• 更新日 : 2026年2月10日

フリーランスデザイナーの確定申告のやり方は?Webデザイナーや青色申告の場合も解説!

フリーランスや副業でデザイナーをしている人は、自分が確定申告をする必要があるかどうか気になっているのではないでしょうか。フリーランスと会社員では、確定申告が必要になる要件が異なります。

本記事では、確定申告の必要書類や提出方法、経費の範囲について解説しています。また、自分で帳簿の作成や確定申告ができる会計ソフトも紹介しますので青色申告を検討している人はぜひ参考にしてください。

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フリーランスデザイナーは確定申告が必要?

確定申告が必要な人は、会社員とフリーランスで要件が異なります。副業でデザイナーをしている会社員は、会社からの給料以外に年間20万円を超える所得がある場合に確定申告をする必要があります。フリーランス・個人事業主は大まかに言うと95万円を超える所得がある場合に確定申告が必要です。

個人事業主の場合は95万円超の所得があれば確定申告が必要

個人事業主の場合は95万円超の所得があれば、確定申告が必要です。実際には、納付した社会保険国民健康保険や国民年金)に応じて社会保険料控除が受けられ、さらに扶養控除配偶者控除などがあれば、確定申告が必要な所得は95万円よりさらに大きくなります。

どの人にもすべて共通に控除される控除という意味で、ここでは「95万円超」としています。

95万円とは所得税の「基礎控除」のことで、収入から経費を差し引いた所得金額が95万円以下のことを指します。この場合は、基礎控除により所得が0円になるため、結果として所得税はかかりません。

一方、95万円超の所得がある場合は、所得税の計算方法に沿って計算を行い、所得税が算出される場合は納付します。所得税の計算方法については、別の記事で詳しく解説しています。


会社員・サラリーマンが副業でデザイナーをしている場合

副業でデザイナーをしている場合は、給与所得以外に年間20万円を超える所得があると確定申告が必要になります。所得とは、大まかに言うと収入から経費を差し引いた「利益」のことを言います。

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フリーランスデザイナーが確定申告で経費にできる範囲は?

確定申告において必要経費となる支出範囲として、所得税において次の二つが挙げられます。

また、プライベートで発生する支出については必要経費への算入が認められていません。したがって、業務利用と私用の混在する携帯電話の通信費や自宅の家賃などは「費用按分」したうえで必要経費としなければいけません。

Webデザイナーが確定申告で経費にできる範囲

Webデザイナーが経費に算入できるものには、以下のようなものがあります。

  • ドメインやサーバーの維持費用
  • フォントの購入費用
  • デザインソフトの費用
  • コーディングソフトの費用

自身のポートフォリオを公開するために必要なサイトの維持費や、コーディングツールなどの費用などが経費に算入できます。

グラフィックデザイナーが確定申告で経費にできる範囲

グラフィックデザイナーが経費に算入できるものには、以下のようなものがあります。

  • ペンタブの購入費用
  • フォントの購入費用
  • プリンターの購入費用
  • デザインソフトの費用

仕事をするために必要な機材の購入費用や、デザインソフトなどの費用が経費に算入できます。

ただし、取得単価が10万円を超える機器を購入した場合には、基本的に取得費の全額をその年の経費として計上はできません。この場合、固定資産となり、毎年一定額を減価償却費として計上する必要があります。

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フリーランスデザイナーの確定申告の方法・必要書類は?

