- 更新日 : 2026年1月22日
漫画家は確定申告が必要?やり方や税金対策、開業届を出してない場合も解説
原則、漫画家は確定申告が必要です。毎年、確定申告をして税金を納めないといけませんが、確定申告が初めてでやり方がわからない人も多いでしょう。ポイントを押さえれば、初めてでも確定申告書を作成することは可能です。
ここでは、主として個人事業主である漫画家の確定申告のやり方や税金対策、開業届を出してない場合の対処方法などについて解説します。
目次
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漫画家は所得がいくらから確定申告が必要?
漫画家として収入を得たら、原則として確定申告が必要です。しかし、確定申告をしなくてもよいケースもあります。それは納める税金がないケースです。売上から経費を差し引いた所得金額(もうけ)よりも各種控除が大きければ、納める税金はありません。
所得控除などの控除は、扶養家族の有無や保険料支払いの有無などにより、人によって控除金額が異なります。しかし、少なくとも納税者本人に対する控除である基礎控除は誰にでもある控除です。そのため、年間所得が基礎控除額以下の場合は確定申告が不要です。
年間所得が基礎控除額を超える場合でも、他の控除金額を実際に計算してみないと、確定申告が不要かどうかわかりません。したがって、確定申告が必要なものとして考えていたほうがよいでしょう。
また、年間所得が基礎控除額以下の場合でも確定申告をしないと、所得証明が発行できません。融資が受けられないなどの不利益を被ることもあるので、できるのであれば確定申告したほうがよいでしょう。
なお、基礎控除額は所得金額に応じて異なります。下記を参照してください。
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漫画家の確定申告のやり方
次に、漫画家の確定申告のやり方について見ていきましょう。
漫画家の確定申告の必要書類
漫画家の確定申告で、必要となる代表的な書類には次のものがあります。
漫画家の所得を事業所得としている場合は、青色申告決算書または収支内訳書の作成が必要です。
業務に係る雑所得としている場合、前々年に漫画家としての収入金額が1,000万円を超えると、収支内訳書の作成が必要です。雑所得であっても、前々年の漫画家としての収入金額が1,000万円以下の場合は、収支内訳書の作成は不要です。
支払調書は出版社などから受け取ります。ただし、出版社等は税務署に対してのみ支払調書の提出義務があるため、依頼して発行してもらうことになります。確定申告書や青色申告決算書、収支内訳書は、国税庁のサイトからダウンロード、もしくは税務署の窓口などで入手できます。
漫画家の確定申告書の書き方
所得税の確定申告書には、第一表と第二表があります。
漫画家の収入は、事業の規模によって事業所得もしくは業務に係る雑所得になりますが、どちらの所得であっても、確定申告書の第一表と第二表の作成は必要です。
第一表は、納める税金を計算する書類です。勤務先などから発行された支払調書などを見ながら、収入金額や所得金額、所得控除金額など必要な情報を記載します。その後、確定申告書に記載された指示通りに計算していきます。
漫画家の収入が事業所得になる場合は「事業」の「営業等」欄に記載し、雑所得になる場合は「雑」の「業務」欄に記載します。
第二表は、所得の内訳や支払った保険料の情報、配偶者や親族の情報、住民税の情報などを記載する書類です。
出版社などから発行された支払調書などを見ながら、必要事項を記載します。
確定申告書の作成手順は、事業所得の場合はまず青色申告決算書や収支内訳書を作成します。(その前に仕訳帳や総勘定元帳などの会計帳簿の作成が必要です。)次に確定申告書第二表に必要事項を記載し、最後に作成した青色申告決算書や収支内訳書、確定申告書第二表の記載内容を見ながら、確定申告書第一表を作成します。
雑所得の場合は、確定申告書第二表からはじめ、次に確定申告書第一表を作成します。
漫画家の確定申告書の提出方法
確定申告書の提出方法には、次の3つがあります。
- 税務署の窓口に提出
- 郵送で提出
- e-Tax
確定申告書を紙で作成している場合は、税務署の窓口に提出する方法、もしくは税務署や業務センターに郵送で提出する方法を選びます。郵送の場合は一般的に、簡易書留で郵送します。
確定申告書を電子データとして提出する方法がe-Taxです。e-Taxは国税庁のサイトにある「確定申告書等作成コーナー」や、e-Taxと連携している会計ソフトなどを使って行います。
漫画家の確定申告書の提出期限
確定申告書の提出期限は、毎年おおむね翌2月16日から3月15日までと定められています。ただし、期限日が土日の場合は、期限が翌営業日になります。令和7年分の確定申告書提出期限は、令和8年3月16日(月)までです。
