• 更新日 : 2026年1月30日

減価償却の開始時期とは?いつから始めるのか計算方法まで解説!

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減価償却に関する計算や開始時期などは複雑な部分が多く、「理解しづらい」と感じる経理担当者や経営者の方も多いのではないでしょうか。しかし、減価償却費は正確に処理をしないと計算上の利益が増加し、本来よりも多くの法人税を支払うことになるなど、大きな影響を及ぼしかねません。

そこで当記事では、減価償却方法についての基礎知識や開始時期、計算方法などについて解説します。

減価償却はいつから開始すれば良い?

減価償却資産は税務上では「耐用年数表」にある、資産の種類ごとに設定された年数で減価償却されます。

資産を購入後すぐに減価償却が開始すると認識しがちですが、正しくは使用を始めた時からの開始です。「事業の用に供した日」ともいいます。

事業運営に必要な設備や備品などは、購入と同時に償却開始することも多いでしょう。しかし、機械設備やテナントなどは使用開始までに工事や設定、調整などを必要とすることも多く、その場合は実際の稼働開始日が始点となります。

そもそも減価償却の対象って何?

減価償却費とは、購入した固定資産の取得原価を使用できる期間に渡り費用計上する際に使う勘定科目です。

減価償却できる固定資産は「減価償却資産」です。対象となる条件は次のいずれにも該当する場合のみとなります。

  1. 業務で使用する資産
  2. 経年劣化する資産

そのうち、実体のあるものを「有形固定資産」、実体のないものを「無形固定資産」といいます。有形固定資産、無形固定資産の例は、次のとおりです。

減価償却できる有形固定資産の例

  • 建物
  • 構築物
  • 機械設備
  • 工具
  • パソコン
  • 複合機
  • 車両

減価償却できる無形固定資産の例

  • ソフトウェア
  • 営業権
  • 特許権
  • 商標権
  • 意匠権
  • 実用新案権

有形固定資産は、会社が事業に用いる資産のうち「実際に目に見えるもの」とみなせば、分かりやすいかもしれません。一方、無形固定資産は実体を持ちません。よって、「実際には目に見えない権利アイデア」として理解しましょう。

減価償却の計算方法

減価償却の主な計算方法に「定額法」と「定率法」があります。法人税法においては、「定率法」を用いるのが一般的です。

しかし、会計上は法人税法で定める以外の計算方法を選択しても問題はありません。もし「定額法」で計算する場合は、届出が必要となるので注意しましょう。

ただし、「建物に関しては定額法のほうがよい」といった、資産の内訳によっては計算方法が決まっている場合があります。

「定率法」の計算方法

資産の価値は時間が経てばその分低下します。定率法とは、残りの価値から一定の割合で減価償却する方法です。償却を開始した年がもっとも多く、翌年からは減少していきます

【定率法の計算式】

減価償却費 =未償却残高(購入年度は取得価額)×定率法償却率

【定率法で計算する主な資産】

  • 機械及び装置
  • 船舶
  • 航空機
  • 車両運搬具
  • 工具器具備品

「定額法」の計算方法

定額法はその名の通り、一定額を毎年計上する方法です。その額は基本的に毎年同額となります。ただし、期の途中で減価償却資産を購入した場合は、月割りでの計算となるため認識しておきましょう。

【定額法の計算式】

減価償却費 = 取得価額 × 定額法の償却率

【定額法で計算する主な資産】

  • 建物
  • 建物附属設備及び構築物
  • 無形固定資産及び生物

償却率はどちらの方法も「耐用年数」によって定められています。資産を取得した年によっても率が変わるので、事前に確認しておきましょう。

参考:減価償却資産の償却率表(国税庁HP)

「生産高比例法」の計算方法

生産高比例法も、考え方自体は定額法や定率法と同様で、計算式が異なります。生産高比例法は使用した分に比例する形で償却する方式です。総使用量に対する当期の使用量と、総使用量を消費した時の残存価値が分かれば減価償却費を算出できます。

【生産高比例法の計算式】

減価償却費=(取得原価-残存価額)÷総使用量×当期消費量

【生産高比例法で計算する主な資産】

  • 鉱業用減価償却資産
  • 鉱業権
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減価償却の計算方法

具体的に、定額法・定率法はどのようにして計算するのか見てみましょう。

【例】2019年1月に新車で普通自動車を購入。その取得価額は300万円、耐用年数は6年。

定率法の計算例

償却率:0.333
改定償却率:0.334
償却保証額:300万円×0.09911=29万7,330円

償却年償却額計算式翌年度期首価額
1年目99万9,000円300万円×0.333200万1,000円
2年目66万6,333円1年目の翌年度期首価額×0.333133万4,667円
3年目44万4,444円2年目の翌年度期首額×0.33389万0,223円
4年目29万7,334円改定取得額(3年目の翌年度期首価額)×0.33459万2,889円
5年目19万8,024円改定取得額×0.33439万4,865円
6年目13万1,884円改定取得額×0.33426万2,981円

定額法の計算例

償却率:0.167

償却年償却額計算式翌年度期首価額
1年目50万1,000円300万円×0.167249万9,000円
2年目50万1,000円300万円×0.167199万8,000円
3年目50万1,000円300万円×0.167149万7,000円
4年目50万1,000円300万円×0.16799万6,000円
5年目50万1,000円300万円×0.16749万5,000円
6年目49万4,999円5年目の翌年度期首価額-1円1円

定額法・定率法どちらの方法でも、帳簿上にその資産を残す必要があります。そのため償却が終わっても「0」とはせず、最後に1円を残します

参照:国税庁 定額法と定率法による減価償却
減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四十年大蔵省令第十五号)

正しい会計基準で減価償却し、適切な期間損益計算を行おう

ここまで減価償却方法についての基礎知識や開始時期、計算方法などについて紹介しました。減価償却は購入日ではなく、使用開始日を始点とすることがお分かりいただけたかと思います。

購入した期に使用しない場合は、次期へ持ち越しとなるため注意しましょう。また、資産の種類によって耐用年数が異なるため、購入時には耐用年数を事前に調べておくことをおすすめします。

その際には、「定額法」「定率法」「生産高比例法」のどの方法で計算するのかを事前に決定しておくとスムーズです。減価償却を正しく計算することで、適切な財務諸表を作成できるでしょう。

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よくある質問

減価償却はいつから開始すれば良い?

資産を購入後すぐに減価償却が開始すると認識しがちですが、正しくは使用を始めた時からの開始です。詳しくはこちらをご覧ください。

そもそも減価償却の対象って何?

「1. 業務で使用する資産」「2. 経年劣化する資産」のおずれにも該当する場合のみ対象となります。詳しくはこちらをご覧ください。

減価償却の計算方法は?

主な計算方法に「定額法」と「定率法」があり、法人税法においては「定率法」を用いるのが一般的です。詳しくはこちらをご覧ください。


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