• 作成日 : 2026年2月19日

振込代行サービスとは?比較ポイントや手数料を安く抑える方法を解説

Point振込代行サービスとは?

企業の送金業務を外部へ委託し、手数料削減と経理業務の効率化を同時に実現する仕組みです。

  • 大口契約の活用により手数料を半額以下に
  • CSV連携で入力業務をなくしミスを防止
  • カード決済機能で資金繰りの改善も可能

振込代行サービスは、企業に代わって振込業務を行うことで、振込手数料を削減し、経理担当者の作業時間を短縮できる仕組みです。

2026年現在、インボイス制度電子帳簿保存法の定着により経理業務が複雑化する中で、「振込作業」をアウトソーシングする動きもあります。

本記事では、振込代行サービスの基礎知識から、失敗しない選び方、おすすめのサービスを比較解説します。

振込代行サービスとは?

振込代行サービスとは、企業が支払うべき振込資金とデータを代行会社に預け、代行会社がまとめて送金を行うサービスです。

なぜこれを使うとコストが下がるのか、その根本的な仕組みを理解しましょう。

振込代行サービスでお金と時間が浮く仕組み

代行会社が大口契約しているため、スケールメリットで単価が下がります。

通常、企業が銀行から他行へ振り込む場合、1件あたり400円〜800円程度の手数料がかかります。しかし、振込代行会社は銀行と「大口契約」を結んでおり、1件あたりの処理コストを極限まで抑えています。その差額を利用者に還元することで、一律260円などの安価な手数料を実現しているのです。

この仕組みにより、振込件数が多ければ多いほど、コスト削減効果は大きくなります。また、Web上の管理画面にCSVデータをアップロードするだけで数百件の振込予約が完了するため、1件ずつ銀行口座情報を入力する手間もなくなります。

「振込代行」と「総合振込(銀行)」の違い

銀行の総合振込よりも代行サービスのほうが、手数料設定が安価なケースが多いです。

銀行にもデータを一括送信する「総合振込」という機能がありますが、基本料金(月額数千円)がかかるうえに、他行宛の手数料は高額なままのケースが少なくありません。

比較項目一般的な銀行振込振込代行サービス
他行宛手数料440円〜770円程度160円〜300円程度
初期費用なしサービスによる(無料も多い)
月額費用ネットバンキング利用料無料〜数千円
入力作業1件ずつ、または全銀データCSV、Excelアップロード
資金準備当日または前日前日〜3営業日前

振込代行サービスを利用するメリット

導入を検討する際、コスト以外にどのような利点があるのかを整理しましょう。

1. 振込手数料を年間で数十万円単位削減できる

件数が多い企業ほど、削減額は利益に直結します。

例えば、月に100件の他行振込がある企業の場合を試算してみましょう。

  • 銀行振込(単価660円):66,000円/月 = 792,000円/年
  • 代行サービス(単価260円):26,000円/月 = 312,000円/年

年間で約48万円ものコストカットが可能になります。これは売上を上げるよりも確実な利益改善策といえるでしょう。

2. 経理担当者の入力ミスと心理的負担が減る

CSV取り込みによる自動化で、手入力のリスクをゼロに近づけます。

経理担当者にとって「金額や口座番号の入力ミス」は最大のストレスです。特に給与振込でのミスは従業員の信頼に関わります。

振込代行サービスでは、給与計算ソフト会計ソフトから出力したデータをそのままアップロードするため、転記ミスが起こりません。また、承認フロー(作成者と承認者を分ける機能)がシステムに組み込まれているものが多く、内部統制の強化にもつながります。

3. 資金繰りが改善する場合がある(後払い・カード決済)

支払いをクレジットカードで行うことで、実際のキャッシュアウトを最長60日程度遅らせられます。

一部の振込代行サービス(請求書カード払いサービスなど)では、銀行振込の原資をクレジットカードで決済できます。これにより、手元の現金が不足している場合でも支払いを実行でき、実際の引き落とし日までキャッシュフローに余裕を持たせることができます。

振込代行サービスの導入前に知っておくべきデメリット

資金を預けるサービスだからこそ、リスクも正しく理解しておきましょう。

着金までにタイムラグが発生する

即日着金に対応していないサービスが多く、事前のスケジュール管理が必要です。

銀行のネットバンキングは当日振込が可能ですが、多くの格安振込代行サービスは、振込指定日の「1営業日前〜3営業日前」までに資金を代行会社の口座へ入金する必要があります。

急な支払いや、期日ギリギリの処理には向いていない場合があるため、余裕を持った運用フローへの変更が求められます。

預けた資金の保全性(倒産リスク)

