独立開業して初めての確定申告は、白色申告という方が多いのではないでしょうか。また「青色申告承認申請書」を提出していない場合や提出しても承認されていない場合は、青色申告ではなく白色申告をすることになります。

ここでは確定申告書を作成する上で出てくる疑問点
・どのような書類を作成しなければならないのか
・どのような書類が必要なのか
・領収書や請求書の保存方法
を中心に解説していきます。

白色申告に関する書類と申告方法

提出する書類

白色申告の際に提出する必要がある書類としては、以下のものが挙げられます。
・確定申告書B
・収支内訳書(一般用等)
・控除関係の証明書や領収書(※)

※医療費のお知らせや不慮の災害等で支出があった場合の支出に対する領収書等です

提出しなくてもよい書類

経費関係の領収書は、以下の様な項目を記入するのに必要になります。
・仕入金額
・水道光熱費
・旅費交通費
・接待交際費
・消耗品費

これらの経費に関する領収書は確定申告時に直接提出または提示する必要はありませんが、税務調査などに備えていつでも提出できるように保管しておく必要があります。

提出先

白色申告の提出先は、提出時の納税地を管轄する税務署に提出します。納税地とは原則として住所地が基準となりますが、事業所等の住所地を管轄する税務署に提出することもできます。

平成26年分白色申告の提出期間は、平成27年2月16日から3月16日までとなります。引っ越し等により住所地が変更している場合は、提出時の住所地で判断します。

・平成26年4月1日にA市に引っ越して、平成27年3月16日に確定申告書を提出した
・平成27年2月16日にA市に引っ越して、平成27年3月16日に確定申告書を提出した

これらの場合は、提出日である平成27年3月16日時点でA市に居住しているため、A市を管轄する税務署に提出することになります。

ただし、本来の住所地による納税地ではなく、事業所等の住所地を納税地にしたい場合は、所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書を変更前の税務署に提出する必要があります。住所変更した場合の申告については「住所変更した場合の確定申告の提出先」を参考にしてください。

また、振替納税を利用していた方で、納税地の変更により税務署が変更となった場合は、変更後の税務署へ新たに振替納税の手続きが必要となります。

平成26年の所得税法改正で、なにがどう変わったの?

これまでの白色申告者は、記帳する必要もなければ、書類を保管しておく必要もありませんでした。前々年または前年の事業所得金額が300万円を超える一部の申告者は、記帳や帳簿を作成する必要がありましたが、平成26年1月1日より事業所得、不動産所得、山林所得が生じるすべての白色申告者に記帳・帳簿作成が義務づけられることになりました。

雑所得や一時所得だけの場合や所得税の申告が必要ではない場合でも、記帳と帳簿書類の保存をする必要があるので注意が必要です。

参考:記帳が義務化する白色申告

提出する領収書について

領収書の要件

確定申告において提出しなければならない領収書として、控除関係の領収書が挙げられます。控除関係の領収書とは、

・医療費のお知らせ
・生命保険料控除を受けるための、払込証明書
・地震保険料控除を受けるための、地震保険料控除証明書

などが該当します。

医療費の領収書は、平成29年分より提出または提示する必要はありませんが、提出期限から5年間は保管する必要があります。また、医療費のお知らせを添付することによって、明細の記入を省略できます。

なお、治療のためにドラッグストアで購入したかぜ薬の購入代金も医療費控除に含めることができます。しかし、感熱紙のレシートであったとしても購入日や金額、使用用途が明確な商品名等が記載されているものであれば、領収書として取り扱うことができます。

領収書をなくしてしまった場合や領収書が発行されない場合

領収書を紛失してしまった場合でも、金銭授受に関するデータが記載されているものであれば、領収書として認めてもらえる可能性が高くなります。たとえば領収印が押してある請求書などは、領収書として代用可能です。

交通費など領収書が原則として発行されない場合は、実際にかかった交通費をなにかに書き留めておきましょう。

たとえば病院からもらう領収書や家計簿などに

・バス代片道¥210×2=¥420
・○○駅〜××駅片道¥550×2=¥1,100 合計¥1,520

と書き留めておけば、実際にかかった交通費として認めてもらうことができます。

suicaやpasmoなどのチャージ金額に関して領収書が発行されるものに関しては、すべての金額が交通費として認められないこともあります。なぜならすべての交通費が控除対象とならないことも考えられるからです。

ただし、通院するためだけに必要な交通費であり、領収書の日付とICカード使用履歴が完全に一致していることを証明できれば、チャージ金額全額を医療費控除の交通費として認めてもらうことができます。

また、保険料控除に関する払込証明書や控除証明書は損害保険会社や生命保険会社より郵送されてきますが、未達であったり紛失してしまったとしても、再発行を依頼することができます。

再発行に時間がかかり確定申告時期を過ぎてしまう場合は、概算による見込み金額にて申告することになります。送付された証明書の金額と異なる場合、修正申告や更正の請求により訂正することになります。

領収書ではなく納品書しかない場合

納品書は、物品を受領した履歴しか証明することができず、実際に金銭を払い込んだ経緯を示すことができないため、領収書としての役割を果たすことはできません。しかしクレジットカードで支払ったなど、他の手段によって金銭授受の履歴を証明できるのであれば、領収書として認めてもらえる可能性があります。

またネットで購入した履歴をPC画面で確認したりメールで受信した場合も、プリントアウトすれば領収書の代わりとすることができます。特にamazonの場合、注文履歴の各明細より領収書を発行する機能も備わっています。

領収書の保存義務

白色申告者であっても領収書や請求書を保存する義務があります。平成26年(2014年)1月1日から12月31日の1年間の領収書や請求書は、平成32年(2019年)3月16日まで保存する必要があります。

確定申告をしたあとで税金を多く納めすぎた場合、法定申告期限から5年以内であれば、納めすぎた税金を取り戻すことができます。平成26年分の確定申告の法定期限日は平成27年3月16日であるため、もし納めすぎていたことに後で気づいた場合は、平成32年3月16日までに更正の請求をすることができます。

もし起算日を誤って平成26年12月31日の翌日から5年間とした場合、平成31年12月31日までとなりますが、平成26年分の請求書や領収書を破棄してしまうことになるため、もし更正の請求の手続きを行いたいと思ったとしても、証拠となる書類を提出または提示することができなくなってしまうのです。

保存義務を怠ったことによって、罰則などが与えられることはありません。しかし、税務調査が入った場合に領収書や請求書の証拠書類が保存されていなければ、更正の手続きが行うことができないだけではなく、申告した経費がすべて認めてもらえないことになり、追徴課税されてしまうことがあるのです。

参考:記帳や帳簿などの保存の必要性

まとめ

確定申告において領収書が重要な役割を果たしていることがお分かりいただけましたか?領収書をもらうことももちろん必要ですが、複式簿記で記帳する必要のない白色申告者であれば、なおさら領収書を保存しておく必要があります。金額に関する書類はこまめに保存する習慣をつけるようにしましょう。



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