「仕事の経験をいかして週末起業しているけれど、赤字」「副業を始めたけれど、経費の方が多くなってしまった」そんなサラリーマンの方は、青色申告によって税金が戻ってくる可能性があることをご存知でしょうか?

例えば、副業が50万で給与の所得税が10%だとすると、5万円が戻ってきます。サラリーマンの方が青色申告する場合のメリットと注意点についてご説明します。

サラリーマンと確定申告

「青色申告で税金が戻ってくる」のは魅力的ですが、青色申告は還付金を受けるための制度ではありません。確定申告について確認しましょう

・確定申告は納税額を申告する制度である
・利益と損を申告することができる制度である

確定申告の本旨はあくまで納税額の申告です。ただし、損がある場合にはそれも考慮されるので、還付金が受けられます。

損がある場合の申告とは

上記の通り、損失も申告することができます。損失の申告方法は、「損益通算」と「青色申告」の2種類です。

損益通算

「株式の譲渡損」「不動産所得の赤字」「事業所得の赤字」などを他の所得と相殺して利益を最大ゼロにする制度。

青色申告

「不動産所得」「事業所得」「山林所得」を所定の帳簿書類と共に提出し、損失は来年以降に繰り越せます。「損を申告できる」という点は同じですが、効果は違います。

損益通算は「その年の利益相殺」という単年の制度ですが、青色申告は継続を前提とした事業者の申告であり、厳正な手続きが必要です。

「青色申告の手続きとは何か?」以下、メリット・注意点など含めて解説します。

サラリーマンと青色申告

給与所得のあるサラリーマンが青色申告をする場合、どのようなことに留意する必要があるのでしょうか。当然、何らかの事業を展開していることが大前提となります。

青色申告事業の主な要件

1.所得の種類が「不動産所得」「事業所得」「山林所得」である

5棟もしくは10室以上の規模で行なう不動産業務は事業所得になるとされています。

2.「開業届」「青色申告承認申請書」を提出している

開業届は事業を開始した日から1カ月以内、青色申告承認申請書は承認を受けようとする年の3月15日まで(1月16日以降に事業を始めた場合は2カ月以内)の申請が必要となります。

3.帳簿作成義務

適正な帳簿の作成が必要です。そもそも青色申告には納税者の申告を正しいものにするだけでなく、記帳をする習慣をつける、という趣旨があります。

「記帳をする習慣をつけることに意味があるのか?」と思う方もいるかもしれませんが、事業が大きくなり法人になった場合、帳簿からなる決算書は経営に不可欠な存在です。

いみじくも事業を行う者なら、しっかりと帳簿をつけておきたいものです。

青色申告のメリットと注意点

青色申告のメリットは以下のようになります。

1. 青色申告特別控除65万円
2. 青色事業専従者給与の経費算入
3. 各種引当金の繰り入れ
4. 家事に関する費用の必要経費算入
5. 純損失の繰越し控除
6. (サラリーマンの場合)赤字があると受け取れる還付金

これらのうち、サラリーマンの副業と関係が深いものを見ていきます。

「1.青色申告特別控除」と「5.純損失の繰越控除」

「青色申告特別控除」として収益から65万円を差し引くことができますが、この控除は収益が65万円未満であったとしてもマイナスにすることはできません。

一方、控除する前に損益が赤字になっている状態であれば、純損失の「繰越し控除」はマイナスを次年度以降に引き継ぐことができます。

「4.家事に関する費用の必要経費算入」

たとえば、自宅マンションの一室で事業を行う場合、その部屋分の家賃や光熱費、インターネット利用料などは経費にすることができます。

「6.サラリーマンの還付金」

赤字が多いほど還付金が多いとは限らないのでご注意ください。日本の税制は多く稼いだ人ほど税率が高い「超過累進課税」を採用しています。

給料が少ない方は元々の税率が低いため納税額も少額となります。いくら赤字を出しても、元々の支払い額以上の還付を受けることはできません。

まとめ

「サラリーマンの方が青色申告で還付金」というテーマで書いてきましたが、青色申告の本旨は帳簿と申告です。「還付ありき」の申告にならないよう注意しましょう。

還付金という言葉に踊らされて青色申告したものの、元々の納税額が少ないならば割が合わない作業となるかもしれません。

「もっと事業を大きくしたいのか」「今年限りの副業なのか」など、将来のビジョンも考えつつ青色申告するかどうかを決めましょう。



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