確定申告を行う場合は、所定の書類を提出することで選択可能な「青色申告」と、青色申告を選択せずに行う「白色申告」の2種類があります。

青色申告の主なメリット
白色申告の主なメリット
  • 最大65万円(または55万円、10万円)の控除が受けられる
  • 赤字が3年繰り越せる
  • 取得価額が30万円未満の固定資産を必要経費にできるなど
  • 申請手続きが必要ない
  • 青色申告より記帳がシンプル

ここからは、それぞれの必要書類や申告方法について解説していきます。青色申告と白色申告の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

帳簿付けが簡単な白色申告の場合

白色申告は複式簿記ではなく単式簿記で帳簿が付けられるため、簿記に自信がない人でも確定申告が行いやすいと言えます。

確定申告を行う場合は、収入や経費を記録している帳簿をもとに収支内訳書を作成し、確定申告書に添付して提出します。

白色申告者の確定申告に必要な書類は、主に以下の3つです。

  • 収支内訳書(一般用)
  • 確定申告書
  • 各種控除などの添付書類

    なお確定申告書の書き方は、白色申告と青色申告のどちらも共通しています。

    収支内訳書(一般用)

    収支内訳書には、現金出納帳や売掛帳、買掛帳など、日々の記録に用いている帳簿の内容を「収入金額」や「経費」といった項目に転記していきます。ここでは、収支内訳書に記載する内容を簡単に解説します。

    【収支内訳書1ページ目の記入内容】令和5年分 収支内訳書(一般用)の書き方 1ページ (1)

    出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

    ① 収入金額:1年間の売上等を記入
    ② 売上原価:仕入れに要した費用等を記入
    ③ 経費:業務に要した経費を記入
    ④ 専従者控除:家族で事業専従者がいる場合に、その給与を記入
    ⑤ 所得金額:(収入)から仕入と経費の合計額を差し引いた残額
    ⑥ 給料賃金の内訳:従業員に支払った給与がある場合に記入
    ⑦ 税理士・弁護士への報酬・料金の内訳を記入
    ⑧ 事業専従者の氏名等:業務に従事している家族の氏名を記入

    【収支内訳書2ページ目の記入内容】

    令和5年分 収支内訳書(一般用)の書き方 2ページ

    出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

    ① 売上(収入)金額の明細:金額が大きい順に記入
    ② 仕入金額の明細:金額が大きい順に記入
    ③ 減価償却費の計算:対象になる固定資産があれば記入
    ④ 地代家賃の内訳:賃料のほかに権利金や更新料があれば記入
    ⑤ 利子割引料の内訳:借入れによる利子が発生した場合に記入
    ⑥ 本年中における特記事項:特記事項があれば記入

    収支内訳書の詳しい作成方法については、こちらの記事で解説しています。

    節税メリットが大きい青色申告の場合

    青色申告の場合は、正規の簿記の原則による記帳が求められているため、「借方」「貸方」を用いた複式簿記が必要です。会計ソフトであれば複式簿記による記帳が楽に行えるため、ソフトの使用をおすすめします。

    青色申告は最大65万円の控除が受けられるほか、赤字を翌年以降に繰り越せる特典等が受けられます。

    事業所得の場合、青色申告者の確定申告に必要な提出書類は、主に以下の3つです。確定申告書の記入方法は白色申告と同様です。

    • 青色申告決算書(一般用)
    • 確定申告書(原則として第一表、第二表)
    • 添付資料

      また、青色申告決算書の提出には以下の4枚が必要です。

      青色申告決算書の詳しい作成方法については、こちらで解説しています。

      損益計算書

      【損益計算書の記載内容】損益計算書(1ページ目)

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      ① 売上(収入)金額:1年間の売上等を記入
      ② 売上原価:仕入れに要した費用等を記入
      ③ 経費:業務に要した費用を記入
      ④ 各種引当金・準備金等:貸倒引当金等があれば記入
      ⑤ 青色申告控除等:最大65万円の控除額を記入し、所得金額を記入

      損益計算書細目(売上・給与・地代家賃など)

      【損益計算書細目(売上・給与・地代家賃など)の記載内容】

      青色申告決算書(一般用)書き方 2ページ 令和5年 損益計算書細目(売上・給与など) 2ページ 6項目

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      ① 月別売上(収入)金額及び仕入金額:売上を月ごとに記入
      ② 給料賃金の内訳:被雇用者に支払った賃金や源泉徴収額を記入
      ③ 専従者給与の内訳:家族へ支払った青色事業専従者賃金や源泉徴収額を記入
      ④ 貸倒引当金繰入額の計算:上記「青色申告決算書の書き方」に沿って記入
      ⑤ 地代家賃の内訳:賃借料金などを上記「青色申告決算書の書き方」に沿って記入
      ⑥ 青色申告特別控除額の計算:上記「青色申告決算書の書き方」に沿って記入

