- 更新日 : 2025年12月11日
口座振替依頼書とは?書き方・記入例や本人以外が提出する方法も解説
口座振替依頼書は、指定した口座から自動的に料金を引き落とすことを金融機関に依頼する重要な書類です。この書類は、給与振込や取引先への支払い、公共料金の支払いなど、さまざまな場面で活用されます。本記事では、口座振替依頼書の書き方や提出方法について詳しく説明していきます。
目次
口座振替依頼書とは?
口座振替依頼書とは、企業が定期的な支払いや取引を効率的に処理するために使用する書類で、銀行口座からの自動引き落としを依頼するためのものです。この書類は、経理担当者が給与の振込、取引先への支払い、公共料金の支払いを行う際に活用されます。
振込依頼書との違いは、振込依頼書は都度ごとに支払いの指示を行うのに対し、口座振替依頼書は定期的・継続的な支払いを自動化できるという点です。そのため、経理業務を効率化するうえで口座振替依頼書は欠かせない存在となっています。
注意点として、口座振替の手続きには時間がかかる場合があるため、余裕を持って準備することが重要です。また、引き落とし口座の残高を常に管理する必要があり、口座の変更や解約には追加の手続きが発生することがあるため、計画的な対応が求められます。
これらに留意し、口座振替依頼書を活用した円滑な経理業務の実現を目指しましょう。
口座振替依頼書はどこでもらえる?
口座振替依頼書は、取引銀行の窓口やオンラインで入手できます。金融機関によって入手方法は異なりますが、主に以下の方法があります。
- 取引銀行の窓口:最も一般的な入手方法で、直接、金融機関に赴いて依頼書を受け取れます。
- ネットバンキング:多くの金融機関で専用フォームをダウンロード可能です。
- ゆうちょ銀行:公式ウェブサイトで口座振替依頼書の入手方法を確認できます。記号番号方式の独自の書式があります。
- 都市銀行:法人向けネットバンキングで専用フォームを簡単にダウンロードできます。オンライン手続きが進んでいます。
- 地方銀行:依然として紙媒体が主流で、窓口での受け取りが一般的です。
企業の経理担当者は、自社の取引金融機関の最新のサービス状況を確認し、最も効率的な入手方法を選択することが重要です。
口座振替依頼書の書き方・記入例は?
口座振替依頼書の記入には細心の注意が必要です。記入時の留意すべき点として、口座名義人、口座番号などの必要事項を正確に記入することが挙げられます。特に、複数口座を処理する場合は、効率的かつ正確な記入が求められます。
よくある記入ミスとしては、口座番号の誤りや印鑑相違があります。これらを防ぐためには、記入後のダブルチェックや、銀行印の確認を徹底することが重要です。
ゆうちょ銀行の場合
ゆうちょ銀行の口座振替依頼書には、他の金融機関とは異なる独自の特徴があります。特に注意すべきポイントは、口座番号の記入方法です。
- 記号は、通帳の表紙または1ページ目に記載された5桁の数字を右詰めで正確に記入します。
- 番号は、通帳に記載された数字が8桁になるよう、必要に応じて先頭に「0」を付けて右詰めで記入します。
- 「記号番号」の形式で記入する際は、通帳やキャッシュカードで確認した記号と番号の間にハイフン(-)を入れ、枠内に正確に記入します。
- 振替先の収納機関コードは、請求元から指定された5桁の数字を間違いのないように記入します。

出典:郵便局 預貯金口座振替依頼書・自動払込利用申込書の記載例
- 通帳やキャッシュカードで事前に正確な情報を確認します。
- 法人の場合は、役職名や代表者名も併せて記入します。
- 口座名義人のフリガナはカタカナで記入します。
- 届出印は鮮明に押印し、かすれや二重押しに注意します。
- 記号と番号の誤記や桁数の間違い:記入後に通帳と照合し、別の担当者によるダブルチェックを行います。
- 印鑑の不鮮明や相違:押印前に届出印を確認し、試し押しをして鮮明に押せることを確認します。
- 役職名や代表者名の未記入:チェックリストを作成し、記入項目を順番に確認します。
- 収納機関コードの誤記:請求元から受け取った通知書と照合し、コードを確認します。
ゆうちょ銀行以外の場合
ゆうちょ銀行以外の金融機関の口座振替依頼書には、共通の記入項目があります。正確な記入のため、以下のポイントを押さえましょう。
- 金融機関名と支店名は、統廃合による変更も考慮し、省略せずに正確に記入します。
- 預金種目は、普通預金(総合口座)または当座預金のいずれかを必ず選択します。
- 口座番号は通帳やキャッシュカードで確認し、右詰めで正確に記入します。
- 口座名義人は、法人の場合は正式名称を記入します。(画像のように、四谷株式会社の場合、「ヨツヤ(カ」と記入できます。)
- 支店番号と口座番号は順序通りに記入します。
- 法人口座の場合は、肩書きと代表者名まで省略せずに記入します。
- 銀行印は代表印ではなく、口座開設時に届け出た銀行印を使用します。

- 通帳やキャッシュカードで最新の口座情報を確認します。
- 複写式の用紙は1枚目のみ記入しますが、届出印はすべての用紙に押印します。
- 訂正がある場合は、二重線を引き、届出印で訂正します。
- 印鑑レス口座の場合は、届出サインを正確に記入します。
記入例や詳細な記入方法は、各金融機関の窓口やウェブサイトで確認できます。
口座振替依頼書でよくある失敗
口座振替依頼書で何かしらの不備があった場合、手続きを進めることができません。口座振替依頼書でよくあるミスとして以下があげられます。
- 口座情報の記載ミス
- 押印の不備
- 訂正印漏れ・訂正方法の誤り
口座振替依頼書の記載内容を誤った場合に、修正液や修正テープを使用するのではなく、訂正がある個所に二重線を引き、押印かサインを記入する必要があります。
これらのよくある失敗を事前に理解したうえで、口座振替依頼書の手続きをスムーズに進めましょう。
口座振替依頼書はどこに提出する?
