青色申告制度を利用したい場合は青色申告承認申請書を税務署に提出します。しかし、青色申告制度が利用できる事業所得者になるためには、税務署へ開業届を提出することが必要です。よって、開業届を提出してから青色申告承認申請書の提出を行います。ここでは開業届と青色申告承認申請書の提出、さらに青色申告制度を利用するメリットについて、説明します。

開業届

個人で事業を始めたとき、開業してから1カ月以内に個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)を税務署に提出します。こうすることで事業所得者となり、青色申告制度を利用することができるようになります。

・届出書名:個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
・提出期限:事業の開始から1カ月以内
・提出先:納税地の税務署
・提出方法:郵送または持参
・手数料:無料
・審査:審査はなく、届出のみ

0259_個人事業の開業・廃業等届出書

開業届記載の注意点

開業届を記載するなかで、青色申告をしたい場合は、「開業・廃業に伴う届出書の提出の有無」欄で、青色申告承認申請書の有に○をつけます。消費税に関する「課税事業者選択届出書」は、免税事業者を選択する場合は、無に○をつけます。課税事業者を選択すると有利なのは、輸出業者のように、仕入れに支払う消費税が売上で受け取る消費税より多く、還付を受けられる場合です。
0259_所得税の青色申告承認申請書

青色申告制度を利用するには

青色申告制度は、事業所得、不動産所得、山林所得、いずれかの所得がある人が利用できる制度です。青色申告制度では、毎日行われる取引の記録を帳簿に残しましょう。その帳簿の記録をもとに正しい申告をすることによって節税に効果のあるさまざまな特典を受けられます。

青色申告の特典

・最高65万円の所得控除が受けられる青色申告特別控除
・親族が事業に従事している場合に、一定の給料を経費算入することができる青色専業専従者給与
・売掛金、貸付金の年末帳簿価額の5.5%までを貸倒引当金勘定へ繰り入れたときに、必要経費とすることができる
・純損失を翌年以降3年繰り越して所得金額から控除できる

青色申告承認申請書の提出

・届出書名:「所得税の青色申告承認申請書」
・提出期限:青色申告をはじめようとする年の3月15日
(その年の1月16日以降に事業を開始した場合は、その日から2カ月以内)
・提出方法:窓口持参か郵送
・提出先:納税地の税務署
・審査基準:青色申告の承認の取り消し通知、または青色申告の取りやめ届出書を提出していたとしたら、その後1年以上が経っているか、など
・青色申告の承認をもらおうとする年の年末までに却下の知らせがなかったときは、承認されたものとみなされる

青色事業専従者給与を受けるには

0259_青色事業専従者給与

青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書を提出することで、青色事業専従者に支払う給料を経費に組み込むことができます。

65万円の青色申告特別控除を受けるには

青色申告が承認されたら、日々の取引を記帳して、年末に決算書を作らなければなりません。最高65万円の所得控除を受けるには、貸借対照表を含めた青色申告決算書を確定申告書につけて、期限内に確定申告する必要があります。貸借対照表を作成するには、複式簿記を使用した正しい簿記の記帳方法に則った記帳が必要になります。これ以外の青色申告者は、簡易帳簿での記帳でも構いませんが、貸借対照表が作成できないため、65万円の所得控除が受けられませんが、10万円の所得控除を受けることができます。
詳細は「青色申告決算書の書き方」を参考にしてください。

帳簿書類の保管

青色申告のための帳簿書類(現金出納帳をはじめとして、買掛帳や売掛帳に経費帳など)や決算関係書類、領収証などは7年間、請求書、見積書、納品書などは、5年の間の保存義務があります。
詳細は「青色申告の帳簿記帳」を参考にしてください。

青色申告制度は記帳が複雑で、申請に手間がかかることが難点ですが、青色申告ソフトを使えば決算まで簡単にできます。開業届を提出して事業所得者となり、青色申告承認申請書を提出することで、青色申告制度の特典を利用できるので、節税対策に積極的に利用したいものです。

参考:はじめてみませんか?青色申告(PDF)|国税庁



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