青色申告に関する期限には、さまざまな種類があります。申告期限を過ぎてしまうとペナルティが加算されてしまう税金以外にも、最悪の場合、脱税犯として懲役10年の刑事罰を受けなければならないなんていう可能性もあります。そうならないためにも、ここで青色申告の期限に関する正しい知識を身につけていきましょう。

青色申告の基礎情報

青色申告ができるのは青色申告事業者です。青色申告事業者になるために必要な手続きは、以下の2ステップです。

1.「青色申告承認申請書」を記入する
2.税務署に提出する

また、青色申告には3つの種類に分けられます。

1.65万円控除の青色申告事業者(不動産所得、事業所得、山林所得に限ります。)
2.10万円控除の青色申告事業者
3.現金主義の青色申告事業者(※不動産所得、事業所得で、前々年の合計所得金額が300万円以下の場合に限ります。)

以下、それぞれの違いを確認していきましょう。

1. 65万円控除の青色申告事業者

控除額が多ければ多いほど、納める税金を安くすることができます。65万円控除は複式帳簿をつけなければなりませんが、1年間きちんと帳簿をつけたご見返りとして、租税特別措置法第25条の青色申告特別控除を受けることができるのです。
それ以外にも、純損失の繰越控除や引当金を算入することができるなど、様々なメリットを受けることができます。

2. 10万円控除の青色申告事業者

10万円控除の青色申告事業者は、65万円控除の青色申告事業者に該当しなかった場合に適用されます。たとえば、事業所得や不動産所得ではなく、利子所得や配当所得、一時所得に関する申告であったり、複式帳簿ではなく簡易帳簿だったりするような場合に、10万円控除が適用されます。

3. 現金主義の青色申告事業者

65万円の青色申告事業の条件から外れるため、10万円控除の扱いとなります。現金主義という名の通り、売掛金や買掛金といった20日締め翌月末払いという取引をすることができません。青色申告をする際にも「青色申告決算書(現金主義用)」という特殊な様式を使用する必要があります。

青色申告を行なうための期限は

青色申告とは、所得税を申告するための確定申告のなかにある制度の1つです。青色申告を行なうための期限はすなわち、確定申告と申告期間と同じということになります。

つまり、1月1日から12月31日までの課税金額を、翌年の2月16日から3月15日の間に申告する必要があります。またその年の曜日の関係で、多少前後することもあります。季節的に大雪による交通災害や障害が起こることも考えられるため、過去に申告期間を延長した例がありました。

青色申告承認申請書の提出期限

現在のご自身の状況によって、青色申告を行なうための期限が異なります。

1. 既に事業を開始しており、白色から青色に変更しようとしている場合

青色申告を適用する年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。

2. 新年度と同時に事業を開始しようと思っている場合

上記の場合と同様、青色申告を適用する年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。

3. 12月末で退職して、起業にむけて準備しようと思っている場合

しばらく休暇をとってから起業準備に取り掛かろうと、1月16日以降に開業した場合、事業開始日より2か月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。4月1日に事業を開始したときは、5月末までに提出します。もし提出期限を過ぎてしまったら、青色申告事業者として承認されず、一切の控除額がない白色申告事業者として事業を行わなければなりません。

期限に間に合わなかった場合

各種加算税がかかることも

納税は国民の三大義務となっているため、義務を適正に果たさなかった場合、ペナルティとして加算税が課されることになっています。

・過少申告加算税

実際より少ない納税額になった場合、過少申告加算税が加算されます。ただし、自主的に修正申告した場合は、過小申告加算税はかかりません。

・無申告加算税

うっかり納付期限の3月15日を過ぎてしまった場合、納める税金とは別に無申告加算税がかかります。納税額が50万円までは15%が、50万円を超える部分は20%が無申告加算税となります。たとえば30万円の納税額であれば、45,000円が無申告加算税となり、75万円の納税額であれば、50万円×15%と25万円×20%を合算した12万5,000円となります。

ただし以下の条件にすべて該当する場合は、無申告加算税はかかりません。

・法定申告期限から2週間以内に自主的に期限後申告を行なっている
・期限後申告によって生じた納税額を、すべて法定納期限内に納付した
・過去5年間に無申告加算税や重加算税を課されていないこと

青色申告の承認取り消し

青色申告の承認が取り消されてしまうこともあります。

・帳簿書類が規定通りに備え付けられていない
・帳簿書類が税務署長の指示に従ったものではない
・帳簿書類の内容に疑いがある

帳簿書類に関して正しい運用をしていないと認められてしまった場合、その事実があった年にさかのぼって、青色申告の承認が取り消されてしまうのです。

青色申告特別控除の減額

青色申告するために帳簿をつけていて、あまりに悪質な場合には青色申告そのものの承認が過去にさかのぼって取り消されてしまいますが、「これは複式帳簿といえるかな?」「簡易帳簿に極めて近いな…」と判断されてしまった場合、65万円控除が適用されず、10万円控除に減額されてしまうこともあります。

まとめ

青色申告は昭和25年に制定された制度です。当時はもちろんPCもクラウドシステムも無かったので、すべて手書きで帳簿をつけて、決算書の作成も全て計算する必要がありました。10万円や65万円の控除が受けられる代わりに「手間」が大きなデメリットとなっていました。

しかし、現在は会計ソフトを使用しデータを入力すれば必要な数値をすべて計算してくれて決算書まで自動で作成できます。そのため青色申告を行なわないほうが、むしろデメリットであるということが言えるのではないでしょうか。



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