      損益計算書細目(減価償却など)

      【損益計算書細目(減価償却など)の記載内容】

      所得税青色申告決算書(一般用)3ページ目

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      • 売上(収入)金額の明細・仕入金額の明細
        • 金額の大きい順に記載する。
      • 減価償却費の計算
        • 減価償却の対象になる固定資産があれば記入
      • 利子割引料の内訳
        • 借入れによる利子があれば記入
      • 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳を記入
      • 本年中における特殊事情:特記事項があれば記入

      貸借対照表

      会計帳簿の内容をもとに、貸借対照表を作成します。会計ソフトを導入すれば、貸借対照表の作成が簡単に行えます。

      【貸借対照表の記載内容】

      所得税青色申告決算書(一般用)4ページ目

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      • 左の枠:資産の部
      • 中央の枠:負債・資本の部
        右の枠:製造原価の部(原価計算をしている場合)

      確定申告書の書き方はどちらも共通している

      確定申告書は、収支内訳書の内容をもとに作成します。書き方は白色申告と青色申告のどちらも同じです。

      ※確定申告書は令和4年分から確定申告書A、確定申告書Bの区別がなくなり、「確定申告書」に一本化されました。

      【確定申告書 第一表の記入内容】確定申告書 第一表 主な6項目

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      ① 住所や氏名、個人番号を記入
      ② 収入金額等:給与や年金等の収入で区分して記入
      ③ 所得金額:それぞれの収入からそれぞれの経費を差し引いた金額を記入
      ④ 所得から差し引かれる金額:所得控除として適用できるものがあれば記入
      ⑤ 税金の計算:所得税の計算式により計算して記入
      ⑦ その他:該当するものがあれば記入

      【確定申告書 第二表の記入内容】

      確定申告書 第二表 項目

      出典:確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を加工して作成

      ① 住所、氏名を記入
      ② 所得の内訳:源泉徴収や支払調書が手元にある場合はそのまま記入
      ③ 保険料控除等に関する事項:社会保険料や生命保険料等を記入
      ④ 総合課税譲渡所得一時所得に関する事項:株式や不動産以外の総合課税となる譲渡所得や生命保険の解約返戻金などを受け取った場合に記入
      ⑤ 特例適用条文等:住宅ローン控除等の適用を受けた場合に記入
      ⑥ 本人に関する事項:勤労学生、寡婦やひとり親などに該当する場合は記入
      ⑦ 雑損控除に関する事項:盗難等により損害を受けた場合に記入
      ⑧ 寄附金控除に関する事項:寄付を行った場合に記入
      ⑨ 配偶者や親族に関する事項:配偶者等の家族の情報を記入
      ⑩ 事業専従者に関する事項:事業専従者の情報を記入
      ⑪ 住民税に関する事項:該当する場合に記入
      ⑫ 事業税に関する事項:該当する場合に記入

      確定申告書の作成方法については、こちらで詳しく解説しています。

      確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間で得た所得を基に税額を計算し、原則として翌年2月16日から3月15日の間に提出することが定められています。この期限を過ぎてしまうと無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが課されます。

      ただし、払いすぎた税金の還付を受けるための「還付申告」については、翌年1月1日から5年間以内に提出すれば問題ありません。

      確定申告の提出期限については、こちらの記事で詳しく解説しています。

      フリーランスデザイナーの確定申告書の提出期限は?

      確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間で得た所得を基に税額を計算し、原則として翌年2月16日から3月15日の間に提出することが定められています。この期限を過ぎてしまうと「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが課されます。

      ただし、払いすぎた税金の還付を受けるための「還付申告」については、翌年1月1日から5年間以内に提出すれば問題ありません。

      確定申告の提出期限については、こちらの記事で詳しく解説しています。

      フリーランスデザイナーが確定申告で注意すべきことは?

