• 更新日 : 2026年2月19日

振込代行サービスのセキュリティは安全?仕組みや管理方法を解説

Point振込代行のセキュリティは安全?

銀行同等の暗号化と法的な保全措置により極めて安全です。

  • 全通信をSSL暗号化し盗聴・改ざんを防止
  • 倒産時も信託保全で預かり金を全額保護
  • 社内でも権限設定や承認機能で不正を防止

振込代行サービスのセキュリティは、銀行と同等の暗号化技術や法的な保全措置により、非常に高い水準で維持されています。そのため、情報漏洩や資金流出のリスクは極めて低く、多くの企業で安心して利用されています。

「情報漏洩が怖い」と感じる経営者や経理担当者は多いでしょう。しかし、正しい知識を持ってサービスを選び、適切な設定を行えば、手作業による振込ミスや内部不正のリスクを減らし、むしろ安全性を高めることができます。

振込代行サービスのセキュリティは安全?

大手や実績のある振込代行サービスは、金融機関レベルの堅牢なシステムと厳格な運用体制で守られており、安全です。利用者が安心して取引できる基盤を作るため、技術面と制度面の両方から多層的な防御策が講じられています。

SSL暗号化通信による情報保護

すべてのデータ通信はSSL/TLSという技術によって暗号化されており、第三者による盗み見や改ざんは不可能です。これは、インターネット上で情報を送受信する際に、内容を「意味のない文字列」に変換する仕組みです。

たとえ悪意のあるハッカーが通信を傍受したとしても、内容は解読できません。現在、主要な振込代行サービスでは、ログイン画面だけでなく全ページでこの暗号化が常時適用されています。

  • 盗聴防止:口座番号やパスワードなどの通信内容を秘匿する
  • 改ざん検知:データが途中で書き換えられた場合に検知し遮断する
  • なりすまし防止:接続先が正当なサーバーであることを証明する

参照:TLS暗号設定ガイドライン|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

信託保全による預かり金の保護

万が一、振込代行会社が倒産した場合でも、利用者から預かった振込資金は「信託保全」などの仕組みにより全額守られます。資金決済法に基づき、代行会社の運営資金と、利用者からの預かり金は明確に分けて管理(分別管理)することが義務付けられているからです。

特に「信託保全」を採用しているサービスでは、信託銀行などの第三者機関に資金が管理されるため、代行会社の経営状況に関わらず、資金は確実に利用者の手元へ戻ります。サービス選定時は、この保全スキームの有無を必ず確認しましょう。

第三者認証(Pマーク・ISMS)の取得

信頼性の高い事業者は、プライバシーマーク(Pマーク)やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの認証を取得し、客観的な基準で安全性を証明しています。セキュリティ対策が「自称」ではなく、厳格な審査機関によって認められていることの証です。

  • プライバシーマーク:個人情報の取り扱いが適切であることを認定
  • ISMS(ISO27001):組織全体の情報セキュリティ管理体制が国際規格に適合

公式サイトにこれらのマークが掲示されていると、継続的な改善を行っている優良企業の目印となります。

参照:プライバシーマーク制度|一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)

振込代行サービスに潜むリスクと対策とは?

システム自体が安全でも、利用者側の管理が甘ければ、不正アクセスや内部不正のリスクが生じます。鍵のかかった金庫も、鍵を机の上に置きっぱなしにしては意味がありません。ここでは、利用企業側で実施すべき必須のセキュリティ対策を解説します。

二段階認証で不正ログインを防ぐ

IDとパスワードに加え、スマートフォンなどで発行されるワンタイムパスワードを用いた「二段階認証」を必ず設定しましょう。これにより、万が一パスワードが流出しても、手元の端末がなければログインできなくなるため、不正アクセスをほぼ防ぐことができます。

特に2026年現在、フィッシング詐欺やリスト型攻撃の手口は巧妙化しています。「面倒だから」と設定を省略せず、以下のタイミングで認証を求める設定にすることをおすすめします。

