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  3. 郵便切手代や簡易書留を経費にする際の仕訳と勘定科目とは?消費税の扱いまで解説
  • 更新日 : 2026年2月5日

郵便切手代や簡易書留を経費にする際の仕訳と勘定科目とは?消費税の扱いまで解説

監修:岩波 竜太郎 (公認会計士 / 税理士 / 経営学修士)
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郵便切手代は、購入時と使用時で消費税の扱いが異なるため、実務上、2通りの仕訳が認められています。購入時と使用時の消費税を考慮すると、どのように仕訳を行うのが正しいのでしょうか。

この記事では、郵便切手代の会計処理で使用する勘定科目の説明と仕訳、郵便切手の消費税の扱いについて解説します。

目次

  • 郵便切手代に使える勘定科目
    • 貯蔵品
    • 通信費
  • 郵便切手代の仕訳
    • 郵便切手を使用時に経費として処理する場合の仕訳
    • 郵便切手を購入時に経費として処理する場合の仕訳
  • 郵便切手を経理処理する場合の消費税の取り扱い
  • 非課税取引について
  • 簡易書留の仕訳と勘定科目
  • 郵便切手代の会計処理は原則、購入と使用で分ける必要がある

郵便切手代に使える勘定科目

貯蔵品

「貯蔵品」は、将来の業務用として保管される消耗品や材料などの資産を記録する勘定科目です。通常、備品や消耗品が一定期間使用される場合に使用され、企業の資産として計上されます。

通信費

「通信費」は、電話、ファックス、インターネット接続など、通信手段にかかる費用を計上する勘定科目です。これには携帯電話の使用料やメールサーバーの維持費などが含まれ、日常的な業務運営に必要なコストを反映します。

郵便切手代の仕訳

請求書や見積書の郵送などで、日常的に郵便切手を購入し、使用している会社は多いと思います。ほとんどの会社では、郵便切手をまとめて購入して、後日使用するというパターンが多いのではないでしょうか。

ここで問題なのが、郵便切手を購入しても、すぐに使用するわけではないということです。結果的に事業に要したものであれば、使用した切手代は経費にできますが、使用するまでは原則として経費にできません。

会計処理上は、以下2つの仕訳方法が認められています。

郵便切手を使用時に経費として処理する場合の仕訳

郵便切手の会計処理は2通りあります。原則的な処理方法は、これから紹介する、郵便切手を使用時に経費として処理するものです。郵便切手購入から使用までの一連の仕訳例を見ていきましょう。

(例1-1)140円切手を現金で10枚購入した。

借方貸方
貯蔵品1,400現金1,400

郵便切手の購入時は、貯蔵品の勘定科目を使って処理します。貯蔵品は、貸借対照表の資産の部に分類される科目です。郵便切手はお金と同じくらいの価値があると考えられることから、購入時にはいったん資産として計上します。

(例1-2)購入した140円切手を1枚使用した。

借方貸方
通信費128貯蔵品140
仮払消費税12

※税込処理の場合は、仮払消費税の勘定科目を使用せず、すべて通信費として処理します。

原則的な会計処理では、すでに購入している郵便切手を使用したときに、初めて経費(勘定科目は通信費)として処理し、必要な消費税の処理を行います。

郵便切手を購入時に経費として処理する場合の仕訳

郵便切手代の会計処理については、原則的な方法以外に、例外的な方法も認められています。これは購入時に経費に計上するものとなり、仕訳は以下のとおりです。

(例2-1)120円切手10枚を現金で購入した。

借方貸方
通信費1,091現金1,200
仮払消費税109

例外的な会計処理方法では、購入時に経費に計上するため、借方を通信費とします。例外的な処理を使う場合は原則、期末に未使用分を資産として計上しなければならないため、注意が必要です。期末時には、以下のように会計処理を行います。

(例2-2)期末時に未使用の切手が500円分あった。

借方貸方
貯蔵品500通信費455
仮払消費税45

期末時に未使用分を貯蔵品に振り替えることで、使用時に経費に計上する原則的な方法を採用したのと同じ結果となります。

ただし、例外的な会計処理を行うためには、郵便切手を購入した事業者が自ら使用する目的で購入すること、継続的に購入時に経費とする処理を行うことが条件となります。条件を満たさない場合は、例外的な処理は認められません。

先に説明した原則的な郵便切手の会計処理は、使用する都度に会計処理が必要となり、切手の管理も同時に必要となることから手間がかかります。実務上は、期末に切手の在庫を確認すれば良い例外的な方法が用いられることが多いです。

郵便切手を経理処理する場合の消費税の取り扱い

原則として、郵便切手代は、購入時と使用時の2段階に分けて処理すると説明しました。分けて処理するのは、消費税の取り扱いが異なるためです。

郵便切手、郵便はがき、郵便書簡の郵便切手等については、郵便切手類の販売所などで譲渡が行われる場合は非課税取引と定められています。つまり、企業が郵便局などから購入したときの郵便切手には消費税が課税されないのです。

