- 更新日 : 2026年6月4日
【2026年】年末調整の控除一覧!保険料など各限度額も紹介
基礎控除や配偶者控除などの所得要件が令和8年分から引き上げられます。
- 基礎控除は所得489万円以下なら最大104万円に拡大される
- 配偶者控除は配偶者の合計所得62万円以下で適用される
- 引き上げ分は月次徴収に反映されず年末調整で精算される
令和9年1月以降の給与から、改訂後の源泉徴収税額表が適用される見込みです。
年末調整ではさまざまな控除を受けることができます。企業の経理担当者が理解しておくことはもちろんですが、従業員も控除について正しく理解することで、納税額を低く抑えることができます。
ここでは、年末調整で受けられる控除と年末調整後に受けられる控除に分けて説明するとともに、保険料などの各限度額も紹介します。
※本記事の内容は2025年12月公表の税制改正大綱をもとにしています。税制改正大綱は自民党が毎年12月頃に発表する改正のドラフトであり、国会での審議を経て翌年春頃に法律として制定されます。最終的に制定された法律の内容と異なる場合があります。
目次
年末調整時に受けることのできる控除
給与所得には「所得税」が課税されます。計算方法は、給与収入に直接税率を乗じるのではありません。
給与収入から家庭の事情を考慮したさまざまな控除、いわゆる「所得控除」を差し引きし、その後の課税給与所得金額に所得税の税率を乗じて計算します。
つまり、所得控除の金額が大きいほど課税所得が減り、納める所得税を抑えることができます。年末調整は、この所得控除を正しく適用して最終的な税額を確定する手続きです。
年末調整時には、以下の控除が適用されます。
2025年の年末調整(令和7年分)では、法改正による基礎控除額の引き上げや給与所得控除の変更がありました。さらに2026年の年末調整(令和8年分)においても、基礎控除・給与所得控除のさらなる見直しが予定されています。
なお、令和8年度税制改正(令和8年分)による引き上げは、見直し初年のため月次の源泉徴収には反映されず、年末調整で精算します。改訂された源泉徴収税額表に基づく月次源泉徴収は、令和9年1月以降の給与から適用される予定です。
基礎控除
基礎控除は、原則として誰もが受けられる控除です。令和7年分(2025年)から合計所得金額に応じて58万円、特例適用で最大95万円に引き上げられましたが、令和8年分(2026年12月実施の年末調整)ではさらに引き上げられます。
【令和7・8・9年分の基礎控除額】
| 合計所得金額 | 令和7年分(2025年) | 令和8・9年分 (2026〜2027年) |
|---|---|---|
| 489万円以下 | 95万円 (58万円+特例37万円) |
104万円 (62万円+特例42万円) |
| 489万円超655万円以下 | 63万円 (58万円+特例5万円) |
67万円 (62万円+特例5万円) |
| 655万円超2,350万円以下 | 58万円 | 62万円 |
| 2,350万円超2,400万円以下 | 48万円 | 48万円 |
| 2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 | 32万円 |
| 2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 | 16万円 |
基礎控除額は所得金額によって段階的に変わります。令和8年分の最大104万円はあくまで所得489万円以下の場合です。
なお、令和8年分の引き上げ分は月次の源泉徴収には反映されず年末調整で精算します。改訂された源泉徴収税額表に基づく月次徴収は令和9年1月以降の給与から適用される予定です。
基礎控除を適用するには、従業員から「給与所得者の基礎控除申告書」の提出を受ける必要があります。
なお、年末調整においては、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」という書式で、
基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除の4種類の控除をまとめて申告できます。
配偶者控除・配偶者特別控除
配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が一定額以下の場合に受けられる控除です。
令和8年分からは所得要件が引き上げられます。
令和8年分(2026年12月実施)からは、配偶者の合計所得金額が62万円以下(給与収入のみの場合は136万円以下)で、かつ控除を受ける従業員(納税者)本人の合計所得金額が1,000万円以下(給与収入のみの場合はおよそ1,195万円以下)の場合に適用されます。
合計所得金額が62万円以下であれば配偶者控除の要件を満たします。
【配偶者控除】(令和8年分)
| 配偶者の区分 | 控除を受ける人の合計所得金額 | ||
|---|---|---|---|
| 900万円以下 | 900万円超 950万円以下 |
950万円超 1,000万円以下 |