信託保全を採用しているサービスを選べば、万が一の際も資金は守られます。

代行会社が振込実行前に倒産した場合、預けた資金が戻ってこないリスクがあります。これを防ぐため、「信託保全」や「弁済供託金」の制度を利用している業者を選ぶことが安全策です。資金決済法に基づき登録された業者であれば、一定の資産保全が義務付けられています。

失敗しない振込代行サービスの選び方

数あるサービスの中から自社に最適なものを選ぶための基準を解説します。

1. コスト削減効果があるかシミュレーションする

単価の安さだけでなく、月額基本料とのバランスを見て総額で比較してください。

「振込手数料一律○円!」という広告だけに飛びついてはいけません。以下の計算式で比較しましょう。

総コスト = (月額基本料) + (振込単価 × 月間振込件数)

振込件数が少ない(月10件程度)場合は、月額無料のサービスを選んだほうが安くなる傾向があります。逆に月数百件ある場合は、月額がかかっても単価が最安のサービスが有利です。

2. セキュリティと信頼性(信託保全・Pマーク)

大切なお金を預けるため、プライバシーマークや信託保全の有無は必須確認事項です。

Webサイト上に以下の記載があるかを確認してください。

  • プライバシーマーク(Pマーク):個人情報保護の体制が整っているか。
  • 信託保全(信託口座):預かった資金を自社の運転資金とは分別して管理しているか。
  • ISMS認証:情報セキュリティマネジメントの国際規格を取得しているか。

3. 会計ソフト・給与ソフトとの連携(API・CSV)

自社で使っているソフトから出力したデータが、そのまま使えるか確認しましょう。

マネーフォワードクラウド、弥生会計などの主要ソフトから出力される「全銀フォーマット」のCSVデータに対応しているサービスであれば、データ加工の手間が不要です。API連携ができるサービスなら、アップロード作業すら不要になる場合もあります。

4. サービスの提供形態(専用システム型vsアシスタント型)

振込作業だけを効率化したいなら「専用システム型」、請求書整理から頼みたいなら「アシスタント型」を選びます。

  • 専用システム型:
    自分でデータをアップロードし、振込実行だけを依頼する。安価で早い。
  • オンラインアシスタント型:
    請求書のPDFを丸投げし、データ入力から振込予約まで依頼する。料金は高くなるが、経理の手間はほぼゼロになる。

振込代行サービス導入の手順は?

振込代行サービスの導入を決めてから実際に稼働するまでの流れを解説します。

STEP1:現状のコストと件数の洗い出し

直近3ヶ月分の振込件数(自行宛・他行宛)と、現在払っている手数料総額を計算します。これが削減目標のベースとなります。

STEP2:複数社への見積り依頼

候補を2〜3社に絞り、見積りを依頼します。その際、「月間の平均件数」を伝えると、ボリュームディスカウントの提案を受けられる可能性があります。

STEP3:審査と契約(1週間〜1ヶ月)

振込代行は資金移動を伴うため、法人口座開設と同等の審査(登記簿謄本や代表者本人確認書類の提出)が必要です。審査には時間がかかるため、余裕を持って進めましょう。

STEP4:テスト振込と運用開始

いきなり全額を振り込むのではなく、まずは少額または数件でテストを行い、着金のタイミングや明細の表示名「カ)〇〇」など、代行会社名義になるか自社名義になるかを確認してから本格運用します。

振込代行サービスで経理はどう変わる?

振込代行サービスの導入は、コストダウンだけではなく、経営判断に必要な業務に時間をかけられるようになります。

経理業務を「作業」から「管理」へ

毎月末に銀行へ行き、ATMや窓口で並んだり、ネットバンキングで数字を打ち込んだりするのは、作業に近い時間になります。これを自動化することで、経理担当者は「資金繰りの予測」や「予実管理」といった、経営判断に必要な「管理」業務に時間を使えるようになります。

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応

最新の振込代行サービスや決済プラットフォームは、インボイス制度に必要な登録番号の管理や、電子帳簿保存法に対応したデータ保存機能を備えているものが増えています。法対応のコストを個別に支払うより、決済サービスとセットで導入するほうが効率的でしょう。

振込代行サービスを活用して、利益体質な組織を作ろう

振込代行サービスは、手数料の削減、業務時間の短縮、ミスの防止というメリットがあります。

手動の銀行振込から、より生産性の高い業務フローへと切り替えてみてはいかがでしょうか。

まずは、自社の月間振込件数を把握し、気になったサービスの公式サイトでシミュレーションを行うことから始めてみましょう。

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