白色申告を行なうことで得られる大きなメリットとして、記帳をしなくても問題ないということがあります。

そんな白色申告の記帳に関するルールは、平成24年度の税制改正の際に大きな変更がありました。今回は、その平成24年度の税制改正による変更を含め、白色申告時の記帳に関するルールを見ていきたいと思います。

白色申告の制度に関して

平成25年度以前

平成25年度以前では、以下のようにルールが定められていました。

前年分又は前々年分の不動産所得、事業所得、山林所得の合計金額が300万を超える場合には、記帳、帳簿や書類などの保存義務が発生していました。

それに対して、300万以下の事業者に関しては、特に記帳義務などはありませんでした。そのため、事業所得などの合計収入が300万以下で簡単に確定申告を済ませたい方が、白色申告を選択することが多くなっていました。

平成26年1月以降

前述のとおり平成24年度の税制改正の中で以下のように変更されました。

不動産所得、事業所得、山林所得がある全ての方に、収入の金額にかかわらず、記帳、帳簿や書類の保存が義務化されました。

白色申告の帳簿の記帳に関して

帳簿に記帳を行う際に白色申告の場合には、基本的に単式簿記により行います。青色申告や企業会計などの際に一般的に用いられる複式簿記との大きな違いとして以下の点があります。

複式簿記が取引の原因と結果に着目するのに対して、単式簿記では、取引の結果のみに着目することになります。

以上のように、単式簿記のほうが簡単に記帳を行うことができますが、複式簿記を用いることで、より正確に経営状況の把握を行なうことができます。

帳簿などの保存義務

次に帳簿などの保存期間に関して見ていきたいと思います。

収入金額や必要経費を記帳した法定帳簿に関しては7年間の保存義務が発生します。その他の業務に関して記帳した上記以外の帳簿(任意帳簿)に関しては、5年間の保存義務となっています。

また、帳簿の作成に関連する各種書類に関しても5年間の保存義務があります。

罰則

最後に記帳や帳簿の保存義務に違反した際の罰則に関して解説します。

実はこれらの義務を守らなかったとしても罰則規定はありません。ただ、注意が必要になるのは推計課税です。

推計課税は、税務調査の際に保存しておくべき帳簿や書類などに不備があり、所得の補足がこれらの帳簿、書類ではできないとなった際に行われます。取引の事実が証明できないとして推計により税額が決定されることになってしまいます。同業他社の比較や損益や資産状況、人員数や生活の状況等を鑑みて所得金額を推計されることになります。

(推計による更正又は決定)
所得税法第156条 税務署長は、居住者に係る所得税につき更正又は決定をする場合には、その者の財産若しくは債務の増減の状況、収入若しくは支出の状況又は生産量、販売量その他の取扱量、従業員数その他事業の規模によりその者の各年分の各種所得の金額又は損失の金額(その者の提出した青色申告書に係る年分の不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額並びにこれらの金額の計算上生じた損失の金額を除く。)を推計して、これをすることができる。

帳簿を正しく記帳していないと反論が難しい場合が多いので、税務調査が入った場合のリスクがあります。



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