また、郵送で確定申告書を提出する場合は消印日が有効です。令和7年分の確定申告書の場合は、令和8年3月16日の消印があれば、期限内に提出したことになります。
漫画家の確定申告で経費として認められる費用
漫画作成の仕事に必要な支出であれば、漫画家の確定申告で経費として認められます。例えば、次のようなものがあります。
- 漫画作成用のデスクやチェア
- パソコン、タブレット
- 漫画作成に利用するアプリの利用料金
- コミケ出店費用や印刷代
- 仕事で使うスマートフォン代
- 漫画作成で参考にした書籍代 など
また、家賃や水道代、電気代なども経費になります。ただし、自宅の一室を作業場としている場合は、あくまで漫画作成で使った分のみが経費になります。
自宅の家賃や水道光熱費はプライベートで使う分も含めて一括で支払うため、事業で使った分を按分計算しなければいけません。青色申告の場合は、按分割合が50%以下であっても合理的な根拠を示すことで経費として認められます。白色申告の場合も、事業と家事を明確に区分できれば経費として差し支えないとされます。例えば、使用床面積の割合により、家賃10万円のうち20%が仕事に係る部分である場合は、10万円×20%=2万円が経費になります。
事業使用割合は、仕事場の面積や仕事をしている時間などから求めます。
漫画家は開業届を出していないと確定申告できない?
漫画家は、開業届を出していないからといって確定申告ができないわけではありません。開業届を提出するのは事業所得の場合です。
漫画家の仕事が事業所得になる場合は、開業時に開業届を提出します。開業届は、事業を開始した日から1カ月以内に提出することとなっていますが、遅れても罰則はありません。
そのため、開業届の提出を忘れた場合は、例えば確定申告書と一緒に開業届を作成し提出するなど、提出忘れに気づいたときに提出しましょう。
漫画家の仕事が雑所得になる場合は、そもそも開業届を提出する必要はありません。
漫画家が確定申告するときのポイント
漫画家が確定申告するときのポイントには、以下のようなものがあります。
税金対策のため経費を正しく計上する
漫画家の仕事が事業所得になる場合でも、業務に係る雑所得になる場合でも、売上から経費を差し引いて税金の計算の基となる所得金額を求めます。
所得金額を抑えるためには、いかに経費を正しく計上するのかがポイントになります。領収書やレシートを正しく管理していないと、確定申告時期になって紛失に気づくこともあります。領収書やレシートがなければ、経費にすることはできません。領収書やレシートを紛失しないように管理し、計上できる経費はすべて計上することが税金対策の第一歩です。
確定申告義務はなくても源泉徴収税の還付を受けられる場合がある
納める税金(所得税額)がなければ、確定申告をする必要がありません。ただし、漫画家の場合は原稿料などを受け取る際に、源泉所得税を差し引かれています。
漫画家が天引きされている源泉所得税は、経費や控除に関係なく、売上に一定に割合を乗じて計算されているため、実際には税金が取られすぎている可能性があります。確定申告をすることで、1年間の所得金額に応じた正しい税額が再計算されるため、税金を多く天引きされている場合は、還付を受けられます。
確定申告をしないと、多く払いすぎている税金は戻ってこないため、納める税金がなくても状況に応じて確定申告をするようにしましょう。
自分で確定申告するのが難しい場合は税理士に代行を依頼する
自分で確定申告するのが難しい場合は、税理士に代行を依頼するのもひとつの方法です。税理士に依頼すると手数料は発生しますが、確定申告の業務に時間を割かなくてもよいので、漫画家の仕事に集中できるメリットがあります。
また、自分で確定申告をすればミスが発生したり、うまく節税ができなかったりといったこともあります。税理士に代行を依頼すれば、ミスの発生を防いだり、節税の方法を考えてもらったりできます。
正確な税の計算をするために、正しい確定申告を
漫画家として収入を得て、利益が出て、所得税額があれば税金を納めることになります。税金を正しく計算するために、正しい申告計算をしなければなりません。一方で、納める税金がない場合は確定申告をしなくても構いません。
ただし、確定申告をしないと、所得証明が発行できない・融資が受けられない・税金の還付を受けられないなどのデメリットが生じることもあります。確定申告の手間とデメリットを総合的に判断し、確定申告をするかどうか考えましょう。
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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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