- 更新日 : 2026年1月20日
【テンプレ付】健康保険資格喪失証明書はどこで発行できる?会社にもらえないときの対処法
退職時の手続きで必要になるのが「健康保険資格喪失証明書」です。離職票のようにハローワークが発行するものではないため、「どこでもらえるのか」「自分で発行できるのか」と迷う方が非常に多い書類です。
この記事では、健康保険資格喪失証明書の発行場所や入手方法について、退職者(もらう側)と企業の担当者(発行する側)の視点で、わかりやすく解説します。会社からもらえないときの対処法や、すぐに使えるテンプレートも用意しましたので、ぜひご活用ください。
目次
健康保険資格喪失証明書とは?離職票との違い
健康保険資格喪失証明書は、国民健康保険への切り替え手続きに必須の書類です。失業保険の受給に必要な離職票とは発行目的も提出先も異なる別の書類ですので、混同しないようにしましょう。

画像:健康保険・厚生年金保険資格喪失証明書(ワード)のテンプレート
国民健康保険への加入・家族の扶養に入るために必要
この証明書は、退職や勤務時間の減少などにより会社の健康保険(および厚生年金保険)の被保険者資格を失ったことを公的に証明する重要な書類です。 また、会社によっては退職後に次の公的医療保険へ加入する際、健康保険の二重加入や未加入期間を防ぐためにも提出が求められることがあります。
健康保険資格喪失証明書は、以下のような手続きで使用しますが、本記事では主に1の国民健康保険への加入について説明します。
- 国民健康保険への加入
- 家族の健康保険の被扶養者になる
「前の保険をいつ抜けたか」を正確に証明し、空白期間なくスムーズに保険を切り替えるための書類です。
離職票との違い一覧
健康保険資格喪失証明書と離職票との違いは以下の通りです。
| 項目 | 健康保険資格喪失証明書 | 離職票(雇用保険被保険者離職票) |
|---|---|---|
| 目的 | 国保や新たな健康保険への加入手続き | 失業手当(基本手当)の受給 |
| 発行元 | 会社、年金事務所、健康保険組合など | ハローワーク(会社経由で受領) |
| 必要性 | 病院にかかる資格確認書を作成したり、病気や出産によって休業した場合に傷病手当金や出産手当金を受けたりする | 失業中の給付金を受ける |
参照:雇用保険の具体的な手続き|ハローワークインターネットサービス
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健康保険資格喪失証明書はどこで発行してもらえる?
健康保険資格喪失証明書は、原則として退職した会社が発行します。万が一、会社が発行してくれない場合や紛失した場合は年金事務所で発行が可能ですが、市区町村の役所では発行できません。
原則は「退職した会社(事業主)」が発行
健康保険資格喪失証明書の発行元は、原則として直前まで勤務していた会社です。
この書類は、役所や日本年金機構から自動的に送られてくるものではありません。退職者本人が会社の担当部署(総務・人事など)へ依頼し、会社が作成して交付するものです。
会社側には、退職証明書などと同様にこれらの証明書を発行する義務があります。
参照:従業員が退職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)|日本年金機構
市区町村の「役所」では発行できない
よくある誤解が「役所に行けばもらえる」というものです。市区町村の役所・役場では、この証明書を発行することはできません。
役所はあくまで「証明書を受け取って、国民健康保険への加入手続きを行う場所(提出先)」です。手元に証明書がない状態で役所に行っても、手続きができない可能性があるため注意が必要です。
健康保険資格喪失証明書はいつ発行・いつ届く?
健康保険資格喪失証明書を発行できるのは、資格喪失日である退職日の翌日以降となります。通常は会社での事務手続きや郵送期間を含め、退職後1〜2週間程度で自宅に届きます。
退職日の翌日以降でないと発行できない
証明書には資格喪失年月日を記載する必要があります。この日は退職日の翌日となります(例:3月31日退職なら、4月1日が喪失日)。
在職期間内である退職日当日に「喪失したこと」は証明できないため、発行は退職日の翌日以降となります。
即日欲しい場合は会社への事前相談が必須
通常、会社は退職手続き(年金事務所への届出など)と並行して証明書を作成し、郵送するため、手元に届くまで1週間〜2週間かかるのが一般的です。
もし「持病がありすぐに病院に行きたい」などの事情がある場合は、退職前に会社へ相談しましょう。「退職日の翌日に会社へ取りに行くので、手渡ししてほしい」と依頼すれば、対応してもらえる可能性が高いです。
健康保険資格喪失証明書による国保加入手続きの流れ
国保加入の手続きは、会社が年金機構へ届出を行い証明書を発行し、退職者がそれを持って14日以内に役所で行います。会社と退職者の双方がいつ何をすべきか把握しておくことで、スムーズに手続きを進められます。
【会社担当者】従業員の退職から発行までの流れ
従業員の退職が確定したら、担当者は遅くとも退職日までに本人から健康保険証(扶養家族分も含む)を回収します。その後、事業所を管轄する日本年金機構(または健康保険組合)へ、退職日の翌日から5日以内に被保険者資格喪失届を提出します。
健康保険資格喪失証明書は、資格喪失届の届出と同時に発行するのが一般的です。依頼があった際は、速やかに作成し、退職者へ郵送または手渡しで交付します。
【退職者】会社への依頼から国民健康保険加入までの流れ
健康保険資格喪失証明書は通常、退職後数日から2週間程度で自宅に郵送されてきます。
証明書を受け取ったら、記載内容(氏名、生年月日、資格喪失日など)に誤りがないか確認しましょう。その後、原則として退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村の役場窓口へ証明書を持参し、国民健康保険の加入手続きを行います。
【退職者向け】会社からもらえないときの対処法
退職後2週間を過ぎても健康保険資格喪失証明書が届かない場合は、まず会社の担当部署に電話やメールで進捗状況を確認してください。それでも会社が対応しない、あるいは連絡がつかない場合は、年金事務所へ確認請求を行うことで直接発行してもらえます。
まずは会社へ再発行・送付を依頼する
退職後2週間を過ぎても健康保険資格喪失証明書が届かない場合、事務処理の遅れや郵送事故の可能性があります。まずは会社の人事・総務担当者に電話やメールで連絡しましょう。
この際の聞き方として、「国民健康保険の手続きに必要なので、いつ頃発送いただけますでしょうか?」といった、事務的なミスがないか確認するスタンスで聞くのがスムーズです。
会社が対応しない場合は「資格取得(喪失)等確認請求書」
会社が倒産して連絡がつかない、あるいは会社がなかなか発行してくれないなど、会社経由での入手が難しい場合は、事業所を管轄する年金事務所や加入していた健康保険組合に相談してください。「健康保険・厚生年金保険 資格取得(喪失)等確認請求書」などの所定の様式を提出することにより、資格喪失が確認されれば、年金事務所や健康保険組合から直接証明書が発行されます。
参照:7-6:国民健康保険等に加入するため、健康保険の資格喪失証明等が必要になったとき|日本年金機構
健康保険資格喪失証明書を紛失した場合は再発行できる?