|
| 控除対象配偶者 | 38万円 | 26万円 | 13万円 |
| 老人控除対象配偶者(70歳以上) | 48万円 | 32万円 | 16万円 |
配偶者の給与収入が136万円を超える場合でも、収入が一定額未満であれば配偶者特別控除を受けることが可能です。
控除額は1万円〜38万円の幅があり、従業員本人・配偶者の所得が高くなるほど少なくなります。なお、従業員本人の合計所得金額が1,000万円(給与収入のみの場合はおよそ1,195万円)を超える場合は対象外です。
【配偶者特別控除】
| 配偶者の合計所得金額 | 控除を受ける人の合計所得金額 | ||
|---|---|---|---|
| 900万円以下 | 900万円超 950万円以下 |
950万円超 1,000万円以下 |
|
| 62万円超95万円以下 | 38万 | 26万 | 13万 |
| 95万円超100万円以下 | 36万 | 24万 | 12万 |
| 100万円超105万円以下 | 31万 | 21万 | 11万 |
| 105万円超110万円以下 | 26万 | 18万 | 9万 |
| 110万円超115万円以下 | 21万 | 14万 | 7万 |
| 115万円超120万円以下 | 16万 | 11万 | 6万 |
| 120万円超125万円以下 | 11万 | 8万 | 4万 |
| 125万円超130万円以下 | 6万 | 4万 | 2万 |
| 130万円超133万円以下 | 3万 | 2万 | 1万 |
- 配偶者の給与収入 136万円以下:
136万円 ー 74万円 = 所得62万円以下 → 配偶者控除 38万円 - 配偶者の給与収入 137万円:
137万円 ー 74万円 = 所得63万円 → 配偶者特別控除 38万円(目安) - 配偶者の給与収入 200万円:
200万円 ー 74万円 = 所得126万円 → 配偶者特別控除 6万円(目安)
※ 給与収入が220万円程度以下の場合、給与所得控除は最低保障額の74万円が適用されます。
扶養控除
扶養控除は、従業員(納税者)本人に扶養親族がいる場合に受けることができます。
令和8年分からは所得要件が引き上げられます。
令和8年分から扶養親族の合計所得金額要件が62万円以下(給与収入のみの場合は136万円以下)に引き上げられます。なお、個人住民税は令和9年度分から適用となります。
例えば、給与収入が136万円以下である16歳以上の子どもがいる場合などが該当します。控除額は1人あたり38万円(一般の控除扶養親族)です。
扶養親族のなかでも、特定の要件に該当する扶養親族がいる場合には控除額が増加します。
| 扶養親族の区分 | 控除額 |
|---|---|
| 一般の控除対象扶養親族(16歳以上) | 38万円 |
| 特定扶養親族(19歳以上23歳未満) | 63万円 |
| 老人扶養親族・同居(70歳以上) | 58万円 |
| 老人扶養親族・別居(70歳以上) | 48万円 |
特定親族特別控除
特定親族特別控除では、従業員本人と生計を一にする19歳以上23歳未満の特定親族(配偶者等を除く)がいる場合に、1人につき3万円~63万円を控除できます。
特定親族の合計所得金額に応じて控除額が異なります。
令和8年分からは対象範囲が変わります。
扶養親族の合計所得金額要件が62万円以下に引き上げられることに伴い、特定親族の対象所得範囲も62万円超123万円以下(給与収入のみの場合:136万円超〜197万円以下の目安)に変わる見込みです。
改正前は150万円が特定親族特別控除の満額適用の基準でしたが、改正によって159万円に変更されています。この金額までであれば満額の63万円が適用され、159万円を超えると段階的に控除額が減少し、197万円を超えると控除額がゼロとなる仕組みです。合計所得金額が62万円以下の場合は特定親族に該当せず、扶養控除の特定扶養親族(控除額63万円)の対象となります。
なお、令和8年分の扶養控除等申告書から様式が変更され、「控除対象扶養親族」欄が「源泉控除対象親族」欄へと改訂されています。年末調整において特定親族特別控除の適用を受けるには、別途、特定親族特別控除申告書を給与の支払者に提出する必要があります。
生命保険料控除
支払った生命保険料に基づき適用される控除で、以下の3種類があります。
- 一般の生命保険料
- 介護医療保険料
- 個人年金保険料
3種類の保険契約の目的区分ごとに控除限度額が設定されており、2012年以降に締結した保険契約の場合、すべての保険料控除を合計して最高で12万円までの生命保険料控除を受けることが可能です。
| 種類 | 新契約(2012年以降) | 旧契約(2011年以前) |
|---|---|---|
| 一般の生命保険料控除 | 最高4万円 | 最高5万円 |
| 介護医療保険料控除 | 最高4万円 | ー |
| 個人年金保険料控除 | 最高4万円 | 最高5万円 |
| 合計上限 | 最高12万円 |
上記を合わせて最高12万円まで生命保険料控除を受けることが可能です。