  • 管理画面へのログイン時
  • 振込データの承認・実行時
  • 登録情報の変更時

参照:不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況|警察庁

IPアドレス制限で社外アクセスを遮断

会社のネットワーク(グローバルIPアドレス)以外からのアクセスを一切受け付けない「IPアドレス制限」をかけることで、物理的な安全性を確保できます。この設定を行えば、海外からのサイバー攻撃はもちろん、退職者が自宅から不正にアクセスしようとする試みもシャットアウトできます。

テレワークなどで社外から操作する必要がある場合は、VPN(仮想専用線)を経由して社内ネットワークに入ってからサービスへ接続する運用にすることで、利便性と安全性を両立できます。

権限設定による内部不正の抑止

担当者ごとに操作できる範囲(権限)を細かく設定し、一人で勝手に送金できない環境を作ることが、内部不正を防ぐ最大の防御策です。セキュリティ事故の多くは、実は外部からの攻撃ではなく、内部の人間による出来心やミスから発生します。

振込代行サービスの管理機能を使い、以下のように役割を明確に分けましょう。

【役割ごとの権限設定の例】

役割名可能な操作禁止されている操作
作成担当振込データの入力・アップロード振込の承認・実行
承認担当データ内容の確認・承認データの修正・変更
管理者ユーザー追加・権限変更日常的な送金操作

このように権限を分離(職務分掌)することで、誰か一人の判断で不正送金を行うことが不可能になります。

  1. 作成者:振込データの入力のみ可能
  2. 承認者:データの内容確認と承認のみ可能
  3. 管理者:ユーザー管理や設定変更のみ可能(送金操作は不可)

安全性の高い振込代行サービスの選び方は?

セキュリティを重視して選ぶ際の基準は、銀行との連携方式、サポート体制、および実績の3点です。手数料の安さだけで選んでしまうと、トラブル時の対応が遅れたり、セキュリティホールを突かれたりする懸念があります。以下のポイント参考に比較検討してください。

銀行とのAPI連携対応を確認する

従来のスクレイピング方式ではなく、銀行公式のAPI連携に対応しているサービスを選びましょう。API連携であれば、インターネットバンキングのIDやパスワードを代行業者に預ける必要がなく、より安全にデータをやり取りできます。

銀行側もAPI接続を許可する企業に対しては厳しいセキュリティ審査を行っているため、「API連携に対応している=銀行のお墨付きがある」と判断できます。

緊急時のサポート体制をチェックする

操作ミスやシステムトラブルが発生した際に、電話ですぐに連絡が取れるサポート窓口があるかどうかが重要です。お金に関わる業務において、対応の遅れは信用問題に直結します。

  • 電話サポートは平日何時まで対応しているか
  • メールの返信速度は速いか
  • チャットボットだけでなく、有人対応が可能か

導入前に一度問い合わせ窓口に電話をかけ、つながりやすさやオペレーターの対応品質を確認してみるのも有効な手段です。

導入実績と利用企業の規模

上場企業や大手企業での導入実績が多いサービスは、それらの企業の厳しいセキュリティ審査をクリアしている証拠であり、信頼性が高いと言えます。導入事例ページを確認し、同業他社や規模の近い企業が利用しているかを見てみましょう。

また、サービス提供歴が長い企業は、過去のトラブルや法改正への対応ノウハウが蓄積されており、安定した運用が期待できます。

安全に運用するための社内体制構築はどうする?

振込代行サービスを安全に利用するためには、承認ルートの確立、ログ監視、パスワード管理といった社内ルールの徹底が不可欠です。どれほど高機能なセキュリティシステムを導入しても、それを使う人間の運用がずさんであれば意味がありません。

承認ルートの確立で誤送信防止

振込データの作成から実行までに、必ず複数人の目が通る「ダブルチェック」「トリプルチェック」のフローを確立しましょう。振込ミスや不正送金は、担当者が一人で完結できる環境で起こりやすくなります。「人間は必ずミスをする」という前提に立ち、システム的な承認ルートを設定することが重要です。

  • STEP1(作成):経理担当者が請求書に基づき振込データを作成
  • STEP2(一次承認):経理課長が請求書原本とデータを照合し承認
  • STEP3(最終承認):社長または経理部長が最終確認を行い、送金実行ボタンを押す