健康保険資格喪失証明書を紛失してしまった場合でも、再発行ができます。退職者は、まず元の勤務先に再発行を依頼します。会社が対応できない場合は、年金事務所や健康保険組合に相談すれば、再発行の手続きを進めてもらえます。
手続きにはマイナンバーカードなどの身分証明書や基礎年金番号がわかるものが必要になるため、事前に用意しておくとスムーズです。
【担当者向け】健康保険資格喪失証明書の書き方
健康保険資格喪失証明書の記載内容に不備があると、退職者の手続きが滞ってしまう可能性があります。ここでは、正確な証明書を作成するためのポイントを解説します。
健康保険資格喪失証明書の必須項目
健康保険資格喪失証明書には定められたフォーマットはありませんが、主に次の項目を記載する必要があります。
- 被保険者情報:氏名、生年月日、基礎年金番号
- 資格喪失年月日:退職日の翌日
- 被扶養者情報:扶養家族がいた場合は、その家族の氏名・生年月日・続柄・喪失日
- 事業所情報:所在地、事業所名、代表者名、社判(代表者印)
フォーマットによっては記載しなくてよい項目もあるため、使用するフォーマットの記載例に従ってください。
「資格喪失年月日」は退職日の翌日
健康保険資格喪失証明書の記載ミスが多いのが資格喪失年月日です。ここには退職日の翌日の日付を記入してください。
- 退職日が3月31日の場合 → 資格喪失年月日は4月1日
退職日当日はまだ被保険者資格があるため、この日付を間違えると退職者の手続きに影響が出ます。また、事業主印の押し忘れも多いため、最終確認を徹底しましょう。
健康保険資格喪失証明書のテンプレート
健康保険資格喪失証明書を効率的に作成するには、テンプレートを活用すると便利です。
マネーフォワード クラウドでは、下記よりひな形を無料でダウンロードいただけます。自社に合わせてカスタマイズしながらお役立てください。
健康保険資格喪失証明書に関するよくある質問(FAQ)
Q. マイナンバーカードがあれば証明書は不要になりますか?
A. 自治体により対応が異なりますが、持参したほうが確実です。
マイナンバー連携により情報を照会できる自治体も増えていますが、会社が年金事務所へ喪失届を出し、データが反映されるまでに数日〜2週間程度のタイムラグがあります。退職直後の手続きではデータ反映が間に合わず、紙の証明書を求められるケースが多いため、事前に役所へ確認することをおすすめします。
参照:よくある質問:マイナンバーカードと健康保険証の一体化について|デジタル庁
Q. アルバイトやパートの退職でも必要ですか?
A. 勤務先で社会保険(健康保険)に加入していた場合は必要です。
雇用形態に関わらず、給与から健康保険料が天引きされていた方は、資格喪失の手続きが必要です。親の扶養に入っていたり、自分で国保に入っていたりした場合は不要です。
Q. 資格喪失証明書は手書きでもいいですか?
A. はい、手書きでも問題ありません。
必要な項目が記載され、会社の代表者印(社判)が押されていれば、パソコン作成でも手書きでも有効な公的書類として扱われます。
Q. 資格喪失証明書が不要な場合はありますか?
A. それまで加入していた会社の保険を任意継続する場合などは、不要です。
任意継続の手続きは、資格喪失証明書ではなく「任意継続被保険者資格取得申出書」などを提出して行います。
健康保険資格喪失証明書の適切な発行や手続きが円満な退職につながる
健康保険資格喪失証明書は、退職者が安心して次の生活をスタートさせるために不可欠な書類です。
- 退職者の方:会社から届かない場合は年金事務所へ相談する。
- 会社の方:退職が決まったら速やかに作成し、退職後すぐに郵送または手渡しをする。
会社側は迅速で正確な発行を、退職者側は受け取り後の速やかな手続きを心がけることが、大切です。本記事で解説した役割、書き方、手続きの流れを理解し、実務にお役立てください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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