控除金額は支払保険料の額に応じて次の計算式で求めます(新契約・所得税の場合)。
| 年間払込保険料 | 控除額の計算式 |
|---|---|
| 2万円以下 | 払込保険料の全額 |
| 2万円超4万円以下 | 払込保険料 × 1/2 + 1万円 |
| 4万円超8万円以下 | 払込保険料 × 1/4 + 2万円 |
| 8万円超 | 一律4万円(上限) |
地震保険料控除
地震保険料を支払った場合、最大5万円まで控除可能です。また、次のすべての要件を満たす旧長期損害保険の保険料も対象となります。
- 2006年12月31日までに締結した保険契約で保険期間または共済期間の始期が2007年1月1日以前にある
- 満期返戻金等があり、保険期間または共済期間が10年以上ある
- 2007年1月1日以後、当該損害保険契約を変更していない
控除金額は支払保険料の額に応じて次の計算式で求めます。
| 保険の種類 | 年間払込保険料 | 控除額の計算式 |
|---|---|---|
| 地震保険料 | 5万円以下 | 払込保険料の全額 |
| 地震保険料 | 5万円超 | 一律5万円(上限) |
| 旧長期損害保険料 | 1万円以下 | 払込保険料の全額 |
| 旧長期損害保険料 | 1万円超2万円以下 | 払込保険料 × 1/2 + 5,000円 |
| 旧長期損害保険料 | 2万円超 | 一律1万5,000円(上限) |
地震保険と旧長期損害保険の両方がある場合は合算して最大5万円までとなります。
小規模企業共済等掛金控除
小規模企業共済法で定められた共済契約の掛金を支払った場合に受けることのできる控除です。
小規模企業共済等掛金控除に上限額はなく、その年に支払った金額すべてが控除されます。
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構と締結した共済契約の掛金
- 確定拠出年金法で規定する企業型年金加入者掛金・個人型年金加入者掛金(iDeCo)
- 地方公共団体が実施する心身障害者扶養共済制度の掛金
社会保険料控除
1年間に支払った健康保険料・介護保険料・国民年金保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・後期高齢者医療保険料などが対象です。
従業員本人の保険料だけでなく、扶養している家族の分を従業員が支払った場合も控除の対象となります。
ただし、配偶者の年金から天引きされている社会保険料(介護保険料や後期高齢者医療保険料など)を従業員の社会保険料控除とすることはできません。
障害者控除
従業員本人、または配偶者・扶養親族に障害がある場合に適用されます。
控除額は原則として27万円です。ただし、特別障害に該当する場合は40万円、特別障害者が同居している場合には75万円となります。特別障害に該当するかは、障害等級や指定医の判定などによって決まります。
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 一般の障害者 | 27万円 |
| 特別障害者 | 40万円 |
| 特別障害者と同居している場合 | 75万円 |
障害者控除には年齢制限がないため、16歳未満の扶養親族が障害者に該当する場合も対象となります。
ひとり親控除、寡婦控除
一定の要件のもと(シングルマザー・シングルファザー)が受けられる控除です。合計所得金額が500万円以下で生計を一にする子がいることが要件となっており、事実婚状態にある場合は対象外となります。
ひとり親控除の控除額は令和8年分まで一律35万円です。令和9年分以後は38万円に引き上げられる予定です。住民税のひとり親控除も、令和10年度分以後は30万円から33万円に引き上げられる見込みです。
寡婦控除の控除額は27万円です。寡婦の要件は「ひとり親」の対象とならず、次のいずれかに該当する方です。
- 夫と離婚後再婚しておらず、扶養親族がいる方(合計所得金額500万円以下)
- 夫と死別した後婚姻をしていない方、または夫の生死が明らかでない一定の方(合計所得金額500万円以下)
寡婦についても事実婚などにより事実上の婚姻関係にあると認められる人がいる場合は対象とはなりません。
| 控除区分 | 性別要件 | 扶養要件 | 控除額 |
|---|---|---|---|
| ひとり親控除 (合計所得金額が500万円以下) |
男女を問わない | 未婚または配偶者が生死不明で総所得金額が62万円以下の生計をーにする子どもがいる | 35万円 (令和9年分以後 38万円) |
| 寡婦控除 (合計所得金額が500万円以下) |
女性のみ | 離婚後再婚せず扶養親族がいる、または夫と死別後再婚していない、夫の生死が明らかでない (扶養親族の要件なし) |
27万円 |
勤労学生控除
勤労学生控除は、アルバイトなど働きながら学校に通う学生が受けられる控除です。
控除額は一律27万円です。
- 給与所得があること
- 合計所得金額が89万円以下(給与収入のみの場合は163万円以下)であること(個人住民税は令和9年度分から適用)
