申告書を作成してもらえるだけでなく、作成の効率化にもつながります。

また、中小企業であれば、eLTAXの利用も検討してみるとよいでしょう。法人住民税などの地方税のeLTAXを利用した申告は大企業では義務化されていますが、中小企業は任意です。電子申告システムのため、中小企業でもeLTAXを利用することで、申告・納付の事務的負担を軽減できます。

eLTAXの利用にあたっては、利用者IDの取得や電子証明書の取得(税理士に作成・送信を代行してもらう場合は不要)などが必要です。

事業にかかる税金を正しく納付しよう

法人住民税や法人事業税などの税金を正しく納付することで、追徴課税などのペナルティを回避できます。正しく計算して正しい期間内に納付するようにしましょう。

また、万が一滞納したときは、迅速に対応することが大切です。督促状を受け取ったときはすぐに納付するか、税事務所などで相談しましょう。

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