口座振替依頼書は、引き落としに利用する金融機関の窓口に提出します。提出の際は複写式の書類のすべてを提出し、確認後にお客様控えが返却される流れです。
複数の振替依頼書を提出する際には社内でのダブルチェック体制を確立し、特に届出印の確認を徹底する必要があります。また、金融機関によって提出方法や受付可能な支店が異なる場合があるため、事前確認が重要です。
直接銀行に行く必要はある?
基本的には窓口での提出が原則ですが、取引状況に応じて複数の提出方法があります。
大口取引や新規取引の場合は、届出印の照合など窓口での手続きが必要です。一方、既存取引先の場合は、取引先の支店や口座振替センターへの郵送での対応もできます。ただし、郵送の場合は手続き完了まで2週間から1ヶ月程度かかる場合があるため注意しましょう。また、一部の金融機関でネットバンキングを通じたオンライン手続きも可能になってきています。
支店が違う場合も提出できる?
同一金融機関内であれば、口座開設店以外の支店でも受付が可能です。ただし、複数支店と取引がある場合は、事前に金融機関の担当者と相談し、支店間での取次サービスの有無を確認する必要があります。また、一括処理の可否についても確認が重要です。
特に多数の支店と取引がある場合は、法人担当者と十分に相談し、最も効率的な提出方法を事前に検討しましょう。
本人以外も口座振替依頼書を提出できる?
口座振替依頼書は本人以外でも提出が可能です。特に法人の場合は、経理や総務担当者による代理提出が一般的な手続きとなっています。代理提出の際は、まず社内での承認手続きを経る必要があり、稟議書の作成と承認を得ることが重要です。
代理提出に必要な書類として、代表印を押印した委任状、口座振替依頼書(必要事項を記入し、届出印を押印したもの)、そして代理人の本人確認書類が必要です。委任状には委任者と受任者の関係を明確に記載し、金融機関によっては委任者本人への電話確認が行われる場合もあります。
複数口座の代理提出を行う場合は、それぞれの口座の届出印を確認し、必要書類を漏れなく準備することが重要です。また、スムーズな手続きのために、事前に金融機関の担当者へ連絡を入れ、代理人が提出することを伝えておきましょう。
ただし、新規取引や大口の取引、重要な変更が含まれる手続きの場合は、より厳格な本人確認が求められ、正式な委任状が必要です。銀行やゆうちょ銀行では、本人確認のために届出印の確認や代理人の本人確認書類を求めるほか、委任者本人に電話で委任内容を確認する場合もあります。また、金融機関ごとに提出ルールが異なる場合もあるため、オンラインや郵送での対応可否も含めて、事前に担当の金融機関に確認することをお勧めします。
参考:ゆうちょ銀行 本人確認書類一覧、ゆうちょ銀行 委任状について
経理担当者のための口座振替依頼書実務チェックリスト
ここまで説明した口座振替依頼書の実務対応について、経理担当者が確認すべき事項をチェックリスト形式でまとめました。企業経理特有の注意点を踏まえた実務チェックリストとして活用ください。
- 振替開始希望日から逆算して余裕を持ったスケジュール設定を行う
- 金融機関ごとの提出方法(窓口・郵送・オンライン)を事前に確認する
- 必要書類の種類と準備に必要な期間を確認する
- 複数口座がある場合は、一括処理の可否を金融機関に確認する
- 口座情報(名義人、支店名、口座番号)を正確に記入する
- 届出印の押印漏れがないか確認する(シャチハタは不可)
- 代理提出の場合は、委任状を準備する
- 代理人の本人確認書類を用意する
- 複写式の書類の場合、複写漏れがないか確認する
- 支店間の取次サービスが利用可能か確認する
- オンライン提出が可能な場合の具体的な手続きを確認する
- 社内承認プロセスを並行して進められるよう計画を立てる
- 書類のダブルチェック体制を確立する
- 不明点は金融機関担当者に事前相談する
このチェックリストを活用し、不明点がある場合は必ず金融機関の担当者に確認を取り、正確な手続きを心がけてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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