- 給与所得以外の所得が10万円以下であること
- 一定の学校の学生・生徒であること
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年末調整に適用される控除一覧
| 控除名 | 控除額 |
|---|---|
| 基礎控除 | 最高104万円など (納税者本人の所得により変動) |
| 配偶者控除 | 38万円など (納税者本人及び配偶者の所得により変動) |
| 配偶者特別控除 | 1万円~38万円 (納税者本人及び配偶者の所得により変動) |
| 扶養控除 | 38万円~63万円 (親族の年齢や同居有無などによって変動) |
| 特定親族特別控除 | 3万円~63万円 (特定親族の合計所得金額によって変動) |
| 生命保険料控除 | 最高控除額12万円 |
| 地震保険料 | 最大控除額5万円 |
| 小規模企業共済等掛金控除 | 支払った掛金全額 |
| 社会保険料控除 | 支払った社会保険料全額 |
| 障害者控除 | 27万円~75万円 (障害の程度や同居有無によって変動) |
| ひとり親控除、寡婦控除 | 寡婦:27万円 ひとり親:35万円(令和9年分以後38万円) |
| 勤労学生控除 | 一律27万円 |
年末調整で提出する申告書の種類
年末調整で従業員が提出する書類は3種類です。それぞれの書類が、年末調整時に計算が必要となる所得控除にリンクしています。いずれも国税庁のホームページからダウンロードできます。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、その年の12月31日時点における従業員が扶養している親族についての情報を記載する書類です。
この申告書を提出している従業員が年末調整の対象となります。原則として1月の最初の給与を支払うときまでに提出します。
そのため、年末調整の時期に当年分と翌年分の申告書を配付・回収するのが一般的です。当年分の申告書は、年の中途で控除対象扶養親族に異動があったかどうかを確認し、異動があった場合には従業員に訂正してもらう必要があります。
- 扶養控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除
参考:A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告|国税庁、「令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」
給与所得者の保険料控除申告書
「給与所得者の保険料控除申告書」は、年末調整の際に生命保険料控除や地震保険料控除などの所得控除を計算するための書類です。
この申告書を用いて、所得控除の対象となる⽣命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、⼩規模企業共済等掛⾦控除などの所得控除額を算出します。
- 生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除の申告分、小規模企業共済等掛金控除の申告分
参考:A2-3 給与所得者の保険料控除の申告|国税庁、「令和7年分 給与所得者の保険料控除申告書」
給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書
基礎控除申告書、配偶者控除等申告書、特定親族特別控除申告書、所得⾦額調整控除申告書の4種類の申告書を1枚にまとめて提出することができます。
この書類により、それぞれの所得控除の適用の有無を判断・確認することができます。
- 基礎控除、特定親族特別控除、配偶者控除、配偶者特別控除、所得金額調整控除
参考:A2-4 給与所得者の基礎控除 配偶者(特別)控除及び所得金額調整控除の申告|国税庁、「令和7年分給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」
年末調整後、確定申告で受けることのできる控除
年末調整を終えた後にこれら3つの控除により納め過ぎた所得税があれば、確定申告することによって還付を受けることができます。
年末調整を終えた後にこれら3つの控除により納め過ぎた所得税があれば、確定申告することによって還付を受けることができます。
所得控除は本来、納税者それぞれの家庭の事情を考慮し、税負担を公平にするための制度です。しかし、医療費や寄附金などは支払うだけでは控除を受けることができません。
また、支払の内容によっては控除できないものがありますので、控除できるかどうか判断に迷う場合には、確定申告の際に税務署に相談しましょう。
また、住宅ローン控除は所得控除に該当せず、上記の所得控除を適用した後でさらに差し引くことのできる税額控除となっています。
住宅ローン控除を受ける際には、初年度は従業員自身で確定申告をする必要がありますが、2年目以降は年末調整で控除を受けることが可能です。
年末調整の期限はいつまで?