      フリーランスデザイナーが確定申告で注意すべきことには、以下のようなものがあります。

      • 青色申告の場合、開業届と青色申告承認申請書をそれぞれの期限内に提出する
      • 請求書発行時に、デザイン料は源泉徴収対象となる

      青色申告の場合、開業届と同時に青色申告承認申請書を提出する

      青色申告者として確定申告を行う予定の人は「青色申告承認申請書」を提出するタイミングに注意しましょう。

      青色申告を選択する場合は原則として、青色申告の承認を受けようとする年の3月15日または、その年の1月16日以降に開業した場合、開業した日から2カ月以内に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。期限内であれば開業届と同時に提出しても問題ないということです。

      再度税務署へ行く手間などを考えると、開業届を提出するタイミングで同時に提出することをおすすめします。なお、書類の提出はWebでも可能です。

      請求書発行時に、デザイン料は源泉徴収対象となる

      デザイナーのデザイン料は、基本的に依頼主(支払者)が源泉徴収を行う義務があります。1回の支払額が100万円以下の報酬の場合は10.21%、100万円を超える部分については20.42%が源泉徴収として差し引かれた残額が、報酬として支払われます。

      確定申告の際に注意すべきことは、源泉徴収されている税額がわからないと、正しく還付申告ができないことです。取引先は税務署に対しては支払調書を提出しますが、支払先には提出の義務はありませんので注意しましょう。

      請求書を発行する際は、デザイン料が源泉徴収の対象であることなどを認識したうえで、毎月の源泉徴収額を記録しておきましょう。

      MacでもWindowsでも使える確定申告ソフトは?

      会計ソフトによっては、Windowsでしか使用できないものや、PCへのインストールが必要なものもあります。しかし、マネーフォワードクラウドであれば、Macでも使用できるほか、インストールをせずにWeb上で日々の取引の記帳や確定申告書の作成が可能です。

      また、銀行やクレジットカードと連携させれば、自動的に明細が取得でき、仕訳に反映できるようになるため、経費の計算にかかる手間が大きく軽減されます。

      マネーフォワードクラウドでは、以下のようなことができます。

      • 明細データ自動取得
      • 請求・経費精算との連携
      • 仕訳の自動入力
      • 確定申告書・決算書作成
      • 確定申告書類を提出
      • 次年度繰越
      • 会計レポートの出力

        フリーランスデザイナーは確定申告に備えて帳簿付けをしましょう!

        本記事では、フリーランスや副業でデザイナーをしている人が確定申告を行う際に意識しておきたいことを解説しました。

        経費の定義は、デザイナーの業務に必要なものに対する支出です。ペンタブやフォントの購入費用、デザインソフトの年会費等は業務に必要なものであるため、経費として認められる可能性が高いです。

        会計ソフトを導入すると、さまざまなヘルプ機能などにより経費入力をサポートしてくれます。会計ソフトを導入して、日々の業務に集中できる環境を整えましょう。

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        よくある質問

        フリーランスデザイナーは確定申告が必要ですか?

        副業の場合は年間20万円以上の所得がある場合、フリーランスの場合は年間48万円以上の所得がある場合に確定申告が必要です。所得とは、収入から経費を差し引いた金額のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

        フリーランスデザイナーは、どのようなものを経費に算入できますか?

        デザイナーの仕事をするために直接必要な支出は、原則として経費に算入することができます。ペンタブの購入費用やデザインソフトの年会費はもちろん、コワーキングスペース等の利用料も経費に算入できます。詳しくはこちらをご覧ください。

        確定申告を行う際に注意することはありますか?

        期限内(2月16日から3月15日)に申告することや、書類の記入方法に注意が必要です。また白色申告と青色申告で必要な書類や記入方法が異なるため、事前に確認してから確定申告を行いましょう。詳しくはこちらをご覧ください。


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