対して、郵便切手の使用は非課税にはなりません。郵便切手を使用して郵便サービスを利用したとき、サービスを利用する事業者の課税仕入とすると定められています。

仕訳の流れからすると、購入時は、現金と同等物である郵便切手に引き換え、使用時にサービスを消費するので経費に上げるというイメージです。そのため、経費計上にともなう消費税の処理は原則、使用時に行います。

ただし、郵便切手の譲渡は非課税になるといっても、実際の郵便切手は消費税が含まれた状態で販売されています。

仮に、郵便切手の譲渡に課税される場合を考えると、120円の切手を買うのに132円が必要となるでしょう。使用時はさらに消費税分が計算され、二重課税となってしまいます。

つまり、購入時(非課税)と使用時(課税)で消費税の扱いが異なるのは、消費税の二重課税を防ぐのが目的なのです。

非課税取引について

郵便切手代の譲渡(事業者が購入する場合)は、非課税取引になると説明しました。ここでは非課税取引とはなにか、改めて説明します。

非課税取引は、消費税が課されない取引のことです。公平に負担を求める消費税の性格上、課税対象とするのに違和感のあるもの、社会政策上で課税するのが適切でない取引が、非課税取引にあたります。上記で取り上げた、郵便切手類の販売所などでの譲渡も非課税取引の一種です。

非課税取引のように、消費税が課税されない取引には、不課税取引と免税取引があります。消費税が課税されない点では非課税取引と同じですが、それぞれ意味は異なります。

    • 不課税取引

資産の譲渡など事業者が対価を得る国内取引、あるいは輸入取引などにあたらない取引を不課税取引といいます。配当金の受領、寄附金などが不課税取引の代表的な例です。

消費税の課税対象に含まれるものの政策上の理由などさまざまな理由で消費税が課税されない非課税取引とは違い、課税取引の条件に当てはまらない取引が不課税取引になります。

    • 免税取引

消費税は、国内での消費について負担を求める性質をもっています。外国で消費したものについては消費税の負担は求められません。免税取引とは、課税取引の対象外となる輸出類似取引など、外国での消費が予想される取引のことです。課税取引の対象外であるところが、非課税取引と異なります。

簡易書留の仕訳と勘定科目

簡易書留の仕訳と勘定科目を見てみましょう。

簡易書留の勘定科目は、取引先に書類などを送る場合は「通信費」、商品を送る場合は「荷造運賃」です。仕訳は、貯蔵品として購入した郵便切手を使った場合と、郵便局の窓口で現金払いした場合とで異なります。

(なお、簡易書留の料金は、「基本料金+320円」です。下の仕訳例ではすべて、基本料金を94円とし、94円+320で「414円」としています)

(例3-1)貯蔵品として購入した郵便切手を使用して、取引先への書類を簡易書留で送った。

借方貸方
通信費414円貯蔵品414円

(例3-2)窓口で現金払いをして、取引先への書類を簡易書留で送った。

借方貸方
通信費414円現金414円

(例3-3)貯蔵品として購入した郵便切手を使用して、商品を簡易書留で送った。

借方貸方
荷造運賃414円貯蔵品414円

(例3-4)窓口で現金払いをして、商品を簡易書留で送った。

借方貸方
荷造運賃414円現金414円

郵便切手代の会計処理は原則、購入と使用で分ける必要がある

郵便切手代は、事業者の購入時と使用時で消費税の扱いが異なります。そのため原則、購入時と使用時で分けて仕訳を考える必要があります。
原則的な方法以外に、例外的な方法も認められていますが、いずれにしても期末時に未使用のものは、経費処理できません。例外的な処理方法を採用する際は、期末時の資産計上を忘れないようにすることが大切です。

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よくある質問

郵便切手代の仕訳方法は?

郵便切手を使用時に経費として処理する場合と、購入時に経費として処理する場合で異なります。詳しくはこちらをご覧ください。

郵便切手を経理処理する場合の消費税の取り扱いは?

使用時は課税対象となりますが、購入時は非課税となります。詳しくはこちらをご覧ください。

非課税取引とは?

消費税が課されない取引のことで、不課税取引のほか、免税取引があります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
  • 監修:岩波 竜太郎 (公認会計士 / 税理士 / 経営学修士)

    公認会計士・税理士・経営学修士。大手監査法人、ベンチャー企業を経て、2015年に独立開業。大手監査法人での海外経験や管理本部長としての幅広い経験を武器に会計アドバイザリー業務を主たる業務として行うとともに、東証1部上場企業である株式会社OrchestraHoldingsの社外役員をはじめ、経営アドバイザーとして複数の企業に関与。Webメディア等の記事執筆・監修業務も積極的に行っている。

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