税務署に提出する法定調書や市区町村に提出する給与支払報告書の提出期限が翌年の1月31日となっているため、年末調整の最終期限も1月31日となります。
多くの会社では年末調整に必要な書類を11月末には回収し、12月に年末調整を実施するのが一般的です。
ただし、従業員が死亡により退職したケースでは、退職をしたときに年末調整を行うこともあります。
年末調整に間に合わない場合は?
年末調整は、1月1日から12月31日までの1年間の最後に給与の支払をするときに行います。そのため、12月に行うのが一般的です。ただし、法定調書や給与支払報告書の提出期限は翌年の1月31日となっているため、間に合わない場合には1月中に実施することも可能です。
12月支給分の給与計算に間に合わなかった場合や、12月の給与で所得税の控除額を間違ってしまった場合には、1月の給与で年末調整をやり直すことも可能です。
ただし、1月は本来、年末調整の記入漏れや訂正によるやり直しをするための期間と考えるのがよいでしょう。税務署や市区町村への提出期限に間に合わない場合は、従業員が自分自身で確定申告をしてもらう方法しかありません。
年末調整で控除しきれないときは?
月次の源泉徴収税額の合計が年末調整で計算した本来の税額より少なく不足が生じた場合、その後の給与から順次控除することも可能です。
一度に追加徴収すると手取り給与が大幅に減ってしまうケースでは、「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」を所轄税務署長に申請し、翌年1月・2月に分けて徴収を繰り延べる方法もあります。
ただし、申請には「その月の税引手取給与が直近の平均月額の70%未満」などの要件を満たす必要があります。
所得控除は忘れず正しく控除しましょう
所得控除を受けるためには、それぞれの要件を満たす必要があります。しかし、所得控除の仕組みを知らない従業員も少なくありません。そのため、年末調整に必要な申告書を間違って記入してしまうこともあるでしょう。
かつて「103万円の壁」といわれていたものが、令和7年度税制改正で「160万円の壁」となり、さらに令和8年度税制改正(大綱段階)では「178万円の壁」へと変わっていきます。
妻や子どものアルバイト収入が配偶者控除・扶養控除の適用基準を上回ると、所得税が増額する可能性があります。
なお、「130万円の壁」は社会保険(健康保険の被扶養者資格)の話であり、所得税の壁とは別物です。 年収が130万円を超えると被扶養者の資格を失い、自分で社会保険料を負担する可能性があります。
所得控除には年末調整で受けられるものと、確定申告が必要なものがあります。企業の担当者としては、従業員から質問があった際に説明できるよう内容を正しく把握しておきましょう。
よくある質問
年末調整時に受けることのできる控除は?
基礎控除、配偶者控除・配偶者特別控除、扶養控除、特定親族特別控除、生命保険料控除、地震保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、社会保険料控除、障害者控除、ひとり親控除・寡婦控除、勤労学生控除です。詳しくはこちらをご覧ください。
年末調整後に受けることのできる控除は?
ふるさと納税などの寄附金控除、医療費控除、雑損控除です。詳しくはこちらをご覧ください。
所得控除以外の控除はある?
住宅ローン控除といって、所得控除を適用したあとでさらに差し引くことのできる税額控除があります。詳しくはこちらをご覧ください。
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