振込代行サービスの多くは、このような多段階承認フローをシステム上で設定できます。承認者が「承認」ボタンを押さない限り送金されない仕組みにすることで、誤入力や架空請求への支払いを未然に防ぐことができます。

操作ログの定期的なチェック体制

「誰が」「いつ」「どんな操作をしたか」を記録した操作ログを、管理者が定期的にチェックする習慣をつけましょう。ログ機能は、何か問題が起きた時の原因究明に役立つだけでなく、「見られている」という意識を植え付けることで、内部不正の強力な抑止力になります。具体的には、月に1回程度、以下のポイントを確認することをおすすめします。

  • 業務時間外(深夜や休日)の不自然なログインがないか
  • 振込データの修正や削除が頻繁に行われていないか
  • 承認権限のないユーザーが、承認操作を行おうとした形跡がないか

異常を見つけた場合は、すぐに本人に確認を取りましょう。この「定期チェックを行っている」という事実を社内に周知するだけでも、セキュリティ意識の向上につながります。

パスワード管理ルールの徹底

推測されにくい複雑なパスワードの設定と、安全な管理方法を社内ルールとして明文化しましょう。基本的なことですが、パスワード管理の不備はセキュリティ事故の最大の原因です。「password123」や「会社名+設立年」のような単純な文字列は絶対に使用してはいけません。以下のルールを就業規則やセキュリティ規定に盛り込み、徹底させてください。

  • 長さと複雑さ:最低12桁以上で、英大文字・小文字・数字・記号を混在させる
  • 使い回し禁止:プライベートなSNSや他の業務システムと同じパスワードを使わない
  • 共有禁止:部署で一つのIDを使い回さず、必ず個人ごとにアカウントを発行する

覚えるのが大変な場合は、会社として信頼できるパスワード管理ツールを導入し、マスターパスワードだけを記憶する運用に切り替えるのも有効な手段です。

参照:安全なパスワードの設定・管理|総務省 国民のための情報セキュリティサイト 

万が一のトラブル発生時に備えた緊急対応フローは?

どれほど対策をしていても、システム障害や誤操作の可能性はゼロではありません。迅速な初動対応が被害を最小限に抑えます。トラブル発生時に慌てないよう、あらかじめ社内で緊急対応フローを策定しておくことが大切です。

銀行と代行会社への連絡ルート確保

異常に気づいた際、すぐに「振込代行会社」と「出金元銀行」の両方に連絡できる体制を整えておきましょう。特に、誤った金額で送金指示をしてしまった場合や、身に覚えのない操作履歴を見つけた場合は、一刻を争います。

  • 振込代行会社の緊急連絡先(電話番号)
  • 取引銀行の組戻し(資金返却)手続きの手順と窓口をまとめた「緊急時対応マニュアル」を作成し、経理担当者の手元に置いておくことを推奨します。

操作ログの保全と状況確認

トラブルの原因究明のため、操作ログ(誰がいつ何をしたかの記録)を保全し、状況を整理します。振込代行サービスの管理画面からログをダウンロードできる場合は、すぐに取得してください。「いつ」「どの端末から」「誰のアカウントで」操作が行われたかを特定することで、システム障害なのか、不正アクセスなのか、人為的ミスなのかを切り分けることができます。この情報は、サポート窓口や警察、保険会社への説明時に不可欠な資料となります。

振込代行サービスの導入には運用ルールの徹底を

振込代行は銀行レベルの暗号化技術や信託保全により、極めて高い安全性が確保されています。全通信でのSSL暗号化により、情報の盗聴や改ざん、なりすましを徹底的に防止し、信託保全や分別管理を行うサービスを選ぶことで、万が一の倒産時も資金が守られる体制を作れます。

利用企業側では運用ルールの徹底が欠かせません。二段階認証やIPアドレス制限を設定し、外部攻撃だけでなく内部不正のリスクも低減させましょう。第三者認証の取得も確認しつつ、自社の管理体制を整えて安全に活用することで、業務効率化とセキュリティの両立が可能になります。

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